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【2021年1月2日(土)】 年末年始、色々やらねばならないことがあるのですが、なかなか手がつけられず、焦っています。明日から巻き返さなければ。 去年読んだ本ですが、今日の投稿になってしまいました。 研究員研究で伏見稲荷大社を研究していますが、参考文献としてよく読むのが「朱(あけ)」という伏見稲荷大社が発行する学術機関誌です。創刊は昭和42年(1967)ですから、50年以上の歴史があります。現在第63号まで発刊されているので、およそ一年に一号発刊されていることになります。「朱」は伏見稲荷大社の社殿や鳥居の色である「朱色」に由来します。 市販はされておらず、図書館や関係各所に無償頒布されています。私は図書館での閲覧や貸し出しで読むことが多いのですが、2019年にある講座で伏見稲荷大社とその周辺の案内をした際に、伏見稲荷大社に見学許可をいただく際に、お願いして4冊だけ無償で分けていただいたことがありました。なかなか読む時間がなかったのですが、コロナで時間がとれたので、うちの1冊だけ読みました。今回読んだのは第35号です。平成3年10月発行。ページ数158ページです。【目次】平安時代の稲荷祭と七条大路 関口 力秦氏と京都 井上 満郎あかあかと 短歌 福本 夕紀稲荷と「白」と鳥 伊原 昭稲荷山の赤土 芳井 敬郎寒施行 俳句 丸山 佳子「好去好来」 宮司対談 稲田 栄三 坪原 喜三郎伏見稲荷大社所蔵の御産衣と女房装束類 栗原 澄子験の杉と熊野詣 池田 淳稲荷社における神仏分離の経過について ―月番雑記を中心に― 朱編集部「秦氏と京都」「稲荷社における神仏分離の経過について」が特に参考になりました。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2021/01/02
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【2020年12月13日(日)】 今年も残すところ2週間と少し、床屋に行ったり、お正月のお酒を買いに行ったりして、少し年末モードになってきました。長い間放ったらかしになっていた、大型ゴミの解体や庭の植えかえも、ここ一週間でようやく完了できたし、4ヵ月にわたったOB会への1週間に一度の寄稿も、この土曜日に終えることができました。これから本格的な年末モードに入っていけそうです。 「平安京講話」という小冊子を読みました。何年か前に平安京創生館(京都アスニー)で買ったのですが、本棚にしまったまなになっていました。それを引っ張りだしてきて読みました。「平安京講話」編集・発行 (財)京都市生涯教育学習振興財団2007年1月発行価格 477円+税A5版100ページ目次平安京創生館展示パネル解説・平安京について・平安京の復元・平安時代のくらし・平安時代の信仰・安宿造酒司について平安京講話・平安宿造酒司跡のこと 田辺昭三・造酒司 角田文衛・京都市の埋蔵文化財最前線 梶川敏夫・平安京史跡探訪1 神泉苑と市民 井上満郎・平安京史跡探訪2 東寺の繁栄と空海 井上満郎・甦る「延暦」の時代 林屋辰三郎・平安京史跡探訪3 一条戻り橋 井上満郎・平安京史跡探訪4 錦小路 井上満郎・平安京史跡探訪5 造り路の往来 井上満郎・和気氏と平安仏教 谷内乾岳・平安京史跡探訪6 鴨川の実像 井上満郎・平安京史跡探訪7 平安宿大極殿 井上満郎・平安京史跡探訪8 葛野川の人堰 井上満郎・平安京史跡探訪9 白河六勝寺の盛衰 井上満郎・平安京史跡探訪10 平安宮の内酒殿 井上満郎・平安京史跡探訪11 天神と菅原道真 井上満郎・平安京史跡探訪12 大原と建礼門院 井上満郎・平安京史跡探訪13 羅城門と平安京 井上満郎・よみがえる平安京-復元模型の風景ー 宇野日出生・平安京の須恵器 山田邦和・平安京と小京都ー「みやこづくり」と「まちづくり」ー高橋康夫「創造する市民」という文化誌に寄稿された平安京についての寄稿を集めた本のようで、各章が短くて読み切りになっていて、内容も難解でなく読みやすく、それでいて色々知らなかったことも多く、最初から最後まで興味をもって読むことができました。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/12/13
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【2020年12月5日(土)】 11月に1週間、大腸内視鏡手術で入院したときに読んだ1冊です。「伏見稲荷大社とその周辺の不思議研究」の研究員研究のバックグラウンド知識補強のために読みました。高価な本なので図書館で借りました。稲荷信仰の世界 稲荷祭と神仏習合 大森惠子著 慶友社 2011年 A5版 223ページ 定価5,700円+税 第一編では稲荷信仰の形態を神道的、仏教的、民俗的の三種に大別し、それらの歴史、特徴、行事などについて考察。また荼吉尼天像の形態、於岩稲荷、狐をめぐる俗信、狐伝承と古典芸能との関わりなどにも言及しています。。第二編は伏見稲荷の諸行事とその歴史をとりあげています。●目次序にかえて【第一編 稲荷信仰の諸相】はじめに第一章 現代社会における稲荷社の祭祀形態 1 神道的稲荷信仰 2 仏教的稲荷信仰 3 民俗的稲荷信仰第二章 伏見稲荷の荼吉尼天信仰 1 伏見稲荷本願所と荼吉尼天信仰 2 絵画史料から見る仏教的稲荷信仰第三章 五穀豊穣祈願に関わる伏見稲荷大社の宗教行事 1 大山祭 2 奉社祭 3 初午祭 4 水口播種祭・田植祭・抜穂祭 5 火焚祭 6 新嘗祭 7 注連縄張り神事第四章 生業守護と屋敷神稲荷 1 寺鎮守の福徳稲荷社と雌雄狐の霊 2 芝居小屋の屋敷神稲荷と大部屋の稲荷町 3 武家の田宮家の屋敷神稲荷と於岩稲荷 4 刀鍛冶小鍛冶宗近の屋敷神稲荷と能「小鍛冶」の演出第五章 民間における初午行事とその習俗 1 古の初午行事と神迎え・山遊び 2 民俗行事から見た初午の習俗第六章 僧侶変化型狐伝承を付随する白蔵主稲荷社と狂言「釣狐」の演出 1 変化型狐伝承と古典芸能 2 白蔵主稲荷社の祭祀由来 3 狂言「釣狐」の狐変化の演出 4 揚げ鼠と仏教的稲荷信仰の供物第七章 狐と御霊 1 狐に対する宗教観念 2 狐落しの修法 おわりに【第二編 伏見稲荷大社の稲荷祭の諸行事とその歴史的変遷過程】はじめに第一章 稲荷祭の神幸祭とその諸行事 1 稲荷祭の前に行われる菜花祭と忌刺の行事 2 稲荷祭の神幸祭 3 近世後期における稲荷祭りの山鉾第二章 稲荷祭のお旅所における神事と諸行事 1 お旅所の飾り付けと神事 2 お旅所での湯立 3 氏子のお旅所参詣と稲荷五社神輿の氏子巡行第三章 稲荷祭の還幸祭にともなう諸行事 1 伏見稲荷大社の還幸祭本殿神事 2 お旅所出発 3 神供(中門の供御の儀) 4 史料上における稲荷祭りの還幸祭 5 還幸祭の順路 6 還幸祭における伏見稲荷大社の本殿祭第四章 稲荷祭りにみられる東寺と伏見稲荷の関わり 1 伏見稲荷と弘法大師伝承 2 稲荷山修験と伏見稲荷本願所の愛染寺おわりに参考文献一覧あとがき 大森恵子氏は稲荷信仰研究大家のお一人です。平易な文章で分かりやすく、特に第一編は稲荷信仰を概観するのに役に立ちました。大森氏は明徳高校(私の家から車で10分程度)で教鞭をとっておられたようです。あとがきにで明徳高校の図書館の蔵書が非常に充実していることを知りました。この本は古本では3,500円程度のようですので、場合によっては買ってもいいかなと思います。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/12/05
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【2020年11月30日(月)】 研究員研究のテーマは「伏見稲荷大社とその周辺の不思議研究」。「お滝」などの研究を行ってきました。ただ、対象に特化した研究だったので、伏見稲荷大社や稲荷信仰全般にわたっての知識、知見が十分ではありません。 11月中旬に、大腸内視鏡手術で1週間入院する機会があったので、図書館でこの「稲荷信仰」(直江廣治編)を借りて読みました。民衆宗教史叢書 第3巻「稲荷信仰」(直江廣治編)雄山閣出版 1983年A5版 323ページ7000円+税 稲荷信仰についての論文をいくつか紹介した本です。・肥後和男「稲荷信仰のはじめ」・近藤喜博「稲荷信仰の歴史的展開」・直江廣治「稲荷信仰不急の民俗的基盤」・宮田 登「稲荷信仰の浸透と民衆」・萩原龍夫「江戸の稲荷」・西垣晴次「稲荷信仰の諸相」・坂本勝成「日蓮宗の稲荷信仰-池上本門寺長栄稲荷の場合-」・亀山慶一「漁村における稲荷信仰」・西田長男「稲荷社の起源」・梅田義彦「稲荷社の分祀について」・近藤喜博「稲荷延喜絵について」・上田正昭「お塚の信仰」・岩井宏實「稲荷と狐、稲荷の絵馬」 中には、難解な論文もありましたが、あまり根を詰めずに読みました。概観を知るのが目的ですから。現在は「お滝」の研究を中心に進めていますが、その背景情報として、有用な内容も見出すことができました。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/11/30
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【2020年11月25日(水)】 2週間前の大腸ポリープ入院時に図書館で借りて読んだ本の一つです。私の若冲・応挙講義のサブタイトルが「奇想の画家の生涯と生きた時代」だったので、そのサブタイトルのもとになった「奇想の系譜」は以前から是非読みたいと思っていたのですが、ようやく読むことができました。書名:「新版 奇想の系譜」著者:辻惟雄(のぶお)発行所:株式会社 小学館発行日:2019年2月9日B5判 223ページ 5000円+税 もともとの「奇想の系譜」は、美術史学者の辻惟雄(のぶお)氏が、今から約50年前の1968年に江戸時代の非常に個性的な絵を描いた画家5人について、「美術手帖」に連載したものです。岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曾我蕭白、歌川国芳。2年後の1970年に、それに長沢蘆雪を加えるかたちで単行本が美術出版社から出版されました。その後、1988年にぺりかん社から、2004年にちくま学芸文庫からも出版されています。 初版が発刊されてから約50年経過しており、その間に新しい絵や行方不明だった絵が発見されたり、当時辻氏がまだ目にしていなかった若冲の動植綵絵を観たりされており、各絵師の解説のあとに、「あとがき その後の、伊藤若冲」という具合で加筆されています。また、絵の掲載も増えているようです。ですので書名に「新版」とついています。1999年に発刊されたものです。 私が講義の江戸時代の画家のパートで紹介した歌川国芳の「忠臣蔵十一段夜討之図」は、西洋風の建物が描かれているのが特徴の一つですが、そのルーツになる洋画が発見されたということが、このあとがきに書いてあって驚きました。その元の絵も本に掲載されていましたが、建物はわずかに和風に変更されているだけですが、模倣をしたというより、和と洋をミックスして、今までにない情景を国芳は創りだしたかったのでしょう。 若冲は私の研究対象だったし、蘆雪は応挙の研究のなかである程度知識を得ていましたが、他の画家の生涯や作品を概説的ではあるけれども知ることができたのは収穫です。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/11/25
