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2007年06月23日
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カテゴリ: 本日のひとりごと
ボンジョヴィやエアロスミスのアルバムに、デズモンド・チャイルドがどんな影響を及ぼしたのか、どれが彼のペンによるヒット曲なのか、私には知識がないんだよなー。(?_?)
しかし、蠍団のインタビューを読むと、彼らの新譜については、かなりの影響力を行使している印象だ。

アルバムのコンセプト。政治的な強いメッセージを盛り込むというアイデア。
ノリノリのロックな歌詞を持った曲は拒否されたようだ。(私らにしたらこういう曲がバンドからの恋文に感じるんだがね)

楽曲の提供。
すべて合作のためどの程度の材料か不明だが、蠍団独自のメロディーではない材料が盛り込まれているのは確かだ。

クラウスのドイツ訛りの修正。
メリケン人に訛ってると言われれば抵抗できんわな。しかし、これがいつものクラウス独特の歌い方に制限を及ぼしている可能性は強いのだ。

蠍団がその呼吸の中に持っている(と私が感じる)独特のノリ。
デズモンド流に磨きをかけられることで、そのクセの強さまでが滑らかにアク抜きされたようにも感じられる。

ネットを巡回してみれば、今作を絶賛する人もたくさんいてはる。
むうう、良質なパワーバラードを作るバンドと認識してはる人も多いかなあ。
ヘヴィなギターやクラウスの歌唱力、それらをとても蠍団らしいと書いてはる人も少なくないようす。
…悶々としてるのは、オイラのようなタイプのファンだけかね?(-.-;)y-~~~

このアルバムで初めて蠍団に出会う人は、どう感じるのだろう。

うん、私には、こみ上げる気持ちゆえに、蠍団の音を客観視して分析する事はできなくなってるんだ。
ただもう、ほしいものとの間にぶ厚い壁か膜が存在するように感じられて、それがつらいんだな。
それを感じずにすむのは、愛する部分、こうあってほしいという理想の姿の違いかもしれない。

好評なら次作以降もこの路線でいく可能性がある、というルドルフの発言に慌てる私なんだが。(滝汗)

古株のバンドだからこそ、時代遅れの過去の存在ではありたくない。若いファンにも目を見張らせるカッコいい存在であり続けたいと願う。
その気持ちの強さが、生き残ってきた超ベテランバンド達のパワーなんだけどさ。

考えてみりゃあ、私が蠍団に恋した23年前、もうすでに『SCORPIONSは変わった』と嘆く人々はいたんだよな~。
哀感のメロディーと壮絶なギターテクが交錯するウリの時代を愛する人は多かったから。

ウリの脱退、マイケルの出戻り&脱退事件にもめげず、蠍団は精力的にツァーを続け、ドライブ感あるリフを書き、ヘヴィメタルの時代を迎えて、やがて全米でアリーナ公演ができるまでに成功する。
昔の蠍団やジャーマンメタルを絶賛する評論家に『アメリカに魂を売った!』と叩かれたこともあった。その評論がかれこれ20年ほど前だっけ。
でもさ、蠍団の印象的なメロディーとライブのタイトさという本質は変わらないと思ったさ。

ゴルバチョフの時代、蠍団は鉄のカーテンの向こうにも自分達の音を愛する人々がいると、ソ連でのライブを実現する。
西ドイツの、戦争が起これば最前線のひとつとなるだろう街に育ったバンドが、共産圏に立つ。
君を愛しているのになぜこんなに離れているのか、そう歌うラブソングさえ、大きなメッセージと人々は感じたろう。

ソ連公演の印象を描いた「WIND OF CHANGE」の大ヒットと鉄のカーテンの崩壊。
この辺りから周囲が蠍団を見る目がかわってきた…。
ベルリンの壁崩壊10周年記念イベント。
ハノーバー万博のテーマ曲とベルリンフィルとのコンサート。
EUの50周年記念イベント(前にリンクはった「HUMANITY」はこの時のもののようだ)。
そんな国家的イベントにも出演を依頼されるようになる。

デズモンド・チャイルドが、今回のアルバムにメッセージ性あるコンセプトを持ち込ませようとした意図はわからなくはない。
親の世代の大戦。ナチス狩り。
東西の壁ができた瞬間を目撃し、冷戦下で兵役を体験して、壁の崩壊の前後には音楽が東西の壁を越えることを示した。
そんな経歴のバンドを手がけるチャンスは、めったにあるまいからさ。

彼らのコンサートに来ていた子供達(親の付き添いつきで)が曲を聞きながら涙を流している姿を、私も目にしている。
メタルシーン以外にも範囲を広げ、ドイツを代表する存在となった彼らに期待される、社会的な責任。平和と愛のメッセージ。
彼らもその期待にこたえようとしている。

でもさ、考えるんだ。

昔から蠍団は反戦の曲も書いてきたが、それがあるから国境を越えられたわけじゃない。
言葉や文化の違う者の心をさえつかむ音がまずあった。
まだ見ぬ出会いのため、まだ彼らを知らぬ人々をも夢中にさせるために、心を注いできた。
最上級のバラードを、数限りなく蠍団は作ってきたけど、バラードだけのバンドでもなかった。
初めて聴く者の血を躍らせ、たぎらせる熱気を持った曲を作り続けた。

背骨をつらぬいて響き、血のたぎりたつ、ギターの音。耳元にくちづけ、官能のベールのように体を包む、妖しい声音。
美しいメッセージも洗練した音作りもいいが、そのエネルギーほとばしる官能的な蠍団を忘れてほしくはないのだよ。





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最終更新日  2007年06月25日 02時12分51秒
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