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Mar 24, 2006
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 私には悲しみの感情、愛情のようなものが欠けている

、と、本人は自覚している。なぜ、そのように思うのか、

はっきりとした証拠はない。しかし、それなのに、私は

思うのだ。それは、流れる血のような、その感情の

冷たさかもしれない。ふとした瞬間に意識が薄れる、

もしくは、持ち上がった感情が何もなくなってしまうとき、

無というそのなかに、私は冷たさを感じるのかもしれない。

しかし、この日あたりから、涙は少しづつ、流れることにな

るのだ。ともあれ、感情が不足している、と、感じている私は

到着の日から、家の中で料理を作り続けることになるのだ。

(電車で到着していたけんについて、その日、飛行機は止まっていた

らしい。私がよく利用する飛行機会社はストライキがあって

止まっていた。結果的に、電車を選んでよかったということになる。)

 我が家の犬が死ぬかもしれない、と、何人かにメールを

送った。どうしていいか、私自身がわからなかった、というのが

ある。感情的な問題もそうだし、どのような行動をとるべきなのか、

というのもある。それから、死をどのように受け止めるべきか。

出発前、私はナナの気持ち以前に、その手術に嫌悪感を抱い

ていた。麻酔が切れたらどうしようとか、おなかを切るということに

恐怖を感じていた。何か、グロテスクなそういう思いで、

そこまでして、生きなければいけないか、と。それから、

果たして、ナナは幸福な犬だったのか、と。ずっと、同じ

主人のもとにいつづけたわけではない。元の主人の奥さんは死んで

しまい、それから、我が家にやってくることになる。そのとき、

すでに、3歳。立派な大人だ。私が高校に入学のときだった。

栄養失調。病気も多い。しつけ、トイレはしっかりしているものの

玄関のチャイムがなると、ともかく、ほえる。犬をみると

ほえる。子供をみるとほえる。私ははじめ、ナナを愛してい

なかった。果たして、愛していたのかが、疑問になった。しかし、

ナナが人を愛していることには確信を抱いている。それも、

ほぼ、無条件で。そう、思うと、何だか、人間というのが

とても、小さく思えてきた。ずいぶんと、つまらない理由で

けんかなどしてきたものだ、と。

 この日、ナナの元主人のお嬢さんがナナの危機をうけて、

お見舞いにやってくる。

 ナナは私が到着して以来、ずっと、寝てばかりだった。食欲も

ない。私が到着したとき、目をうるませたものの。

 お嬢さんの訪問により、立ち上がる。彼女は今は、ナナを

飼うことができない。飼うことができたとしても、お留守番

ばかりさせてしまう、と、言う。

 視線をあわせる、二人。一緒に住んだことがある二人。

話がわかるようなそんな顔をする。犬の言葉の解釈は

さまざま。「もう少し、いてくれ。」とか、「行くな」

とか。本当に様々。けれど、どのように解釈されようと

このような場面で、何とはなしに、気持ちがわかるような

気がしてしまうのだ。すしをとって食べる。食事を

一緒にして、そうして、長くいるために。

 まだ、死ぬかもしれない、なんて、信じられない。涙が

出そうなのに、同時にジョークにしてしまうたいような

そんな気分がある。きっと、ドッキリなのかもしれない、

と。






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Last updated  Mar 27, 2006 12:04:13 AM
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cozycoach @ スペイン語 全然、頭に入んないよ、どうしよう Twitt…
康521 @ Re:出発(05/24) お久しぶりデス! アラッ、帰郷ですか?…
くーる31 @ 相互リンク 突然のコメント、失礼いたします。 私は…
cozycoach @ おめでとうございます 今年もよろしく。お互いに切り抜けましょ…
ricecocoa @ Re:仕事依存症(12/22) cozycoachさん どうやら、一人で時間を…

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