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肝心要のごっこ遊びを二つも書き漏らしていました。
何といっても、 ちゃんばらごっこ・・当然、映画の影響です 。「鞍馬天狗」・・と言えば嵐寛寿郎。

杉作の初代は ひばりちゃんではなく、 松島とも子さんだったそうで、憎々しげな悪人に捕まり「 天狗のおじちゃん助けて~」と叫べば
アラカンこと鞍馬天狗が細面に頭巾を被り、白馬に跨って「 杉作待っているんだぞ~」と人馬一体走り出すと、もう場内は嵐のごとき大拍手!
(繰り返し々々その場面が出てくると、多少まばらになりますが・・)
ばったばったと悪人どもを切り払い、助けた杉作を鞍の前に乗せ、空を見上げ、「 杉作、日本の夜明けは近い!」・・という設定。
只見の屋外映画会か、正規の映画館でみたのかは覚えていませんが、見終わった折は、もう完全に勤皇の志士を助ける、天狗気分、
廻りの子は全て、新撰組に見えており、とりあえず、そこらにある棒を腰に差し、寄らば切るぞ!の構え・・
次の日、早速、「観音さん」のお寺の茂みに入り、遊び仲間と適当な枝を折り、習い覚えたばかりの小刀を使い、枝の根元部分はそのままにして
刀の部分の皮をはぎ、見てきたばかりのシーンの再現で、チャンチャンバラバラの始まりです。
誰に教わったのか、風呂敷を半分に畳み、その間に顔を突っ込み、余り布を後ろで縛れば、頭巾のできあがり、てんでに自分が主役の 鞍馬天狗ですので
なかなか収まりがつきません。切られ方の得意な子もいて、派手にもがいてばったと倒れます。主役は腰に刀を納める仕草まできっちりと仕上げねばなりません。
もう一人の主役もいます。片目片腕の「 丹下左膳」・・大河内伝次郎です。
この俳優の 台詞廻しも独特でした。この真似にも頭巾が登場します。なるべく白っぽい風呂敷が必要です。
けれど、片腕で刀を抜き、片目をつむり、振り回すのは、結構難しいので、やはり、鞍馬天狗に、皆なりたがりました。
そんなこんなで日も暮れた、その翌日朝から、自分の顔や手が、かゆくてたまらず、目元など、妙にはれ上がり、異常に気がついた母に油揚げを塗ってもらいます。
そうなんです、昨日枝を剥いて、白刃にした木は「 はぜの木」だったのです・・はぜに負けると、特に昨日の大立ち回りで汗をかいた後ですので、かゆくてたまりません。
結局、昨日参加した、遊び仲間の子供全員が同じ状態で、暫くは近所の大人たちからの大笑いの対象となり、皆はぜに負けてふくれあがった顔でしょげかえっておりましたが・・・

できれば二挺拳銃があれば、なを結構 これも適当な二股の枝から、小刀で切り出します。バンドのない子は取りあえずはズボンのゴムひもに挿して登場します。
あちらの軒先やこちらの井戸の影から口々に「バン・ババン!」と叫びつつ、すばやく移動します。最後は決闘です。適当な距離で向かい合い、真剣に睨み
どちらかが腰をひねるや、すばやく・・といってもくちの方だけ先に「ババン!」といって、拳銃を打ちますが相手はなかなか倒れてくれませんね・・。
本物の映画「 駅馬車」はたしか小学校2年か3年時分(昭和26~7年頃)に小倉・馬借町にあった「 大洋劇場」にその頃勤めに出たばかりの次男の兄貴に連れられて見に行きました。
幼いながら、最高に感激しました 車輪が逆回転して見えるのか?」が一番不思議でしたが・・・
フイルム繋ぐ間、時々、技師の腕前や、あるいはフィルムを積んで走る自転車の到着が遅れると、館内に電気が灯り、盛り上がったシーンの後など、暫くざわざわします。
館内は今と違い、凄いタバコの煙です。
隣の見知らぬおっちゃんが話しかけてきました「 ど~や僕!」ふりむくと「 い~映画やろ!」「うん」
「わし戦前見たんやけどな~、又見れるとおもわんやったちゃ・・・」・・と戦中どんな苦労をしたのか、そのおっちゃんがしみじみとうれしそうに話しかけてきました。
その3 <続>少年に背負われた子は・・・『… August 11, 2018
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