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当時の音楽は全てラジオから流れてきて、敗戦直後 の荒んだ気持ちで娯楽に飢えていた国民はそれに癒された様にくちずさみ、
H氏ら幼い子供でも、繰り返し聞かされると、意味の判らないままでも、直に歌えるようになっていた。
並木路子
の「 りんごの唄」
: サトウハチロー作詞
、 万城目正 作曲
赤いリンゴに 口びるよせて だまってみている 青い空 リンゴはなんにも いわないけれど リンゴの気持ちは よくわかる リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ ...
歌詞の意味は 厳密に考えると、今だに何を云いたいのか良く判らないままだが、何か、当時の人の心に届く、明るさと哀愁を帯びた旋律で・・
改めて、歌ってみると、その頃の戦災で荒れ果てた街の風景、雑多なマーケット、家にあった古めかしい上部が湾曲したラジオ等が走馬灯の様に目に浮かんでくる・・・
この一曲だけでも、世相・人心・その他学術的に分析してみても、一冊の本が書ける位・・不思議な歌でもあるが・・
実際リンゴなんて、 当時は1個5円!高かった!食料のない時代でした。
歌っていた当時絶世の人気歌手 並木路子の昭和20年10月当時の月給が100円程度、超人気が出てもやっと300円だったそうです。
この唄から元気をもらった人や、この歌を聞いて、何とかしなけれ・・・。とか、改めて生きる事を考えた人も多い筈。
こういう人たちによって戦後の復興がもたらされたのかもしれません。その元気さで日本人は戦後の焼け野原から復興を遂げて、経済大国にまでのし上がった訳で・・。
現在の様にあらゆる品々が豊富で、当然の如くコンビニに揃い、繰り返し消費は美徳ともてはやされる時代に生を受けた人には理解しにくいだろうが、
この時代を生きた人は「 我慢する事
」や、「 もったいない!」
という気持ちが美徳などと云うより、当然の如く、周囲や親から教育され、意識にもあり、
むしろ少し前の戦中に言われていた 「贅沢は敵だ!」「ほしがりません勝つ迄は!
」という禁欲的な標語から、やっと開放され、それだけで満足していた頃だったのです。

ちなみに「リンゴの唄」は1945(昭和20)年の戦後第1作の映画「そよかぜ」の主題歌として,主演の並木路子が歌ってヒットした歌謡曲で、
この映画の監督は秋田県雄物川町出身の佐々木康,映画のロケも秋田県増田町のリンゴ園や真人(まと)公園などで行わたそうです。
1989年に増田町真人公園に建てられた「リンゴの唄」歌碑で,今だに毎年10月のリンゴ祭りではリンゴの唄コンクールが催されているそうです・・・。
リンゴの歌
より
その3 <続>少年に背負われた子は・・・『… August 11, 2018
その2 少年に背負われた子は・・・『俺… February 18, 2018
その1. 少年に背負われた子は・・『俺だ… February 18, 2018