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「3月のライオン」というマンガにドはまり中の我が家。中学生でプロ棋士になった桐山君を主人公に、人とのつながりや温かさ、切なさや深い哀しみが丁寧に描かれていて、それでいて笑っちゃう要素もたくさんあって何度読んでも全然あきない、大好きなマンガなのです。桐山君のライバルとして登場するのが、ムッチリ体型のお坊ちゃま二階堂。幼少期から病気でほとんど学校にも行けず、将棋だけが友達だったという設定。じいやがそばについていて、あれやこれやと世話を焼かれている異色棋士なのだけれど実はこの二階堂君、モデルがいるのだそうです。 羽海野 チカ 3月のライオン 6巻 afb↑この表紙が二階堂君。将棋好きならピンと来ると思うけど、モデルは29歳で早世した村山聖棋士。幼い頃にネフローゼを発症し、病院のベッドの上で将棋に没頭し、名人まであと一歩のところまで登りつめながらもこの世を去った若き棋士。羽生善治が東の天才と呼ばれ、村山聖は西の怪童と恐れられ、将棋会の新世代として注目されていたのだとか。将棋のことは分からないけど、3月のライオン読んで、二階堂のモデルがいると知って「聖の青春」という本を図書館で予約しました。と、時期を同じくして、この本を原作に「聖の青春」がなんと映画になるというニュースが!!その村山棋士を演じるのが、松山ケンイチなのですが、そういえば、マツケンすっごい太ってテレビに出てて、うわーどうした?と思っていたのですが実はこの映画の撮影で、ネフローゼを患う村山棋士を演じるために太ったんだそうです。聖の青春 講談社文庫 / 大崎善生 【文庫】映画のシーンがネット上にアップされたけど、村山棋士そっくりで驚いた。命を削って削って将棋に向かい続けた村山棋士の物語は、マツケンにとっても命を削る想いで向き合った作品になったのでは・・・と思ってます。本はその村山棋士の幼少期から亡くなるまでの物語。読めば読むほど、若くして亡くなられたのが惜しまれます。羽生さんとの関わりやエピソードには胸が熱くなりました。将棋は分からないので、本の中に紹介されている棋譜のスゴさは残念ながら理解できないところも多いけれど全身全霊をかけてあの小さな盤に向かう棋士の世界を垣間見れて神聖であり、情熱的であり、恐ろしい世界だなと感じています。予断ですが、サッカーをするのに将棋ってすごくいいんだそうです。将棋は俯瞰で盤を上から眺めるので、サッカーでは俯瞰でピッチ見渡せる力ってものすごく大事なんだと、コーチが言ってたなぁ・・・
2016年03月04日
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読んだ本、というより、読んでいる本とでもいいましょうか。一瞬の風になれ(第1部) [ 佐藤多佳子 ]一瞬の風になれ(第2部) [ 佐藤多佳子 ]これ、実は三部作で、今、3巻を読んでます。高校生男子陸上部の青春物語。天才的スプリンターの蓮と、サッカーを離れて陸上に自分らしさを探し求める新二。お互いに短距離のライバルであり、リレーメンバーの仲間でありそれぞれの複雑な家庭事情も絡みながら綴られる、陸上への想い。高校時代は陸上部マネだった私には、もーたまらん青春物語です。1巻=「いちについて」2巻=「ヨーイ」3巻=「ドン」というサブタイトルがついてるのも何ともいいです。もうね、今、女子マラソン選考でグダグダやってる陸上連盟の皆さんに読んでほしい。陸上始めた頃の純粋さや楽しさや苦しさなんか、みーんな思い出してほしい。そして、みっちゃんのような指導者としてチームを動かす苦しさと選手たちの力を信じて旋風を巻き起こすワクワクを楽しんでほしい。そんなことを思う本なのでした。さ、続きを読もうっと。
2016年02月29日
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義母が倒れてオロオロの嫁のワタクシですが(汗)オロオロしてばかりいられないので、とりあえず本は読んでます。アレ? このフリはいいのかな。ハング [ 誉田哲也 ]主よ、永遠の休息を [ 誉田哲也 ]木暮荘物語 [ 三浦しをん ]誉田哲也さんの警察小説は相変わらずえげつない。救いもない。犯罪者への怒りにうちふるえ、被害者の辛さと切なさに泣ける。なんでこんなに人が死んじゃうの。なんでこんなに気持ち悪い犯人像なの。と思っても、読むのが止められなくて、中毒とはこういうことかも。そんななか、三浦しをんさんの「木暮荘物語」を読んでだいぶほっこり。古い木造アパートに暮らす住民たちのあれやこれや。そこには、それぞれの生活がちゃんとあって、昔のようにみんな仲良く~ではないけれどお互いがそれぞれをそれなりに意識して暮らす、アパートのあたたかさ。バッカかじゃないのー!と笑いたくなったり、それは切ないねぇと思ったり住人それぞれが仲良しの友人だったら、こういう話をお茶飲みながら聞いてあげたいな~なんていう身近さがとてもよかった。というわけでとりあえず3冊読みました。で、今は西島秀俊さんが主演の「無痛」というドラマにすっかりハマって、初回を見たその日のうちに原作を図書館にポチっと予約して今、読んでます。ドラマと設定が全然違うのに、ところどころリンクしていて、なかなか新鮮。ドラマも小説も楽しんでます。
2015年11月06日