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【2020年11月23日(月・祝日)】 三連休の最終日。天気いいでsが、今日も巣篭りです、明日、西京会メンバーを京都案内するので、その準備です。 安部龍太郎の「等伯」を読みました。ガイド仲間の方が貸してくださったものです。1ヶ月以上前にお借りして少しずつ読んでいたのですが、入院中に、一気に読み終えることができました。題名:「等伯」上・下(文集文庫)著者:安部龍太郎発行所:文藝春秋発行年:2015年第一刷ページ数:374+406ページ価格:各700円+税装画は長谷川等伯「松林図屏風」東京国立博物館蔵(部分) 2012年に日本経済新聞出版社として上下2巻の単行本で刊行されたものの文庫本版です。同年第148回直木賞受賞を受賞しています。 画家・長谷川等伯の一生を描いた本です。面白く読むことができました。大徳寺興臨院などよく知った場所がでてくるので、親近感もわきました。虚構が多いにしろ、狩野派との確執など参考になりました。近衛前久なる人物もこの本で初めて知りました。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/11/23
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【2020年月12日(土)】 Facebook繋がりの大学時代のクラブのT先輩から紹介されて、図書館で借りて「戦争と民衆」という本を読みました。Facebookに「観光客が少なくなって、シャッターが閉まっている店が多く、皮肉にもシャッターに描かれた若冲の絵がたくさん楽しめてしまう」という文章と写真を掲載しました。それにT先輩が反応されて、『「戦争と民衆」という本に「京都を破壊したのは京都人」の章があって、今の錦市場の町並みの悲惨な現状もそうなのではないか』とのコメントをいただいて、読んでみたくなって読んだ次第です。題名:「戦争と民衆」(講談社現代新書)著者:磯田道史、倉本一宏、F・クレインス、呉座勇一発行所:講談社発行年:2018年第一刷ページ数:204ページ価格:780円+税 著者全員が国際日本文化研究センター(日文研)の先生方でしたが、読んでみて理由が分かりました。2017年に日文研で行われた一般公開シンポジウム「日本史の戦乱と民衆」の内容を本にしたものだったのです。そして、このシンポジウム、実は私も聴講していました。→こちらですが、話言葉はどうしても右耳から入って左耳に抜けてしまいますので、それぞれの発表の概要はおぼろげながら憶えていても、内容まで詳しく憶えていませんでした。こうやって文章にするとなると、当然、編集の中で分かり易くなるように文言や順序が変えられたりしているでしょうし、分かりにくいところや興味のあるところを読み返したりできるので、今回は自分のものとして理解できたように思います。 内容は、戦乱というと、支配者(武家や朝廷など)からの視点で語られることが多いが、被害にあったり、足軽として参加したりした民衆の視点での見方も重要ではないかという考え方に沿って、その具体例として、白村江の戦い、応仁の乱、大坂の陣、禁門の変が紹介されたものです。非常に興味ある内容でした。 この本の第三部だけシンポジウムの後日に身内だけで行われた座談会になっています。身内だけという気安さもあるためか、ここには「京都嫌い」の井上章一氏(現日文研所長)も入っているためか、やや横道にそれたり、より本音で話が進んだりして、本編位以上に面白かったです。 そのなかで、なるほどなぁと思ったことがあります。 京都の市中で幅の広い通りが3つあります。堀川通、御池通、五条通です。それらはいずれも太平洋戦争のとき空襲での延焼を防ぐために、建物を破壊して拡げられたものです。このことは知っていました。その3つの道路で作られた「コの字」形のところに、祇園祭の山鉾全部が入っているというのです。確かにそうです。これには「なるほどなぁ」と思いました。井上章一氏は「山鉾を外側の類焼から守るために、このコの字が決められたのではないか。」という主張をしておられます。それに対して「山鉾があるところは、人口密集地で道を拡げにくかっただけ。」というような反論もありました。ただ、これら通の回りも当時から人口密集地域だったはずです。町の中枢を守るためだったという考えもできますが、京都駅や京都府庁、京都市役所はこの「コの字」の外です。逆に、市の中心が先に爆撃を受けたとき、京都駅や京都府庁、御所などを守るためという考え方もできます。いずれにしても、面白い発見だなぁと思いました。「戦乱と民衆」よりよろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/09/12
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【2020年8月31日(月)】 先日、「街道をゆく26 嵯峨散歩 仙台・石巻」」を読んだことを投稿しました(こちら)。 今日は、それに続いて読んだ、同じシリーズの第34冊「大徳寺散歩 中津・宇佐のみち」です。こちらも自宅で所蔵していた本の再読です。「司馬遼太郎「街道をゆく34 大徳寺散歩 中津・宇佐のみち」朝日文庫 1994年第一刷発行 全292ページ購入当時価格 540円+税今回の読書期間:2020年7月19日~8月26日 中津に生まれた福沢諭吉の母・お順の話が印象深かったです。まさに「この母にして、この子あり」です。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/08/31
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【2020年8月29日(土)】 ここ頃は、本棚に仕舞ってある本を読むことが多くなっています。 今回も、司馬遼太郎「街道をゆく」シリーズで、蔵書になっている京都のことが書かれた本2冊を、もう一度読み直しました。シリーズは全43巻。日本だけではなく、外国の場合もあります。京都の関係では、「嵯峨」、「大徳寺」、「叡山」がタイトル名の中に登場します。第16冊「叡山の諸路」、第26冊「嵯峨散歩 仙台・石巻」、第34冊「大徳寺散歩 中津・宇佐のみち」。このうち2番目、3番目の2冊を持っていました。 本の奥付を見ると、両方とも2006年刷ですので、米国から帰国して「京都歩き」を始めた頃に買ったものだと思われます。その後、京都でガイドをしたりしているので、京都についての部分は、スムーズに頭に入ってきて、色々景色を思い浮かべながら、親しい気持ちで読めました。 ところが今回の2冊は、京都ではないところが半分記述されています。しかも、京都とは全く離れていて、一度くらいしか訪れたところだったり、全く訪れたことがなかったりという場所です。さぞかし、あまり知らない場所のところのことを読むのは苦痛かなと思ったのですが、そうでもなく、興味をもって読むことができました。「司馬遼太郎「街道をゆく26 嵯峨散歩 仙台・石巻」朝日文庫 1990年第一刷発行 全274ページ購入当時価格 480円+税今回の読書期間:2020年6月28日~7月18日仙台・石巻編では、山片 蟠桃、貞山堀、魯迅のこと、北上川灌漑工事のことなど、色々新しく知ることができました。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/08/29
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【2020年7月16日(木)】 今日はもともとからフリー日。散歩以外は終日在宅でした。ポヨコンサートに向け「マイフェバリットシングズ」のメロディーを昨日、三味線用楽譜(文化譜)に落として、練習したうえ、カラオケ版をバックに録音したのですが、出来がイマイチでした。今日、さらに練習したうえ、伴奏なしで録音し、YouTubeで仲間に配信しました。「ベサメムーチョ」もメロディーを文化譜に落として練習しました。 さて、今日のメインは「この本読みました」です。「京都の平熱」という本です。題名 :京都の平熱著者 :鷲田清一(きよかず)発行所 :株式会社講談社発行日 :2007年3月(第一刷)ページ数:254ページ 新書版価格 :1700円+税(購入当時)私の読書期間:2020年6月18日~29日 本棚に仕舞ってあった本です。京都歩きを始めたのが2006年の秋。それで京都にはまって、当時話題になったこの本を買い求めて読みました。ですので、読むのは2回目です。 鷲田氏は京都生まれ、京大に学び、大阪大学総長も務められた。206番のバスで京都をぐるっと一周。普段の京都の奥深さが、軽やかに書かれています。私の知らないお店が登場したりします。今はもうないかも知れませんが、一度訪問にトライしhてみたいものです。 筆者の京都の町の見方は、独特なところはありますが、多くはなるほどなぁと頷かせます。 京都の「着倒れ」の一文の要約だけ紹介しておきます。。 舞妓さんの衣装は足し算の極限、修行僧の僧衣は引き算の極限。京都では、この2つの間のファッションなら何でも許される。でも、この両極端を見ながら京都人は育ち、そから外れるようなことはしないので、ファッションの秩序が保たれる。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/07/16
