あっけらかんでいられたら

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2004.01.24
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私はそう思っている。そう思うようになった。

そんなとき、私が動ける人でいたいと。

現実そうなったときに、向き合える人でいられるのかは
まだ自信がない。

その自信が欲しいために、自分の弱さと向き合うために、

近年、ヘルパー二級取得をしたのだが。



私の父は、長年の飲酒がもとで、肝臓を患っている。

私の結婚以前、一時入院したことがあった。

なんだか現実感がなかった。

いままで家にいたひとが、病院におり、帰って来れない。

わたしには 初めての体験であった。

ホントは哀しいだの寂しいだの、あるんだろうが、
わたしには、そんな気持ちに蓋をして、

母を元気づけよう、そればっかりだった。

心の中は、がらんとして、蓋をした箱がぽつんと置かれていた。

その箱は、感じる心を跳ね返す磁石のような箱のよう。

退院するまで足繁く病院に二日と開けずにお見舞いに
来て頂いて、
おかゆだの、消化の良いおかずだの、
持参して頂いて、
母や私の分まで帰ってから食べてと
お気遣い頂いた方々には、いまでも感謝の思いで一杯だ。

なぜにそんなにお見舞いに来られるのか、
不思議でならなかった。

大変失礼だが、所詮他人事だからかなんて、ひねくれたときもあったが、

その方々のお見舞いは、私たちが行けない日まで、
顔を出してくださり、
父とたわいのない話をしたり、
ちょっとしたおかずを食事の時間に合わせて持参して
頂いたりと、
本当に足を向けては寝られない程であった。

その方々はちなみに、料理店を営んでいる。



自分の父親が、投薬で元気だとはいえ、入院しているのだ。

なのに娘の私は、お見舞いには自分では行かなかった。

母と一緒の時なら行くという具合。

病室には数分ほど顔をだし、後は母が病室から出てくるのを、
ずっとずっと、廊下の待合いで待っていた。

荷物を運んだり、食事の用意をしたり。

飼い猫のチャミの世話をしたり、
母の愚痴を聞いてあげたり。
ソンなことしかできなかった。

父と母は何を話したのだろうか。大部屋だから、
大事な話はしてないと思う。世間話か。

病院からかかる父の電話では、こみ入った話をしていたようだ。

私はただ見守るしか出来なかった。

なにができたのであろうか。

いもじい

 私の結婚前に、私の祖母が、大腿骨の付け根を骨折。
一人っ子の母が、頑張って自宅介護をしていた。

自宅を離れ、ショートステイを利用することも多く、
母は天気に関係なく、足繁く通っていた。

祖母は母に、甘える人ではない。
来てくれ来てくれと、訴える人でもない。
明治の、耐える女性そのもの。

そんな祖母だから、母には、
体に負担をかけてまで、根詰めないで、自宅には戻るんだし祖母も、わかってくれるよと、散々言っていた。

母には、私の言葉は、立て板に 水 だった。

通って、おむつだの洗濯だの、食事の介助だの、
大変だけど、私でも出来ることだ。
数えるほどだが、私も母の代りを頑張った。

母の気持ち、根詰めちゃう母の気持ちが、
私の心を占領した気がした。

何も言わない祖母が、ぽそっと言った、その気持ちが、
祖母を見るたびに
私の心に訴えかけてくるときもあった。

私、「おばあちゃん、隣の人とどうして話さないの?

結構おもしろいよ。」

祖母は、「・・・・・・・話すと、知り合いになって

ここから(自宅に)戻れなくなったら・・・・・嫌だから。」

ハッとした。


わたしは父の入院の時に、そんな風に
心が占領されるのを
避けていたのではないか。




 根詰めている母を横目に、自宅には父がいる。

自分で料理もしない父がいる。

父の食事の用意が、母の時計代わりになっているようだった。

私が母と一緒の時は、母の昼食は、遅い昼飯 兼、早い夕食で、外食したこともあった。

外食しながら、母の気晴らしになればと、

なるたけ私がごちそうした。

そして、私は、父を恨んだ。

母には祖母のことでは何も言わない。
祖母が挨拶をすると、返答するのみ。
祖母が元気なときも、私が小さいときから、
父の祖母への態度は、一貫している。

ワレ関せず。文句も言わない。

子供心に、そういう点で父に不信感を持った自分がいる。

結婚したいまなら、十分すぎるほど、父の気持ちを

くむことが出来るが・・・。


ただ祖母には関係なく、母がどんなに疲れていようと、
用事があったにせよ、
その当時の父には、まだ、自分の食事の時間がずれると
機嫌が悪くなる。

帰宅するなり、食事の用意に台所に駆け込む母。

夕方の五時だぞ。まだ。なのに父は、

「何処へ行ってたんだ、何してたんだ。」とぼそぼそ。

あのね、おばあちゃんの所で、寄り道もしないで
スーパーで、00買ってきただけよ!!

