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我ながら呆れてしまうくらいマニアックです。機種変更したこの機会に、カバーも新調しました。この手のオタクな収集を、昔フランス語を習いに行って頃は当たり前で、クラスの友達と見せ合って悦に浸っていたものでした。ほんと、怪しいですねえ。仕事目的以外で娯楽として他国語を学んでいる人にはわかっていただけるかしら…。10年ほどフランス語をお休みしていた期間は、封印されていたこのParis、フランス関連のグッズ収集の癖が仏語勉強再開し、記憶が戻ってくるにつれまた復活してしまいました。エッフェル塔にするか、迷ったのだけれど、こちらを選んで正解。凹凸があるのもいいわあ。iPhoneの地の色を活かせるように透明なのが嬉しいな。うふふ。にほんブログ村
Mar 21, 2016
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徒然さんのコンコルド広場についての日記を読んでいたら、何だかとてもParisが懐かしくなってきました。ルーブル美術館からコンコルド広場までの道のりをチュイルリー公園をお散歩しながら通り抜けるのがこの辺りを歩くときのお気に入りのコースでした。真冬のParis。この時は友達と一緒だったこともあって夜の公園を通ってコンコルド広場に出ることにしました。夜の公園なんて一人ではこわくて通れないけれど。。友達のおかげではじめて夜の公園デビューをさせてもらいました(笑)左手には明かりに照らされたオルセー美術館。(写真を撮ってこればよかったわ・・)そして真っ直ぐ行けば、コンコルド広場。。あまりの美しさに立ち止まってしまうほど・・。夜のお散歩の帰りには、たいていどこかのカフェで体を温めてから帰るのが一日の終わりの楽しみでした。が・・時々、帰り道のパティスリーなどで美味しそうなケーキやお菓子を見かけると、買って帰ってホテルでお茶をする日もありました。そんなこと一つ一つがけっこう楽しかったりするんですよね。旅って。。
Jul 25, 2006
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南仏ニースに行くと必ず行っておきたいところの一つに「シャガール美術館」があります。ニースの高級住宅街シミエ地区にあるシャガール美術館。以前お話したマティスの礼拝堂と同じくらい居心地のいい場所。。光と色の織り成す美しい空間が出迎えてくれます。日本でもファンの多いシャガールの絵・・。実は、私も大好きです。撮影可能なのをいいことにたくさん撮りました。上の絵は、その一部です。絵を見た後、ソファーに座って少しお休みすることにしました。美術館で2番目に好きな場所です。水のはった向こう側にあるモザイクの壁。実はよく見ると12星座なんです。これまたいかにもシャガールっぽいステンドグラスですね。この形が好きで一時期、携帯の待ち受け画面にしていました。青いステンドグラスのホール。この美術館で一番のお気に入りの場所・・。濃い青い光の中にいると、まるで地中海の底で眠っているような気さえしてくるんです。ほんとに。。気持ちがいいのでしばらく眠ってしまいました。ここで開かれる音楽会にいつか行ってみたいな。。なんて。。
Jul 22, 2006
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2003年ももうすぐ終わろうという師走のニース・・。食いしん坊の友達Nさんと、この日はニースの街中にあるレストラン「Kei's Passion」で夕食を楽しむことにしました。若き日本人シェフ(当時25歳)松嶋啓介さんのお店Kei'sPassion・・。確か昨年、日本でもテレビで紹介されていたかと思います。ランチの頃には、いつも地元ニースの人たちで大賑わいという人気のお店・・。そのことをニースの情報誌で読み、何だか同じ日本人としてちょっと嬉しい、誇らしい気持ちになりました。と、すっかり舞い上がっていたからなのか、いつもだったらお店のメニューを撮っておくか、あるいはメニューをいただいてくるのに・・この時はすっかり忘れていました。ガーン。ショック・・(撮っておくと材料などのヒントが載っているので重宝なのです)というわけで、お料理の内容を詳しくお話できないのが残念なのですが、とても温かい雰囲気と美味しいお料理に出合えたことに感激したので・・せめて写真だけでもご紹介させてくださいね。ライトアップされた外装。少しピンクのかかったあたたかみのある雰囲気です。前菜のうに oursin近くに座っていた2組のご家族は、お皿が運ばれてきたとたん、感嘆の声を上げていました。スープ Potage淡雪のような白さ・・。噛むほどに味わい深いパンと一緒にいただくと、幸せ気分です。メイン Viande鶏肉ではありません。フルーツの少し甘いソースが野生っぽいお肉にとてもよく合いました。鶉だったかな~。デザートananasこの年はパイナップルを使ったデザートをよく見かけました。さっぱりしていてお肉の後にいただくととても後味がいいんです。カフェ avec mousse au chocolatこの一緒についてきたムースが最高に美味しい~。濃いコーヒーにぴったりでした。食後にシェフの松嶋さんが出ていらしゃって、お話をさせていただきました。日々努力されていて料理にかけるその情熱たるや本当にすばらしいものです。私たちが、次の日のお昼に行く予定になっていたレストランParcoursのこともくわしく教えていただきました。本当に素晴らしいお料理とお話をありがとうございました。嬉しいことに今年に入りミシュランの星を一つ獲得したとを耳にしました。これからも素敵なお料理とあたたかい雰囲気のKei's Passionを楽しみにしています。そうそう・・今度行くときはきちんとメニューも撮るのを忘れずに。
Jun 25, 2006
