さてさて、話はいよいよ Final Phase に移行しつつある瀬戸内冬ギスのお話へ。11月初頭のある日、こんなところからスタートして、いつもの磯歩き。場所はいつもの深江新開。な~んだ、芸が無いな~などといじめないでくださいませ。今シーズンは「秋以降の深江新開の動向を把握する」ことが目的で、わざとここばかり通っている・・・という深い訳があるのです。
もう一昔前の話になりますが、毎年12月の声を聞く頃には、毎週のごとく江田島湾津久茂というキス場に入り浸っておりました。そのときに培った「秋のキスから冬ギスへ移行する感触」は今でも様々な場所で役立っております。通常秋のキスがだんだんと落ち着いてきて、ある時点でほとんど釣れなくなってしまうのですが、普通の人はこの時点で「今シーズンのキスはもう終わった・・・カレイ狙いにスイッチしよう」となるのですが、ここから気温がさらにぐっと下がったある時点において冬のキスが水温の安定したピンポイントに集まり始めるのです。これがまさに1年の集大成「The 冬ギス Final Phase」の到来である。江田島湾の経験では、12月に入っても、まだまだ水温が高すぎると全然ダメで、朝がキンキンに冷えて、海面から湯気が立つような日になるとメッチャ釣れます。この感触・季節感は実際に体感しないとわからないものですし、またその場所場所で微妙なズレがあったりいたしますので、「1箇所に通い続ける」というのは、動向を知る上で重要なプロセスになるわけでございます。