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2023/05/28
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カテゴリ: カクテル
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 先日の午後、あるメーカー主催のカクテルコンペの「事前オンラインセミナー」を視聴=受講しました(私自身がコンペに挑戦する訳ではまったくないのですが、ただ、好奇心から、事前登録した上で参加してみました)。

 そのセミナーの講師役の担当者が話されたことで、一番印象に残ったのは、「今年のコンペの審査基準」についてです。
 審査基準は毎年少しずつ変わるそうですが、今年は、昨年までの「ネーミング」「味の完成度」「見栄え」「独創性」「技術」「ホスピタリティ(プレゼンテーション力)」に加えて、今年は「再現性」も重視しますと言っておられたのには、少し驚きました。

 「再現性」はまさに、私がいつも、自分が執筆する記事などでよく触れていたポイントです。近年、国内外のコンペで賞を獲る創作カクテルはしばしば、通常では入手しにくい珍しい副材料(リキュール等)や自家製のシロップ、難しいテクニックを使うものも多く、他のバーで他のバーテンダーが簡単に再現できないような、「独創的過ぎるもの」が目立つのです。

 「独創的過ぎる」創作カクテルは、その時には注目され話題にはなっても、一時的なものに終わってしまいます。世界中の普通のバーで再現できないような、また、普通の技量を持ったバーテンダーがつくれないようなカクテルは、絶対に次世代へ継承されませんし、ましてや将来、「スタンダード・カクテル」として生き残り、定着していくことはまずありません。

 現在、国際的に幅広く認知されている「スタンダード・カクテル」は、長い歳月の中で、世界中のバーで沢山のバーテンダーがそのカクテルを再現してお客様に提供し、普及させていってくれたおかげで、「スタンダード」として生き残ってきました。

 「再現できた」のはもちろん、どこでもそう困難なく入手できる材料だったからですが、結果的に「スタンダード」として認知された最大の理由は、飲み手であるお客様に「その味わいが支持された」からに他なりません。

 日本国内では毎年「星の数ほど」創作カクテルが誕生しているのに、2~3年も経つとほとんど忘れられてしまい、1980年代以降、日本発の世界的な知名度を持つカクテルがほとんど誕生していない残念な現状ですが、その理由の一つが、この「再現性」の欠如だと私は感じていました。

 セミナーの担当者は「優秀な成績を収めたカクテルは、キャンペーンとして他のバーテンダーの方々にも、他の機会につくっていただくこともあるので、今年はこの再現性を大切にしたいと思います」と話していました。

 日本のメーカーやバー業界団体が主催するカクテルコンペも、ようやくこの「再現性」の大切さに気づき始めたのであれば、本当に嬉しく思います。

 PS.できればコンペ本番の審査員も、プロと一般の比率を半々くらいにしてほしいですね。そのカクテルの「味わい」が美味しいかどうかを決めるのは、結局のところ、対価(お金)を払ってくれるお客様なのですから。






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うらんかんろ

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Comments

kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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