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車窓から見る景色が好きです。いつの日かヨーロッパを列車で旅してみたいな。。なんて夢に思い描いていた頃がありました。その名残なのか、今でも列車で旅するTV番組は、けっこう気になって見てしまいます。例えば「世界の車窓から」や、関口知弘さんの「列島縦断 鉄道の旅」など・・。何だか一緒に旅を楽しませてもらっているような気持ちになってきます。パリの郊外シャルトルからパリへの帰り道・・朝から降り続いていた雨が止み、突然青い空が見えてきました。旅に出ると、時々こんな瞬間に出合うことがあり、そんな時の空はいつもよりも美しく見えてしまうのです。名も知らない小さな駅・・。降りていったあの人は家路に向かったのかしら・・。ワールド・トラベル ~世界の車窓から~1. 世界の車窓から(番組テーマ曲)(溝口肇) 2. ラスト・トレイン・ホーム(パット・メセニー・グループ) 3. 波(アントニオ・カルロス・ジョビン) 4. ヒア・ゼア・アンド・エブリホエア(シセル) 5. 花売り娘(ナナ・ムスクーリ) 6. ラヴ・スロー・モーション(ジェーン・バーキン) 7. チルドレンズ・ゲーム(オスカー・ピーターソン・トリオ &ザ・シンガーズ・アンリミテッド) 8. ウン・ラッジョ・ディ・ソーレ(ジョヴァノッティ) 9. フィール・ソー・グッド(チャック・マンジョーネ) 10. 又見炊煙(かまどの煙がまた昇る)(フェイ・ウォン) 11. ロア・オブ・ザ・ルーム(シークレット・ガーデン) 12. 少年ヴィーナス(ビョーク) 13. アフリカ(サリフ・ケイタ) 14. フィエスタ(ガトー・バルビエリ) 15. ザ・ニアネス・オブ・ユー(マイケル・ブレッカー feat.ジェイムス・テイラー) 16. ジーザス・カミング・スーン(エリック・クラプトン) この中でも私は特に5曲目のナナ・ムスクーリの歌が好きです。どこかヨーロッパの片田舎の・・美しい青い空を見上げながら、気持ちよく歌を聴いているようなそんな錯覚を感じさせてくれので・・。
Jun 2, 2006
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パリから列車で約一時間の南西にあるシャルトル(Chartres)。美しい「シャルトルブルー」(青いステンドグラス)のあるシャルトル大聖堂へ出かけることにしました。少し上が欠けてしまいましたが、向かって左がゴシック様式の「新鐘塔」(16世紀)右がロマネスク様式の「旧鐘塔」(12世紀)です。左右対称でないのがおもしろいですね。高い建物を見るとつい上を見上げるくせがあるのです。なぜなのかしら。。さあ、中へ入りましょう。この日はあいにくの曇り空でした。お天気がよければもっと光輝いているのでしょうね。ちょっぴり残念。美しい薔薇窓ステンドグラスを見ていると飽きることがありません。。黄金色の麦畑の向こうに佇むシャルトル大聖堂・・。気に入っていて、最後まで手元に残しておいた絵葉書です。(他の葉書は友達への手紙に使いました)ずっと見ていると、不思議とこの景色の中に自分がいるような気持ちになってくるのですね・・。こんな青空の日にまた来たいな。今度はデジカメを持って。
May 21, 2006
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パリには美しい公園がたくさんあります。以前お話ししたソルボンヌ大学近くのリュクサンブール公園と並んで、私にはもう一つお気に入りの公園があります。凱旋門の近くにあるモンソー公園(Le parc de Mon-eau)。高級住宅街にひっそりと佇む美しい公園です。地下鉄にモンソーという駅があり、そこで降ります。入口のアーチがアールヌーボー・・。何だか素敵な予感がしてきます。公園の門です。後で知ったことなのですがオルレアン公がこの辺りの土地を買い取り造らせた庭園だったのだそうです。朝10時前の公園の通り。のんびりと読書している人を見かけました。ちょっとお邪魔して、読書中の方に写真を撮ってもらいました。この時は一人旅だったので記念の一枚に・・。美しい池に出合いました。お花もあちらこちらでみかけました。リュクサンブールとはまた違った魅力がある素敵な気持ちのいい公園です。毎朝、通勤中にこんな緑の中を通り抜けできたら素敵だろうな。。なんて想像してみたり・・。ゆっくりと散策しているうちにお昼になってしまいました。近くのカフェに入り、ランチです。フランスで生魚?珍しいなと思って生魚のタルタルステーキを選んでみました。ケッパーや香辛料を利かせて、生魚の臭みをとるよう工夫されています。私にはお皿の縁に飾られた香辛料が何となく絵の具のパレットのように見えました。モンソー公園は革命後、庶民の舞踏会やパーティの場となったそうです。 きっと楽しかったのでしょうね。
May 19, 2006
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ニースに着いた次の日のこと。夜も明けぬうちから目が覚めてしまい、いつもだと、そのまま再び眠ってしまうのに、なんとなくこの時はじっとしていられなくて、起きてテラスに出てみることにしました。真冬のニース、パリよりは暖かいとはいえ、さすがに夜明け時はとても寒い・・。友達を起こさないようにそっとダウンジャケットをとり、カーテンを開けてみました。<ニースの朝焼け>昼間の青い空と紺碧の海の美しさにもやられてしまったなーと思っていたのだけれど、夜明けの海と空の様子は、また昼間とは別の美しさがあるのですね・・。予想していなかった景色に、声も出ず、ただぼ~っとしてしまいした。我ながらよく撮り忘れなかったなー。と思うくらい。日が昇るのはあっという間ですね。左を見れば太陽の姿が・・。まだ車も人もあまり見当たらず、静かな静かな夜明けでした。
May 5, 2006
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旅に出るときのあの空港の雰囲気が私はとても好きです。特に空港で流されるアナウンス・・。あのアナウンスの前に鳴るチャイムを聞くと、何だか無性に嬉しくなってくるのです。ピロロロロピ~♪ Passengers du vol Air France・・長い空の旅を終え、パリに着いたときに聞こえてくるアナウンス。これを聞くと「あ~。フランスに着いたのね・・。」と実感するのです。あのチャイムを携帯のメール着信音にしようと、探しているときにおもしろいものを見つけてしまいました。International Airport European Atmosphers空港内での様子やアナウンス、機内放送が入っているCDです。世の中にはすごいものがありますね。1. ロンドン・ヒースロー空港2. ベルギー・ブラッセル国際空港3. コペンハーゲン・カストラップ空港4. ベルリン・テンペルホーフ空港5. ローマ・フェミチーノ国際空港6. ノルウェー・オスロ国際空港7. フィンランド・ヘルシンキ国際空港8. パリ・オルリー国際空港9. パリ・シャルル・ド・ゴール空港10. オランダ・アムステルダム・スキポール国際空港11. スイス・チュ-リッヒ国際空港12. ギリシャ・アテネ・ヘリニコン国際空港13. ドイツ・フランクフルト・マイン空港こんなマニアックなものがCDとして発売されているというのにも驚いたけれど、買ってしまった自分にもかなりびっくりです。旅した国を懐かしく思い出し、まだ訪れたことのない国へ思いを馳せる・・。不思議とちょっとしたヨーロッパ旅気分になれるCDです。目を瞑れば情景が思い浮かぶほどに・・。