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ヒア・カムズ・ザ・サン [ 小路幸也 ]ヒア・カムズ・ザ・サン [ 有川浩 ]あと少し、もう少し [ 瀬尾まいこ ]メタモルフォシス [ 羽田圭介 ]なんだか月に1回くらいしか書けなくなってる気が・・・。いかんいかん。でも秋は子供たちの大会続きでバタバタしてるので、まぁもう少し、という感じです。で、本は何となく読んでます。8月は上記の4冊。東京バンドワゴンシリーズの最新作をついに読みました。いやぁ、今回も古本屋東京バンドワゴンをとりまくさまざまな出来事。どのお話も胸がクゥッと熱くなるようなステキなお話でした。我南人のバンドと藤島さんの会社の話を読みながら、藤島クンの会社を辞めたらいいじゃん。我南人だったら個人レーベルでも全然オッケーじゃん。そしたら解決じゃん。と思ったら、まさにその通りの展開になり、小路氏を益々好きになったりしました。でもこれって完全に、タイマーズの話だよね?と思うと、小路氏と同じようなバックボーンだよなぁ、とすごい親近感がわいたりして。愛と音楽と本にあふれた1冊はやっぱり素晴らしかったです。で、次に読んだのが有川浩さんの「ヒア・カムズ・ザ・サン」。そう、東京バンドワゴンの今作と奇しくも同じタイトルでびっくり。出版社で働く真也。同僚のカオル。そのカオルのお父さんの話・・・なんだけれどこの3つをキーワードに全く異なる二つのお話が収録されています。最初のお話では同僚だったカオルが、次のお話では恋人になっていて、あれ、その先の物語か?と思ったら、同じ登場人物による全く違う物語。この構成には驚いたけど、実は同じキーワードによる有川さんと劇団キャラメルボックスがそれぞれに紡いだ物語だったと知り、ナルホドと納得。親からの愛情というのが大きなテーマ、でもその親なかなか曲者でカオルとシナリオライターとして世界で活躍する父との確執、その奥にある深い深い愛情が、どちらの物語にもこれでもかというほど描かれています。いやぁ、泣けた。やっぱり有川さんの話は泣ける。読んでよかった。そして、世界陸上が開催されている頃に読んだ瀬尾まいこさんの「あと少し、もう少し」。中学生の駅伝大会の話なんだけど、これがものすごく新鮮で面白かった。タスキをつなぐ6人の子供たち、それぞれの物語。陸上部だけでは人数が足りなくて足の速い子たちをスカウトして作る、中学の駅伝チーム。指導者の先生が異動してしまい、陸上部の顧問になったのは陸上のりの字も知らないような若くてヤル気もあるんだかないんだか。。。の美術教師。どうしていいのか分からないまま、駅伝練習が始まり、先生もいろんなところで影ながらとてもいい形で子供たちと関わっていく意外性がなかなか面白かった。キャプテン桝井君の奮闘ぶり、そこに集ったあと5人のメンバー。一人ひとりの環境や想いがタスキがつながれるように物語としてバトンタッチしていく青春そのもの、もうね、いろいろ思い出して胸が熱くなる一冊でした。実は高校の陸上部で一緒にマネージャーやってた友達が、絶対に面白いから!と薦めてくれた本で、ほんとにすっかり魅了されました。最後に読んだのは「もう一人の」芥川賞作家、羽田圭介氏の本。世の中はピース又吉センセーの話題で盛上がってますが、羽田氏の本をついつい・・・の私。で、この本は感想などアップしちゃいけません。というか、大きな声で読んだと言ってもいいものか・・・という本です。SMの奴隷と女王様のお話でした(あ、ざっくりはっきり書いちゃった)。知らない世界で新鮮ではあったものの、アブノーマルすぎて奴隷の気持ちも女王様の気持ちも全く理解できず、縁のない世界のまま、それでも物語としては秀逸で読みきってしまいました。いやぁ、純文学ジャンルでここまで書ききっちゃっていいのかとは思うけれど奴隷男子(と言うのか?)の視線と思考、その先には何があるのか・・・・という想いは読んでいて引き込まれるものがありました。やはり、この羽田氏って天才なんだろうなぁ。と思った一冊でした。でも、純文学のジャンルにいる人ってこういう怪しい世界を深く書きつくすところあるよね・・・などとも思っています。というわけで8月は4冊。ほのぼのと東京バンドワゴンからスタートしたのに、最後にまさかの変態テーマの純文学(笑)で終了とは。いやぁ、読書の時間は何があるかわからない。で、9月は三浦しをんさんの小暮荘物語からスタートして、またほのぼの路線に戻ってます。
2015年09月09日
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歓喜の仔(上) [ 天童荒太 ]歓喜の仔(下) [ 天童荒太 ]いつも行くメイン図書館が書庫整理のため2週間ほどお休みしちゃって、隣町の別の図書館へ。メイン図書館にはいつもない、天童荒太氏の「歓喜の仔」発見!わわわわ、と思いつつすぐに借りて一気読み。相変わらず、天童氏の描く子供たちは不幸で切なくてひどい環境の中で、それでも何とか生きている。3人の子供たち、それぞれの視点とそれぞれのテリトリーで描かれる物語は目が離せなくて、どうかいつか希望を・・・という藁にもすがる想いがぬぐえなくて本を手放せない時間でした。重く苦しく切なく、活字を追うのが辛いと思いつつ、読まずにいられない。魅力的な一冊でありました。これが天童氏が作家になるきっかけとなった小説だそうで、あとがきを読みながらこの人が作家になってよかった。物語を紡ぐ人でよかった、としみじみ思ったりしました。オー!ファーザー [ 伊坂幸太郎 ]歓喜の仔を読んで、なかなかのヘヴィさにボーゼンとしつつ、読み始めたオー!ファーザー。こちらは見事なまでのエンターティナー。高校生の由紀夫には、なぜか4人の父親がいる、という設定。もうね、由紀夫クンのことが大好きで、彼を守るためならどんなことでも!という想いで暴走しちゃったりする、愛すべきお父さん「たち」なわけですよ。真面目で冷静、4人の父親それぞれの個性と愛情をしっかり受け継ぐ由紀夫クン。その先に待ち受ける事件と、思いがけない解決。いや~、ハラハラしつつゲラゲラ笑いつつのあっという間の物語。とっても面白かったです。