と反撃する私。

機嫌が悪い人というのは、やっかいだ。
人の食欲の機嫌を損ねたばかりに、
うちに帰ってまでも、より疲れてしまう母を
私は、見たくない。

父は反面教師だと思えばいいと、
私のいまの旦那には、
食事にはだいぶ助けられている。



つらい、苦しい、さびしい、希望、絶望。

それが現実。


父をそうやってやっかんで、憎むことで、


私の心ではなく、父や、母のこころを、
私は察したくなかったのではないか。

私には受け止められなかった。

もう少し母をいたわって欲しいとの、父への憎しみだけ。

祖母が亡くなって、長男も六歳。

いまは、食事の時間がずれようと、融通もすこしは
キク父になっている。

ブー


長男が一歳を過ぎ、よちよち歩きをするようになって

車いすの祖母の所まで行くようになった。

おっぱいを飲む姿をみて、祖母の様子がパッと元気になってから、
長男は、おばあちゃんと私の架け橋のよう。

おばあちゃんの喜怒哀楽に一役買っていた。

おばあちゃんがおむつを替えても、さっぱりしたねと
一緒に笑った。

子供の語句も増えていって、もっともっと昔の話しようと
私の心も、ほぐれてきた頃、

祖母は独りで、夜明け頃、旅立った。

前の昼間に母と顔を出し、連日通っていた母も、私も
ぽかぽか天気に、病室でうたたね。

いつもはあと4時間ほどは長くいるのに、気分が良く、
早めに切り上げて帰宅した。

その日、結婚してから初めて、旦那に、お願いした。
「実家に一緒に泊まっていこうよ。」

翌日のワイシャツや、汗だくの旦那の下着の替えもなかったので、
旦那の疲れも考慮して帰宅したが、

私から、心に一点の迷いや曇りもなく、旦那にお願いした
のは

これが、最初で初めてのことではなかったか。

自宅に戻り、夜明け前の電話に、母は、私は、
なかなか捕まらないタクシーを恨んだ。

夜中四時過ぎると、タクシー会社も、車が少なくなる。
なかなか呼んでも来ない。

・・・・・・もちろん、帰ってきてしまった私は、
自分を責めて、
着替えなんて買えば良かったと旦那のことまで心の中で、
悪者扱い。

結局、あさ、5時過ぎに、母は父とタクシーで十分のところに駆けつけた。

まだ暖かかったそうです。

祖母の顔を見てすぐに、聞こえた気がした。
おまえの旦那のことを悪者にしてはいけないよと。

前の晩、私が珍しく泊まっていこうと思ったのも、

祖母が、私に、そんな晴れ晴れとした気持ちにしてくれたんだと思った。

いくら祖母の世話が、たいへんだとはいえ、
自分の実家にくるまで年中行っていることに、
旦那だって気持ちの良いわけがない。

正直言って、いつも私は心が晴れることはほとんど無かった。
そんなふうに実家に通うことが、心の負い目となっていた。
もちろん姑宅だって、訪問していたが。

私が独身の時、平日休みになると、母と、祖母のところへ。
自宅から近いはずなのに、電車やバス。

仕事に通いながら、免許を取った。

結婚して旦那に車があり、だいぶ助かったのだ。

心に負い目、
替えの下着がないからと
帰った事で恨むなんて
だんなからすりゃぁ、とんだことだと。

おかどちがい。


あの時の、
はればれとした心持ちは、
いま思うと、あれきりだ。

祖母の最後のプレゼントだと思っている。

そんな気持ちを持ち続けて、日々生活し、
人を大事にして行けと、そう言いたかったのではないか。

普段から、すがすがしい心でいるのって
むずかしいですよね。

みんな、ふつ~~の顔してても、内心いろいろある。

気持ちの発散の出来るところがないなあ。










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最終更新日  2004.11.01 15:57:47
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