May 2, 2006
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紺碧の海がどうしても見たくなって南仏コートダジュール(Côte d'Azur)の街ニース(Nice)へやってきました。ほとんど憧れに近い想いを持っていた地中海の黒味を帯びた美しいブルーが見たくて・・。ニースの景色を一望できる高台Le Parc du Château(城跡公園)まで、Le Petit Train(ル プティ トラン)に乗ってでかけることにしました。海岸沿いからスタートし、ニースの旧市街を通って、城跡公園まで連れて行ってくれます。Baie des Anges(ベ デザンジュ)日本語で「天使の湾」と呼ばれる美しいニースの海・・。右に見えるオレンジ色に続く屋根はニースの旧市街です。あの景色の向こうには映画際で有名なカンヌ、そしてさらにずっと先を行けば、パリに続く商業都市マルセイユへと続いています。さあ、プティ トランに乗って海辺へ帰りましょう。
Apr 27, 2006
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緑の多い公園が好きです。それは旅に出ても日本にいても変わることがありません。パリには、有名なチュルリー公園(Jardin des Tuiler-ies)やリュクサンブール公園(Jardin du Luxemburg)をはじめとして多くの公園があります。街を散策していて、小さいけれどよく手入れのされた居心地のいい公園に出合ったものです。「今日行った公園はどれになるのかな。」とホテルに帰ってから地図を開いて調べてみるのも楽しみの一つでした。ある夏の日、木陰で涼もうとリュクサンブールへやってきました。あ、あのへんしようかな。鹿の像の前に座り、ちょっとひと休み。かなり暑い日だったのに、緑があるだけで涼しく感じるものなのですね。。公園のすぐ近くにあったカフェその名も「Luxemburg」このお店はその後、名前が変わり別のカフェになっていました。(なぜだか内装は一緒)お隣のパリジェンヌを真似してポーチドエッグののったサラダを頼みます。具沢山でけっこうボリューム満点でした。食後にカフェを頼み、今日はここで手紙を書くことにしました。旅先では、たくさんあるものの中から気に入った絵葉書を選ぶのも楽しかったりして・・。これは誰に送ろうかな。なんて考えながら。
Apr 23, 2006
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古きよき頃の街並みが残るパリの街。曇りの日と晴れの日とその印象がだいぶ違うなと思っていました。曇りの日には、自分も含めてパリの街そのものが歴史の中に迷い込んでしまったような不思議な錯覚に陥ることがあります。そして晴れた日には、やはり空を見上げたくなります。なぜだかパリ中の建物の外壁が、太陽の光の下では心なしかいつもより美しく見えるように思うのです。晴れの日のルーブル美術館の外壁そんなことを思っていたら、以前こんな話を聞きました。今現在のあの微妙な色合いの下には、実は想像もできないほどの鮮やかな色彩が眠っているのだと。。パリの街を美化しようという動き(Ravalementラヴァルモン美観回復)に伴い、建物の外壁を洗浄した際にわかったことだそうです。驚くほどその外壁の色は明るくそして鮮やかだったとか。ここ数年で美しく甦った凱旋門や真っ白いオペラ座を見ていると、なるほどな・・。と納得してしまいます。もう何百年もの間、雨風にさらされ、これが本来の色だと誰も疑わなかった外壁の色。その下に隠されていた秘密(ってかなり大げさだけれど)があったのですね。近いうちにパリの街全体が本来の色彩に甦る日が来るかもしれません。私は、古いけれども太陽の光のもとで見えてくるあの微妙な色合い、美しさが好きでした。それでもなぜだか・・「いつか甦るパリの街」というのにも心魅かれるものがあるのです。不思議ですね。
Apr 17, 2006
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料理に欠かせない大切なもの。それは「塩」。選んで使っていらっしゃる人もかなりいるのではと思います。という私は・・恥ずかしながらあまりよくわかっていませんでした。パリの地下鉄4号線Etienne Marcel駅の近くにあるLe Comptoir du Terroir(ル・コントワール・ドュ・テロワール)という食料品店です。ワインをはじめたくさんの食材が揃っているので見ているだけでもとても楽しいお店です。気になっていたノルマンディ産の牛乳ジャムは、割らずに持って帰る自信がなかったので、もう一つのお目当てであるゲランデの塩(ロワール地方の大西洋に臨むゲランデ地方で取れる)を購入しました。右がそのゲランデLe Guérandais社のFleur de Sel塩の花です。ちょっとグレーがかかっていて水分があり、触ってみるとしっとりとしています。牛肉の薄切りに塩胡椒する際、このゲランデを、ぱらぱらと振り、いつものように炒めてみました。ただそれだけなのに、不思議と牛肉にあまみが出るように感じました。おまけに牛肉独特の臭みも消えるのですね・・。へぇ。お塩ってとても大切なんだな~。とあらためて思ったことがありました。左は別の機会に購入した南仏カマルグ(Camargue)のFleur de Sel塩の花。フラミンゴの生息地としても有名なカマルグの塩田で取れた真っ白な塩の結晶は美しい粒状でゲランデとまた違った魅力があります。もう少し使いこなせたらいいな。と、この2つを見るたびに思うのです。
Apr 16, 2006
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Parisの地下鉄。暗くて危険なのであまり好きではないという人も多いかもしれません。けれど私はこの地下鉄が大好き。パリに来てまず地下鉄に乗ると「あー。来たんだな。」と実感するのです。パリにのみ滞在するときは、たいてい1週間用のパスCarte Orange(カルト オランジュ)を購入しています。(バスもRERも使えるので便利)サン-ミッシェル(Saint-Michel)駅ポンヌフ(Pont-Neuf)駅。貨幣博物館最寄り駅です。地下鉄の中で出会うバイオリン弾き「禁じられた遊び」を奏でるギターリスト(日本人が通ると突然「さくら」に変わる)いくつもの線が行きかうChâteletの駅の連絡通路で、楽しげに合奏する弦楽4重奏。地下鉄には楽しみがいっぱい。そういえば地下鉄の光景はあの「アメリ」でも登場していましたね。あのパリの地下鉄の雰囲気が懐かしくて、引き出しからCDを取り出し、ipodに録音しました。その名も「パリの地下鉄」(Musiciens du métro parisien)ここに出てくる人たちはすべてアマチュア。実際に、地下鉄で演奏、あるいは独唱している人たちなのです。地下鉄のドアーの開閉の音。駅構内の雰囲気・・。目をつむればそこはパリです。