黒冷水 [ 羽田圭介 ]今年の「もう一人の」芥川賞、羽田圭介氏・・・というより、クンと言いたくなる若さだけれど。羽田圭介って17歳で文藝賞を受賞してすごく話題になった人だったのね。で、これがその作品。高校2年と中学2年の兄弟の話。お互いがお互いをうざったい存在・・・・と思うなら普通の兄弟。ところが二人はお互いを嫌悪し、それがいつしか憎悪を募らせて修復不可能な関係へ・・・。兄の部屋を証拠を残さずあさりまくり、兄を嘲る弟。完璧に証拠を残していないという弟の幼稚な痕跡を全て見透かし憎悪と嫌悪を募らせ、弟を追い詰めることに粘着する兄。そして物語はついに終わりを向かえ・・・・、アレ?終わらない?え?読んでいたつもりが読まされていたの?という、すごいトリックにすっかり翻弄されてしまいました。いや~、見事に策にはまっちゃいました。文章を書くのって年齢じゃないのね。感性と才能なのね。と思った1冊。これはこれで、非常に面白い本でした。というわけで、今月は4冊。だいぶがんばった!(笑)どの本もとても印象深く面白く、充実の一ヶ月でした。ちなみに読み終わらなかったけど、今は直木賞を受賞された東山氏の本を読んでます。受賞作ではないけれど、エンターティナーな要素たっぷり、なかなか面白そうです。
2015年07月31日
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先週は、ピース又吉さんの芥川賞受賞でもちきりでしたね。実はまだ読んでないのですが・・・・。「芸人なのに」これだけ書けるということが評価されたのではなく、作品自体が面白かった、と思いたい。まぁもともと太宰好きは有名だし、中学の頃に「人間失格」読んで感銘受けてその後純文学を2000冊も読み漁ったという点で、ちゃんと文学にどっぷりな人なのだと思っていたのだけれど。だいたい熱が出たときに彼女に来てもらって、枕元で太宰を読んでもらうとか聞いて行動は奇怪だけれど、それで落ち着くってところがまた面白いし。こういう読むことに長けた人は、そのうち書きたくなるでしょう。特に、芸人なんて特殊な世界で生きているのだから。ネタも人も面白そう。と思って、又吉好きな私としては嬉しいニュースでありました。ニュースは又吉さんのコメントばかり流れて、もう一人の受賞者はチラリと写っただけで、この扱いでいいのか?とか思ったのですが。そうなると、もう一人の受賞者と直木賞受賞者が気にりますよね。チラリと写ったその人は、あれ、背が高くて爽やかなイケメンじゃないの!え、受賞の知らせは友達とカラオケ中?なんとも面白いぞ、作品読んでみたいぞ・・・となりました。直木賞の東山さんの経歴とレビュー読んだら、これはこれで興味をひかれその日のうちに図書館予約サービスを使って、お二人の本を予約しました。まずはデビュー作から、の私なのですが、デビュー作は貸出中。なので、どれにしようかなぁ・・・・と思って借りたのが「幻冬舎」から出ている本。幻冬舎から出る本には、なぜかハズレがないと思っている私なのですがこの出版社に、なんとチビひよが食いついた!サッカー少女でありながら、かなりの読書マニアなチビひよ。私が借りた本を見て「この出版社の本、私もこの前読んだよ!」だそうで。中2にして出版社もチェックするほどの読書好きになっていたのか・・・と改めてビックリ。学校でも図書委員をやっていて、本好きが集まる場所に居場所を見つけた模様。芥川賞の話題から、ひょんなきっかけで娘との会話に盛上がったのでありました。でも、まだ伊坂幸太郎を読んでる途中だったりするんだけどね。ちなみにピース又吉さんの本も予約のボタンをポチっとな。98人待ちだそうで(笑) 順番が来るのは来年かもね~と思ってます。
2015年07月21日
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月末にパタパタと読み終えた2冊。奇しくも、どちらもがんをテーマにした本となりました。その夜、妻に最期のキスをした。 [ 横山文野 ]これは32歳で肺がんを患った横山文野さんと旦那さんの山口智久さん夫婦が闘い続けた3年間の闘病記。研究者として、大学講師として歩み始めたばかりの文野さん。新聞記者として忙しい日々を送る智久さん。その二人に訪れた、まさに青天の霹靂、なぜ私なの?という嘆き、疑問、そして闘う決意。お二人が記録として書いていたブログが本になったそうですが、こうしてがんと闘う人が全国にほんとにたくさんいることに驚かされます。治療記録、治療内容、医師とのやりとり、夫婦の形、家族の絆、多くの人がこの病を治ると信じて闘った3年間の記録でした。希望と絶望がこんなにもハッキリと出る病気もないですね。文野さんは今は穏やかに天国にいるけれど、まだまだ多くの方が闘っている「がん」。いい治療法が見つかり、多くの方の命が助かりますように。そう思わず願わずにはいられない一冊でした。余命1年のスタリオン [ 石田衣良 ]こちらは小説ですが、先日、大腸がんで急逝された今井雅之さんを思い出させる1冊でした。初代スタリオンボーイでグランプリを受賞し、その後、種馬王子のあだ名で知られる二枚目半の俳優、小早川当馬。バツイチ、子供なし、彼女は3人。それなりに売れて、人気もあり、二枚目だけどコミカルでどこか憎めない、そんな役者(現実世界にもいそうよね)。そんな彼が肺がんを患い、1年の余命宣告まで・・・・。企画を温めてきた映画は、スポンサーが集まらずクランクインまではもう少し・・・。あと1年で映画を撮り、公開させたいと執念の役者魂とその人生を描いた作品です。彼の生き様、その周りの人たち、役者という仕事への情熱と執念、そして訪れる真実の幸福。冷静に考えたら、きっとこの人の人生は間もなく終わるのだろうけど駆け抜けた1年は確かな記録と人々の記憶に刻まれるのだろうな、という温かい小説でした。久しぶりに読んだ石田衣良はやはり面白かった。他の作品でも、ほんの少し先の未来を描いていて、その数年後に「これって石田衣良の描いてた小説の世界だ」と想うことがしばしばあるのだけれど、今回はまさに、今井雅之氏を思い出させる小説でちょっと驚きました。
