与乃登の霊障日記

与乃登の霊障日記

2006年02月14日
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昨日のお話の続きです。

部屋に動物の幽霊が出ると言って男性がご相談に来られました。
黒猫や狼が出るというのだ。
しかし、霊視では何も問題はなかった。
取り合えず、祓い清めを行って男性は帰っていった。

後日、この男性の父親の部屋にピエロが出るといって、何か大きな包みを抱えて尋ねてきた。

与乃登「それは何ですか?額縁ですね?」

男性 「油絵なんです。」

広げた大きな油絵には黒猫とオオカミそして、中央にはピエロの姿が描かれていた。
何とも言えず暗い面影のある鬼気迫る絵画である。

与乃登「これがあなたの部屋にあったのですね。」

男性 「はい。実は言っていなかったのですが、幽霊として黒猫が部屋にいたのではなく、僕がこの絵の中にいたのです。」

与乃登「つまり、あなたがこの絵に入り込んで、黒猫やオオカミを見ていた?」

男性 「そうなると思います。あまりのことに言えませんでした。怖くなって父親にこの絵を引き取ってもらったのです。」

与乃登「なるほど、そうすると今度はお父様がこの絵の中にお入りになった?」

男性 「いえ、そうではないのです。本当に部屋にピエロが出てきたそうです。」

与乃登「はぁ。」

男性 「この絵の後ろを見てください。」

額縁をひっくり返すと裏ふたになにやら紙のはがした跡があった。

与乃登「これは・・、お札をはがした跡ですね?」

男性 「そうです。実は僕の部屋にあったときには、はがれかかっていたのですがまだ貼ってありました。しかし、父親は無頓着な人なのではがしてしまったのです。」

与乃登「すると中から、ピエロが出てきた。」

男性は黙って頷いた。

与乃登「そうですね、もう出歩かないように封印を掛けましょう。」

絵の中のピエロは人の話が聞こえているかのように与乃登をじっと見つめてきた。

何とも気持ち悪い絵だな。
まるで生きているようだ。
前の持ち主も困っていたのだろうな。

さて、縛るか。

祭壇の前に絵を置き、与乃登は前に座った。

呪文をあげた。

天の諸手で縛り給い、地の諸手で結び給い・・。
気合いを掛けた。

よし、後ろに札を貼ろう。
さらに封印の呪文を掛けた。
手応えはあった。

これで出歩けまい。

与乃登「これで良いでしょう。」

男性 「あのう、これをオークションに出しても大丈夫でしょうか。」

与乃登「まぁ、縛ってありますしねぇ。でも、ディーラーさんに一言、言っておいても良いかもしれませんね。お札を外すと知りませんよって。」

男性 「そうですよね。やれることはやりましたしね。そうします。」

大きな包みを抱えて男性は帰っていった。
きっと高い金額を出して手に入れただろう、油絵。
作者は知らないが、腕の立つ画家であることは間違いない。
魂がこもって絵を抜け出した話は良く聞くが、絵に入り込んだ話は聞いたことがない。
不思議なこともある物です。

与乃登(よのと)の神霊心療室
http://yonoto.com/









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最終更新日  2006年02月14日 16時15分01秒
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