Apr 15, 2006
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パリのサンジェルマンデプレやカルティエラタンの近くに私の好きな美術館があります。15~16世紀頃に製作された美しいタピスリーのあるクリュニー美術館(Musée de Cluny)「一角獣を伴う貴婦人」(La Dame à la Licorne)のタピスリーをはじめ、連作で6枚あるタピスリーに囲まれた部屋に入ると、一瞬にして幻想的な朱色の世界に魅せられてしまいます。館内は暗く(保存のためだと思うのですが)弱い照明の光が、より美しさを引き立たせています。この時の旅では、デジカメを持っておらず、残念ながら持っていた使い捨てカメラでは撮ることができませんでした。(やはりデジカメってすごいですね)というわけで、購入してきた画集を開きデジカメで撮ってみました。いつか読もうと思って購入したのに殆ど絵ばかり見て自己満足してます。タピスリーにまつわる女性たちの物語もあると聞きました。探してみると、至るところに動物が隠れています。一角獣、英語のunicornはよく耳にしますね。フランス語ではlicorne、タピスリーのもう一人の主役です。「美しい朱色の世界」というのが、この美術館のイメージです。最近この「貴婦人と一角獣」のことを描いた小説が出ていることを知りました。せっかくなので図書館で借りて読んでみようと思っています。
Apr 9, 2006
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旅に持っていくものの中に、必ずといっていいほど私は文庫本を入れていきます。もちろんその旅の長さに合わせて、冊数も変わってくるけれども、今や旅にはなくてはならないものになっています。空港で、あるいは駅での待ち時間。音楽を聴いたり、本を読んだり、居眠りしたりzzz(一人の時は危険だけれど)ただ景色をぼーっと見たり・・。気分によってすることは様々だけれども、読書はその中の大切な一つだったりします。某古本屋チェーン店で文庫を数冊買い込み、2冊ほど手荷物に。後はトランクに入れてしまいます。以前は空港で雑誌を購入してたのだけれども結局すぐに読み終わってしまうので、ある時から日本にお持ち帰りしないつもりで、古本を持っていくことにしました。長い飛行時間、本当は眠るのが一番いい。と、わかっているのに止まらない(笑)パリに着き、これからコートダジュール空港へ向かうための待ち時間・・。友人のNさんは仮眠をとり、私は隣で小説の続きを読みます。真冬のフランス。朝日が見えるまでにはまだ数時間かかりそうです。そしてカフェからコーヒーの香りが漂ってくるのも。私もちょっとお休みして朝日を見ながらコーヒーでも飲もうかな~。
Apr 3, 2006
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パリには大小含めて100以上の美術館や博物館があると聞いたことがあります。小さな美術館は本当に見逃してしまうほど、周りの環境(建物)に馴染んでしまっているため、私のような方向音痴はよく気をつけないと無事に目的地にたどり着けない。なんてこともしばしばありました。それにしてもまだまだ行ってみたい、あるいはもう一度観てみたい美術館、博物館がたくさんあります。その中でもかなり気に入ってしまい何度か足を運んでいる博物館がParisの5区にあります。国立自然史博物館(Muséume National d'Histore Naturelle)何だか難しそうな名前だけれども実はけっこうおもしろい博物館なのです。まずはメトロ10号線Gare d'Austerlitz駅で下車。ぜっかくなので博物館の隣にある植物園(Gardin des Plantes)を通り抜けていきます。緑が多く、季節によって咲く花々に気持ちが癒されます。さあ、着きました。キリンがお出迎えです。この博物館の魅力は、大きな吹き抜けのホールを動物たちが行進しているところなのです。といってももちろん生きているわけではなく展示してあるわけなのですが・・。これが本当に生きているみたい。そして建築の美しさとガラス張りのエレベーターから見下ろす(見上げる)ホールはとても幻想的です。標本の保護のためにあえて暗くしてある照明がホールをより一層美しく感じさせてくれるのかもしれません。ガラス張りのエレベーターからふと上を見るとキリンがこちらをのぞき見ているのにびっくりします。こうした遊び心がこの博物館のいたるところにあり、おもしろい動物たちに会うことができます。ホール内にはカフェもあり、動物たちの行進を上から見ながら、の~んびりとお茶をするのもいいものです。居心地がいいので床に座り、動物たちを撮ってみました。デジカメを持っていたら、もう少しよく撮れたのに。。と、ちょっとだけ今になって残念に思います。高い天井を見上げながらぼ~っとしていると、動物たちとずっと一緒にいたような気持ちになるのが不思議。。どれくらいそうしていたのか。。周りを見ると、レポート用紙を持った高校生達が何やら一生懸命書いていました。こちらの看板は多少大げさだけれどもイメージとしてはこんな感じです。(本物のほうが素敵ですが)博物館を出るとすぐ近くにカフェ・ドゥ・ラ・モスケ(Café de La Mosquée)があります。こちらではアラブ式蒸し風呂が体験できるようです。ちょっとのぞいてみると中庭からスパイシーないい香りが。。いずれランチとお茶をしてみたいな~と前を通るたびに思うのですが・・。よーし。次回こそは。モスケの前の通りをまっすぐ行くと、メトロJussieu駅に到着します。そのまま地下鉄に乗らずに地上を歩いていけばソルボンヌやパンテオンがあるパリ6区まですぐです。さらに足をのばしてリュクサンブール公園に出るのもいいですね。(そのときの気分に応じて)パリ左岸、この辺りは雰囲気もいいので歩いていてとても楽しい気分になれます。散策ってやっぱり楽しいです♪
Apr 2, 2006
