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私:
どこかの書評で紹介されたのを見て、図書館から借りた。
「 パロマ湯沸し器事故
」、「 ふじみ野市プール事故
」、「 あるある大事典
」「 社会保険庁支払い免除不正処理
」、「 みずほ銀行システム障害
」など具体例をあげて解説しているね。
このうちで、「 ウソ
」が中心になるのは「 あるある大事典」
と「 社会保険庁の問題
」だけで、ちょっと他のケースは「 ウソ
」とは違うね。
それに、事実情報は新聞報道レベルであまり参考にならなかった。
「 ウソ
」と関係のない 日本軍の「統帥権」
についても大分頁を割いている。
「 沖縄の集団自決の軍命令問題
」も登場する。
題名と中味が一致していないというよく新書版にある典型例だね。
私
:例の 大江健三郎
の「 沖縄ノート
」を批判しているね。
集団自決
は、それをリードして生き残った人が責任を追及されたとき、 責任逃れで「軍の命令のせい」にするために言い出した
という。
また、命令で死んだということになると、「 軍属扱い
」となり、 昭和27年
に施行された 戦傷病者戦没者遺族等援護法
で 年金や弔慰金が遺族に支給
される。
そこで命令が偽造されたという。
A氏
:しかし、この「 ウソ
」は最近、盛んに報道されている「 不二家
」、「 白い恋人
」、「 ミートホープ
」、「 赤福
」、「 比内地鳥
」などの一連の「 食品の表示偽装のウソ
」とは性格が違うようだね。
昔、食品工場でアドバイスしていたという君はこれらの偽装はどう思うね。
私
:やはり、 コストと品質のかねあい
だろうね。
食品業は コストのうちに占める材料費が高い。
だから、 できるだけ材料費を下げたい。
A氏 :最初、逃げていた「 比内地鳥 」の社長が記者会見でそれを言っていたね。
私
:一方、品質のほうである「 味
」は、テレビなどの家電商品と違って、厳密に測定されるものではないから、 お客にはわからないことが多い。
「 赤福
」の再度加工したものを味で分かる客はいるだろうか。
A氏 :でも 賞味期限 というのが数字で示してあるのではないの。
私
:これも仮に決めているのに過ぎないからね。
お客が手がかりになる唯一の客観的な「品質」表示は、 賞味期限の表示
だが、これを過ぎても別に腐っているわけではないしね。
以前、食品工場でアドバイスしていたとき、その工場で新製品の生産を開始したことの話だが、 新製品の最初のロット
は、 その配合レシピを決めた研究所の専門家が味をテスト
するが、当然、 合格
だった。
ところが、製造初日が終わった後、残った材料を計量したら、残るべき計算量と合わないことを発見した。
原因を調べたら、 何種類かの原料の配合をミス
していたんだね。
開発した研究所のレシピと違った配合
だったわけだ。
A氏 :その専門家の味のテストで発見できなかったのかね。
私
:ミックスする機械の自動計量のほうが精度が高くなっているんだが、 味のほうはその意味で人がやるので大雑把だね。
昔のベテランに聞いたら、 自動計量器を使っていなかった頃は、味を見ながら手で計量してミックスを加減していた
という。
そして1日の作業が終わってみたら、残ってはいけない材料が残っていたことがよくあったということだね。
問題になっていなかったのは、 ベテランがある頻度で必ず、味チェックしている
からだね。
「 味
」という品質のあいまいさと、 厳しいコストダウン要求
が「 ウソ
」が生み出しやすい構造だね。
A氏 :結局、そのレシピ通りでない初日の1日分の製品は捨てたの?
私
:「 味
」に問題ないということで出荷したね。
その専門家はかなり、上司から怒られたがね。
それにその会社では、伝統的に研究所から工場に来るレシピには数年たっても「 暫定
」という印を押してあったね。
A氏 :「 赤福 」では「 ウソ 」を表示した動機として、捨てるのはムダで「 もったいない 」からという言葉を使ったそうだ。
私 :朝日新聞のどこかで、「 もったいない 」には「 神仏・貴人に対して不都合である。不届きである 」という意味もあって、 顧客に対して「不届きである」 という意味もあると、この動機には批判的だね。
明日は、この本にある 社会保険庁の例の国民年金保険料の免除処理の「ウソ」 について考えよう。
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