Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2010/03/01
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カテゴリ: 各地のBAR巡り
 広島への出張も終わりに近づき、うらんかんろの広島BAR巡りもいったんは休止ということになった。で、最後に訪れてみようと思ったのは、 「黒水仙」 という少し風変わりな名前のBAR。東京在住のBARに詳しい友人からも、「やはり黒水仙ははずせないよ」と言われたこともある。

 店は広島市内の盛り場「流川」のど真ん中にある。店にお邪魔すると、カウンターの中にはなぜか上品そうな女性が1人。客はソファ席に3人連れが1組。とりあえず、僕はカウンターに座り、グレンリベットの水割りを頼む。Bar黒水仙

 「どちらからのご紹介ですか?」と聞かれ、「いえ、大阪から出張で来て寄らせていただきました。有名なお店なので…」と言うと、「マスターはすぐ帰ってきますので…待っててくださいね」とその女性。

 マスターは確かにすぐに帰ってきた。マスターの名前は上野誠一さん。今年75歳になられるが、元気そのもの。創業52年といい、おそらくは広島の現役最古参バーテンダー。先ほどの上品な女性は奥様だと分かった( 写真左 =マスターとの2ショット)。

 「一度来てみたかったんですよ」と伝えると、上野さんは「それはそれは、ようこそ。数ある店から、うちなんぞを選んでもらって有難うございます、**さん」と早速僕を名前で呼んでくれる。

 「大阪と言えば、**さんとか、**さんはご存じですか? 仲良くさせてもらってるんですよ」と上野さん。もちろん僕も知っているバーテンダーです。こうなれば話ははずんで、僕が主導権をとれます(笑)。Bar 黒水仙

 上野さんは耳が少し不自由で、イヤホン付きの補聴器を付けておられる。しかもiPodのようなタイプの補聴器で、両耳からイヤホンがぶら下がっている。「若者のウオークマンみたいで、いっときは仕事中に音楽聴くなんてけしからんなんて誤解されてねー。ワハハ」と愉快な伯父さんだ。

 2杯目はボウモアをストレートで頂く。店内は洋館の応接間のような雰囲気。椅子も高級そうで座り心地はとてもいい。「何度も聞かれて飽きてるでしょうけど」と前置きして、店名のいわれを尋ねると、「私の大好きな、映画の題名からとりました。デボラ・カーっていう女優が出ている映画です」という。なるほど。

 実は、事前にネットでこの黒水仙を訪れた人の感想をいくつか読んでいた。「常連度が高い、サロンのような店」「少々値段が高い」「本当に酒の味が分かる歳になるまでは行ってはいけない」等々( 写真右 =カウンターは高級感あふれる雰囲気です)。

 しかし、結論から言えば、そんなに肩肘張るようなBARではない。お値段も大阪・北新地の普通のBAR程度のお値段で、僕は良心的だと思った(広島にしては少し高いのかもしれないが…)。そして、歳に関係なく自然体で楽しめばいい酒場だと思う。何よりも、今行かなければこういう伝説的な店にはこれから出会えませんぞ。

 上野さん、心からのもてなし有難うございました。貴方は「広島のBARの宝」のような存在です。次回またお邪魔できる日まで、どうかお元気でー!

【Bar黒水仙】 広島市中区流川町2-20 SS館5F 電話082-242-2000 午後7時~午前1時 日祝休

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Last updated  2010/03/01 11:39:47 PM
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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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