Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2011/04/24
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カテゴリ: カクテルブック
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105. デスボンブコクテール【注129】
 コクテールセーカに二三塊の氷を入れ之に

 ブランデー   二分の一オンス  アップルジャック・ブランデー 二分の一オンス
 レモンジュース テースプーン半杯 グレナデン        テースプーン半杯

 を加え、よくセークしたる後、コクテールグラスに注いですすめる。


【注129】 「デスボンブコクテール」は、現代の表記で言う「デプス・ボム(カクテル)」のこと(「デプス・ボム(Depth Bomb)」とは対潜水艦用の爆雷の意。「1910年代にはすでに人気があったカクテル。第一次世界大戦時の機雷敷設艦にインスピレーションを得て考案された」とサヴォイ・カクテルブックは伝えるが、収録しているカクテルブックは意外と少ない。前田氏のレシピは欧米のオリジナル・レシピとほぼ同じである。


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106. デルビーコクテール【注130】
 調合グラスに約半分の砕き氷を入れ之に

 ブランデー    一オンス    アンゴスチュラビタ    一振り
 キュラソー    一振り     パイナップル・シロップ  一振り
 シャンペン    少量

 を加え、バースプーンにて静かに混ぜた後、コクテールグラスに漉し、之に一個のマラスチノー・チェリーを入れ、尚ほレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注130】 「デルビーコクテール」は、現時点では前田氏の本でしか見られないカクテルである。似た名のカクテルに「ダービー(Derby)」があるが、レシピはジン・ベースまたはウイスキー・ベースで、材料も前田氏のこのカクテルとは大きく異なっている。


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107. デアボロコクテール【注131】
 調合グラスに約半分の砕き氷を入れ之に

 ブランデー     二分の一オンス   フレンチベルモット  二分の一オンス
 オレンジキュラソー 一振り       アンゴスチュラビタ  一振り

 を加え、バースプーンにてよく撹き廻したる後、コクテールグラスに漉し、之に一個のマラスチノー・チェリーを入れ、尚ほレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注131】 「デアボロ(Diablo)コクテール」は、ハリー・マッケルホーンのカクテルブックやサヴォイ・カクテルブックにも登場するが、前田氏のレシピはサヴォイとほぼ同じである(ただし、前田氏はステアなのに対して、サヴォイはシェイク・スタイル)。マッケルホーンの本では、ジン3分の1、デュボネ3分の2、オルゲートシロップ2dashというレシピで、サヴォイや前田氏のとはかなり異なっている。
 なお、マッケルホーンの本が紹介するカクテルは、サヴォイ・カクテルブックでは「Diabola(ディアボラ)」という別名のカクテルとして登場しているが、この理由は不明。


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108. アップリコットコクテール【注132】
 コクテールセーカに二三塊の氷を入れ之に

 アップリコット・ブランデー  一オンス   フレンチベルモット  少量
 アンゴスチュラビタ      二振り

 を加え、よくセークしたる後、コクテールグラスに注いですすめる。


【注132】 「アップリコットコクテール」は、サヴォイ・カクテルブックにも登場するが、そのレシピ(アプリコット・ブランデー2分の1、オレンジジュース4分の1、レモンジュース4分の1、ジン1dash)は、前田氏のものとかなり異なっている。日本では後年、NBAカクテルブック(1963年刊)で同名カクテルが登場するが、そのレシピはサヴォイとまったく同じである。


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109. アップルジャックコクテール【注133】
 調合グラスに約半分の砕き氷を入れ之に

 アップルジャック・ブランデー  二分の一オンス   セリー  少量
 ガムシロップ或いはキュラソー  二振り   アンゴスチュラビタ  一振り

 を加え、バースプーンにて撹き廻したる後、コクテールグラスに漉し、之に一個のオリーブを入れ、尚ほレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注133】 「アップルジャックコクテール」は、ハリー・マッケルホーンのカクテルブックやサヴォイ・カクテルブックにも登場するが、そのレシピは前田氏のものとはかなり異なっている。マッケルホーンの本が「アップルジャック3分の2、グレナディン6分の1、レモンジュース6分の1」であるのに対し、サヴォイは「アップルジャック(カルバドス)2分の1、スイートベルモット2分の1、アンゴスチュラビターズ1dash」となっている。

