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Ryu-chan6708

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2010.12.13
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テーマ: ISOについて(477)
カテゴリ: カテゴリ未分類


A氏 先週 ISO9001の「教育」と「訓練」を話題 にしたが、たしか、俺たちの若い頃、 現場リーダー TWI という資格をとっていたことが多かったね。
  たしか、 インストラクター 教える資格 を持った アメリカ人 だったと聞いたよ。
TWI というのは「 Training Within Industry  企業内訓練 」の略だから、まさに君のいう トレーニング だね。

:俺たちが若い頃は 職長教育 が盛んだったね。
人出不足 のせいだったのかね。
  この TWI はアメリカが戦時中に効果を発揮した 職長に対する訓練システム だという。
  戦争中、 双眼鏡 望遠鏡 などの需要が増えたが、生産のネックは 職人芸 の「 レンズ磨き 」だったという。
  そこでその 作業を分析 したら、 30 くらいに 分割 され、 職人芸が不可欠な工程は2、3の工程にすぎない ことがわかった。
  他の工程は素人にやらせて、 増産に成功 したという。
  この素人の作業者の訓練に TWI が効果を発揮したようだ。
ISO9001 の「 トレーニング 」はこれの影響があるようだね。

TWI 部下をトレーニングする方法 改善する方法 部下を扱う方法 つからなるという。

A氏 :戦争中、そういう話があったのか。
TWI では 部下に対する訓練の基本的な考えは 、部下をトレーニングして覚えが悪いのは、 職長のトレーニング方法が良くないからだ というものだね。
 日本の 山本五十六 元帥のいう「 やってみせ、いって聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ 」という考えと同じだね

:アメリカでは、そういう考えは「 ホーソン実験 」から生まれたというね。

A氏 :「 ホーソン実験 」?
  聞いたことがあるようだが、はっきり覚えていないね。

1930年前後 に、 ウエスタンエレクトリックのホーソン工場 で、大学の先生がいろいろ生産性についての実験を行った。
  実験の結果は、 意外 なことに、 生産性 職長と従業員との人間関係 従業員の参加意識 によって影響を受けることを見出した。
  それまでは、アメリカの 現場管理 は、 軍隊 のように、部下は職長の指示に忠実に従うべしというものだったからね。
  職長は、 鬼軍曹 だね。
  それで従業員の参加意識を高めるために「 提案制度 」がはじまり、「 良い職長 」を育成するために TWI のような訓練システムがはじまる。

A氏 :「 提案制度 」は日本の「 改善KAIZEN 」だね。

:敗戦直後、 トヨタ から2名の技術者が フォード に勉強に行き、そのとき フォード の「 提案制度 」を知り、これを日本に持ち帰ったという。
 約 40年 後に「 KAIZEN 」として 逆輸出 される。

 去年、 GM がおかしくなり、 トヨタ との合弁の カリフォルニアのフリモント工場・ NUMMI の扱いが問題になったね。
  この工場が 1980年 代に トヨタ生産方式 に切り替えるとき、 フリモント工場の職長 トヨタに研修 に来たが、いきなり 改善KAIZEN をやらせられて驚いたという。
GM では 改善は別のプロの仕事 で、職長はプロが決めた方法を守るだけの仕事だけだからね。
  いつのまにか、アメリカでは 伝統的 な「 提案制度 」も TWI も消えていたようだね。

A氏 フリモント工場 の話は、 君のブログ にもあるね。
  それにトヨタでは「 アンドン 」と言って、組立ラインの作業者が、異常が出ると 簡単にラインを停止 できるのにも、アメリカの職長は驚いたというね。

GM ではそんなことを作業者がしたら、 その作業者は即解雇 だね。
トヨタ では、 1日、200から300回 程度は止まるそうだ。
  逆に止まる回数が少ないと、 コンベヤーのスピード が速くなるのだろうね。
  そういうスピードで作業をするのだから、教育だけではダメで、 体が自然と動く訓練・トレーニングが必要 だね。
  トヨタが「 教育 」と「 訓練 」を分けたのはわかる気がするね。

  それから、部下を 外部の教育研修 に出して、 部下が報告書 を書いているが、これは マネジメントの観点 からするとおかしいね。
  研修に行かせた上司が、研修した内容をよく聞いて、 評価して自ら報告書 を書くべきだね。
マネジメントの原点 はそこにあると思うね。






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Last updated  2010.12.13 08:24:42
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