つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

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2011.02.22
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カテゴリ: 百人一詩
「命」
岡崎 清一郎

己は此の世に命(イノチ)を受け
蝶を見た。
花を見た。
人を見た。
蝶は花は人は
ああうつくしかッた。
ああつまらなかッた。
と書いたらたれだッたか
こんな詩はけッして善い詩編ではない。
へんに気取ッてやがッて
はくしょんとくしゃみをもよおせられる
悪詩であると或る雑誌で評をのせてた。
四十年も前の出来事である。
あの時私は自殺する気でおッたのである。




いわゆる詩人の詩は、やはりおしゃれです。
いわゆる障碍者の詩は、大体においてあまりおしゃれではありません。
詩人の作品と比べると、当たり前のことですが、見劣りがします。
ではそういう詩は書かれる価値がないのか、読まれる価値がないのか、というと、芸術的なコードではなく社会的なコードというところで存在意義があるわけです。

芸術は長し、命は短し。

されど芸術は、特定の人にしか創れないからこそ芸術なのです。
平凡に光あれ。





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Last updated  2011.03.05 06:34:31
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