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熊本地震で被災された皆様が一日も早く通常の生活に戻れますよう
被災地域の復興を心よりお祈り申し上げます。
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本日の問題
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次の分詞は正しい?間違い?
1) a sleeping baby
2) a sleeping man
答: 1) 自然 2) 不自然
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次の分詞は正しい?間違い?
1) running water
2) a running man
答: 1) 自然 2) 不自然
running water
とは言えるのに、どうして a running man
は不自然なの?
その理由は、分詞が形容詞としていつも名詞の前に置くことができないからです。
私は学生時代 (30年以上前のことですけど。。。)、分詞1語のときは前から修飾し、分詞に何か他の単語が付く場合(2語以上)は後ろから修飾、と習いました。確かに、結果的にはそうなることが多いのですが、本当のルールは単語数ではありません。
もし単語数なら a running man もふつうに使えそうですよね。
でも、やっぱり特別な場合を除いては、 a running man
は不自然なんですよ。
名詞の「前」に置かれた分詞は、 形容詞に近い働き
をし、比較的永続的な状態を表すのに対して、名詞の「後ろ」に置かれた分詞は形容詞というよりは 動詞に近い働き
をします。
これがルールです。
分詞の位置を理解する上での重要ポイントは、名詞の前に置かれた分詞は比較的永続的な状態を表すということです。
比較的永続的な状態???
何だか難しく聞こえますが、簡単に言ってしまえば、「ずっと〜な状態」という意味です。
ふつうの形容詞で考えてみましょう。
a beautiful
mountain (美しい山)
a tall
man(背の高い男性)
「美しい山」「背の高い男性」どちらも修飾する名詞の見た目だけではなく、比較的永続的な状態を表しているのです。
「富士山は美しい山です」と言った場合、話し手は富士山がずっと美しい状態であると暗に言っているのです。富士山が来月から醜い山になるとは思っていませんよね。
また「背の高い男性」のことを来週から背が低くなるとは思っていませんよね。背の高い男性はず〜と背が高い状態なのです。
このように形容詞は比較的永続的な状態や性質を表すという働きがあるのです。したがって、分詞も名詞の前に置かれた場合は、比較的永続的な状態や性質を表す働きをするのです。
このイメージで問題をもう一度見てみましょう。
1) running water
例えば、森の小川を想像してみてください。小川を流れる水は「ずっと流れている状態」ですよね。
だから、前から running water は自然なのです。
それに対して、
2) a running man
分詞を名詞の前に置くと比較的永続的な状態や性質を表すので、 a running man はず〜と走っているような男性のイメージになってしまうのです。でも世の中にず〜と走っている男性なんてふつうはいませんよね。年がら年中、寝ても覚めても走っている人ってそうはいませんよね。
こういう理由から a running man
は不自然になるのです。
ちなみに、30年前の映画ですが、アーノルド・シュワルツェネガー主演の「バトルランナー」という映画の原題が「The running man」でした。
この映画は、地下に広がる巨大なコースを舞台に、トラップと死のハンターを突破して、ランナーが三時間の制限時間内にゴールできるかを競うゲームだったのです。つまり、ず〜と走り続けるイメージがあるのです。
最近では、ウォーキング・デッドという人気番組がありますね。原題も「 The walking dead」です。これも前から修飾なのでず〜と歩いているイメージなのです。
The dead は死者、だから歩き続ける死者たち、つまりゾンビのことなんです。
番組を観ればわかりますが、このゾンビたちはず〜と彷徨い続けているのです。
だから、 The walking dead なんです。
このように分詞を用いて名詞を前から修飾する場合は、いつも「ずっと〜な状態」というイメージがあるのです。
それに対して、名詞の後ろに置かれた分詞は形容詞というよりは動詞に近い働きをして、単一の行為・動作に重きを置きます。
例えば、
The man running
on the running track over there is my brother.
(向こうの競争路で走っている男性が私の兄です)
これは「走っている」という単一の動作の方をより考えているのです。
ちなみに the running track の running は形容詞働きをする分詞ではありませんよ。これは前回のブログで紹介した名詞の用途・目的を表す 動名詞 ですよ。
修飾する名詞を主語にして現在進行形 (能動)の文ができれば形容詞の働き。それに対して、動名詞は名詞の後に用途の前置詞 for を入れて考えれば区別ができましたよね。
the man is running (形容詞の働き)
the track for
running
(名詞の働き)
混乱した人は復習がてら前回のブログをご覧下さい。
このように分詞を用いて名詞を前から修飾する場合と、後ろから修飾する場合ではイメージが異なるのです。
適当に前に置いたり、後ろに置いたりせず、イメージで考えましょうね!
*分詞を用いて名詞を前から修飾する場合と、後ろから修飾の違いについては「ザ・英文法」 P314-315 にてイラスト付で解説してあります。イラストでイメージするとよりクリアーになりますよ。
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