2009.10.02
XML
さて、「コーヒーの焙煎を考える(26)」は

「味のしくみ」から、

*香りをつくる物質(香りの正体)乾熱調理
「糖類のカラメル化」「脂肪の加熱と香り」ときて、

今回は、

「メラノイジン」です。

先日、近所の常連さんが来られた時、
農学部だったそうで…
この辺の内容は学生時代を思い出すそうです。

もっとも、
ここで書いているような基本的なレベルとは違って、
複雑な化学反応ばかりで、大層難しかったようです。

そんな「アミノカルボニル反応」に進んでいきます。

これは糖類とタンパク質がともに存在するとき、
150℃以上に加熱されるとおこる化学反応です。

これによってできる物質は「メラノイジン」とよばれ、
きつね色でよい香りがします。

このメラノイジンは、たくさんの種類からなる一連の
物質の総称だそうです。

焼いたときにできるメラノイジンは実に種類が多く、
まだ科学的には未知の部分が多いそうです。

それは、材料のタンパク質やアミノ酸の種類はたいへん
多いのと、

ちょっとした温度のかかり方の違いで別の物質が
できるといったことなどが関連しているからと
思われるそうです。


魚の照り焼き、うなぎの蒲焼き、
ステーキ、ケーキ等々の焼く時の香りは
みなメラノイジンの香りだそうです。

小麦粉をただといてフライパンで焼いても、
白っぽくてきれいな色には焼けません。

小麦粉に卵だけ、あるいは砂糖だけ加えて
焙いても、色はあまりきれいではありません。

ところが、小麦粉に砂糖よ卵を混ぜて焼くと
実にきれいな、こんがりとした色に焼き上がり、
よい香りも生まれます。

これは、タンパク質と糖分が加わって加熱され
アミノカルボニル反応がおこり、メラノイジンが
できたからです。

糖類やアミノ酸、あるいはタンパク質も各種の
食品に含まれています。

たいていの食品は焼く事でこのメラノイジンができ、
おいしさにプラスされます。

なお、このアミノカルボニル反応も
200℃以上になると炭化して焦げてしまい、
成分がタンパク質から成るために、
毛糸を焼いたときのような焦げた嫌なにおいが
でてきます。

そんなこんなで、
次回は「よいおこげ」をつくる条件に進みます。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.10.02 16:47:48
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: