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December 11, 2011
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カテゴリ: 教授の読書日記




これこれ! 
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いけばな

いけばな
著者:笹岡隆甫
価格:735円(税込、送料込)
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 前に読んだ笹岡さんの『百花の教え』と若干かぶるところもありますが、こちらの本の方がいけばなの歴史に焦点を当てて書かれている感じ。またいけばなのみならず、日本文化と密接な関連を持つ「陰陽五行説」についての分かり易い説明などもあって、興味深く読むことができました。


 ところで、この本によると、いけばなの流派というのは大きく分けると大体4派くらいに分けられるそうで、一番古く室町時代まで遡るのが「池坊」。この流派のお家芸は「立花」というもの。その名の通り、垂直方向への志向を有し、かなり厳密なルールのもとに構成された華麗ないけばなです。そしてこの次に来るのが江戸中期以降の「遠州流・古流・未生流」などの流派。これらの流派のお家芸は「生花」と呼ばれるもので、立花と比べるとぐっとシンプルな感じ。わびさびを感じさせるようないけばなです。

 で、その次に来るのが明治大正期の「小原流」。ここのお家芸は「盛花」。垂直志向のある池坊や古流などと異なり、むしろ水平方向に面を延ばすような活け方で、西洋の花なども活用するところがモダンなところ。そして最後に来るのが昭和以降の「草月流」で、ここのお家芸は「自由花」。いけばなをオブジェに見立てるような感性で活けるいけばなですな。

 とまあ、大まかに分ければいけばなの流派というのは、こんな風に分かれるらしいのですけど、今まで「池坊」「小原流」「草月流」などの名前こそ知ってはいましたが、その実態をまるで知らなかっただけに、なるほど、そういうものか、という感じがしました。勉強になるなあ。

 ちなみに、このように分けてみると、私が学びたい流派は「生花」をお家芸とする「遠州流・古流・未生流」の流れだ、ということも分かってきます。「池坊」の立花は、私の目には少し呪術的過ぎて、まるでトーテムポールみたいですし、「草月流」はちょっと自由過ぎ。「小原流」は、まあ、いいですけど、私の頭の中にあるいけばなのイメージからすると、少し派手かなあ。


 で、そんなことを念頭に置きながら、母に電話をし、母は何流なのか、聞いてみたと。

 実はですね、私の母は、私が言うのもなんですが、いけばなの天才ではないかと。なんでもない花を見事に活けるものですから、前から感心してはいたのですが、しかし、今までそれほどいけばなに興味がなかったもので、詳しく聞いたことがなかったんです。

 で、聞いてみたところ、「小原流」だということが判明。ふうむ、そうでしたか・・・。

 で、なんで小原流を選んだのか、さらに突っ込んで聞いてみたら、母の母、すなわち私の祖母が、「池坊はもう古い、これからは小原流だ」と確信し、少女時代の母に小原流を習わせたのだとか。

 ほ、ほう。なるほどね! さすが我が祖母。

 私の母方の祖母というのは、賢く気丈な人で、子供の教育に関しても、まず自分で出かけて行って校長なり学長なりと面談(トップ以外とは会わない)し、その人の教育哲学について詰問した上で、その人に自分の子供を任せられるかどうか判断したというほどの人ですから、お花を習わせるにしても、自分の考えをしっかり持っていて、「小原流こそ、これからの日本にふさわしいいけばなだ」という確信の上に娘を習わせたんですな。

 そんな話を聞いて、うーん、そうだとすると小原流もいいかなと思うのですが、やはり私が習うとしたら、古流系を習いたいなあというところもあり。この点については、もう少し慎重に考えないといけませんな。


 というわけで、笹岡隆甫さんのことを知ったおかげで、いけばなに興味を持つことが出来たばかりでなく、母や祖母の話まで聞く機会を持つことが出来て、なかなか良かったなと思っているワタクシなのでありましたとさ。やっぱり、日々、勉強ですよ。





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Last updated  December 11, 2011 07:17:43 PM
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