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【2020年5月25日(月)】 今日はももとは昼間は何もなかったのですが、会の所用ができて、午前中の遅い時間には出掛けました。感染リスクを避けるため、今回も車で往復し、歩いて30分くらいの光照院の安価なコインパークに停め、散歩も兼ねました。 図書館から借りた4冊の本を読み終えました。その時点では図書館の貸し出し再開はしていなかった(その後5月23日に再開)ので、手持ちの本の中から選んで、散歩の際に二宮金次郎読みしています。その一冊目が「仏教の常識がわかる小辞典」です。題名 :仏教の常識がわかる小事典(PHP新書)著者 :松濤弘道(まつなみこうどう)発行所 :PHP研究所発行日 :2002年7月(初版)ページ数:271ページ 新書版価格 :780円+税(購入当時)私の読書期間:2020年5月17日~23日 上記のように初版は2002年ですが、所持している本は2007年10月付け初版第9刷となっています。2006年10月に米国赴任から帰国して、ダイエットのために歩きによる京都の寺社巡りを始めました。それで仏教のことを勉強するために買った一冊だと思います。恐らくそのときに読んだとは思うのですが、内容は記憶は残っていませんでした。当時は知識も何もなく、今から思えば、形式的に寺社巡りをしていただけだったので、頭の中に残らなかったのでしょう。 それから10年後京都で観光ガイドをするようになり、色んなお寺でのガイドも経験し、仏教のことも自然と勉強するようになりました。ですから、今回は読んだときは、「あぁ、あそこのあれか。」とか、内容がすーっと頭の中に入ってくる感じでした。そして今まで個別に学んできたことが、この本で体系的に繋げて理解できたように思います。インドの釈迦の話から、日本の仏教、そして新興宗教に至るまで、時系列での理解にも助けになりました。また我々はとかく京都のお寺だけの勉強に留まりがちですが、日本全国のお寺について書かれており、より広い視点から勉強することができました。 ただ残念な点が一点。浄土真宗内の宗派につていての記述で、宗派の一つ浄土真宗高田派のことも書かれています。私の家は高田派の門徒で、実家はその本山の寺内町に空き家になっていますが今も残っています。お墓もその本山にあり、その門前のお寺の一つの檀家で法要もそのお寺にお願いしています。その本山は高田本山専修寺(せんじゅじ)で「三重県津市」にあります。ところがこの本ではあろうことか「滋賀県大津市」となっていました。時々、大津市と津市を混同する人はいるにはいます。しかし、仏教の専門家が、本山の一つの所在地を間違えるというのはちょっといただけません。他にも間違いがあるかもと思ってしまいます。 とはいうものの、仏教を体系的に一通り勉強するには好ましい一冊です。題名どおり、「小辞典」のような形態にもなっています。借りた本ではなく、手持ちなので、これから必要に応じて引っ張り出して活用したいと思います。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/05/25
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【2020年5月21日(木)】 今日もOFF日。今日はもともとは、昨日に続いての事務所の予定でしたが、OFF日となりました。孫べったりの一日となりました。 それにしてもインターネットは便利です。孫守りにも重宝します。昔ながらの童謡を教えてあげたいとき、歌詞がうろ覚えでも、インターネットで調べればすぐ分かりますし、動画入りで見せることができます。昔なら本を買ったり、レコードを買ったりとかお金もかかりましたが、今はタダ同然。ついでに私の個人的な趣味で「ゼロ戦隼人」の歌詞も調べたりしました。 シャボン玉をしようとしたとき、液がなくなっているのが分かりました。インターネットで調べると「水5:台所洗剤4:のり1の割合でよく混ぜ合わせるだけ!洗濯のりがなければ、砂糖や蜂蜜、シロップでもOK」とのこと。砂糖や蜂蜜を入れるテクニックは知りませんでした。いやいや何でも分かります。 微々資産推移確認は、昨日2019年版のまとめを完了しました。2016年~2019年の推移まとめと、2020年の現在までの入力に取りかかろうと思いましたが。ここで新たな展開。2015年のデータが改良前のフォーマットで作成済みであることを発見しました。2017年の途中から、忙しすぎて毎月の入力ができなくなって3年経過し、2015年分を作成済みであることさえ認識したなかったのです。結局、改良前のフォームで、2015年、2016年の2年間作成していたということです。改良前フォームの2015年版を改良フォームに改変するより、改良フォームに2015年のデータを貼り付けたほうが簡単だと判断し、今日、その作業を開始しました。 1Gルーターの設定は今日もできずでした。 全国が緊急事態宣言対象になって(京都は特別区域)、図書館は完全クローズになりましたが、幸いにもその前に本を借りており、そのときに借りた本を4冊を順次ご近所「1万歩散歩」で二宮金次郎読みしています。緊急事態宣言下(今日、京都は解除されましたが)、6月8日まで借りたままでいいことになっています。 以前角倉了以についての座学研修がガイド会であったときに、最後の質問タイムで「高瀬川と鴨川の交差はどのように船が横切っていたのか。」と質問しました。講師の方はご存知なかったのですが、聴講者の一人が後で調べてくださって、「鴨川に杭を並べて立てて、それを使って船が横切ったそうだ。」と教えてくだいました。その情報の出展が、「老人が子等に語る 伏見風土記」とのことなので、京都市図書館の図書検索で「伏見風土記」で検索したところ、4冊の本が引っ掛かり、4冊とも借りました。そのうち「老人が子等に語る 伏見風土記」、同左「第二集」、同左「総集」は読み終え、紹介を投稿済みです。⇒こちらとこちらと。こちら 数日前に残りの1冊「高瀬の舟」を読み終えました。すでに読み終えた3冊同様、コロナ禍巣篭り中、ご近所散歩で二宮金次郎して読みました。題名 :高瀬の舟著者 :古川隆発行所 :北斗書房 発行日 :2004年7月(初版)ページ数:214ページ A5版価格 :1,492円+税私の読書期間:~2020年5月14日頃著者は小学校の教諭、最後は校長も務められた方で、アマチュア歴史研究家、あるいは愛好家の方のようで、所謂自費出版のようです。第1章 高瀬の舟第2章 伏見・南浜のこと第3章 西行逍遥第4章 道元断片第5章 カタリという構成になっています。著者の近く(宇治・伏見)や京都だけではなく、それぞれの表題ゆかりの地を全国や中国にも訪ねた力作です。第1章は京都の高瀬川から始まって全国の高瀬舟のお話しへと発展します。京都でのガイドで参考になりそうなことをピックアップします。・高瀬川は角倉屋敷(現がんこ二条苑)が取り入れ口だが、当初は鴨川から直接取り入れていた。現在は鴨川に沿って流れる「みそそぎ川」が取り入れ口になっている。昭和10年の豪雨で鴨川が決壊し、対策として鴨川の河床が下げられた。これで直接取り入れができなくなり、上流で分流する「みそそぎ川」が作られ、そこから高瀬川に水が取り入れられるようになった。・嵐山大堰川沿いの「花のいえ」が最初の角倉屋敷の址であるが、天龍寺の塔頭跡に建てられたものである。・千光寺には林羅山の「河道主事嵯峨吉田了以翁碑銘」の石碑がある。・了以の甥、栄可は日蓮宗総本山本圀寺16世の日禛と親交があった。豊臣秀吉は方広寺の落慶で、千僧供養をしたが、日禛は不受不施(法華経の信者以外は布施を受けず、施さず)の宗制を守って出仕に応ぜず。栄可は小倉山の土地を寄進し、日禛は常寂光寺を建てた。日禛に帰依する瀬戸内海賊の旗頭がおり、了以が保津川開削後、備前からの船頭派遣へと繋がった。・高瀬川にあるH型の堰き止め石は、水量が少ないとき、板を入れて水高を上げるため。板を外すと、水とともに船が進む。・高瀬川を開削するとき竹田村で耕地がなくなり灌漑用水も減るということで反対が起きたが、了以は損失の場合は弁償するなど誓約書を入れて了解を得た。・高瀬川の船頭も備前から呼ばれた。現備前島町(河原町蛸薬師東南)、船頭町(西木屋町四条下ル)などに船頭や舟子を住まわせた。伏見阿波橋(現北川酒造)、京・二条に角倉役所と屋敷が建てられた。・木屋町二条下ルには「綱引き道」が残る。・大阪冬の陣、夏の陣では、了以の子・素庵が東軍兵站を担当、船をつないだ橋をつくり城を落した。・維新後、一之舟入や屋敷は織殿(官営織物工場)となり、後刻、二条城内に移築された。東生州の屋敷は山懸有朋の別邸から日銀川田小一郎邸となり、現在はがんこ二条苑。第4章は道元ゆかりの地・久我の誕生寺(伝道元誕生地)の西約400mに道元の父・久我通親の墓がある。・京都国際ホテル(現在、ホテル・ザ・三井京都建設中)は元堀川院の地に建つ。この邸宅をつくったのは藤原基経。堀川院は円融・白河・堀川・鳥羽と4人の天皇の里内裏となった。藤原基経が没すると、堀川院は九条家から久我家へ渡り、久我通親の子通具(もちもと)の邸宅となった。通具は、幼少で父母をなくした道元の養父となった。国際ホテルに道元生誕800年を記念して歌碑が建てられた。他にもたくさんありますが、このあたりにしておきます。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/05/21
