男の羅生門 ‐ Guitar&Bike Life ‐

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May 27, 2024
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カテゴリ: 六弦黙示録


エレキの楽器は、音を電気信号に変えてアンプからが音が出るわけですが、それ故に“ギター本体” “シールドケーブル” “アンプ” 全てが大切になってきます。その中でも “シールドケーブル” は直接的に出音に影響を与える存在です。 ギターが最高であっても、その音を電気信号として伝えるシールドケーブルが適正でない場合、デフォルトされた信号伝達になり魅力を伝えること出来ません。 

即ち、楽器本体からアンプまでの一次伝達を担うシールドケーブルは非常に重要な役割を持っています。数多くの種類が存在し、その特性も様々。好みがあるので非常に難しいところですが、今回は自分が使用している “シールドケーブル” と、過去試してみたシールドケーブルのレビューをしてみたいと思います。




​■MONSTER CABLE ROCK


言わずと知れたハイエンドケーブルの登竜門的なケーブルがモンスターケーブル。私が若いときはモンスターケーブルを使っていることがある種のステータスで “俺は音にこだわってるぜ” 的な印象を与える存在でした。周波数的に音の伝達が異なることから『低域』『高域』を別々の構造にし、伝達速度を統一化。これによって全ての音域が同速で到達し密度の濃さと輪郭の纏まりに繋げているとのことです。 実際には音はクリアで太く感じ、まとまりがある音がします。“クセが強い” とは言われますが、一般的なケーブルを使っている方からすれば密度があるので変化を体感せざる得ないかなと思います。“MONSTER CABLE ROCK” は名前の通り、歪みサウンドが格好良くキレのあるローエンドが素敵。欠点を言えばコードが固いこと、プラグとコードの接続部が少し弱いので強い衝撃が加わると断線し易いのが難点です。“モンスター” “ロック” と名前は強そうですが強度はそうでもないです。




​​■EX-pro FA​


まず、シールドケーブル本体が8mmとめちゃくちゃ太く強そうです。モンスターケーブル同様に硬く重いので取り回しが悪い。とは言え音の情報量は優秀で低域から高域まで素直に出力してくれるので効果は抜群です。音は素晴らしいのですが、プラグ部分が弱く断線し易いような気がします。自宅弾き等、動きが少ない状況下であれば何だかんだでコレはオススメ。激しいライブは断線覚悟かなと。現行品はその辺も改善されて耐久性もUPしたらしいです。デメリットばかり言ってますが音は良いので自宅では愛用してます。




​■ORB J7-Phone pro​


全音域の解像度がマシマシになりますが自然。まさに “高解像度” という言葉が似合います。余計な味付けこそありませんが、楽器本来の情報がアコースティカルに感じるほどクリアで、原音を生々しく伝えてくれる高品質なケーブルです。しなやかで取り回しも良く『これは良い!』と感じさせてくれます。癖なく無難どころで高品質なとなれば、かなりオススメ出来ます。




■Solid Cables Dynamic Arc Ultra 


ORBと並ぶ高解像度な仕様。解像度だけで言えばコチラが上の様に感じます。『少し値段が高くても一生使える良いケーブル』と言われたら、コイツは候補に間違いなく上がるでしょう。 良いケーブルは余計な味付けはありませんが絶妙な塩梅で原音を引き立てるチューニングが施されています。高い解像度から楽器の美味しい領域を抜かりなく拾うので作られた感(加工感)が無く、ピュアな音がアンプからダイレクトに鳴ります。ORBと比べれば音質も太く倍音の乗り方がヴィンテージな雰囲気で格好良い。見た目に反してケーブルの柔軟性が良好で取り回しも快適。そ反してトラックを牽引しても断線しない程の耐久性のようです。値段は高いですが素晴らしいシールドケーブルです。




​■ZAOLLA SILVERLINE Guitar Cables​


“Zaolla シルバーライン・ギターケーブルは、超高純度な純銀導線を採用し、透明感あるトーンを提供。​
​​​楽器が持つ本来のサウンドを限界まで引き出す、世界最高水準のプロ仕様のギターケーブルです。” というのが謳い文句です。純銀を採用していることが影響しているのか非常にHi-Fi、一般的なものをアナログとするならばデジタルといった印象。 高級感を演出した・・・という感じではなく、素材を変えることでしか拾えない音の出力を狙ったといった感じ。故に絶妙にキラキラとした超高域成分を感じます。恐らく純銀でなければ拾えない解像度が成す技なのかと。透明感が抜群な反面、純銀によって暖かさが消え、CDを聞いているかの様な無機質な音に聞こえなくもない。これを基準に調整すれば抜群の音に仕上がります。ちょっとした調整あり気ですが良いケーブルです。




​■Comawhite Custom Cable​


高崎晃氏も愛用している “こまほケーブル”  ギター本体とアンプに刺しこむ方向性があるタイプで、しなやかな素材で取り回しも良いシールドケーブルです。出音は立体的で締まりがあり、中高域が抜けてブライトな印象。分離感も良好でピッキング時のバイト感に関しては真空管アンプでボリュームを上げた時に発生する歯切れの良さが調味料的に追加されるような効果があります。ストラトキャスター等、元々 高音域が出るギターの場合は高域が出過ぎてしまうかもしれませんが、レスポール等、粘りがあり、太く暖かい音を出すタイプに使用した場合、個性を殺さず良い具合にヌケてくれます。 特に歪みサウンドでの気持ち良さは特筆すべきものがあると思います。​




■神鳴(KAMINARI) GUITARCABLE
音質的には音に締まりが出て、低域がタイトになり中高域がギャリっと出てくれる感じです。全体的に音が引き締まり歯切れ良く分離感も良くなります。音がぼやけてしまっていたり、何となく団子になってしまうような気がする場合は使ってみると効果が出るので良いと思います。私の場合はレスポール等で太すぎるなと感じる音を、このケーブルの特性を用いて引き締めたくて購入した経緯があります。音を引き締めてジャキッとさせたい場合に一役買ってくれると思います。ケーブルによる影響が大きく、素の音が変わり過ぎてしまうので個人的には癖が強いかなとは感じました。このケーブルあり気で音作りをするというのであれば活用できるなと思います。


​■NEO by oyaide(オヤイデ電気)G-SPOT CABLE 
その昔、メタルを弾きまくっていた時代に愛用してました。単純に見た目が格好良い。きわどい名前もイケてます(笑) 音に関してはブライトでコシがあり、バイト感も抜群。特に歪ませたときにキメ細かく突き抜ける倍音と適度に締まった低域が最高に気持ち良いです。いなたい感じはなく明るくクリアな印象。オヤイデの中で最も売れているとのことですが、人気が頷ける素敵なケーブルです。個人的には歪みに特化している印象がありロック向きかと思います。


■Vital Audio VA II High Power Guitar Cable
コアを一般的な太さの2~3倍相当に太くして音質の向上を狙ったシールドケーブル。価格は安いですが非常に素直に出力してくれるのでスタンダードな印象を受けます。シールド本体も柔軟で取り回しも良く、普通に良いケーブルです。欠点とすれば見た目が何とも安っぽい。他ケーブルの様に“超解像度” “ヌケが良くなる” 等も無く、良くも悪くもクセが無いのが特徴かなと。
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Last updated  May 27, 2024 07:00:11 PM
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