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2015年01月25日
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カテゴリ: 本のはなしの巻

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バブル全盛期、銀座の寿司屋の若き職人と、時代の波にガッチリ乗ったバブル女子のお話。
仕事をやめて田舎へ帰ることになった青子が、社長に連れて行ってもらった銀座の高級すし店で
寿司職人の手の美しさ、所作に心奪われ、味に舌を奪われ、またこの店に来たい!
という一心で田舎へ帰ることを取りやめて、東京でバブル期を過ごしていくお話。

座るだけで三万円とかいわれる銀座の高級寿司店「すし静」。
海のない街で育った青子は美味しいお寿司をこの店で知り、
ここでお寿司を食べるためにつき進んでいくのです。

最初はおっかなびっくり、寿司ネタもよく分からず
そして素直に「お寿司よく知らなくて」と言っていたかわいい女の子は
その時に出会った職人の手に惚れ、その人にその店に認められたいとお寿司のことを
一生懸命勉強し、カウンターで女性一人で座って堂々と寿司ネタを頼めるほどになっていきます。

どうしても超えられないカウンター1枚。
その1枚をはさんで、若き職人一ノ瀬と青子との間に深まる絆と信頼、そして成長の記録。
この二人が恋に・・・・なんて思っていたら、えーー、そうなっちゃった!!みたいなところも。
青子が転職した不動産業の話は、まさにバブル全盛期で、えげつなさもたくさんあるけど
それ故に、その対極にあるお寿司の凛とした変わらぬ伝統が際立ちました。

寿司屋のカウンターは高いけど、それは職人の美しい手や所作を目の前で見られる時間の幸せも
お店自体がかもし出す、活気にあふれながらも美味しいものを堪能する時間も含まれてるよね。
というのを、いつかのブログで書いたけど、
まさにその私の体験が、そのまま小説になった感じ(バブル関係ないけどさ)。

江戸前寿司の手の込んだ下処理の話も、うんうんと頷くところも多くて
お友達と寿司屋のカウンターで、職人さんの所作を愛でながら
美味しいお寿司をいただきたいなぁ・・・と思う小説でした。

あ~、お寿司食べたい。ヒデさんやリュウ君の握る、小ぶりでフワリと口どけするお寿司が食べたい。
冬の魚は身がしまって脂がのっててうまいネタも揃ってる。
ということを想像できる贅沢が自分にあるということも嬉しかった。









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最終更新日  2015年01月25日 11時20分39秒
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