バリ島ウブド 親泣かせ独身女奮闘記

バリ島ウブド 親泣かせ独身女奮闘記

2005年12月23日
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ウブドは昔ながらの習慣と伝統を残しながら、
それを観光と上手に結び付けている村だと私は思っている。
ウブド王家には2つの流れがあり、「伝統やスピリチュアルな世界」
を選んだ人達と、「ビジネス」を選んだ人達があると王族のひとりがいう。

その「ビジネス」を選んだ人達が
今のウブドのビジネスの基礎を作ったのかもしれない。
そして「伝統」を重んじる人々が、昔からの宗教儀式を復興させ
奉納芸である舞踊を発展させたのだと思う。
儀式を大切にするということは、
カースト制度からくる身分も生き続けるということだ。
カーストによる特別なお仕事もあるのだから。
バリの他の観光地では、すでに希薄になっているようだが。

うちのスタッフを見ていると、ウブドの村民とは
絶対に問題を起こしたくないと思っているのが見える。
しかもうちのスタッフの中に「ウブドっ子」はたった一人しかいない。

「俺はギャニアールの出身だし、仕事を失くしたくないから、
ここでは喧嘩も出来ない…。自分の村なら何とでもなるが」とか、
「あの人はウブド王家の人だから、カーストも高いし
私は話せない…」とか、本当にビビッているのだ。

バリにカーストがあることは前回も書いたが、
バリ語の中にもカーストによる違いがあり、単語も全然違う。

 私が『漁師』で働き始めて2週間目。事件が起こった。
漁師ではサンセットロードにセントラルキッチンを設けている。
そこから毎日2回、食材が配達される。

いつも昼間のラヤウブド通りは混雑を極める。
2重駐車、人待ちの運転手、お客を送ってきたホテルの車などなど。
そこに配達トラックがやって来た。

渋滞の中、荷物を下ろしていると、クラクションが鳴らされる。
運転手君はちょっと気の荒いよそ者のバリ人。

文句があるならボスに言え!」
とぬかした。(こいつもアホだ)

言った相手も悪かった。
なんと、ウブドで高級ホテルやら大きなビジネスを展開している
ウブドの王族のひとりだったのだ…。
運転手君、ウブドの有力者の顔なんて知るわけがない。
(私だってそんなに知らない)
鼻歌まじりで、セントラルキッチンへ戻っていった。

その直後、店に一本の電話が…。

「皆で使う道路なのだから、渋滞を引き起こすようなマネは
止めてもらいたい。あの運転手はこう言ったぞ」と上記の話をした。
王様じゃなくたって怒るよ。 トホホ…

外出先で知らせを受けた私は、すぐに謝罪しようと電話をかけるが、
王族のおじ様はテニスに出掛けてていない。
じゃあ、こっちから出掛けていき謝ろうと店に戻り、
「誰か、私と一緒に行って通訳して!」といいながら振り返ると、
スタッフの顔が、みんな引きつっている。

「どうしたの?」と私。

「こ、こずえー、わ、私、怖くて話せないよぉ。
あの方とは、カーストが違いすぎるもん…」と涙目


外人であるというだけで、どれだけ許されているんだろうと思った瞬間。
初めてバリ人の中へ入った気がした、目からウロコな一瞬だった。

最初は「大丈夫。なんとかなるよ」と言っていたが、
みんなの恐怖が乗り移り、小心者の私は手が震えだす始末。

その後おじ様から電話があり、無事に許してもらえたが
私の声は震えていたと思う。(情けない!)
スタッフから「来たそうそう、大変だったねえ」と慰められる。

ちょっと日本では味わったことのない感覚。
スタッフのなみだ目が可愛かったです。








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最終更新日  2005年12月23日 23時15分50秒


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