2015年06月30日
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うーん。何やらバタバタしてブログの更新が億劫になっておりました。モンテは降格圏内抜け出せないし。チビひよは女子チームも中学チームも上の大会逃すし。なんだか気が抜けてるのかも。ふーむ。でも元気です。とりあえず読み終わった本。 光 [ 三浦しをん ]島を襲った巨大津波によって、何もかもが流されて失った子供たち3人のお話。三浦さんがこんなにも深く、人の心の闇を丁寧に描くとは思ってなかった・・・。私の中の三浦しをんは、まほろ駅前~のあったかくて人情味にあふれて、どこにでもいそうだけど、すごく魅力的な人たちの話を書く人だと思ってたからいい意味で、ものすごい衝撃的でした。あらすじを紹介するのはちょっと難しい。中学生だった子供たちの20年後、天災に見舞われ全てを失った子供たちがどうか幸せであって欲しいと想うのだけれど、彼らの人生は、とてもとても複雑で純粋が故の哀しみが募ってしまって。重く苦しい一冊だったけど、印象に残る本でした。リピート [ 乾くるみ ]ミステリー好きの人が薦める作家、という特集などで必ず名前があがってる、乾くるみ。映画、イニシエーション・ラブの原作者で、最近注目されてます。とりあえず、古い本から・・・・という自分の習性(笑)がここでもでて、かなり前の作品「リピート」を閉架図書から出してもらって借りてきました。タイムスリップして10ヶ月前に戻り、そこから別の人生を生きるというお話。覚えていれば、競馬などで大儲けができたり、落ちた受験を受けなおしたり、その後の人生がいろいろ変わるという誘いで、選ばれた8人が「リピート」というタイムスリップをするのですが、リピート後に続くリピート者たちの不審な死。連続殺人か、たまたまか、それとも・・・・と謎は深まるばかりのなか、思いもよらないストーリーと結末が!うわーー、という感じ。ミステリーだから書けない書けない(笑)でも、なるほど、このどんでん返し感が乾さんを推す人が多い理由か!と思い当たりました。
2015年06月22日
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【古本】ホペイロの憂鬱 JFL篇/井上尚登【中古】 afbJ2昇格を目指すサッカーチームのホペイロ坂上君の奮闘物語。ホペイロといえば、サッカー選手たちの用具管理のお仕事・・・なんだけどまだまだ日本ではホペイロが確立されていなくて、雑務もわんさかで忙しい。チームの雑務に追われつつ、気がつけば探偵まがいに借り出されチームにふりかかるアレやコレやを解決すべく奮闘するハメに・・・・。いろんな事件が起こってその解決に奮闘するホペイロ坂上君。あっという間に読めて、サッカー好きにはたまらない面白さがいっぱいでした。風に立つライオン [ さだまさし ]映画が公開されて、話題になっている「風に立つライオン」。遠くアフリカで多くの人の命と真摯に向き合い、命を救い続けた若き医師の話と、その医師に命と人生を救われ、ケニアで医師となった少年の絆と命のバトンの物語。もともとこの曲が好きで、これは小説にいつかなるな・・・・と予感していたけれどこんな形で物語が綴られるとはちょっと思いもしなかった。遠くアフリカで命を救い、人々の希望の光となったダクタリ・ジャポネ(日本の医師)航一郎。彼と関わった多くの人の回顧録で物語は綴られ、どの話も彼の豪快で前向きで生きることに真摯であった姿が語られています。そして航一郎が救った少年が医師となり、あの東日本大震災で被災した石巻へ。言葉の力ってすごいね。悲しみの中にあってもほんの少し見える一筋の希望の光。医師という仕事のすごさ、人として生きる意味と力。面白いといったら不謹慎だけど、のめり込んで読んだ一冊でした。3月は何だかバタバタと忙しくて2冊しか読めずブログもさぼってばかり。ま、ボチボチと。
2015年04月03日
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異邦の騎士改訂完全版 [ 島田荘司 ]大好きな東京バンドワゴンの小路幸也氏が、ツイッターで探偵御手洗潔シリーズがドラマになるの?好きなんです。とつぶやいて、御手洗潔?探偵? と気になってたどりついた島田荘司氏の作品。探偵、御手洗が登場する最初の作品なんだけど、どのヘンが探偵なのかちっともわからなくて、文のセンテンスが短くて言い切り調なのが読みにくくて読み終えるのに苦労しました。設定もそんなばかな、と無理がありすぎてイマイチ面白みが分からない。御手洗の変人ぶりと頭と勘のよさは魅力的、最後の謎解きに、なるほどこれが探偵か、とは思ったけど、う~~ん・・・という感じ。シリーズ化しているからこれから面白くなるのかな。不思議な占星術師として登場した御手洗が、探偵としてこれから活躍するのかな。と、いろいろ期待中。昏睡Days 有田直子/著くも膜下出血で倒れて生還を果たした大学生、有田直子さんの実体験ノンフィクション。倒れるときに人は何を思うのか。倒れて昏睡状態のとき、倒れた人の意識はどんな風になっているのか。くも膜下出血から生還した彼女が知る、こん睡状態の時の世界が記してありました。死が迫りきれいなお花畑が~とか、亡くなった人がお迎えに~なんていうことじゃなく、普通に生活していたんだそうです。お友達とご飯を食べたり学校に行ったりしていたんだそうです。