2006年09月16日
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カテゴリ: パパの作品
このお話は、連載です
まだの方は第1話からどうぞ
第1章 地上へ 第1話


◎ 虹の橋2006夏
第2章 再会 第1話 すまーふ


登場人物  すまーふ

皆さんこんにちは、すまーふです(^^)/

めいちゃんと別れて、私はかあさんのおうちに戻ってきました
そしたら、私(ワンたくし)何を見つけたと思わはります?

それはね(^^)、私自身
何のことかと言うたら、母さん私そっくりのフィギュアを持ってはったん(^^)/

ほんまに、人間さんは、こんなに瓜二つの私のそっくりさんを作ってくれはりました
ほんまによう似てるわあ、というより、まるで私みたい

私は思わずフィギュアにCHU!をしました
そしたらそのフィギュア、どうなったと思う?

私が笑うたら真似してニコッと笑うんよ
こわい顔したら、ちょっとこわい顔になる(^^)
私の気持ちの鏡みたいになってくれてはる

母さんは、お留守みたい
買い物にでも行かはったんやろか?

あっ、車の音がした。帰って来はったんや(^^)/
ちょっと隠れとこ(^o^)

カチャ、バターンとドアの閉まる音がしたら、母さん次に何しはったと思う?
「すまーふ、ただいま(*^_^*)。今日も外は暑いわ」
って、私の写真に話しかけはったんよ


ここまではいつも私も見てる母さん
その次に母さん、こう言った

「すまーふ?すまーふ?いるの?」

分かるんやろか、私がいるのが

私は、黙っとかなあかんと思うたのに
「かあさん」
と声を出してしまいました

かあさんは、私を見つけてさっきまで笑っていた顔が凍り付きました
「すまーふ?すまーふなん?」
「かあさん、分かる?」

かあさんは、買い物のビニール袋を台所の前に投げ出して私の方に走ってきました
「すまーふ!」
「かあさん!」
「すまーふ!!」

かあさんは、思い切り私を抱きしめてくれました
「すまーふっ、すまーふ!」

そう言う度にかあさんの身体が震えました
「かあさん!」
そう言おうとしても、あんまり強く抱きしめられたもんやから、声が出ませんでした

どれくらいの時間、そのままにしてたやろか?
ようやくかあさんは、腕の力をゆるめてくれました

「すまーふ、帰ってきたん?」
「そうやで(^^)、というよりほんまはいっつも帰ってきてるんやけど、こうしてかあさんとお話が出来るのはお盆の間だけやねん」

「ちょっと肥えたん?」
「うん、向こうの世界では一番元気やったときの姿で過ごしてるねん、びっくりした?」

「ううん、びっくりなんかしいひんわ(^^)、きっとそうやと思うてたんよ(/_;)」

「かあさん、元気にしてくれてた?」
「元気よ(*^_^*)早う死んでしもうたすまーふに悪いくらい」

「よかった、すまーふはそれが一番うれしいんよ」
「すまーふっ(T_T)」
「かあさん、ちょっとゆるめてぇ、しんどいやん(^^;)」

そこで初めてかあさんは、私を驚いたような眼で見た
「すまーふ、あなた、しゃべれるの?」

「驚かせてごめんなあ、そうなんよ、しゃべれるんよ、けどお盆の間だけやけどね」

その次に、かあさんは私に、私が死んでから周りの仲間がどれほど暖かかったか、それがどれほどうれしかったか、話してくれました

実は私は、いつもかあさんのそばにいたから、よく知っていたけど、初めて聞いて驚いた振りをしました

それからお盆が終わるまでの間、私はかあさんといろんな場所に行きました
例えば、まだ私がいけいけだった頃行った信州や海(^^)/

ご近所の散歩に嵐山、大堰川沿いの道
そして花火見物(^^)/ ほんまにきれいやわあ

そして、明日が最後の日という夜、かあさんは言いました
「すまーふ、ひとつだけ聞いてもいい?」
「なあに?かあさん」

それからかあさんが、質問するまで随分時間がかかりました
聞いていいものかどうか、迷っている様子でした

「すまーふ?かあさん、あなたにお薬飲ませたり、お医者さんに連れて行ったり、点滴を打ったりしたでしょ?」
「うん」
「かあさんは、あなたに元気になって欲しくて…。なんとかしたくて…」
「…」
「でも、ほんまに良かったんやろか?あれが却ってすまーふを苦しめただけと違うんやろかと、今でも迷うてしまうのよ」
「…」
「でね、あれがもしほんの少しでもあなたを苦しめてたんやったら、謝りたいの…」

私は、すぐに声が出ませんでした
なんでかというと、私はかあさんとは全く逆のことを考えていたのです
私さえ、いなければかあさんはもっと自分の生活を楽しめたんじゃないか、夜もゆっくり寝られたんじゃないかと

「かあさん(T_T)」
「うん?(T_T)」

「かあさん、それは全然違うんよ」
「…」

「かあさんは、出来る限りのことをしてくれはった。自分の生活を削って…自分の健康を削って私のために…こんだけたくさんの、いっぱいの…」
「…」
「私を苦しめたなんて、とんでもない。かあさんからわたしに向かって祈りと暖かさが押し寄せてくるのをいつも感じてたんよ…(T_T)」
「…」
「そやから、もう少し生きてみよう。がんばってみようって思うたん」

「本当?ほんまにそうやの?すまーふ?」
「ほんまやで(^^)それよりかあさんこそ、私のために自分の生活を削ってしもうたんと違うの?」

「(*^_^*)すまーふ、それこそ心配いらんのよ。あれはね。今から思えばかあさんの生きがいやったんやもん。がんばってた頃の自分がいじらしいとさえ思うの」
「かあさん、おおきにありがとうm(_ _)mありがとうございました(T_T)」