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日頃7:3の割合で紅茶を多く飲む私も、フランスへ来ると8:2の割合でコーヒー党にに変身してしまいます。おそらくコーヒーの味が濃く、特にcafé au laitなどはミルクにコクがあってとても美味しく感じるからでしょうか。一緒についてくるchocolatの相性もとてもいいのですね。この濃いカフェオレを飲むと、フランスに来たんだな~。と嬉しくなります。それでも、たまにむしょうに紅茶が飲みたくなるときもあります。真夏のパリ、半日歩き回っていて久しぶりに飲みたいと思ったのは、紅茶でした。ルーブル美術館の近くに(地下鉄Louvre Livoli駅近く)モスグリーンの外壁が印象的な以前から少し気になっていたSalon de Théがありました。この日は。ここでお茶をしてみることにしました。頼んだのはマンダリンオレンジのシャーベット。紅茶はアールグレイにしました。(フランスだけれども)マンダリンオレンジというのは普通のオレンジよりも酸味が弱く、糖度が強いと聞いたことがあります。このシャーベットもまさにそんな感じでした。ずっと炎天下の中を歩き回っていたせいか、この甘みのある冷たいマンダリンを口にしてはじめて自分の体が疲れていることに気づきました。このひんやりとした大理石(のような)丸テーブル・・。触った感触があまりに冷たくて気持ちがいいので(お客さんもあまりいなかったこともあり)ちょっと突っ伏してみました。あー。冷たくて気持ちがいいわ♪よーし。今日はここにしよう。いつも旅に出ると、気に入った絵葉書を買い、親しい人たちに手紙を書くのが楽しみの一つです。このテーブルの感触が気にってしまい(?)この日はここでお茶をしながら手紙を書くことにしました。手紙も書き終えてお店から出ると、その近くには美しい教会が・・。マンダリンとお茶のおかげで、また歩く元気がわいてきました。
Mar 31, 2006
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旅をしていると、ときどき思わぬものに出逢うときがありますよね。Paris 2区 地下鉄 Etienne Marcel駅の近くを歩いていた時のことです。何気なく交差点を渡ろうとして、「あ・・。」思わず声が出てしまいました。ちょうど向かいの建物の側面には、だまし絵が描かれていたのです。何だかそのまま交差点を渡り、この階段を昇っていけそうな気がしました。あの上には誰がいるのでしょう。。
Mar 24, 2006
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今はもう使われなくなってしまった懐かしい50フラン紙幣・・。50フラン紙幣がLe Petit Prince(星の王子様)だったということもあって、EU統合の前に記念にとっておくことにしました。よく見てみると、”うわばみ”もちゃんと登場していたり、色使いもお札なのに、とても鮮やかで見ていて楽しくなるので、使うたびによく眺めたものでした。今ではフランスの旅で、使うことはなくなってしまったフランだけれど、私は和仏辞書のカバーにはさみ、時々懐かしく思いながら眺めることがあります。Le Petit Prince(星の王子様)のグッズは、お土産として友達に贈ることが多かったものの一つです。特にその中でも喜んでもらえたのが「万年筆」。ここに写っているのとは、また違う絵柄で4パターンほど出ていたように思います。万年筆とお揃いの缶のケースに入っていて、ちょっとしたペンケース代わりにもなり、持ち歩いていてもなかなかかわいらしいのです。フランス語を習い始めた頃、日仏学院に併設している書店Rive Gaucheで購入したLe Petit Princeのラジオの朗読CDです(Gérard Philipe)。王子様の声がかわいらしくてBGM代わりによく流していました。子供の頃は、本を開いていても正直なところ、よくわからなかった「星の王子様」・・・。大人になった今、再び読み直してみると、小さかった時には感じることができなかった何か・・心に響くものがあることに気づきました。フランス語の美しい音の響きにあわせて聴く「星の王子様」は時にけっこう切なく感じることもあります。そして世界で愛されている理由もなんとなくわかるように思うのです。久々にCDを聴きながらそんなことを考えていました。
Mar 22, 2006
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高いところから見下ろす眺めも雄大で、とても気持ちがいいけれど、時々、真上を見上げてみてハッとするど美しい景色に出逢うこともあります。パリ、プランタンと並ぶデパートの老舗ギャルリー・ラファイエットのドーム型天井です。1930年代に建築された美しいドーム。こうした古くて美しい建築様式の残る建物を、パリではよく見かけることができます。また上手に利用してると思うのです。例えば雨の日のパリの散策で・・19世紀に戻って、美しいパッサージュ(19世紀に作られた回廊式のアーケード)をめぐりを楽しむのもいいものです。日本人もフランス人も古いものを上手に現代のものに取り込んでいく感覚が似ているなと思うのです。今でもきちんと生活の一部として生きているのですね。話がそれちゃいましたがラファイエットの天井、この時はクリスマスツリーのバックとして見上げてみました。どこにいても目印になるパリのシンボルエッフェル塔。真下から見上げてみました。この日は朝からあいにくの雨模様だったのに、この時だけ偶然にも雨がやみ、雲の切れ間から青空が見えてきました。見慣れた景色。けれどちょっと時間をつくって別の方向から見てみれば、そこには知らなかった新たな発見があったりするのですよね・・。なんて思いながら、東京の街を歩くときも、足をとめて見上げることが増えました。
Mar 21, 2006
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旅にトラブルはつきもの。でも嬉しいことだったら大歓迎ですよね。例えば、ホテル側の都合でいい部屋に変更になったり、飛行機のエコノミーがビジネスに変わったり・・。数多くはないけれど、私にもこんな経験があります。仕事を終え、その足で成田へ。夜便に乗って朝目覚めたらパリだった。。という航空会社のキャッチフレーズをそのままやってしまおう。ということで、友達のNさんと出かけたときのことです。カウンターへ行くと「エコノミークラスは満員ですのでおそれいりますが、ビジネスクラスへ変更してもいただけますか。」とのこと。もちろん即、頷いたのは言うまでもありません。だって、何が嬉しいって、機内食が楽しみだったのですもの。Air Franceのビジネスクラスではどんな美味しいものが食べられるのでしょう♪前菜から、まるでどこかのレストランで食事をしているような繊細な味でした。ちょっと見えにくいですが(奥の小さな瓶)レモンの風味のきいたオリーブオイルをかけていただくと・・口の中に爽やかさが広がってきます。