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A氏 :しかし、今度は レイモンド・チャンドラー ではないね。
私
:何かで、 短編ミステリー集の「10ドルだって大金だ」がべた褒めされている
書評をみた。
それでミスティリーファンとして知的興味をそそられた。
作家は ジャック・リッチー
という人だが、日本ではまだ、あまり有名でないね。
俺も初めてだ。
早速、図書館に予約したら、 予約待ちがずらり
だね。
A氏: いつ、予約したの?
私
:2月始めに予約して、まだ、順番が来ない。
5月中には順番が来るだろうね。
そのうちに考えた。
ジャック・リッチーで図書館を索引してみたらとね。
その結果、「 クライム・マシン
」が検索された。
しかも 予約ゼロ
。
しかも 、「クライム・マシン」は2006年の「このミステリーがすごい!」海外編第1位 だということがわかった。 それに「 10ドルだって大金だ 」はその続編だ。
A氏 :やったね。 ところで、 ジャック・リッチー というのは、どういう作家?
私
:短編ミステリー専門の作家で、 生涯で350くらいの短編
を書いているという。
サスペンス映画の ヒッチコック
のお気に入りだそうだ。
だから、人生とか、生き方なんていうテーマはないね。
A氏 :チャンドラーのほうは長編中心だね。
私
:チャンドラーの二十数年後の人だね。
1983年、61才でなくなっている。
A氏 :チャンドラーは1959年、71才でなくなっているね。
私 : リッチーの文体は簡潔きわまるもので、同業者を魅了したという。
訳者の解説で、「 リッチーが書いた最も短い物語
」があるという。
それは、下記の2つの文だけだ。
「 すべてが終わったとき、地球上には二人の人間が残った。
二十年後、年上の男が死んだ
」
リッチーは、まだ、もう少し削れると言ったという。
それで、 英文に知的興味
が湧いて、ペイパーブックでないかと探した。
しかし、短編作家だから、リッチーだけの短編集というのはないようだ。
他の作家と一緒の本ならあるようだがね。
この和訳の「 クライム・マシン
」は リッチーの17の短編
からなっている。
この中の「 エミリーはいない
」は エドガー短編賞
を受賞しているという。
いずれも、 最後のどんでん返しが奇抜
だね。
よくこれだけ、考えたものだね。
しかし、 文体が簡潔だから、気が抜けないね
。
最後のどんでん返しが、落語の「落ち」のようにさらりとくるね
。
A氏 :テレビの ヒッチコック劇場 はよく見た記憶があるが、そういえば「 落ち 」がよかったね。
私
:落語の「落ち」はさりげなく言う場合があるから、 聞き逃がすと大変だね
。
同様に、そういう 緊張感
がこれらの短編にあるね。
しかし、それでさらりと終わりというのもリッチーの短編のいいところかね。
落語のようにさっぱりした気分転換だけで後に何も残らない。
エンターテイメント
の真髄かもしれない。