ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jan 4, 2023
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カテゴリ: 映画、テレビ
「ジーグザグジグザグジグザグ、ひとりきり」(評価 ★★★★★ 満点五つ星)

 映画業界では「コケル村三部作」だか呼ばれてるアッバス・キアロスタミ監督の以下のイラン映画三本の感想をば。


そして人生はつづく زندگی و دیگر هیچ‎ And Life Goes On(1991年イラン)
オリーブの林をぬけて زیر درختان زیتون‎ Through the Olive Trees(1994年イラン


 どれも素晴らしいので、総合評価としては五つ星を差し上げちゃいたい。ほかのどの監督とも比べようがないぐらい独特の映画づくりをなさっているので、そのあたりは評価されるべき。

 この三作品は制作順に観るのが望ましい。でも一つだけ見るなら第一作「友だちのうちはどこ?」がおすすめ。
 第二作と第三作は、ドキュメンタリーなんだか劇映画なんだかわからなくなってくるけど、そこがまたいい。台本があるんだかないんだか、出演者が職業役者なのか素人なのか曖昧なのもいい。

 最優秀役者賞を一人だけ選ぶなら第一作に出てた小学二年生を演じたお若い俳優さん。

 あと、個人的に気に入ったのは、場違いとも思えるお上品なバロック音楽が背景に唐突に流れるとこ。しかも知名度低めの曲。「そして人生はつづく」ではビバルディの二つのホルンのための協奏曲、「オリーブの林をぬけて」ではチマローザのオーボエ協奏曲が使われている。

 それにしても、イランの田舎の(当時の)文化って、あなたやわたしの普通の暮らしからは到底かけ離れているはずなのに、サッカーの世界杯ネタとか、愛とか恋とか友情とか家族とか、そして地震とか、実は普遍的で身近な題材が思いっきり含まれている。

 広大な自然も見どころ。殺伐としてるのに、なぜか思いっきり画になる。丘のジグザグ道を主人公が歩いたり走ったりしていく場面は特に印象的。映画史に残る名場面。イタリア映画「ニューシネマパラダイス Nuovo cinema paradiso」にもなんか似たような場面が出てきてたような気がする。





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最終更新日  Jan 8, 2023 11:27:39 AM
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