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2016年02月02日
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カテゴリ: 写真散歩
昨年10月に読み出した 船戸与一の「満州国演義」
1巻が約500ページあります。



満州国演義01


これが9巻もある はたして読み切れるのもか
興味が続くものか。

図書館に2巻づつ 読み終わる前に予約し
期限内には返却しなければ。

と頑張るつもりが とんでもない!
実に共感しながら 深く主人公たちに思いを馳せながら
ここまできました。
なにか終わるのが 残念なような・・・


この10年を費やしたシリーズは 最終巻を昨年2月発行し
その2ヶ月後に 船戸与一は逝去されました。

晩年はガンを患いながらの 執筆だったそうだ。
そんな渾身の力を 見届けたかった思いもある。


     ○     ○     ○


敷島四兄弟を主人公に 昭和前期から敗戦までの
日本の歴史を描く 壮大かつ克明な歴史ドラマ

主な舞台を 中国北東部に建国された「満州国」に
フィクションは 主人公たちに纏わることだけ
転換点での挿入される記録や文書は
すべて公表されているもの。

このブログは 内容を紹介するのが目的ではないので
大まかな印象だけを。



各巻の巻頭にある 地図を並べるだけで
日本の満州やアジアへの進出 戦争の歴史が見えてくる。

満州国演義02

2巻「事変の夜」の地図
かつて清国を支配していた満州は
昭和はじめは こんな感じだった 「奉天」が大きな都市



満州国演義03

昭和3年に奉天駅のそばで 「張作霖爆殺事件」が起こる

この後 昭和6年 柳条湖事件に端を発した「満州事変」へと。


     ○     ○     ○


この「満州国演義シリーズ」のすごいところは
単なる年表や教科書的に 時代を追っかけないで 
敷島四兄弟 それぞれの境遇と視点で

大地の風と匂いと温度と味覚と
そして船戸流の 血と汗をも書き込んだことにある

歴史に残る 小説に間違い ないでしょう。

満州国演義04


それから最期に この本に興味があったのは
「満州」に個人的に 実は感心がありまして
両親兄弟が 戦前 満州に暮らしていたことがあり

当時の話を 彼らはあまり話したがりませんでしたが
新京 奉天 通化 ハルビンなど
子供心に 会話の中に出てくる都市名や
気候風土や生活に ずっと興味を持っていまして。
そんなことも 読み続けるモチベーションになっていました。


ではでは まだ読み終わっていないので ここまでにします。
つぎは 読了後の感想を まとめて載せるつもり。





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最終更新日  2016年02月02日 22時24分15秒
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