全705件 (705件中 701-705件目)
《出会いと戸惑いと・・》ブレーメンに降り立った当日は、実を言うと、即、とんぼ帰りしたい気持ちでいっぱい。だって、ルッテンまでの車の中で飛び交う家族の会話の内容は、さっぱり理解できないのだもの。”出会いの喜びを分かち合うハッピーな会話から始まる快適なドイツ生活!”なーんて、夢のようなコピーをこれから始まるであろう生活に勝手につけていたわたし、しばし途方にくれました。「どーしよー・・。」心は思い切り焦る。 * * *そんなわたしの様子を、長旅の疲れと察してくれたのでしょう、やさしいホストマザーのマルグレート、到着するなり、わたしのこと、温かく抱きしめてくれました。「マルグレートと呼んでね。」さっそくファーストネームで呼ぶことを許してくれたマルグレートのそのやさしさに、まずはほっと、一安心。しばらく家族みんなと一緒の会話の輪の中で、何とか自分も参加していたつもりではあったのだけれど、さっぱり意味の解らぬままに、「じゃ、また明日!」ということになり、それでは、荷物の整理でも、と、日本からあらかじめ送っておいたモノたちを含め、洋服たんすに詰める作業をしながらも、(わたし、なんでこんなトコでこんなコトしてるんだろ・・)なんて、実はちょっぴり涙ぐんだりしてたのでした・・。(・・つづく。)
May 13, 2007
コメント(0)
「ようこそ」と温かい抱擁の挨拶を受け、私はドイツでの新しい家族との対面を、無事果たすことができました。ブレーメンの空港から約2時間、アウトバーンを飛ばしつつ、広がる秋の始まりの風景を眺めながらたどり着いた、小さな、私の、新しい故郷、ルッテン。ここで、私の魂は、大きく育てられることになるのです。ここには、いっぱいの素敵な体験と、いっぱいの感謝の気持ちが綴られてゆくことになるでしょう。そして、日常のありきたりの出来事も、ちょっとごめんだよって出来事も、ちょっとしたユーモアと”ありがとう”の気持ちひとつで、素敵な人生の1ページに変身しちゃうこと、それが私の、もっとも伝えたいことかもしれません。(・・次回、第1部へ。つづく。)photo:ローテンブルク。かわいい観光地。城壁の外は、みどり深いなだらかな丘。
May 12, 2007
コメント(0)
降り立った空港は、ブレーメン。荷物を受けとるバッゲッジホールから、出迎えの人でごった返す到着ロビーが見通せます。期待と不安の入り混じった気持ちでロビーを見渡すと、ふと、見覚えのあるプラカートを発見。小さな男の子が、目を凝らしながら、高く、高く掲げてくれている、そのプラカートに貼ってある写真こそ、正真正銘、私のカオ。以前送った写真を大きく引き伸ばし、貼り付けていてくれたのです。安堵に思わず涙。出迎えてくれたのは、ホストマザーとして私をドイツの生活に招待してくれたマルグレート。そしてその息子、シュテファン、その妻、アネグレート。ふたりのひとり息子、つまりマルグレートの孫の、アレキサンダー。この家族たちに支えられ、私のしあわせなドイツ生活は始まることになりました。(・・つづく。)photo:クリスマスの頃の食卓。モミの枝を瓶に挿して、飾ります。(マツだったかなー!?)これだけでもう、かなり、心弾む。
May 6, 2007
コメント(0)
憧れのドイツ・・!!ハイジがアニメーションで寝転がっていた、ふわふわの白パンみたいな雲が、ぽっかりぽかりと心地よさげに浮かぶ青空の中を、ゆったりと、滑るようになめらかに進む飛行機。窓から見下ろす大地は、緑色が、どこまでも果てなく続く、広大な世界。その平らな大地の上に、まるでパッチワークのように、オレンジ色の家々の屋根でできた集落が、次々と現れては、過ぎてゆく。その集落と集落の間には、冴え渡る青空を映す大小の湖が、澄みきった鏡のように、美しく、静かに横たわっている・・。これが私の目指す土地、ルッテンのある、北ドイツ、空からの大地の風景。数時間後には出会うはずの、まだ見ぬ新しい家族たちとの対面にどきどきしながらも、心はすでに、ドイツの空を自由に駆け抜けているのでした。(・・つづく。)
May 3, 2007
コメント(0)
・☆・・☆ ルッテンの天使 ☆・・☆・ -マルグレートと子どもたち-はじめに この物語は、1999年10月から、2000年7月までの9ヶ月間を、ドイツのとある小さな町で過ごしたわたしの、小さな、そしてとっても素敵な体験を、分かち合いたいと願い綴った、ひとつの冒険物語。 学生時代にひょんなきっかけから、初めて渡独して以来、ドイツに住む人々の心の温かさ、落ち着いた伝統を感じさせる町並み、そして、それらすべてと調和する、美しく、豊かな自然のことを大好きになったわたしは、その後、約1ヶ月間の一人旅を経て、ついに3度目の渡独を、ドイツの子どもたちに日本の文化を紹介するという「国際文化交流」という名目の下、果たすこととなりました。 さて、ドイツの子どもたちは、遥か日本からやってきた旅人を、どのように受け入れるのでしょう? そして、日本人は「優しく楽しく面白い」という印象を与えてこよう、と目論みながらも、日々出会う様々な出来事を通し、自分自身を見つめてゆくうち、かえって、ドイツの人々から数え切れない親切と愛情を与えられていることに気づくわたしの旅は、いったいどのようなものだったでしょう? * * * これから始まる物語が、皆さんのドイツへのイメージを、温かく、楽しく、美しいものへと導いてゆきますように。photo:初めてホームステイのわたしの部屋に通されたとき、飾られていたウェルカムカード。『ようこそ』って文字と、おうちの写真が飾られてました。散歩で拾ってきた落ち葉と木の実を、一緒に。
May 2, 2007
コメント(0)
全705件 (705件中 701-705件目)