 マッケルホーンの本と同一レシピのものは、サヴォイでは「アップルジャックカクテル・スペシャル」との名で紹介されている。いずれにしてもシェリーを加えるレシピは、現時点では本書でしか見当たらない。


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110. R.A.Cコクテール【注134】
 調合グラスに約半分の砕き氷を入れ之に

 ドライジン     四分の二オンス   フレンチベルモット  四分の一オンス
 伊太利ベルモット  四分の一オンス   グレナデン      一振り
 オレンジビタ    一振り

 を加え、バースプーンにて撹き廻したる後、コクテールグラスに漉し、之に一個のマラスチノー・チェリーを入れ、尚ほレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注134】 「R.A.Cコクテール」はサヴォイ・カクテルブックによく似た「R.A.Cスペシャル」というカクテルが紹介されているが、そのレシピはジン2分の1、ドライベルモット4分の1、スイートベルモット2分の1、オレンジビターズ2dashと微妙に異なっている。前田氏のレシピは13年後に出版された「カフェ・ロイヤル・カクテルブック」(1937年刊)に収録の「R.A.C」と全く同じである。出版の13年も前に前田氏がこのレシピを正確に知っていたことは驚愕に値する。


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111. アイリシユコクテール【注135】
 コクテールセーカに二三塊の氷を入れ之に

 アイリシユ・ウイスキー  一オンス   ガムシロップ   一振り
 アンゴスチュラビタ    一振り

 を加え、よくセークしたる後、コクテールグラスに注ぎ、之にレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注135】 「アイリシユ(アイリッシュ=Irish)コクテール」は、サヴォイ・カクテルブックにも登場する古典的カクテルだが、そのレシピは「アイリッシュ・ウイスキー+アンゴスチュラビターズ+マラスキーノ+キュラソー+アブサン」で、前田氏のレシピとは微妙に異なっている。


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112. アムールコクテール【注136】
 調合グラスに約半分の砕き氷を入れ之に

 セリー       二分の一オンス   伊太利ベルモット  二分の一オンス
 アンゴスチュラビタ 二振り

 を加え、バースプーンにてよく撹き廻したる後、コクテールグラスに漉し、之に一個のマラスチノー・チェリーを入れ、尚ほレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注136】 「アムール(Amour)コクテール」は、1920年代の日本のカクテルブックに初めて登場し、その後も日本の文献でしか見られないカクテル。日本人バーテンダーの創作か。


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113. アングルコクテール【注137】
 調合グラスに約半分の砕き氷を入れ之に

 ジン        一オンス   ガムシロップ   四振り
 アンゴスチュラビタ 一振り    オレンジビタ   一振り

 を加え、バースプーンにてよく撹き廻したる後、コクテールグラスに漉し、之にレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注137】 「アングルコクテール」は、レシピの内容から判断すれば欧米で1910~20年代から飲まれていた「アングラーズ(Angler’s)カクテル」のことと思われる。前田氏のレシピも欧米の標準的なものと同じである。


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114. アブサンコクテール【注138】
 コクテールセーカに二三塊の氷を入れ之に

 アブサン  二分の一オンス    サイフオン水  二分の一オンス
 プレーンシロップ或いはアニセット 二振り  アンゴスチュラビタ 一振り

 を加え、よくセークしたる後、コクテールグラスに注ぎ、之にレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注138】 「アブサンコクテール」は、ジェリー・トーマスのカクテルブック(1862年刊)にも登場する最初期のカクテルの一つ。ただしそのレシピはアブサン30ml、アニス2dash、ビターズ1dashで、前田氏とものとは少し異なっている。


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うらんかんろ

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汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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