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【2020年5月16日(土)】 今日はもともとは「京カレッジ」で「伏見稲荷大社周辺のお滝」について講義をする予定の日でした。しかし、コロナ禍で4月6日に中止が決まり、少しだけ進めていた準備も中断しました。コロナ禍がなければ、この1ヶ月は会関係の仕事の間を縫ってでの準備で大変な時間となったでしょうし、今日も恐らく今年一番の緊張の一日になったと思います。 今日は雨で散歩もできず終日在宅。昨日微々資産推移確認の2016年分統計を終え、今日2017年分の統計を開始しました。その後、2018年、2019年と統計を進めて、2020年の現時点までデータ入力したら一旦この作業は終わりです。来週中には完了できると思うので、次に何をするかです。ガイド資料の整理、ホームページの勉強など色々やりたいことがあります。 全国が緊急事態宣言対象になって(京都は特別区域)、図書館は完全クローズになりましたが、幸いにもその前に本を借りており、そのときに借りた本を4冊を順次「1万歩散歩」で二宮金次郎読みしています。緊急事態宣言下、6月8日まで借りたままでいいことになっています。 以前角倉了以についての座学研修がガイド会であったときに、最後の質問タイムで「高瀬川と鴨川の交差はどのように船が横切っていたのか。」と質問しました。講師の方はご存知なかったのですが、聴講者の一人が後で調べてくださって、「鴨川に杭を並べて立てて、それを使って船が横切ったそうだ。」と教えてくだいました。その情報の出展が、「老人が子等に語る 伏見風土記」とのことなので、京都市図書館の図書検索で「伏見風土記」で検索したところ、4冊の本が引っ掛かり、4冊とも借りました。そのうち「老人が子等に語る 伏見風土記」と同左「第二集」は読み終え、紹介を投稿済みです。(こちらとこちら)。今日のそのシリーズの3冊目である総集編を読み終えました。題名 :子等につたえる 伏見風土記 総集発行者 :伏見区老人クラブ連合会 発行日 :平成13年(2001)5月ページ数:106ページ B5版価格 :??? 非売品?私の読書期間:~2020年5月8日頃 第1集が昭和63年(1988)発行、第2集がその9年後の平成9年(1997)、そしてこの総集が、さらにその4年後の平成13年(2001)の発行です。3つ目の「総集」は私のドイツ赴任最後の年のタイミングということになります。「京都歩き」を始めたのは、アメリカから帰任直後の2006年ですから、その5年前ということになります。 第1集、第2集同様、伏見区の地元の老人クラブの会員の方が原稿を寄せたものを編集した本ですが、その名の通り、第1集、第2集の転載が大部分です。約9割が同じ記事の転載で、うち3割が第一集から、7割が第二集からとなっています。新しい記事にしようとされたのだが、高齢化も進んで原稿が集まらなかったので、「総集」という形をとったのかもしれません。ほとんどが読むのが2回目の記事ですが、繰り返し読むと、よく頭に入るので、それはそれでよかったです。それから今これを書いていて気付いたのですが、第一集、第二集とも「老人が子等に語る・・・」という前置きだったのに対して、この「総集」は「子等につたえる」という前置きになっています。「老人」という言葉があまり印象がよくないからでしょうね。これも時代の流れでしょうか。 新しく記載された内容から新たに知ったこと、印象に残ったことを箇条書きにします。・明治天皇の桃山御陵への階段は23段×10階。 明治23年10月に教育勅語が発せられたのに因むという。・乃木神社は明治天皇崩御の後、天皇を追って殉死した乃木希典大将を祀る。 西南戦争のとき軍旗を失って、自決しようとしたが諌められた。 日露戦争の旅順攻撃で多大の犠牲者を出した責任を痛感して、死をもって 謝罪しようとしたが、明治天皇に慰撫された。明治天皇は乃木に昭和天皇 (当時皇太子)の教育を頼むと、乃木を学習院院長に任命した。 天皇を追っての殉死は「三度目の正直」・宇治川鉄橋(澱川橋梁、近鉄桃山御陵前・向島間)は、昭和3年昭和天皇御大典のため、 奈良電鉄(現在の近鉄)が計画し、橋脚6基で建設しようとした。 しかし、橋を架ける地点に陸軍工兵大隊があって、川の中に橋脚を設置すると、 工兵隊の夜間架橋演習の障害になるとのことで、計画の変更が強要された。 それで橋脚のないワンスパン橋になった。現在も日本最大のスパン。 また京町通東裏、観音寺裏、約800メートルを地下線にする計画もあったが、 酒造組合の反対もあって高架になった。・仏国寺には小堀遠州の墓がある。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/05/16
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【2020年5月5日(火・祝)】 今日もOFF日。今日はもともと何もない日でしたが。 気温は高かったですが、爽やかな初夏の日でした。昨日は事情で、散歩は5千歩くらいしか歩けませんでしたし、三味線の練習もできませんでした。今日は、時間のやりくりをして、三味線の練習もし、午後も早めに出て1万歩散歩をしました。コロナ禍で歩く機会が極端に減って、ご近所での1万歩散歩を始めたので4月8日。連続で1万歩歩くという機会が過去なかったためか、最初右足の付け根の関節がちょっと痛んだのですが、いつの間にか治っています。 全国が緊急事態宣言対象になって(京都は特別区域)、図書館は完全クローズになっていますが、その前に借りた本が4冊あります。完全クローズで5月の下旬まで借りたままでよかったのが、緊急事態宣言延長でさらに延びて、6月8日まで借りたままでいいことになりました。 以前角倉了以についての研修が会であったときに、最後の質問タイムで「高瀬川と鴨川の交差はどのように船が横切っていたのか。」と質問しました。講師の方はご存知なかったのですが、聴講者の一人が後で調べてくださって、「鴨川に杭を並べて立てて、それを使って船が横切ったそうだ。」と教えてくだいました。その情報の出展が、「老人が子等に語る 伏見風土記」とのことなので、京都市図書館の図書検索で「伏見風土記」で検索したところ、4冊の本が引っ掛かりました。最初にそのうちの一冊「老人が子等に語る 伏見風土記」を読み始めたと書きましたが(こちら)、今日のそのシリーズの第2集を読み終えました。第1集同様、ご近所1万歩散歩で二宮金次郎して読みました。題名 :老人が子等に語る 伏見風土記第2集著者 :伏見区老人クラブ連合会 監修 :山本真嗣発行日 :平成9年(1997)3月ページ数:114ページ B5版価格 :??? 非売品?私の読書期間:~2020年5月4日 第1集が昭和63年(1988)発行でした。第2集はその9年後に発行されたものということになります。私がドイツに赴任して2年後のタイミングです。京都歩きを始めたのは、アメリカから帰任直後の2006年ですから、その9年前ということです。 第1集同様、伏見区の地元の老人クラブの会員の方が原稿を寄せたものを編集した本です。第1集同様、大多数が学者以外の方が書かれたもので、肩肘張らずに読めますし、古き良き時代を彷彿とさせるお話しの連続で、私が直接知っている時代ではないのですが、懐かしさを感じながら楽しく読むことができました。 今回も色々新しく知ったこと、印象に残ったことを箇条書きにします。・桓武天皇柏原陵は、秀吉が伏見城をつくるときに、壊したとか、一部を削ったとか、他へ遷したとかも云われており、明治時代にその場所を特定するのに時間がかかった。しかしその場所だという確実な証左があるわけではない。・室町時代の稲荷祭は、祇園祭とともに京都を二分する大祭だった。稲荷と東福寺は対立し、東福寺が矢を射かけ、神輿渡御が中止になったこともあった。・朝鮮出兵をした秀吉は韓国での人気は最悪だが、家康は日朝国交(朝鮮通信使)回復の立役者として人気がある。・観月橋は、桂橋と号されていたが、秀吉の時代に橋の北詰に大友豊後守の邸宅があったことから豊後橋と称され、月見の名所となり観月橋と呼ばれるようになった。・秀吉の時代にはまだ桃山というい地名はなかった。伏見城が元和9年に廃城となり、跡地は荒れるにまかされていたが、やがて桃の木が数万本植えられ、桃の花見で賑うようになり、桃山と呼ばれるようになった。・御香宮神社境内の伏見義民碑の題字は三条実美公が書き、勝海舟が碑文を書いた。・初代伏見奉行が小堀遠州であり、その数代後の子孫が伏見義民の発端となった悪政をした小堀政方。愛妾およしの方の力で悪政となった。・電気鉄道を日本で初めて走らそうというとき、伏見は紀伊郡の一町村であったが、商工会議所を興して京都市から経済の分立を計ろうとした。京都財界は伏見に電車を走らせて、伏見との経済関係を密接ならしめんとした。第4回勧業博覧会への観客を運ぶための七条から岡崎までのコースより先に伏見への路線が敷設されたのはそういった理由による。・御香宮神社は、秀吉が城を築くにあたって大亀谷に移した。城下町をつくる障害になるからという説もあるし、天守閣の鬼門が大亀谷だからという説もあり。さらに桓武天皇の御陵地だとも伝えられ、城の鬼門に奉葬地のあることを忌むためだとも。・大亀谷の名の由来は、狼谷という説、お亀という女性が茶屋を営んでいたからという説、家康が愛妻お亀の方のために城の花園に建てた住まいがあった(今も清涼院として残る)からだという説などがある。・巨椋池は観蓮の名所だった。・寺田屋の南から中書島駅西に架かる橋の下を昔は川が流れていた。・京都の公認競馬は明治44年(1908)に島原で始まった。今のリサーチパークあたり。大正2年に府下船井郡須知町に移り、大正14年に現在地へ移った。・納所の唐人雁木は江戸時代朝鮮通信使が、大阪から川船で淀川を遡り、上陸したところ。淀藩のもてなしを受け、陸路江戸に向かった。費用を寺院群も負担させられた。・「淀の俄(にわか)正月」という事件が江戸時代にあった。豊年満作のとき、正月の儀式を正月が来るまでに行えば、悪疫の流行の災いから免れるという風聞に基づいて、9月に正月が祝われたことがあった。淀に限らず、全国で何度か流行ったようだ。・醍醐地区には陀羅尼谷という人里離れた小村がある。約300年前、この地を開拓して住み着いた人の子孫が住む。 鳥羽伏見の戦い見聞記もあります。「私が12歳のとき(慶応3年、1867)」という文章で始まるので、今生きておられたら、165歳くらいということになります。この本が編集されたころでも、140歳ということになるので、古老の方のご先祖が昔書いたものを寄稿したのではないかと思いますが、戦う側ではなく、戦争の被害に遭う側の体験記ということで、興味深いものがありました。 他にもたくさんありますが、切りがないのでこのへんにしておきます。今回の4冊の本を読むきっかけになった、前出の「鴨川と高瀬川の交差」のことも、この本の中に書かれていました。伏見区のどこかをフィールドワークで案内するとき、第1集、第2集、それから今読んでいる総集編を参考にすれば面白い企画ができると思います。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/05/05