お母さんの当時の記録と並べて記されてあって、家族の心配と実際の状態と彼女の意識の対比が状況をよく分かるようになっていました。当時、治療にあたった医師や看護師の方の手記を読むと、ほんとに死の淵から何とか戻ってきたのが分かります。生命の力ってすごい。寝たきりで意識がなくても普通に生活してるんだ、苦しんでいないんだ・・・と思うと見守っている方はちょっと気持ちが楽になるような。生還してからは、長いリハビリの後に自宅に戻り、障害はのこったものの精力的にいろいろな活動をされていたそうです。残念ながら昨年、突然亡くなられたそうですが、彼女が生きた証は確かにあってたくさんのメッセージがつまった本でした。あの空の下で [ 吉田修一 ]ANAの機内誌「翼の王国」は大好きな雑誌でした。デザインがオシャレでカッコよくて、書いてある言葉やコピーが心に残るものが多く、機内誌という枠にとらわれない旅行雑誌のようで、ほんとに楽しく読んでいました。だいぶ前だけど、飛行機に乗ることなんてめったになかったけど、営業所に行って毎月のように譲ってもらってたんですよね。その「翼の王国」に吉田修一さんが1年間、空や旅をテーマにショートストーリーを連載していたようで、それを一冊にまとめたのがこの本。う~ん、吉田修一に原稿を依頼するあたりが、私の琴線に触れるのですよ、やっぱり。どのお話もステキでした。絵空事じゃなく、誰にでもあるような日常や青春の想いが吉田ワールドで紡がれているというか。いい読書の時間でした。エッセイも追加されて、吉田さんのプライベートが少し垣間見えたようなところも嬉しかった。旅に出たいなぁ、と思わせる一方で、日常の何気ないことが愛しくなるような物語ばかり。読んだ後に、フワフワと空を飛んでいるような充実感とあったかさが残りました。
2015年03月09日
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【第151回直木賞ノミネート作品】本屋さんのダイアナ [ 柚木麻子 ]SOSの猿 [ 伊坂幸太郎 ]ナモナキラクエン [ 小路幸也 ]3月のライオン 10 ジェッツコミックス / 羽海野チカ ウミノチカ 【コミック】1月に読んだのは、先に紹介した「その手をにぎりたい」を含むみ、これ。「本屋さんのダイアナ」は大穴(ダイアナ)と名づけられた本が大好きな女の子とその子と深い絆で結ばれながらもささいなことで離れてしまった親友、彩子の物語。本が好きということ以外、正反対の生活環境にいる二人だけれど本が好きということだけで充分、そういう友達って大事。と思う本でした。「SOSの猿」はなぜか今年最初の一冊に。伊坂作品は2冊目だけど、相変わらず難解部分が多いし、なぜここに?というファンタジーというより妄想状態も多くて、考えつつの読書の時間。それでも、途中から後半に向かうにつれて一気に面白さが加速して、いろんなことが府に落ちるこの快感が、伊坂ワールドなのかも、などと思ってます。面白かった!「ナモナキラクエン」は、珍しくしゅんぼーが先に読み「面白かった」と言った小路幸也作品。母親が全て違う4人の兄弟妹。それぞれの母はすでに家から出て、子供たちは父と暮らす日々。山、紫、水、明と名づけられた向井家の子供たちは、優しくてたくましくて生きることにキチンと向き合って、なんともあたたかく強い心の持ち主ばかり。父が急逝し、それぞれがそれぞれの母に会いに行く旅の物語なのですが愛する人と出会い、そばにいることの幸福をひしひしと感じる1冊でした。長男、山(サン)が最後に知らされる家族の秘密には何となくの予感があって小路幸也ならこうくるか!と思ったところでもあり、だいぶコアなファンになってきたかも、と自画自賛したりしてます(笑)「3月のライオン」は、ハマりにハマっているコミック。10巻がついに出ました。家族を失い、父の友人であるプロ棋士の幸田家で育てられた桐山君。相手のことを想うあまりに、一人で生きることを選択したはずなんだけどその周りにはあたたかくてあたたかくて桐山君を大好きな人がたくさんいて、ほんとに毎回泣いてしまうエピソードばかり。15歳でプロ棋士となった桐山君の孤独、生活、彼をとりまく人々。10巻は、いつも静かな桐山君が男・桐山を発動(笑)のビックリエピソード。いやぁ、面白かった。ほんと大好き。
2015年01月31日
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】その手をにぎりたい [ 柚木麻子 ]バブル全盛期、銀座の寿司屋の若き職人と、時代の波にガッチリ乗ったバブル女子のお話。仕事をやめて田舎へ帰ることになった青子が、社長に連れて行ってもらった銀座の高級すし店で寿司職人の手の美しさ、所作に心奪われ、味に舌を奪われ、またこの店に来たい!という一心で田舎へ帰ることを取りやめて、東京でバブル期を過ごしていくお話。座るだけで三万円とかいわれる銀座の高級寿司店「すし静」。海のない街で育った青子は美味しいお寿司をこの店で知り、ここでお寿司を食べるためにつき進んでいくのです。最初はおっかなびっくり、寿司ネタもよく分からずそして素直に「お寿司よく知らなくて」と言っていたかわいい女の子はその時に出会った職人の手に惚れ、その人にその店に認められたいとお寿司のことを一生懸命勉強し、カウンターで女性一人で座って堂々と寿司ネタを頼めるほどになっていきます。どうしても超えられないカウンター1枚。その1枚をはさんで、若き職人一ノ瀬と青子との間に深まる絆と信頼、そして成長の記録。この二人が恋に・・・・なんて思っていたら、えーー、そうなっちゃった!!みたいなところも。青子が転職した不動産業の話は、まさにバブル全盛期で、えげつなさもたくさんあるけどそれ故に、その対極にあるお寿司の凛とした変わらぬ伝統が際立ちました。寿司屋のカウンターは高いけど、それは職人の美しい手や所作を目の前で見られる時間の幸せもお店自体がかもし出す、活気にあふれながらも美味しいものを堪能する時間も含まれてるよね。というのを、いつかのブログで書いたけど、まさにその私の体験が、そのまま小説になった感じ(バブル関係ないけどさ)。江戸前寿司の手の込んだ下処理の話も、うんうんと頷くところも多くてお友達と寿司屋のカウンターで、職人さんの所作を愛でながら美味しいお寿司をいただきたいなぁ・・・と思う小説でした。あ~、お寿司食べたい。ヒデさんやリュウ君の握る、小ぶりでフワリと口どけするお寿司が食べたい。冬の魚は身がしまって脂がのっててうまいネタも揃ってる。ということを想像できる贅沢が自分にあるということも嬉しかった。