Air Franceのためにデザインされた食器とのことです。一番気に入ってしまったのは、鶏肉の胸肉のソテーです。上にのっているのはカリカリのベーコン。この付け合せのインゲンまでが、美味しくてパンにとてもよく合いました。デジカメの使い方がいまひとつで失敗してしましたが・・食後のデザートです。何種類かチョイスすることができます。私はクッキーとアイスクリームにしました。撮り忘れましたが、チーズも選ぶことができるのです。(さすがはフランス)おまけにゴディバのチョコレートのプレゼントまでありました。何とも、いたれりつくれせりです。ここまで楽しんでしまうと、コーヒーの香りまでもが違う気がしてしまいます。パリに到着する数時間前に出された朝食です。目覚めてみると、もうこんな感じで用意されていました。寝ぼけていたせいか「絵に描いたような朝食」に見えてしまいました。★おまけ ラッキーは続く★なんと驚いたことに、この旅ではパリから日本へ帰る際もビジネスクラスに変更になったのですねー。この日、パリでは珍しく大雪で、空港で足止めをくらっていたのですが、いっぺんに疲れが飛んでしまいました。どうも前菜についてくるこのレモン風味のオリーブオイルが気に入ってしまい、残りをお持ち帰りしました。帰ってから、メーカーを調べてみましたが、残念ながら輸入はされてはいないようでした。似た物を探しているんですけどね・・。なかなか見つかりません。パンの種類がとても多かったのが、嬉しかったです。機内だからそう感じたのかしら・・。でも、美味しい料理には、やはり美味しいパンですよね。またまたデザート。ラズベリーのシャーベットとクッキーです。私は、Air Franceのエコノミーで出てくる定番のカレーも好きですが、やはりこういうのっていいものですね。うーん。けれど、ビジネスの居心地のよさに慣れてしまうと、後がたいへんかもしれないな~。
Mar 18, 2006
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Henri Matisse(アンリ マティス)のロザリオ礼拝堂(CHAPELLE DU ROSAIRE) は、紺碧の海が美しい南仏Côte d'Azur(コートダジュール)にある街Nice(ニース)の北山裾にある村Vence(ヴァンス)にあります。以前友達に「マティスとシャガールとどちらが好き?」と聞かれたことがあり、「シャガールかな。だってあのステンドグラスのブルーの中にいると海の底にいるみたいなんだもの。」と答えたのですね・・。「だったらぜひ、ヴァンスの礼拝堂のステンドグラスを見てきてね。」と友達の貴重なアドバイスがありました。そうなのです。前回のニースの旅ではマティス美術館に訪れたものの、ヴァンスのロザリオ礼拝堂には行ってなかったのです・・。そこで、冬の太陽の光がやさしく降り注ぐ時間帯をねらって、ロザリオ礼拝堂へNさんと一緒にでかけることにしました。見えてきました。あれがロザリオ礼拝堂です。入口の聖母子像です。柔らかな曲線が、やさしさを感じさせてくれます。中は撮影禁止。というわけでポストカードをデジカメにて撮りました。濃いブルーと緑そして黄色のステンドグラスを通して、太陽の光が礼拝堂の中を美しく照らします。白いタイルに映る色合いは、時間によって微妙に異なります。運のいいことにシスターの解説を聞くことができました。美しい礼拝堂の中で聞くフランス語はやはりとてもきれいでした。それにしても、この礼拝堂を「この世の楽園」とはよく言ったものだなと、心からそう思いました。ステンドグラスの青、緑、黄色の光を通した色合いの美しいこと・・。マティスの礼拝堂は、当初もっとカラフルな色合い(虹色)で作成される予定だったそうです。その模型も展示してありましたが、赤が入ったロザリオ礼拝堂・・それはまったく別の印象を与えます。なんだかかわいらしいですよね。マティスという人は、たいへんな時代に生きた人なのに、なぜだか人の気持ちをほころばせてくれるやさしい人のような気がします。帰り際に、振り向いてしまいました。いつか真夏の太陽が注いでいるときに、また来てみたいな・・。おまけ<マティス美術館>ニースの郊外にマティス美術館があります。少し前に、日本でもマティス美術展をやっていたので、きっと馴染みがある方もいらっしゃいますよね。やさしい、おだやかな印象を受けるマティスの絵画・・。こどもたちが多いのはそのせいでしょうか。嬉しそうに絵を見てスケッチしている子供たちを見ていると、私まで嬉しくなってしまいました。マティスがどこかで見ていて「よく来たね。私の絵を好きになってくれてありがとう。ゆっくりと楽しんでください。」と言われているようなそんな気がしました。訪れる人たちを明るいやさしい気持ちにしてくれるマティスの美術館です。
Mar 16, 2006
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ルーブル美術館の近く、目の前の道を渡ればパレロワイヤルというところに「Pizza Oskian」というイタリアンレストランがあります。Rue St.Honore(サントノーレ通り)沿いにあるこのレストランに以前、「パリの一人歩き」が楽しくて、ひたすら地図を持って一日歩き回っていた頃に、お腹をすかせて入ったことがありました。周りを見まわして、何となく人気が多そうな料理を注文してみました。多くの人がお昼時に食べていたのが「Escalope Milanaise」(ミラノ風カツレツ)。このお店はピザ焼き用のかまどもあったのでおそらくピザを注文している人も多かったと思うのですが、どうも私の目にはそのカツが魅力的に見えたのでした。というのも、出てきたカツの大きいこと・・。カラッと上がっていてナイフを入れるとサクッと音がするなんて。きっと美味しいに違いありません・・。そして中はふっくら。。付け合せのパスタがちょっと柔らかめなのは、そこはフランス。かかっているトマトソースはトマトの酸味がきいていてとても美味しかったんです。一緒についてくるレモンをギューッ絞って、最後の一切れまできれいに食べてしまった大きなカツ。その時以来、何だかむしょうに懐かしくて、あのカツが食べたくてその後も何度か入ってみたものです(友達や、妹を誘ったりして)それでも、あの時、最初に食べたあのカツが一番美味しく感じたのはなぜなんでしょう。もしかしたら、それはきっとはじめての一人旅で、どきどきしながらお腹をすかせて入った時の思い出が残っているからかもしれないとそう思っているのですが・・。あれから何度もパリへは行ったけれど、やはりなんとなく懐かしくてあのお店の前を通ってしまいます。寄るときも寄らないときも。
Feb 20, 2006