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【2020年4月19日(日)】 今日もOFF日。今日はもともと何もない日でしたが。 5月11日が西京会の京都案内の日ですが、この分でいくととても実施は無理なので、キャンセルを促すメールを入れました。もちろん賛同です。これで3月6日、4月3日、5月11日と3回連続でキャンセルです。この後は日が設定してありませんので、コロナが落ち着いたら日を再設定です。さていつになるでしょうか。 あともう一つ6月27日のある酒席にガイド会の方から招待されていたのですが、それも延期になりました。 こんな長期戦になるとは予想だにしませんでした。 今日も1万歩散歩はしました。歩くのには支障がないのですが、ご近所散歩を始めてから、右足の足の付け根の関節が少し痛いのが気になります。微々資産推移確認2019ですが、支出詳細も含めてようやく完了させることができました。性分で細かなこだわりを追及したので、10日間もかかってしまいました。ただこだわったので、フォーマットが汎用性に優れていて、2018、2017と遡るのはそんなに時間がかからないと思います。 全国が緊急事態宣言対象になって(京都は特別区域)、図書館は完全クローズになってしまいましたが、ちょっと前まではネットで予約すれば、本を借りることはできました。そのときに借りた本が4冊あります。 以前角倉了以の研修があったときに、最後の質問タイムで「高瀬川と鴨川の交差はどのように船が横切っていたのか。」と質問しました。講師の方はご存知なかったのですが、聴講者の一人が後で調べてくださって、「鴨川に杭を並べて立てて、それを使って船が横切ったそうだ。」と教えてくだいました。その情報の出展が、「老人が子等に語る 伏見風土記」とのことなので、図書検索で「伏見風土記」で検索したところ、4冊の本が引っ掛かりました。以前の投稿でそのうちの一冊を読み始めたと書きましたが、その本を今日の散歩で読み終えました。題名 :老人が子等の語る 伏見風土記著者 :伏見区老人クラブ連合会 監修 :山本真嗣発行日 :昭和63年(1988)4月ページ数:79ページ B5版価格 :??? 非売品?私の読書期間:~2020年4月19日 伏見区の地元の老人クラブの会員約100名が原稿を寄せたものを編集した本です。書かれたのでは今から約30年前です。当時の老人の方々の昔の思い出に基づいて書かれたものですから、大正時代から戦前の昭和にかけてのお話しが中心になっています。 学者の方が書かれたものではないので、読みやすく、古き良き時代を彷彿とさせるお話しの連続で、私が直接知っている時代ではないのですが、懐かしさを感じながら楽しく読むことができました。 色々新しく知ることもありました。・高瀬川は本来は荷物専用だが、初午のときだけは、参拝客を乗せた。・伏見町、深草村は京都市への編入に抵抗した。・伏見人形の窯元は十数軒あったが、今は「丹嘉」のみ。・稲荷社の神饌に使われる土器は稲荷山の泥土で作られた。 その泥土で「かわらけ師」が余暇に人形造りを始めたのが伏見人形の始まり。 時期は江戸時代初め。・吉良上野介が師事した荷田春満が大石内蔵助に吉良邸の絵図面を贈った。・鳥羽伏見の戦いの官軍の殉死者は崇忠碑とか忠魂碑の名のもとに手厚く 葬られたが、幕府軍の犠牲者は伏見の有志によって、悟真寺や妙教寺なに埋葬された。・「棒鼻」という地名は、丸太が一本立ててあったことに因む。 棒はここから北は京都所司代の支配、南は伏見奉行所の管轄であるこを示した。・納所に寺院が多いのは、昔、二十石船で財を成した船頭が多く住んだため。などなど。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/04/19
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【2020年4月18日(土)】 今日もOFF日。今日はもともと演奏会で津軽三味線の演奏をする予定でした。ガイド会のOBの方が、京近郊で自治会の役員をされており、それに呼ばれて演奏の予定でした。しかし、当然ながら中止です。6月に延期予定とのことでしたが、この分でいくとそれも怪しいです。この機会にしっかり上達し、レパートリーも増やしたいと思います。 今日は雨天で日課の1万歩散歩はお休み。そして、微々資産推移確認2019はデータの統計も含めて、全部完了しました。性分で細かなこだわりを追及したので、ついつい時間がかかってしまいました。これでフォーマットやルールは確定しましたので、2018、2017と遡るのはそんなに時間がかからないと思います。 コロナ禍で在宅が増えて、ご近所散歩を再開したのが、4月8日。雨の日もあるので、平均で8000歩以上になるよう、家の中での歩数も含めて、1万2000歩以上歩くのを目標にしています。交通量のほとんどないところを歩くので、二宮金次郎よろしく本を読みながら歩いています。その手始めに、買ったものの時間がなくて読めていなかった本を読み、昨日の散歩で読み終えました。題名 :新選組遺聞著者 :子母澤寛発行所 :中公文庫 1977年4月10日 初版ページ数:330ページ 文庫本価格 :743円+税私の読書期間:~2020年4月17日 子母澤寛の新選組三部作と呼ばれるシリーズの2作目です。1作目の「新選組顛末記」も含め、2017年1~3月に八木邸のガイドを担当したときに買ったものですが、八木邸に関係あるところだけ読んで、あと読む時間がなくて、そのままになっていました。「新選組顛末記」のほうを先に読み終え、以前に投稿しました。 「新選組顛末記」同様、新選組の行動を目の当たりにした人々の証言に基いているので、臨場感に溢れているというのが一番の印象です。ただ、インタビュー部分は口語で書かているのでいいのですが、本などを引用した部分は、ほとんど書き下しなしで、漢文や文語がそのまま転記されているので、理解できないところが多いのが残念です。いつか、書き下し無しで読めるようになりたいものですが。それから、この本は時系列で書かれているわけではないので、ある程度幕末史を知っていないと混乱します。この本を買って3年が経過して知識が増えて、その頃に比べて理解はしやすくなっていると感じた次第です。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2020/04/18
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【2020年3月5日(金)】工事中
2020/03/06
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【2017年3月19日(日)】 去年、東寺の五重の塔のガイドを担当したとき、東寺のことを勉強するために、東寺の売店で2冊の本を買いました。 一冊は「東寺行こう」という本で、去年12月に読み終わり、こちらに投稿しました。 引き続き読んだもう一冊の本がこの本です。買ったときの投稿はこちら。 以前はガイドの行き帰りのバスでは、本を読んでいましたが、最近は溜まったDVDを観ているので、読書時間はベッドに入ってから眠くなるまでの僅かの時間です。ですので、読み終えるのに3ヵ月近くかかってしまいました。読了は3月12日でした。題名 :東寺の謎著者 :三浦俊良(しゅんりょう)発行所 :祥伝社(祥伝社黄金文庫)発行日 :2001年4月21日 初版第一刷ページ数:364ページ価格 :本体619円+税読書期間:2016年12月25日~2017年3月12日 著者は東寺の塔頭・宝菩提院の住職。僧によって書かれた本で、一般の観光ガイドブックとは違って、宗教的に彫り下げられた内容です。東寺の歴史を、詳しく学ぶことができました。 特に廃仏毀釈、戦後の荒廃、学校運営、著者の生い立ちなどは、この本ならではの内容です。これからの観光ガイドにも大いに役に立つと思います。 今日は、家内は高槻の実家の両親・義姉といっしょに吹田のほうにお墓参りでした。私は散歩以外は外出なしのOFFの日でした。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2017/03/19
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題名 :東寺行こう 秘密の扉を開けてみよう著者 :竹内のぶ緒挿絵 :さげさかのりこ発行所 :雄飛企画発売 :星雲社 発売日 :2011年7月21日ページ数:198ページ価格 :1,000円(本体952円+税)読書期間:実質2016年12月13日~12月24日 今年、京都での観光ガイドの仕事を始めました。最初の仕事が東寺の五重塔の特別拝観でした。監視がメインですが、団体客から要望があれば説明し、個人のお客様も質問があればお答えするというスタイルでした。 事前にガイド会からもらった資料や手持ちの本、ネット情報で一通りの知識は習得しましたが、知識に幅と深みを持たせるため、東寺でのガイドが始まってから、本書を東寺の売店で買い求めました(こちら)。すぐ読み始めたのですが、個別ガイドも入ってきたりして忙しくなり、実質的に読んだのは、東寺でのガイドが終わってからになってしまいました。 分かりやすい文章で、しかし深みのある内容で空海や東寺のことが書かれており、知識を得るだけでなく、東寺を訪れるお客様にどのように案内すればいいかというストーリーを考えるうえで、とても参考になる本だと思います。 今回の東寺での案内は終わりましたが、また東寺での案内はあるでしょうし、修学旅行で訪れることも多いでしょうから、本書で読んだことを大いに参考にしたいと思います。 東寺の奥深さを平易な文章で知りたいという方には、お奨めの一冊です。 よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2016/12/24