2015年01月25日
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図書館での順番が回ってきて、ようやく読んだ本多孝好さんの新刊。【楽天ブックスならいつでも送料無料】魔術師の視線 [ 本多孝好 ]最初の方は、ちょっともたっとしていて、この先どうなるの?っていうワクワク感とは違う、ハテ・・・という感じなのですが。やっぱり読み進めると、じゃあコレがつながるのか? いや、まさかこっち?あ~~その展開か! という感じで本多さんの世界がどんどん広がっていきました。いろんな要素がありすぎて、内容がうまく説明できない。ってことは、一筋縄ではいかない内容ってことなんだろうなぁ。いろんなことが盛り込まれすぎてちょっとおなか一杯なところはあるけれど人が何かを失うときはやっぱり大きな哀しみの中にいて壊してしまったものと失ってしまったものは、誰にとっても切なくて哀しくてそれでも何とか生きていく術を見つけなければならないのかな、なんて思ったりしています。ちっとも感想になってまとまってないなぁ。うーん。読書をさぼってた影響がこんなとこに出たかぁ(苦笑)
2014年12月20日
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まほろ駅前多田便利軒 [ 三浦しをん ]まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]まほろ駅前狂騒曲 [ 三浦しをん ]すっかりハマって、ずっと三浦しをんさんの「まほろ駅前多田便利軒」シリーズ読んでました。便利屋の多田が偶然出逢った同級生、行天春彦とひょんなことから同居生活を送るシリーズもの。1冊目は、ハハハ何、この2人。ズレてるけどなんかピッタリ。すっごい面白い!2冊目は、脇役の皆さんのさまざまな日常がショートストーリーで組み込まれ一気に登場人物全てにものすごく親愛感がわいてくる。3冊目は、多田と行天の本人たちは認めないけど、周りが全員知っている二人の絆の物語。信用第一の便利屋を営みながら、つい拾ってしまった同級生、行天との生活はなかなか平穏無事な日々ではなくて、いろんなトラブルに巻き込まれながらもまほろ市で暮らす人々の魅力が満載。3冊一気に読んで、過去と今、そして未来が必ず人にはあることを当たり前だけど気付かされて、切なくなりつつ、それでも未来があることに思わず微笑んでしまいました。映画にもなってて、3冊目はちょうど今、公開された映画と完全にリンクしていてテレビでしょっちゅうCMやってておかしかった。しかし行天に松田龍平。いやぁ、ドぴったり。そうだよねぇ、これは松田龍平だよねぇ。とキャスト選びの素晴らしさにニンマリしてしまった。
2014年11月07日
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お父やんとオジさん [ 伊集院静 ]ばあチャルさんのところでレビューを読んで、これは近々読まねば!と思った伊集院静さんの「お父やんとオジさん」。長いお話で、その間にIWGP読んだりしてたから、時間がかかったけどようやく読み終わりました。朝鮮から単身で日本に渡り、苦労の末に一代で財を成した父と父が愛する母と家族、そして母の弟に命がけで伝えた生き抜くということ。家族と命、そして生き抜くことを深く考える作品でした。「僕」が子供の頃に朝鮮から我が家を訪れた母の弟。その弟を涙ながらに迎えた母。そして父へと深く頭を下げる叔父の姿。この冒頭へとつながる長い長い物語は、生きることを真摯に貫けというメッセージかな。朝鮮から日本に渡ってきた多くの人たちの境遇や想いが行間からあふれて一言では言えないいろんなことを深く考える時間でした。長くて重くて自伝的小説なだけにリアリティがあって胸が痛くなったけどズシンと重い読後感に、いい小説を読んだという実感を感じています。
2014年09月17日
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】憎悪のパレード [ 石田衣良 ]石田衣良さんのシリーズ、池袋ウェストゲートパークのシリーズ最新、読みました。危険ドラッグ、ヘイトスピーチ、依存症・・・まさに今、日本が対面している問題の池袋流解決。スピード感が少々足りなくて、全体的に研ぎ澄まされた感じが薄くなってる気もするけどそれはたぶん、マコト達と私との間の年齢さが開いたからかも。おかしいな、たしか同じような世代で生きてたはずでマコトとタカシのカッコよさにクラクラしてたはずなのになぜか、今はマコトの母に気持ちが寄り添っちゃう(笑)。小説の中の流れる時間は、実際よりずっとゆっくりなのかも。それでも「オレたちの街、池袋を守る」の筋は一本ちゃんと通っていて今回は、そこに暮らすいろんな人が関わってきた感じ。これまではマコト=トラブルシューターのイメージでマコトの活躍が強かったけど解決するにはたくさんの人が関与して助けてくれるっていうのが明確だった。人は感謝と愛を忘れちゃいかんね。【楽天ブックスならいつでも送料無料】キング誕生 [ 石田衣良 ]「憎悪の~」の中でマコトが「タカシがどうやってGボーイズのキングになったか、いつかその話を聞かせてやろう」って言ってたけど、そのいつかが意外にもすぐにキチンと本になってた。あれ、本編で宣伝しちゃってたのか(笑)本編では氷の王タカシだけど、高校生の時はキチンと高校生だったのね。そんな過去があったとは・・・という哀しいエピソードの末のキング誕生。そして、マコトがGボーイズに入らない理由。タカシとマコトの絶対の信頼関係。絆。相変わらずのマコト節で語られる池袋をめぐる物語は、これが原点だったのか、と切ない想いをしながら、彼らの歴史を知る本でした。やっぱりこのシリーズはいいですねー。マコトが語るタカシにはすごく愛情あるもんね。面白かった。いい時間でした。
