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釈迦楽

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May 27, 2006
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カテゴリ: 思わず納得!



で、旅先での写真を見せていただきながら、様々な旅のエピソードを聞かせていただいたわけですが、「オランダ」と「ベルギー」というのは、地理的に隣り合っているとは言え、色々な点で異なることの多い国のようで、Mさんは現地でそのことをつくづく実感されたとのこと。

第一、言葉が違いますよね。元来オランダ語はドイツ語に近く、また大抵の人は英語がそこそこ話せるのに対し、ベルギーの方はフランス語の勢力が強く、英語が通じにくい国柄らしい。英語が通じるかどうかというのは、多くの日本人と同様、英語でどうにかこうにか用を済ませながら外国旅行をしているMさんご夫妻にとっては大きな問題です。

で、まあ、ひょっとするとそういう言葉の問題のことも含まれているのかも知れませんし、Mさんご自身、通りすがりの旅行者の目で判断してはいけないのかも知れませんが、と断られた上でコメントされたのですが、二つの国を比べると、オランダの方が断然印象が良かったのだそうです。とにかく人々が親切で、旅行者のことを笑顔で歓迎してくれる感じのオランダに対し、一方のベルギーの方は、よく言って「都会的」、悪く言えば「ビジネスライクで、無愛想」なのだそうで、たとえば道を尋ねるにしても、オランダでは「そこまで行くのだったら私が連れてってあげましょう」などと言って自分の車で親切に送ってくれる、なんてことがしばしばあったのに対し、ベルギーでは、いい加減に「あっち」などと言われるばかりで、それがまたしばしば間違ったことを教えるものだから、一層迷ってしまうことが多々あったそうです。まさかわざと間違った道を教えたのだとは思いたくないですけど、あまりにもしばしば間違った道を教えられるので、Mさんも「ひょっとして・・・」と思わざるを得なかったのだとか。宿泊先のホテルでもかなり不愉快なことがあったそうで、どうもいかんですなあ、ベルギーは・・・。

ま、そんなこともありまして、自然、話は愉快に旅が出来たオランダのことに集中するわけですが、そのお話を伺う限り、なかなかいいところのようですね。首都のアムステルダムは町中がゴミだらけ、犬の糞だらけで、案外汚い町だったそうですが、都会を少し離れれば、まあステキなところばかり。木立と水路の中に古いレンガ造りの建物が立ち並ぶ街並みは、まさに日本人が「ヨーロッパ」と聞いてイメージする街並みそのものです。街角のちょっとしたレストラン、カフェ、土産物店がまたステキでね。

ところで、Mさんご夫妻はオランダに日本人女性の知人がいらっしゃるんです。で、今回のご旅行でも、現地でこの方と会われたそうですが、この女性がまたなかなか数奇な人生を送ってこられた方でして。

この方、どういうきっかけがあったのか、とにかくお若い時にオランダに住み始め、現地の方とご結婚もされたのですが、その後離婚され、それからは日本語を教えたり、しまいには掃除婦までしながら辛うじて生計を立てていたというのですね。しかしやがて経済的にも精神的にも行き詰まり、もうダメだ、日本に帰ろうと思っていた矢先、今、パートナーとしてご一緒に暮らしておられるオランダ人男性と出会い、また日本大使館でお仕事を得ながら、彼の地で幸福に暮らしておられるのだとか。

人生いろいろですなあ。

ところで、オランダで実際に離婚を経験されたこの方のおっしゃることなので、確かな情報だと思いますが、オランダでの離婚制度というのは、ある意味、凄いです。ちょっとびっくりしますよ。

どう凄いかといいますと、彼の地では、夫か妻のどちらかが「この結婚はうまく行ってない」というふうに感じ、離婚に踏み切ろうと決意すると、もう、三行半を突きつけられた側には抵抗する余地がないんですって。二人でよく話し合って、もう一度もとの鞘に戻ろう、というようなことにはならず、もちろん書類上だけ結婚を続けたまま、実質別居する、ということもままならないらしい。とにかく、どちらかが「離婚したい」となったら、もうスパッと離婚する以外道はないのだそうです。ということは、たとえば「俺、別に好きな女が出来たから、お前とは別れたい」と夫が言ってきたとすると、妻はもう為す術もなく離婚されちゃうわけです。ただ、そういう形で、自分の意志とは関係なく離婚を迫られた場合、法的な救済措置というのはいろいろあって、経済的な援助が受けられるようになっているのだそうですが・・・。

いやー、素晴らしいですね、オランダの離婚制度! さすが、「安楽死」を認めるお国柄だ。実に合理的です。

やっぱねー、夫でも妻でも、そのどちらかが一度でも「離婚したい」と思うようになっちゃ、どちらに罪があるにせよ、もうその結婚は実質的におしまいですよ。「子供のために」とか、「世間体が悪いから」とか、そんなような理由で無理に我慢したり、あるいは別居したりしながらずるずる離婚を先延ばしするより、もう国家の権威をもって問答無用で別れさせちゃう方が、当事者の双方にとってよっぽどいいんじゃないでしょうか。ばっさりやって、すっきりする。まさに外科的な荒療治ですが、長い目で見れば、最良の解決法だと私は思うなあ。これこそ、人間関係に対する深い洞察の法制化ですよ。天晴れ、オランダ政府!

ま、旅というのは、そこへ行った人はもちろんのこと、その話を聞くだけでも色々考えさせられ、タメになることが多いもんです。昨日もオランダ・ベルギーの話を伺って、楽しくも有意義な散歩となったのでした。





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Last updated  May 27, 2006 02:09:02 PM
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