2010年05月14日
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 「ちょっと、海月君!」声を上げて呼び止めて、駆け寄った。「ねえ、製図、大丈夫なの?やってる?」「いや」海月は軽く答える。首を振るようなこともしない。「どうして?留年するつもり?」「そんなところかな」「え?ちょっと、どういうことなの」少し腹が立った。彼女は海月の手を引っ張って、建物から出た。掲示板の付近にいた何人かがこちらを見ていたからだ。駐車場の方へ移動した。そこで彼の手を離す。「説明してよ」加部谷は言った。「何を?」「どうして、留年なんかするの?」「そのうち話そうと思っていたことだけど、来年は別の大学へ行こうと思う」「え?」加部谷は驚いた。「別のって、どこの大学?」「まだ受けていないから分からない。しっかりとは決めていない」海月の言葉に、加部谷はこれまで経験したことがない不思議な感情を覚える。そんな中、加部谷は目薬αの事件に巻き込まれて・・・。
 「G」シリーズは、主人公の西之園萌絵や加部谷恵美、海月及介、山吹早月、雨宮純たちC大学の学生が謎のギリシャ文字に関わる不思議な事件に次々と巻き込まれていくことになるというストーリーです。ギリシャ文字に関わる一連の不可解な事件は決定的な証拠はないものの、「すべてがFになる」に登場する天才博士・真賀田四季との結びつきが見え隠れします。西之園萌絵たちは、普通の人間とは全く思考能力が異なる天才が計画した謎の実験?に関係する不可解な事件に遭遇することになっていきます。今回、神戸で希硫酸という劇物が入った目薬が発見されます。被害者は失明することはなかったものの、目薬製造会社のTTK製薬は大混乱。目薬の名前にギリシャ文字「α」が使われていたことで探偵・赤柳初朗は、黒幕に真賀田博士がいると疑問を抱くことになるのです。
 「どうして目薬の中に劇物が入れられたのか?」「犯人は誰なのか?」「目薬の中に劇物を入れた方法は?」TTK製薬会社の社員の変死体を発見してしまった加部谷は、殺人事件の被害者の第一発見者として事件に関わることになってしまいます。親友だと思っていた海月が何の相談もなく「別の大学へ行く」ことを決めていたり、突然変死体を発見したり、加部谷さんにとってはショックが大きいストーリー展開でした。ショックのあまり追い詰められた加部谷が論理的推理に関係なく勢いで謎を解いてしまう予想のつかない意外性がとても面白かったです。また、今回のストーリーは劇物混入ということで以前話題になった中国の毒入りギョーザのことを思い出してしまいました。
 ジャンルはユニバーシティ論理ミステリー。ミステリーが好きな人にお薦めです。<終>


Gシリーズ


SMシリーズ1巻


Vシリーズ1巻

GシリーズはSMシリーズやVシリーズに関連したシリーズです。あらかじめSMシリーズやVシリーズを読んでから読むといっそう楽しめます。










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最終更新日  2010年05月17日 08時35分04秒
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