2014年09月16日
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】旅猫リポート [ 有川浩 ]このほんわかした装丁と「旅猫リポート」なんてかわいいタイトルに完全に騙された。いつもの有川さんらしい、ちょっとキュンとしてちょっと泣ける、今回は猫が絡んだほんわかで切ない恋愛話しだと思ってた。猫が大好きな青年、サトル。そのサトルの銀のワゴンのボンネットが大好きな野良猫。事故に遭いケガをした野良猫をサトルが助けたことで、猫はナナと名づけられ、サトルの猫になったお話。5年一緒に暮らし、お互いがかけがえのない存在であるにもかかわらず、サトルは猫をどうしても手放さなければならなくなってそのもらい手を探すために、サトルの大事な友人たちの元へ旅に出かけます。猫のナナの目線で語られるサトルとの暮らし、サトルとの旅、サトルの友人たちとサトルの切なくてそれでも楽しい思い出。そして友人たちの話しを聞きながら知ったサトルの過去。そして、本能で知るサトルのこれから。ナナを心配するあまり、貰い手を探すためのサトルとナナの旅は手放すことなどできないサトルとナナの絆を確認し、共にいる決意をするための旅だったりします。もうね。泣いて泣いて活字が追えなくなりますよ。感想書いてるだけで、もう泣けてきちゃう。切なくて悲しくてやるせない物語なんだけど、それでも悲しみの先にある穏やかな二人の時間が救になって読後はなんというか、穏やかで静かな時間が残りました。何度読んでも泣いてしまうのわかってるけど何度でも読みたい、そういう本でした。
2014年08月06日
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【新品】【2500円以上購入で送料無料】【新品】【本】【2500円以上購入で送料無料】スタンダップダブル! 〔2〕 小路幸也/〔著〕今か今かと待っていた、スタンダップダブルの続編は甲子園ステージ。たぐいまれなる才能と素直さとあたたかくて優しい気持ち満載の子供たちがついに地区予選を勝ち抜き、北海道代表として甲子園へやってきました!ワケあって、部員のほとんどが施設育ち。でも、その施設は事情があって閉鎖となり、多くの仲間があちこちへ。甲子園で優勝して、僕らが育った「そよ風学園」の旗を甲子園のマウンドに掲げるんだ!みんなに、僕らが元気なことを知らせるんだ!と青春そのもののストーリー。それだけなら、お涙チョーダイ状態のありふれたお話になるのだけれどそこはもちろん、小路ワールド全開でして。大人同士の間でいろんな攻防戦があり、ハラハラしながら応援しながらそしてあちこちでボロボロ泣きながら読むことになりました。今、まさに甲子園地区予選真っ最中。しゅんぼーの学校も、野球に力を入れている学校だけあって延長になったりハラハラする場面も多いけど、何とか勝ち上がってます。そんなこともあって、いつも以上にのめり込んで読みました。小路幸也ってやっぱりいい!と、しゅんぼーと一緒に感想を言い合えるのも嬉しかったです。
2014年07月16日
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NHKの朝の連ドラみてます。「花子とアン」。赤毛のアンの翻訳者、村岡花子さんの生涯。ちょうど、お昼ご飯を食べる時間と重なり、義母がハマッていることもあって毎日、マジメにみてます。吉高由里子ちゃん、好きだし(照)で、村岡花子の親友、仲間由紀恵さん演じる「白蓮」がどうも気になって。世に言う有名な白蓮事件・・・だそうですが、無知な私、ちーっとも知らなかった。というより、俳人の方々のことなど気にもとめたことなかった。あぁ恥ずかしい。早速ウィキペディア(笑)で白蓮、白蓮事件、姦通罪・・・とたどりなかなか波乱万丈な人生、こりゃスゴイ人だ、あの美しい仲間由紀恵がこんな人生送ってたのか!←大きくカンチガイとなりまして。林真理子さんの小説「白蓮れんれん」読みました。【楽天ブックスならいつでも送料無料】白蓮れんれん [ 林真理子 ]私のように、興味をもった人が多々いるようで、何年かぶりに重刷かかったとか何とか、話題にもなってます。小説とはいえ、丁寧な取材を経て書かれた小説、小説というより伝記のような感じです。ドラマと違い、女学校時代のことはほんの少ししか出てなくて村岡花子の名前は一度きり、しかも友としてのエピソードもないのでドラマの視点とは(当たり前だけど)全然違って、すごく面白かったです。白蓮という人の生き様、哀しみ、心の変化、そして愛への執着。古いお話なので、ところどころ辞書を引き、ウィキペディア(笑)で人物を検索しつつなるほど~といろいろ納得しながら読みました。ドラマの影響で、白蓮=仲間さんのイメージがはっきりあったのであの上品さと家の事情で炭鉱王の妻となった哀しさやもがき、女中との確執や夫へのわずかながらの希望といったものが目に見えるように頭の中で映像化されて、リアルさが増しました。しかしこういう女性の話、林真理子さんはほんとに上手い。すごい。あとがき読んで、丁寧な取材力や登場人物たちの子孫の方々の想いを文字にする難しさ、林さんならではの筆力といったものに感銘を受けました。ちなみにドラマでは、白蓮がたぶんこの後の白蓮事件へとつながる若き学生と出逢ったところで、うわーーと勝手に盛り上がってます。いつの時代も、恋せよ乙女。なのだなぁ。
