2018.07.29
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プロのつぶやき961「朝6時半からの焙煎見学」

*8/13(月)~8/15(水)夏休みになります・・・ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。

中国四国の豪雨の復旧が始まったばかりなのに・・・台風が千葉から東海関西へと向かっています。自然の脅威は容赦無く襲って来ます。被害にあわれた方が1日でも早く日常の暮らしに戻れるよう願います。

千葉市は暴風圏の端っこになったようで何とか無事で・・・今日の第3回ケーキとこーひーのワークショップが予定通り行えます。

千葉市千葉寺のオールドマンズさんで使っている牛乳が・・・那須の放牧、牧草だけで育てているジャージー牛、63℃30分殺菌と言う素晴らしいもので・・・その柔らか滑らか爽やかな味わいの牛乳とさかもとこーひーでコーヒー牛乳を作ったり・・・その牛乳のソフトクリームがこれまたソフトクリーム好きのおっさんにはたまらない美味しさで週に1回は舐めてますが・・・さらに、千葉の老舗和菓子の栗山さんの餡子を添えるようになり・・・餡子好きとしては悶絶してます(笑)(老舗の甘味喫茶のクリームあんみつより魅力的です)

で、暑すぎる夏のワークショップは・・・エクルをそのジャージー低温殺菌牛乳で割ったり・・・坂本家秘伝のキャンブリックティー(アイスミルクティー)淹れたりしようと思ったのです。午前6名午後6名がすぐ満員になってしまいました・・・8月にもう1回開催予定です(すでに申し込みが来てますので・・・)。

そんなこんなで・・・今週は焙煎見学が久しぶりにありました・・・そうそう、おゆみ野店から徒歩5分のグラフトンさんが開店前に見学されましたが・・・それは焙煎を学ぶよりは、カフェで使用する豆がどう焙煎されているか見ておきたいと言うことでした。

神奈川の方から朝6時半に本店に来られて・・・焙煎を見学しながら説明します・・・4-5時間説明しっぱなしなのでかなりエネルギー使いますね。

もうだいぶ前に焙煎見学に来て、今もサポートしている仲間が・・・焙煎や開業の相談窓口があるのは助かるけど、朝6時半は大変と言ってました、たしかに(笑)

まず、焙煎機だけで焙くのでは無くて・・・換気扇だったり、煙突だったり、吸気や部屋の広さ全ての環境が影響するので・・・ルーティンを決めたらそれを守ることがまず大切という話しからスタートです。

焙煎する時間やリズムも一緒・・・なるべくコントロールできることは自分でコントロールして一定の環境を維持すると・・・安定しやすいので・・・安定すれば検証しやすいし、少しずつでも向上しやすくなるということ。

焙煎スタートして温度が下がりますが・・・その温度(中点、ボトム)によって表面焼けしてそれは直せないのでとても大切なこと・・・水分抜き工程のこと・・・ロースティング工程のこと・・・ロースティングポイントのこと・・・素材の話し・・・全体像も話します。

焙煎が終わったら・・・持って来られた3つの豆をカッピングして・・・良いところ・・・素材の問題・・・水分抜きの問題・・・ロースティング工程の問題・・・カッピングでひとつひとつ説明します。

何となく悪い味は分かるんですが・・・それが素材に問題があるのか?・・・焙煎、それも焙煎のどこに問題があるのか?・・・分からないと直せません。(で、抽出で美味しくしようとするのが目立ちますね。)

それは焙煎のデータの取り方が効果的で無いと・・・データとカッピングがリンクして検証できません。

3つの豆は、全体として上手に焙けていました・・・最初の豆は、一見クリーンでも微妙に重い酸が冷めるにしたがって分かりやすくなり、冷めると喉に感じる重さ明るさの無さがあります・・・素材のクオリティーと水分抜きの問題でしょう。

2番目の豆はクオリティーが高いので、クリーンさが増し明るさも感じられますが、やはり後味の重さ、甘さやマウスフィールの物足りなさがあります・・・水分抜きの問題とロースティング工程のデベロップ不足でしょう。

3番目の豆はマンデリンで酸のボリュームはありませんが、同じように明るさの無さ、余韻の重さ、マンデリンのマウスフィールの物足りなさがあります。

焙煎初期のカロリーオーバーによる辛味がなかったので、中点に問題は無いようです・・・まぁ、冷めきってからの味わいは、ごまかしがききませんから、完全に冷めた時のカッピングが分かりやすいですね。

そのあとはおゆみ野店に移動し・・・焙煎機の無いビーンズショップを説明しながら・・・商いの話し、飲食業と製造小売の違い、業界に出ていない話しと進みます。

帰りの車の中で・・・こんなに教えてもらって良いのかと思ってしまうとのことなので・・・せっかくこれだけ素晴らしい素材が手に入るようになったのだから、きちんと焙煎して、魅力的なコーヒーを広めたい、業界にはスペシャルティコーヒーの焙煎のメソッドが確立されていないので若い人が苦労している、結果ドリップで頑張ってしまう。

今まで焙煎見学に来た人は・・・メール出すまでハードルが高かったとみなさん言いますね・・・こんなに優しいのに(笑)と言うんですけどね。昭和の素材の焙煎は成熟していますから良いんですが・・・スペシャルティコーヒーのクオリティになってからの焙煎のメソッドがまだまだだと思っています。

こんなに素晴らしい素材を使えるのに・・・なぜか、ドリップにエネルギーを注いでしまう若い人・・・これじゃぁ、僕が43年前に毎晩ドリップのトレーニングしていたのから進歩していないと思うんです。まぁ、セブンイレブンのコーヒーは、マシーンであの味わいを、全国2万店で淹れているんですから・・・素材と焙煎、ブレンドのウエイトが大きい答えが出ているんですけどね。







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Last updated  2018.07.29 09:13:08
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