戦争への辛口なユーモアを効かせたハートフルなコメディの形をとりながら
困難の中にあっても輝く希望と生きる歓びを描き世界中の映画ファンを魅了していた本作は
第44回トロント国際映画祭での最高賞<観客賞>を皮切りに、アカデミー賞大本命の1本として
オスカー戦線を牽引し、見事に第92回アカデミー賞 ®
<脚色賞>を受賞!
物語の舞台は、第二次世界大戦下のドイツ。
10歳の少年ジョジョは、空想上の友達であるアドルフ・ヒトラーの助けを借りて
青少年集団ヒトラーユーゲントの立派な兵士になろうと奮闘していた。
しかし、心優しいジョジョは、訓練でウサギを殺すことができず
教官から〈ジョジョ・ラビット〉という不名誉なあだ名をつけられる。
そんな中、ジョジョは母親と二人で暮らす家の隠し部屋に
ユダヤ人少女エルサが匿われていることに気づく。
やがてジョジョは皮肉屋のアドルフの目を気にしながらも、強く勇敢なエルサに惹かれていく──。
人は過酷な現実を生きぬくために空想の世界に浸ることがある。
映画の中のジョジョ少年は、弱い自分を鼓舞するためにその時代
一番強く尊敬に値すると信じた人物を空想の世界で頼った、それはアドルフ・ヒトラー。
第2次世界大戦下、ドイツ軍の勇敢な兵士となるために少年隊に属し訓練に励むジョジョは、生来の臆病さと優しさが災いして嘲笑の的にされる。
それでも、ヒトラーの唱えるユダヤ人撲滅のために、ジョジョはユダヤ人研究を始める。
そしてその手助けをするのが、なんと母親がかくまっているユダヤの少女。ジョジョの空想は、次第に自分の目で確かめた事実によって現実に戻される。
反戦を描くのにさまざまな手法があるだろう。
反戦映画で笑うなんてもってのほかだと思うだろう。
だが、国民をマインドコントロールできると信じた独裁者は笑いの種でしかない。
片や「今やれること」を実践して、人間の尊厳を守った多くのドイツ国民の勇気に脱帽する。
監督はタイカ・ワイティティ。
(スターシアターズ・榮慶子)
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楽天日記『 青春タイトルマッチ 』 坂東太郎より
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