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南仏Côte d'Azurの街Nice(ニース)から北へ10km。断崖絶壁にFalicon(ファリコン)という名前の、中世の頃の面影をそのままに残す小さな村があります。そのFalicon(ファリコン)に、以前ご紹介したEze(エズ)村のレストラン「La Chèvre d'Or」(ラ シェーヴル ドール)で、腕をふるっていたシェフが独立し、自分のお店を開いたとの情報を聞きました。シェフの名はJean-Marc Delacourt(ジャン-マーク ドゥラクール)さん。フランスで優れた職人に与えられるという称号Meilleur Ouvrier de Franceを持っているとのこと。まだ味わったことのないDelacourtさんの料理をぜひとも味わってみたいものです。2003年12月も残りあとわずか・・という頃に、やはり食いしん坊の友達Nさんと出かけることになりました。Nice(ニース)のバスターミナルからバスに乗り、北上していきます。途中、赤煉瓦の屋根が続く美しい家並みを見ながら・・。やがてその家もなくなり、道はますます険しくなっていきます。かなり上まできたでしょうか。。突然、ぽっかりと景色が開け、村が見えてきました。さあ、Falicon(ファリコン)に到着です。おっと、きちんと帰りのバス時刻も見ておかなきゃね。村の入り口にはこんな太陽が出迎えてくれました。食事の時間までには、まだ時間があります。せっかくなのでかわいらしい村の中を散策してみました。クリスマスは終わっていても、日本のようにお正月を祝う習慣のないヨーロッパではこうしてクリスマスの飾りが年末、いえ新年になっても残っています。みな各々の家で飾り付けを工夫しています。おや、猫の親子が・・。危ない!落ちないでね。サンタさん。ニースではこの時期こんなサンタクロースをよく見かけました。さあ、お腹もすいてきたので、そろそろ向かいましょう。お店はMairie(市役所)の右隣です。村も小さければ市役所もかわいいですね。大事なことを忘れていました。お店の名前は「Parcours Live Restaurant」 (パークール)。辞書をひくと、行程、道のり、経路、道筋、人生経路...。んー。確かにすごい道のりだったけれど。。なにやら深い意味がこめられているようにも思えます。一歩中へ入ると、黄色い色ガラスから柔らかな冬の光が入ってきて、やや緊張気味の私たちの気持ちをほっとさせてくれます。早くも奥のほうから、いい香りがしてきました。席に着くと、山間の美しい景色が目の前に広がっています。地中海を見下ろすEze(エズ)の景色とはまたちがった魅力があります。遠くのほうには私たちが泊まっているNice(ニース)の海が見えました。ここのレストランは別名ライブレストラン。TV画面から厨房での料理の様子を見ることができるようになっています。さあ。お待ちかねのお昼です。●Pour Les Fêtes de Fin d'Année Parcours vous propose パークールから皆様へ今年最後の贈り物 何やら香辛料がきいていてちょっと癖になりそうな味です。<amuse-gueule>これがアミューズ。いわゆる突出しです。フォアグラにはまったく生臭さがなく、上にのった少し苦味のあるマーマレードと一緒にいただくと品の良い甘みで口の中でとろけていくようでした。<Le veau>子牛の肩肉と野菜のパテ。香草風味です。そして右は人参のスープ。上には香辛料がかかっていて、見た目のシンプルさとは異なり、いい意味で嬉しい驚きがありました。(もう少し味わいたかったです)<Les Champignons>ニンニクオイルのソースを泡仕立てにしたキノコの風味のきいた手打ちパスタです。泡仕立てのソースはもちろん最後まできれいにパンで取っていただきました。<Le Marbre>大理石というタイトルのついた白身魚のポワレです。下には、ほうれん草のピューレ状のソースにクルトン、ヤリイカが入っています。比較的しっかりと塩味のきいたソースで南仏特有のニンニクを使ったこのソースと淡白な白身魚との相性は抜群。そしてアクセントにケッパーの入ったヴィネガーソースがとても爽やかでした。<fromage>山羊のチーズも入っていました。苦手なはずなのに、一緒に添えられていたハーブと、美しい景色のおかげなのか、あっという間に食べ終わってしまいました。<Les fruits>デザートはフルーツのコンポートにアイスクリーム。このすっぱいソースをアイスクリームにかけて食べるととても美味しいです・・。最後にcaféを飲み、ずいぶんとゆっくりしてしまいました。それにしても居心地いいこと・・。お名残惜しいけれど、そろそろ帰る時間になりました。ゲスト一人ひとりにシェフとシェフの奥様が挨拶をしてくださいました。「今日の料理はいかがでしたか?」とシェフ。Delacourtさんは東京、京都、福岡に仕事で来日したことがあるとのこと。シェフと奥様の言葉に耳を傾け、ああ、もっとフランス語の勉強しなきゃという気持ちと、こんな素敵なところで美味しい食事をして、フランス語を聞くことができるなんて。。とかなりのこの時の私は夢心地状態でした。レストランで食事をしたというより、素敵なお宅で心地いい時間を過ごさせてもらったような・・とても幸せな一日でした。その後、まもなくして「Parcours」はミシュランの星を一つ獲得したと聞きました。遠いフランス、Nice(ニース)の郊外で・・・また一つ素敵なレストランに出逢うことができました。
Feb 17, 2006
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南仏Côte d'Azurに面した街Nice(ニース)とMonaco(モナコ公国)の間にEze(エズ)という村がある。山の断崖絶壁にあるこの村は、かつてサラセン人の襲来を避けるために迷路状の城壁で囲まれた鷲巣村という形体の村で今でも中世そのままの形を残している。こうした鷲巣村はCôte d'Azur沿岸にはいくつか残っているのだそうだ。そのEze(エズ)にはChâteau de la Chèvre d'Or(シェーヴル・ドール)というホテルがあり、かのミシュランの2つの星を持つレストランがあるのだ。2003年の夏の名残がまだ残る9月の初め、美味しい料理を求めてそしてホテルのシンボルである黄金の山羊に会いにでかけることになった。ホテルの宿泊客用の門があり、レストランの予約をしたときもその門から入り美しい眺めのいい庭園を散策することが許されている。食事の予約時間より少し早めにこの美しい緑豊かな庭園を散策しながらホテルへ向かった。しばらく歩くと、階段があり木の扉を開けると、ホテルのシンボルである黄金の山羊の看板が目に入る。