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題名 :誰がために鐘は鳴る 上・下著者 :ヘミングウェイ訳者 :大久保康雄発行所 :新潮文庫 発売日 :昭和48年11月30日 (昭和56年 15刷)解説 :大久保康雄ページ数:上巻411ページ、下巻429ページ(解説含む)価格 :各440円(当時)(現在は各本体810円+税)読書期間:2016年2月11日~12月12日 引き続いて、母が遺していった本を読んでいるのだが、ここに来てペースが遅くなってしまい、この本を読み終えるのに10ヵ月もかかってしまった。間に他の本を読んだわけではない。5月から観光ガイドの会に入り、研修そして仕事と急に忙しくなったためだ。サンデー毎日のときも、読むのはベッドに入ってからだったが、ガイド会に入ってからは、寝るのが遅くなったり、疲れて読書どころではなかったりと、就寝前の読書がほとんどできなくなってしまった。結局、月に一度の遠方への病院の往復や診察待ちの時にしか読書をしなくなった。結果、10ヵ月もかかってしまった。 母がこの映画が好きで買った本なのだろう。正直私には退屈な本だった。戦争の悲惨な場面が書いてあって「退屈」と表現するのはどうかとは思うが。一つは、この舞台になっている戦争のバックグラウンドが理解できていないことが要因だろう。太平洋戦争なら、親近感もあるのだが、スペイン内戦ではピンと来ない。それから翻訳の限界感も。登場人物のマリアを「べっぴんさん」と呼んだり、他の登場人物を「つんぼおやじ」と呼んだり、主人公に至っては「イギリスさん」。本文に忠実な訳なのだろうが、どうも違和感がある。何か喜劇的になってしまう。それに方言、日本の東北弁のように訳したりとか。どうも違和感があって馴染めなかった。 4日間の出来事を、この長い小説にしてるのだが、それも私には冗長だった。 大文学作品に失礼だが、正直なところである。上巻下巻 よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2016/12/12
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題名 :最後の将軍著者 :司馬遼太郎発行所 :文春文庫 発売日 :平成7年年5月1日 (平成10年 第13刷)解説 :向井敏(文芸評論家)ページ数:286ページ(解説含む)価格 :本体438円+税(当時)(現在は本体520円+税)読書期間:2016年1月6日~2月9日 引き続いて、母が遺していった本を読んでいる。 すぐれた行動力と明晰な頭脳を持ち、敵味方から怖れと期待を一身に集めながら、ついに自ら幕府を葬り去らなければならなかった最後の将軍徳川慶喜の悲劇の一生。 明治維新は志士とか新選組にスポットを当てた作品が多いが、幕府側の視点で書かれていて面白い。 徳川慶喜が今までの徳川将軍と全く違ったタイプの人間であったようだ。彼でなかったら、果たして明治維新は全く違ったかたちになっていただろう。 1998年のNHK大河ドラマの原作だそうだ。 母は大河ドラマが好きだったので、買い求めたのだろう。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2016/02/11
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2016年1月22日(金)、午前中大阪M市のM病院で粒子線治療後の経過観察診察があり、夕方から大阪市内で飲み会がありましたので、時間つぶしのために、西長堀の大阪市立中央図書館に行きました。その場で読み切れるようにと思い、ページ数の少ないエッセイを探して見つけたのがこの本です。 ビートたけしの少年時代のエピソード集です。気楽に楽しく、どんどん読めました。このお父さん、お母さんだったからこそ、このビートたけしありという感じです。天才、鬼才ビートたけしのルーツを見ました。 ビートたけしは1947年生まれですから、私より8つ年上。でも、古きよき昭和時代の描写は共有できる部分も多く、そういった意味でも、昔なつかしい、心癒される本でした。NHK総合テレビの「銀河テレビ小説」枠で1985年の7月から8月にかけてTVドラマ化され、さらに1986年の7月から8月にかけて同枠において続編である『続・たけしくん、ハイ!』が放送されました。読書期間:2016年1月22日発行所:新潮文庫 発売:平成7年年5月1日発行 (原本は昭和59年太田出版)ページ数:135ページ(解説含む)価格:本体520円(当時)(現在は637円)よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2016/01/22
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母が遺していった本を引き続いて読んでいます。 京都検定の勉強を優先させたので、読書のペースが落ち、読了に2ヵ月半かかってしまいました。 秀吉についてのアンソロジーです。 尾崎士郎「墨股一夜城」 南条範夫「初対面」 中山義秀「四季の小車」 山岡荘八「売ろうもの関白」 杉本苑子「耳塚のすみれ」 田辺聖子「淀君と北政所」 長部日出雄「利休の眼」 吉川英治「大谷刑部」 井上靖「真田影武者」 五味康祐「切腹」 アンソロジーはある部分や時代を掘り下げていることが多いので、面白く読むためには対象人物の生涯をある程度理解していないと駄目ですよね。ですので、なかには消化不良になった作品もありました。 その中で印象に残ったものをいくつかあげてみます。・杉本苑子「耳塚のすみれ」 秀吉の死因は朝鮮出兵の復讐にあるととらえています。 京都・豊国神社前の「耳塚」は何度か足を運んだことがありますので、 登場人物を置いて、頭の中でイメージを膨らませると、妙にリアリティ をもって迫ってくるものがありました。・田辺聖子「淀君と北政所」 女性ならでは二人の対比が面白かったです。・長谷部日出雄「利休の眼」 物事や人間の真贋を見分ける利休に対する恐怖から、秀吉が利休に 切腹を命じたとの考え方、うーんなるほど。「戦国武将列伝(2)秀吉」縄田一男編 (徳間文庫)読書期間:2015年10月26日~2016年1月5日発行所:徳間文庫発売:1992年4月15日第1刷ページ数:349ページ(解説含む)価格:本体505円現在は絶版になっているようです。本年もよろしくお願いします。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2016/01/05
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母が遺していった本を引き続いて読んでいます。「男どき女どき」「女の人差し指」「阿修羅のごとく」に続き向田邦子さんの4冊目。 「男どき・・・」は短編+エッセイ集、「女の・・・」はエッセイ集、「阿修羅の・・・」は脚本でした。4冊読んで、この本が一番印象深い本です。エッセイ集なのですが、短編小説のような読後感があります。氏は決して波乱万丈の人生を歩んできたわけではありません。エッセイの中にも何か特別な体験が書かれているわけではありません。戦前を経験しておられるので、時代が私の時代よりは古くはありますが、私が見た景色とよく似た景色の部分も多く出てきます。ああ、私にもこんな経験あったなぁとしみじみ思ったりもしました。父親、母親、祖母、兄弟、友達、先生、色んな人が登場しますが、私の回りにいた人々と重なる部分も多くあります。でも氏のペンで書かれると、こんなにも味わい深い一節になるんだなぁと感動してしまいました。 最後に、沢木耕太郎氏が解説を書いておられ、私と同じような印象を持っておられ、ここにも「ふんふん」と共感してしまいました。何か普通のエッセイと違う感覚があるのは、沢木氏も書いておられますが、やはりシナリオライターというバックグラウンドがあってのことだとは思います。 あとこの部分は沢木氏は書いておられませんが、幼少時代に父親の仕事の関係で、引越しを繰り返されということがあるのではないかと思います。私が小学生のとき、近くに農業試験場というのがあって、県外から引っ越してきて、また2、3年でどかかに引っ越していくという生徒がクラスに2、3人いました。彼ら、彼女らは、どことなくしっかりしていて、輝いていました。2,3年ごとに自分なりの基盤を作っていかないと世を渡っていけないからなのでしょう。同じ体験をしても、きっと印象が10倍にも100倍にも深いのではないかと思います。 実は、この本、読み始めて少しで、病院の行き帰りの電車の中に置き忘れて、大阪梅田の忘れ物センターに預けられました。遠方で時間もお金もかかるので、あきらめざるを得ないところですが、たまたま大阪に用事があり、取りにいくことができました。そうでなければ、この本のこの読後感を知ることはなかったです。幸運でした。読書期間:2015年10月7日~2015年10月25日発行所:文春文庫発売:1981年12月25日第1刷 1982年2月15日第4刷ページ数:281ページ(解説含む)価格:320円(当時)(現在:530円+税)初出:「銀座百点」に昭和51年2月号より昭和53年6月号まで掲載されたものを 昭和53年11月に文藝春秋社より単行本として刊行よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2015/10/25
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母が遺していった本を引き続いて読んでいます。「男どき女どき」「女の人差し指」に続き向田邦子さんの3冊目。「阿修羅のごとく」。 今まで向田邦子さんの作品で読んできたのは、エッセイまたは短編小説。今回のは、実際のドラマの脚本を本にしたものです。記憶をたどると、こういう形の本を読んだのは初めてです。 1979年と1980年にNHK総合テレビで放送され、脚本が文庫化され、その後2003年に映画化(森田芳光監督)、2004年に舞台化されたとWikiにはありました。私はいずれも見たことがありませんでした。35年前ですから、私は25歳。独身時代を謳歌していたし、寮生活でテレビを視る機会も少なく、こんなストーリーとは縁遠い生活をしていましたからね。 いやぁ、すごいお話の連続、面白かったです。4人姉妹とその両親にまつわるお話。父親の浮気、その発覚がもとで母親が急逝。長女は、旦那に死に別れた後、既婚者との不倫。次女はサラリーマンの旦那の浮気に気がつく。でも最後には・・・三女は興信所の男性に猛烈な求愛を受け、やがて幸せな恋愛。四女はボクサーと結婚、成功し富を得るが、やがてボクシングの怪我がもとで寝たきりに・・・。五人五様の営みが、糸が絡むように進んでいく。面白い。 あとで、You Tubeでドラマの録画をちらっと見たのですが、発見が一つ。本に書かれた脚本とドラマは全く同じ進行、セリフでした。でも時間的進行が違うのです。ト書きでは一行は一二秒で読みますが、ドラマではそれが10秒、20秒となったりすることがあります。本を読みながら、ポンポンと展開が早過ぎるなぁと思っても、ドラマでは、ちょうどよい具合だったりするのしょうね。その辺がシナリオライターの腕の見せ所の一つなのでしょうか。 解説は和田勉さんでした。読書期間:2015年9月19日~2015年10月6日発行所:新潮文庫発売:1985年2月25日発行ページ数:505ページ価格:520円(当時) その後、新潮文庫のカバーは下のようになったようです。新潮文庫のホームページにはなかったので廃刊になったのでしょう。 しかし文春文庫にはありました。680円+税 でした。35年で30%しか値段が上がっていないというのも再認識しました。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2015/10/07