「すまーふ、それはこっちの言うことよ。ありがとうね、すまーふ」
かあさんの身体は、私が死んだ時みたいに、キラキラ輝き始めました

「かあさん、そろそろ送り火の時間になったわ。そろそろ私も虹の橋の向こうの世界へ還るわね」
「うん、すまーふありがとう(*^_^*)かあさん、もう大丈夫。また来てなあ」

「私は毎日来てるんよ(^^)かあさんが気づかへんだけで」
「すまーふ、元気でね。また来年楽しみにしてるわ(^^)/」

「あっそうそう、かあさんこれだけは言うとくわ。橋の向こうの世界はね。妬みややきもちのない世界やねん(^^)。だから、もし縁があって新しいわんにゃんと暮らすことになっても、私は大賛成やということを憶えておいてや(^^)/」
「すまーふ、さよなら、またね」

「かあさん、おおきにありがとう!さよならぁ(^^)/~~~」

私はそう言ってベビーカーに飛び乗りました
「かあさ~ん、またね~っ(^^)/~~~」
「すまーふ~っ!ありがと~うっ」

そしていつまでも、かあさんの幸せを祈りながら手を振り続けました

つづく
パパの作ったものがたり






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最終更新日  2006年09月20日 20時45分15秒
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Re:虹の橋2006第2章 再会 第1話 すまーふ(09/16)  
smati  さん
号泣してます。
でも悲しいのでも寂しいのでもなくて
暖かい涙です

その涙をちっちが舐めてるんですよ(^^)夜更かしちっち!

smatiの今日の日記のアンサーストーリーのようで
すま~ふがすぐそばにいる事が感じられる嬉しい日となりました(*^-^*)
パパさん、ありがとう!ありがとう(^=^)/ (2006年09月16日 22時06分40秒)

Re:虹の橋2006第2章 再会 第1話 すまーふ(09/16)  
meiakira  さん
やっぱり、スマまま↑ 大泣きだったね~(^_^;)

暖かい涙・・・そうだろうね~
(゚ー゚)(。_。)(゚-゚)(。_。)ウンウン 判る・わかるよ~♪

ちっちがスマままの涙を舐めて・・・
光景が浮かんでくるわぁ~♪

(2006年09月16日 22時36分32秒)

Re:虹の橋2006第2章 再会 第1話 すまーふ(09/16)  
sumire♪☆  さん
何度も、何度も読み返しました。
楽天を知って始めて訪問したのがスマちゃんのお部屋だった。
毎日、毎日訪問してた。
丁度、ももちゃんが虹の橋を渡った頃だったので、
スマちゃんとももちゃんがオーバーラップしてた。
だからかな・・・スマちゃんのお部屋に行くとももちゃんを思い出して、ちょっぴり胸がキュンとしてしまう。
パパ~素適なお話、(o´・ω・`)ノ:ぁ.*゚::リ.。:が..と*.ぅ゚:..ヽ(´・ω・`o)
(2006年09月17日 01時51分15秒)

9/17朝の日記(^^)/  
皆さん、おはようございます
昨晩は、ビールと焼酎の水割りをちびりちびりやりながら、スマちゃん篇を書いたので、今朝はちょっぴりお酒が残っています(^^;)

実はパパはもうしばらくしたら、以前在籍していた吹奏楽団ドレミのコンサートに出かけます
今年はビデオと写真撮影を頼まれているんです

楽団を離れた今もこうして、親しくつきあいが出来ることに心から感謝して、行ってきます(^^)/~~~
(2006年09月17日 07時13分26秒)

Re:虹の橋2006第2章 再会 第1話 すまーふ(09/16)  
ヌクヌク さん
美犬のすまーふちゃん!
smatiさんとの優しい会話が胸を打ちました。
次は、誰かな?って期待しています。

※さくらパパ、ログインできないトラブル続いています。それも良い休養?? (2006年09月17日 09時52分28秒)

Re:虹の橋2006第2章 再会 第1話 すまーふ(09/16)  
なんか泣けちゃって泣けちゃって・・p(´⌒`。q)グスン
↑でもスマママが言ってるように暖かい涙だよ。

みんなお盆に帰っていっぱいお話してるんだろうなあ~
(2006年09月17日 23時04分57秒)

Re:虹の橋2006第2章 再会 第1話 すまーふ(09/16)  
パパ~~ぁ
美女をこんなに泣かすな~ぁ
smatiさんの言うとおり
暖かい愛の涙だわ・・
ありがとう・・さくらパパさん。 (2006年09月17日 23時17分46秒)

Re:虹の橋2006第2章 再会 第1話 すまーふ(09/16)  
本当に素敵なお話だわ!!

ご無沙汰していました
日記を読んでなかったのでずーーーっと戻って読んできましたがこれだけな逃せないお話だったからいっきに読みましたよ^^

smatiさんの台詞はそのまま 私にはリアルにsmatiさんの声で聞こえてくるし
もう涙が止まりませんよ
血圧上昇中だわ!!危険だから頭を冷やさないと!

次に日記へ参ります! (2006年09月18日 22時17分44秒)

Re:虹の橋2006第2章 再会 第1話 すまーふ(09/16)  
ウワァァ-----。゚(゚´Д`゚)゚。-----ン!!!!
スマちゃん、優しい子やねえ~
母さんと2人で頑張ったものね。
そう、お互いがやさしすぎてお互いが誤解してたのよね。
でもそれがスマちゃんとスマママらしい。
虹の向こうは素敵な所なんだね。
いつか、みんなに会えるんだよね! (2006年09月18日 23時20分44秒)

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