美容院の順番が12時半。
まだ2時間近くありますから、「朝井リョウ」著「生殖記」の続きをヴィータモール7階の休憩室で読むことにします。
描かれるのは「達家 尚成(たついえ しょうせい)」33歳男子の日々。
描くのは「私」、尚成の生殖器。
つまり「おちんちん」です。
「
尚成」、なにごとも自分で決めたりはしません。
仕事も買い物も日々の生活も、すべて周囲が決めてくれるのに従うまでです。
カミングアウトはしていないんですが、「尚成」は同性愛者。
女性は愛せないんです。
小学生・中学生のころには、他の男子からさんざんそのことでいじめられました。
だから無理して自分のことを、「オレ」って言っていました。
でも大学生になって、小学や中学時代のような共同体意識があまりないことに気が付きます
と、自然に「ワタシ」って言えるようになりました。
家電会社に就職。
でも「尚成」は、企業という共同体の拡大、発展、成長を担うだけのモチベーションは持てません。
で、せめて会社の均衡、維持を担う部署に配属されたいと思っていて入社3年目にめでたく総務部配属になり、望みがかないました。
ところがなんとそのときコロナの登場によって、総務部が社内でも有数の多忙な部署になっちゃいます。
リモートワークへの移行!!!
情報システム部と連携し、社員が自宅のパソコンから会社のシステムにアクセスできるよう、会社にかかってきた電話の転送などなど、どのリモートデスクトップを採用するかという決断から判断、細やかな選択まで膨大な数の業務を捌き、会社の今後を先導しなければならなくなります。
判断・決断・選択・先導・・・・。
「尚成」ができるだけかかわらないようにしてきた概念。
共同体の拡大、発展、成長に直結する概念。
まさか一番距離を置きたいと思っていた概念たちと、最も距離が近くなっる立場になるだなんて、世紀の大誤算!!!!
と語っているのが、「尚成」の生殖器である「私」なんです。
あ、上記は朝井リョウさんの書かれたものを要約したもので、りょうさんの文章そのものではありません、悪しからず。
なんてこった!!!!!
私の頭はパニックになりながらもあまりの面白さに、読書をやめることができません。
時代は移り、同性愛者を気味が悪いと言っていた世間も、「LGBTQ+」という性的多様性を認めましょうと言う雰囲気が強まってきます。
ところがそういう世界のムードの変化を、リョウさんは実に斜に構えた目線で書いています。
ここが朝井リョウの本領発揮という所でしょうか?
常人にはちょいと考えが及ばない感覚が、すごい!!!
ということで、休憩室で最後まで読んじゃいました。
お借りしたのが9日。
なんと284ページの小説を、3日間で読み終えました!!!
以前同じ作家さんの「ままならないから私とあなた」を読んだときは、ついていけなくってとっても疲れました。
でも今回は、面白くってやめられなかった!!!
また挑戦しましょう、朝井リョウさんに。
時間になり美容院へ。
カットとカラリングで、5863円。
ね、激安でしょ。
お支払いを済ませて、気分よく外へ。
あら、14時になるというのにまだ消防自動車がいっぱい。
「ザ・スクエア」もまだ閉まっていて、お店に入れません。
致し方なく、バスに乗って帰ってまいりました。
それにしても「ザ・スクエア」に入っているお店、営業準備をしていたろうに開店できなくって大損失よね。
どうやらボヤで済んだみたいですが、どのお店が原因だったのかしらね。
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