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母が遺していった本を引き続いて読んでいます。「男どき女どき」に続き向田邦子さんの2冊目です。 エッセイ集です。いやぁ、向田邦子さんのエッセイあきませんね。こんなこと「あるある」っていうお話ばかりで、庶民の目線で書いておられるので、親近感がわきます。「あるある」っていうことに気がついて、それをエッセイにして、ペーソスあふれる文章にされているところがすごいです。だからこそ、『寺内貫太郎一家』などホームドラマ、ヒット連発だったのでしょうね。それとこの本が書かれたのは33年前。私が27歳。結婚したころ。ああ、こんな世の中だったなぁとしみじみと思いだしたりしました。 若者を「ヤング」と書いてあります。お隣さんに電卓を借りるという場面が出てきます。当時電卓は、まだまだ高価でした。「週刊平凡」今はもうありません。「片手落ち」っていう言葉が出てきます。今は使えないですよねぇ。「人形町」に古きよきものが残っているとういう話。今はどうなっているんでしょうねぇ。 向田邦子さんの生まれは昭和4年。亡き母は昭和3年生まれでした。同世代ということもあり、母はよく向田邦子さんの本を読んでいたんでしょうね。 本の表紙は、下の2つの写真のうち上の写真でした。今は下の写真のようになっているようです。上のほうが、「なんか面白そう」と思わせて、私は好きです。読書期間:2015年9月11日~2015年9月17日発行所:文春文庫発売:1985年7月25日第1刷 (文藝春秋刊の単行本は1982年8月発刊)ページ数:276ページ価格:360円(当時)(現在は税込み626円)私の読んだ本のカバー今のカバーよろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2015/09/18
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山本周五郎「樅の木は残った」に続き、母が遺していった本の一つです。「樅の木・・・」と違って、一気に読めました。前半が短編小説、後半がエッセイになっています。「おどき めどき」と読むそうです。 毎晩ベッドに就くと眠る前に本を読むことが多いですが、こういう読みやすい短編やエッセイはちょうどいいです。「樅の木・・・」のような小説は、眠くなって登場人物や筋があいまいになったまま読み続けると、わけが分からなくなってしまいますが、このような短編小説やエッセイは登場 人物も少ないし、寝ぼけ眼でもストーリーは理解できるます。理解できないまま読み終わっても、翌日リセットして次の話を読めます。それから、エッセイや世相を反映した昔の小説は、プラスαの楽しみがあるのも分かりました。この本は主に昭和50年代に書かれた小説やエッセイを集めたものです。私が会社に入社して、結婚して、子供ができてという頃です。そのころに向田さんが、そのときの世相を書いたり、昔のことを振り返ったりしています。そのとき読んでいたら、今はこう、昔はこうという受け止め方になります。しかし、今読むと、これが書かれた頃はこう、もっと昔はこうだった、と2つの時代を振り返ることができます。また、この本が出版された頃、母はちょうど今の私と同じくらいの年齢のはず。母はこんな気持ちで読んでいたのかなぁと色々想像して、亡き母を偲ぶこともできました。 中身は、さすが向田邦子さんという感じで、どの小説もエッセイも逸品です。お薦めの一冊です。 画家の風間完さんの解説で、台湾の飛行機い事故で亡くなられたと書いてありました。そういえば、そういうことあったなぁと思い出しました。Wikiには、「1981年(昭和56年)8月22日、旅行中の台湾苗栗県三義郷で遠東航空機墜落事故にて死去。享年51。」とありました。読書期間:2015年9月7日~2015年9月11日発行所:新潮文庫発売:S60年5月25日発行ページ数:197ページ価格:280円(当時)(現在は税抜き400円)よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2015/09/11
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◆「樅の木は残った」山本周五郎 (新潮文庫) 母が遺していった本の一つです。昭和39年の版で、価格も160円、170円。カバーもなくなっています。字も小さくて老人には読みづらかったです。今は、多分字が大きくなって、ページ数が増えたのでしょう、上・中・下の3巻になっています。値段も724円/680円/724円になっています。隔世の感です。 読み始めたのはだいぶ前です。去年の何月だったか憶えていませんが。登場人物が多く、字や言葉も私にとってはむつかしく、つい別の本を読んだりして後回しになりがちでした。結局最後まで、全体像を詳しく把握できないまま読み終えました。 国盗り物語的な大きなスケールではなく、江戸時代前期に仙台藩伊達家で起こったお家騒動「伊達騒動」を題材にした歴史物です。ストーリーの面白さよりも、登場人物の心の機微の描写が面白かったので、ストーリーの詳細まで把握できていなくても、最後まで読めました。あとでWikipediaで「あらすじ」を読みました。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%85%E3%83%8E%E6%9C%A8%E3%81%AF%E6%AE%8B%E3%81%A3%E3%81%9F登場人物一覧情報もありました。http://homepage3.nifty.com/yamashu-kan/sub16s01.htmlこれから読まれる方は、これらも参考にされるとよいかもしれません。1970年(S45年)にNHKの大河ドラマ第8作になっています。読書期間:2014年??月??日~2015年9月6日発行所:新潮文庫発売:S38年11月10日初刷 S39年6月10日五刷ページ数:上498ページ 下551ページ価格:上160円、下170円(当時)(現在は上中下の3巻)よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2015/09/07
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前の会社の後輩O君が、私の粒子線治療の入院のときに送ってくれた本です。彼の感動した本の一つのようです。抗癌剤治療中に貸してくれた「グリード」がなかなか面白かったので、期待して読みました。入院したのは3月だったのですが、他にもお見舞いに本をたくさんいただいたので、それらの中では一番最後になってしまいました。 「グリード」は私の全然知らない世界の本でしたが、こちらのほうは業界は違え私もある程度想像できる世界。確かに出光の創業者出光佐三氏は立派な方だと思います。ほぼ史実に基づいて書いているのでしょうから、すごい人がいるもんだなぁと思います。 でも百田氏は、出光氏、出光興産は正義で、国やメジャーはすべて悪という書き方で書いておられます。上巻くらいまではよかったのですが、下巻から正直しらけてきました。 巻末の堺屋太一氏の解説は百田氏をどちらかというと否定的に書いています。「政府にも政府の倫理があったんだよ。日本の国をよくしようと考えての行動だったんだよ。」と。これに救われた気がしました。 残念ながら私にとっては「外れ」でした。本屋大賞をもらったというのがクエスチョンマークでした。ただ、日本や世界の石油業界や産油国の歴史を知れてとてもためになりました。 最後に誤解されないように書き加えます。出光左三氏は素晴らしい人、素晴らしい経営者です。読書期間:2015年7月25日~7月24日発行所:講談社文庫発売:2015年7月15日初版 (単行本は2012年7月12日初版)ページ数:上466ページ 下444ページよろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2015/07/24
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前の会社の先輩・上司でもあり、再就職の世話もしてくださったTNさんが、粒子線治療中にお見舞いで持ってきてくださった中の一冊です。 ペリー来航から五稜郭の闘いまで、明治維新の動きを、長州藩、幕府、新撰組、会津藩、東北各藩などの動きを中心に、時系列で地理的にも移動しながら説明をしています。写真や図を使っての記述で理解もしやすかったです。 個別に歴史小説を読むと、その主人公なり登場人物を中心に時代の動きや善悪を判断してしまいますが、こうやって俯瞰的に見ると、色んな見方ができるものだと改めて実感させられます。個別の小説などを読むと同時にこういった全体感を掴むと、さらに個別の小説を読むとき味わいが出てくると思います。そういった意味でお薦めの一冊です。読書期間:2015年6月29日~7月5日発行所:三栄書房発売:2015年3月26日ページ数:128ページよろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2015/07/05