さあ、ホテルの中へ。9月に入ったとはいえ、外はかなりの暑さだったので、クーラーのきいた室内は、かなりありがたかった。「どうぞ上へおあがりください。」の言葉に階段を上がる。階段を上がると、名前を告げ、席に通される。「わぁ。地中海。」パノラマのように見渡せる美しい景色。こんなところでお昼が食べられるんだ~。と席に座ることも忘れてしまった。さてさて肝心のお昼です。●秋のメニュー 60Euro<Amuse-gueule>まずたトマトの冷たいアミューズ。メニューには載っていなかったので、いわゆるつきだしみたいなものでしょう。爽やかなトマトの酸味が、すうっと入り、喉を冷やしてくれます。何だかこの蓮華みたいなものに親近感を覚えました。パンもかなりの種類がありました。南仏ということもあってハーブ入りのパンもかなり多かったかなと思います。私はヘーゼルナッツ入りのパンを選びました。これがアミューズのトマトによく合いました。<La truffe d'Autome>秋のトリュフ~前菜~ほっと気持ちが落ち着いた頃、前菜が。これは温かい前菜。コンテチーズを練りこんだパスタに、温かいトリュフのソースを泡状にしてかけたチーズとトリュフの風味が口の中いっぱいに広がる一皿でした。<L'agneau d'allation>子羊のロースト母羊の乳を飲んでいる子羊のロースト。中にはアーモンドやズッキーニ、そしてフレッシュミントの葉も入っています。爽やかなのはどうやらベルガモットも入っていたようです。ほかにも様々な香辛料も入っていたでしょうか。私のイメージではフレンチというより、モロッコとかアフリカの料理を連想させました。この海の向こうはアフリカ大陸なのだ。と改めて今いる場所を実感しました。実は私、山羊、羊の肉があまり得意ではないんです。メニューを見て、正直、一瞬ひるみました。けれどこれだけの香辛料、ハーブを使っているのですもの。あまり気にならないですね。美味しくいただきました。<Pour relancer l'appétit.>お口直しだったのかなデザートと思いきや、食後のお口直しが出ました。特にこの左の冷たいショコラ。生チョコを冷たくしたような(それでいて滑らかでアイスクリームのような口どけ)品のよい質のよいショコラを口にしているような高貴な気持ちになれる味でした。これもメニューにはなかったんですよね。<Le chocolat noir>デザートはショコラの冷たいケーキさあ、これが本当のデザート。プラリネとモカ風味のアイスクリームのケーキでした。それにしてもヨーロッパのチョコレートってどうしてこんなに濃く深い風味があるのでしょう。最後はcaféと一緒にまたまたプチショコラがでます。気づくとコーヒーカップとソーサーの縁には山羊の星座が模様としてちりばめられていました。そう、ここのホテルの名前はシェーヴル・ドール(黄金の山羊)。 黄金の山羊はエズ村で伝説となっているそうで、村の守り神のようなものらしいです。山羊座の私としては、なんともうれしい限りでした。なぜって、山羊座って努力家、堅実家などと(それに近いこと)あっても他の星座に比べてどうしても地味な感じがあるのですよね。。。昔から気にはなってたのですが。もしかすると山羊がシンボルってかなり変わってるのかもしれませんね。コーヒーを飲み、窓の外を見れば、テラスでお茶をしている人たちがいます。太陽の光に反射した地中海の美しいこと。。帰りにふと気づくと、窓の外から黄金の山羊がこちらを見ています。「日本から、来てくれてありがとう。またいらっしゃいね。」と私にはそう言っているように聞こえました。(そう、思いたかったんですねー)また来たいです。いつかきっとまた。
Feb 11, 2006
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旅に出て、その国の街を歩くってとても楽しいですよね。あの向こうにはいったい何があるんだろう。この角を曲がるとどんな景色になるのかしら。と想像しながら歩くのがとても好きです。(もちろん一人歩きの場合は注意が絶対に必要ですけれど)ご存知の方もたくさんいらっしゃると思うけれど、Parisの地図を見てセーヌ川を挟んで下側が左岸、上側が右岸と分かれていて、さらにジッと地図を見ると、カタツムリのように左渦巻上に20区に区切られているんです。そしてその魅力もみな違います。(このあたりは、いろいろ詳しく書いてあるガイドブックや魅力満載のエッセーが出ていると思うので読んでみてくださいね)もちろん地下鉄やバスを利用するのも便利だし、実際、自分もよく利用するけれども実はけっこう地上を歩いたほうが早かったんじゃない?なんてこと、よくあるんですね。お天気がよければ、美しい景色や街並みを見ながら、行き当たりばったりで気に入ったお店に入ってみたり、新たなcaféを発掘しながら散策を楽しむのもいいです。。おっと。だいぶ本題から離れてしまったけれど、写真にあるこの赤い本は手帳よりちょっと大きめのパリの地図帳です。「地図なんてガイドブックに載ってるので十分。」はい。確かにそうです。でも、これを使ってちょっと面白さをプラスαする楽しみ方もあるのです。日本から持っていったガイドブックは何だかんだ言っても必要なポイントを占めているし時間が限られている時にはとても便利ですよね。もちろん私も持っていきます。けれどももしParisにちょっと長く滞在する機会があったら、この地図、パラっとめくってみてください。ガイドにはない公園や広場の名前、いつか映画で見たあの景色。そんな小さな発見の一つ一つがうれしく、後になって忘れがたいものです。以前、15区のBalardという駅の近くを歩いていて、ちょっと珍しい噴水に出会ったことがありました。お皿を何層にも重ねたようなちょっとあまり見かけない噴水。でも、私には見覚えがあったんです。とある映画の中で・・。あまりにも奇妙な形をしていたので覚えていたんですね。偶然出会ってしまったその噴水にえらく感激してしまい、地図をみて、その場所にしっかりチェックいれました。もしParisの街が好きで、歩くのが苦にならない方がいらしたら、Parisのキオスクにあるこの地図帳を手にしてみてください。サイズも色もさまざま。出版社もさまざまですが。Plan de Paris(パリの地図) とか Arrondissement de Paris(パリの区)とこれに近いようなタイトルになってると思います。旅の楽しみ方は人それぞれですね。100人いればきっと100通りの楽しみかたがあると思います。というわけで、今日は私流のParisの楽しみ方を書いてみました。
Jan 31, 2006
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