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私が粒子線治療で入院しているとき、大学の後輩でもあり、会社の後輩でもあるT氏がお見舞いに持ってきてくれた3冊のなかの一冊。「三匹のおっさん」「孤舟」と読んできてこれで三冊目。ちょうど大河ドラマで吉田松陰の妹を主人公にした「花燃ゆ」をやっていたので選んでくれたのでしょう。T氏の幅広い本の選び方に感謝。 小説といっても、吉田松陰の思想を中心に書いているので、幕末の一連の動きが理解できていないと、なかなかとっつきにくいなと思います。たまたま溜まっていた「花燃ゆ」の録画を見始めてしばらくして読み始めたので、時系列の動きが頭の中にあり、より深く理解できたと思います。 吉田松陰の考え方が今の世にいいのかどうかということはありますが、「志(こころざし)」を持つことの大切さを改めて認識することができました。先生が生徒に接するとき、親が子に接するとき、この吉田松陰のことを思い出せば、何かプラスになることは間違いないと思います。私自身、もう老齢の身ですが「志」をもって生きていきたいと思います。 T氏がお見舞いにくれた3冊の中で一番気に入った一冊です。読書期間:2015年6月19日~28日第一刷:2008年12月20日ページ数:650ページよろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2015/06/28
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私が粒子線治療で入院しているとき、大学の後輩でもあり、会社の後輩でもあるT氏がお見舞いに持ってきてくれた3冊のなかの一冊。定年退職した男性の様子を描いた小説。私は早期退職した後再就職をした会社を60歳になったところで辞める(病気が理由ですが)と決めたところだったのでこの本を選んでくれたのでしょう。 前半は、明日は我が身という感じで、よくある話でもあるので、なかなか面白く読んだのですが、後半、若い女性とのアバンチュールの話になってから、少々興ざめで、展開も無理がありました。見舞いでわざわざ買ってきてくださったT氏には感謝、感謝です。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2015/06/18
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私が粒子線治療で入院しているとき、大学の後輩でもあり、会社の後輩でもあるT氏がお見舞いに持ってきてくれた3冊のなかの一冊。退院後、夜や明け方目が冴えてしまったとき少しずつ呼んできました。児玉清さん絶賛のようですが、世相をとらえていそうで、こんなことあり得ないというお話ばかりでした。T氏には感謝、感謝です。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2015/06/15
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【2014年8月14日(木)】《平穏な一日》 朝の体重は、65.1kg。2日目朝の体重65.5kgよりも400グラム下がった。2日目朝は、すでに1500cc電解液が点滴されたあとだったので、入院時に比べて減ったかどうか定かではありません。いずれにしても、昨日から通常レベルの体重に戻っています。就寝中のトイレ回数を減らすために、午後4時以降は、夕食時間以外水分をとらないようにしてみました。その結果、昨日と比べ、排尿量 1140CC⇒1070CC、排尿回数 5回⇒4回、効果があったかどうか微妙なところです。 お通じは、昨日、半分くらいありました。けっこう固く、下痢からは脱出したようですが、昨日から便秘気味であることには変わりないようです。腸が動かそうとするとき、圧迫されて少し痛いときもありました。下痢直後の便秘はよくあるし、半分程度の出はあったので、引き続きマグミットゼロで様子をみます。 昨日昼から解熱剤を止めましたが、引き続き平熱を保っています。 治療の一環で、尿の量や飲んだ水分の量を計量していますが、それをグラフにしてみました。 プチ発見がありました。 点滴が多かったとき、最大約8000CCの排尿がありました。今日は、排尿量約3000CCでした。ピークの排尿量は、2.7倍です。排尿回数は、それぞれ31回、17回。1.8倍です。膀胱の容量は一定なので、排尿量に比例して、排尿回数が増えると思っていたのですが、回数は比例しては増えず、身体のメカニズムとしては、1回の排尿量も増やして、対応するようです。どうも排尿しなければならいない量が多いと、トイレに行きたくなる回数を減らすために、トイレに行きたくなる量が調整されるようです。すなわち、膀胱に一定の量がたまって、トイレにイ行きたくなるということではなく、排尿しなければならない量で、トイレに行きたくなる量が変化するということかなと思います。あくまで推測でしかありませんが。 明日の抗癌剤投入後3回目の血液検査の結果がOKであれば、明日午後退院することにしました。次女に電車で迎えに来てもらうことにしました。 今日は、平穏な一日で、また本を一冊読みました。これで、図書館から借りた5冊の本のうち、こちらに持ってきた2冊を読み切りました。「ほんまに京都人だけが知っている」入江敦彦著(洋泉社新書) 2004年12月20日 初版発行 昨日の水上勉さんの本が、著者の特殊な体験に基づいた、ドロドロと暗い京都本であったのに対し、この本は現在の普段の生活に根差した、普段着の京都本です。普段着の京都本にしても、全く違った切り口で切っているので、なかなか新鮮で面白かったです。その中の【商店街】の一節、 古川町。この商店街の秘密めいた情緒にふさわしい京都有数の蕎麦屋「虚無蕎麦(こむそば)なかじん」。心静かにざるを啜ったあと、「むらお東三堂」でデザートがわりの「懐かし菓子」を購入がてら「エクボ」でお洒落にディナーする優雅。 大宮商店街の老舗洋食店「千疋屋」が作る名物カツ丼をたいらげ、ゆっくり「西陣はんやら堂」のギャラリーをひやかす安穏。 三条商店街のあちこちに設置されたベンチに座り、「雅ベーカリー」の京都なメロンパンを頬張るパリジェンヌな快感。油照りの夏に「Blue Rose」の大麻(ヘンプ)素材Tシャツを着て、このベンチで涼めばカリビーンな快感になる。 京都人にとって商店街は愛の巷、幸福を売る街角なのである。今のところ体力は問題なさそうなので、二人でこんなこともしてみたいと思いました。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2014/08/15
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【2014年8月13日(水)】《2回目の血液検査も問題なし》 朝の体重は、65.4kgで、入院したときの体重にほぼ戻りました。足のむくみも全く気にならなくなりました。排尿量が3030ml。昨日は4900ml。点滴がストップしたので、劇的に減りました。水分摂取は、2150CCで昨日と変わらず。夜できるだけ、起きないように、夕食以降は、飲まないようにしました。その結果、夜起きた回数は、昨日の7回から5回に減りました。ただ、点滴も含めた水分摂取量も減っているので、効果があったかどうかは、これからも見ていく必要があります。 お通じはありませんでした。でも、お腹がゴロゴロいっいたし、便秘薬なしを継続します。 先生に、熱が37度を超えることがないので、一旦解熱剤を止めてもいいか聞いたところ、いいですよとのことでした。止める場合、朝昼晩のうち、どれか抜いて、徐々に止めるよりも、すべて止めてみたらいいとのことなので、お昼から止めました。今のところ体温の上昇はありません。 今朝の2回目の血液検査の結果を昼ごろ先生から聞きました。1回目と比べて特に大きな変化はないとのこと。今日、外泊OKとのことでしたが、迎えに来れないこともあり、外泊はしないと伝えました。金曜日に再度血液検査をして、OKであれば、その午後でも、土曜日でも退院可能とのことです。 その次は、2週間おいて、9月上旬から第2クールの治療とのこと。それまでに、一度外来で来てもらって、血液検査とのこと。第2クールまでの間、勤務は可能かと聞いたら、今の状態なら、デスクワークは可能だけれど、どうせ2週間しか勤務できないし、あまりお勧めではないようす。自営業の人は、仕事に戻られる方もいるようだけど。通勤時間も片道1時間40分と長いし、まだ気温も高いだろうし、後任さんも来て、戻っても居場所がないし、家族との時間や、来るべきときまでにやっておかなねばならないことも多いので、勤務に戻るつもりはなかったのですが、会社には勤務に一時的に戻ることも選択枝の一つであることを伝えたいので、一応聞いてみました。赤血球が少ないので、実際身体もしんどいでしょうし。 お墓参りのほうは、長女夫妻が行ってくれました。お墓参りの直後電話がありました。実家のお隣さんに、台風の被害はないことは確認していましたが、お墓参りのあと、家の前と後ろから、壊れたり、瓦がはがれたりしていないかどうか見てもらいました。特に異常はなかったようです。今度実家に行ったら、雨漏りがないかどうかなど、見ないといけません。 今日は、この1月だったか亡くなった叔父さんの初盆でしたが、こういう状況なので、だいぶ前に出席をお断りして、お香典とお供えを家から送ってもらっており、それで失礼させてもらいました。 この入院に際して、図書館から京都関係の書籍をを5冊借りており、そのうちの2冊を持ってきています。貸出期間は、2週間なので、先日メールで催促がきました。ほとんど、読んでなかったので、少なくとも持ってきている2冊は入院中に読んでしまおうと、その一冊を読みました。 水上勉の「日本の風景を歩く 京都」(河出書房新社)。 少年、青年時代京都に住んだ著者だが、その特異な環境からの京都体験談で、裏京都案内なのだが、全く違った角度の裏京都案内で、とても新鮮で面白かったです。京都ファンには、お勧めの一冊です。 下の写真は、病室の窓からの風景です。緑もあり、山も見え、心を和ませてくれます。二重窓になっているため、あまり外の音も聞こえず静かです。ですので、空調のきいた部屋にいると、気温の感覚がなくなってしまいます。 窓辺に置いておいた、太陽で首を振る、いやしグッズが残念ながら壊れてしまいました。看護師さんが夜、カーテンを閉めようとして引っかかって落ちて、首の部分が折れてしまったようです。その前に窓辺から移動させなかった私のミスです。家族に知れると、縁起でもないとひと騒動になるので、こっそり捨てました、家族にはないしょにしておきます。でも、気付くだろうな。よろしかったらぽちっとお願いします。にほんブログ村
2014/08/14
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