2014年06月20日
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【楽天ブックスなら送料無料】星間商事株式会社社史編纂室 [ 三浦しをん ]初めての三浦しをんさん。星間商事株式会社社史編纂室。実は、もっと古めかしい小説を描く人だと思っていたのですが、えー、こんな感じの小説家だったのか!と驚きでした。若さもバイタリティもあるのに、突っ走るだけでない冷静な俯瞰感。ほうほう、こういう展開か。ニヤリとしてしまう小説でした。なかなか発行されない、星間商事株式会社の50周年記念社史。経済成長を遂げたある一定の時期のことを、なぜか語らないOBたち。その時期の歴史をなくして社史はなりたたない、と発行を目指し取材を続け奮闘する編纂室のメンバー。そしてたどりつく、会社の成長の陰にあった哀しみの歴史。なぜか同人誌が絡み、小説の中に同人小説があるという不思議。なかなか楽しい時間を過ごしました。でもねー、会社の記念誌をいくつか手がけてきたけれど。記念式典に間に合わない社史なんてありえない。内部の人だけで、取材からデザインから印刷手配からできるとは思えない。というあたりは、読んでる途中にいろいろ思ったのですが。最後まで読んで、なるほどこの結論にたどり着くのは、制作会社を入れる展開ではダメなんだなぁ、と納得。そしてこの小説を読みながら思い出した、私が関わった企業記念誌の仕事。快くインタビューをさせてくれて、思わずぶっ飛ぶビックリネタを教えてくれたゴッツイ手の職人のじっちゃん達や、日本酒はビールジョッキに決まってるだろう!と豪快な現場監督(でも取材は大照れ)、事務方としてソロバンの時代から経理を支えた穏やかで芯の強いご婦人方を懐かしく思い出し、楽しい仕事をさせてもらったんだなぁ・・・と思い返す時間にもなりました。初の三浦しをんは大当たり。今年、読み続ける作家に加えておこうと思っています。でも、今読んでいるのは、朝ドラの影響で「白蓮れんれん」だったりするんだけどねー。
2014年06月12日
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【送料無料】ストレイヤーズ・クロニクル ACT-1 [ 本多孝好 ]【送料無料】ストレイヤーズ・クロニクル(ACT-2) [ 本多孝好 ]【送料無料】ストレイヤーズ・クロニクル(ACT-3) [ 本多孝好 ]ようやく本多孝好さんの「ストレイヤーズ・クロニクル」3部作を読み終えました。これ、3部読んでそのスピード感と彼らの悲しみと未来へのわずかな希望、そして絆というものを実感するシリーズになってます。人体実験の結果によって、特殊能力を備えて生まれた子供たちのたくさんの憎しみにあふれていてちょっと読むのが辛いトコも多々あるけれど、まぁそこは小説。読み終えれば、ヘヴィーな内容な割にやっぱり面白さが十二分にありました。うそーー、と思うような仕掛けもあちこちにあって。さすがは本多孝好さん。これでもか!って位のヴァイオレンス要素に、こんなトコまで描く人だったのかー。と。同じ本多作品の「Moment」で、葬儀屋の娘、森野と文具屋の息子、神田のスピンオフにほんわかしていた直後に読んだので、そのギャップにやられました。でも、面白かった。やっぱり、今年も本多孝好にハマル予感がしてます。
2014年01月22日
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ちょっと読書ペースが落ちてはいるけど、それなりに楽しんでる最近。読んだ本は、ちょこちょこ読書メーターにアップしています。で、前から読みたかった「ペコロスの母に会いに行く」を読みました。【送料無料】ペコロスの母に会いに行く [ 岡野雄一 ]夫を亡くし、認知症を発症したみつえさん。息子の岡野さんがタウン誌に書いていた、みつえさんの介護日記マンガが評判となり本になったのですが、そこには母を丸ごといけいれる息子の姿が描かれていました。実際には大変なことが一杯あるはずなのに、年齢を重ねるごとに身軽になり今と過去を行ったり来たりしながらも、母として妻として生きる姿を息子の目線であったかく描く岡野さんの強さと優しさを感じます。エピソードの数々はほほえましく笑ってしまうものが多いのに、その奥にあるみつえさんの人生が垣間見えると、とたんにホロリと来ちゃう。マンガの合間にある岡野さんのエッセイがまたいいんだな~。コレ、映画になったのね。そちらも近いうちにチェックしてみようと思ってます。
2013年12月20日
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【送料無料】武士道シックスティーン [ 誉田哲也 ]【送料無料】武士道セブンティーン [ 誉田哲也 ]【送料無料】武士道エイティーン [ 誉田哲也 ]誉田哲也さんが描く女の子にすっかり魅せられてます。で、今回読んだのが剣道を題材にした武士道シリーズ。3歳から剣道を習い、全国中学生大会準優勝の実力者、精神ともども武道まっしぐらの香織。一方、日本舞踊から剣道に転向した変り種。純粋に剣道が好きで相手の強さを「すごーい」と思いつつ、なぜか小さな市民大会で香織に勝ってしまいいらぬ恨みをかってしまう、何とものほほんぶりが魅力の早苗。勝つことが全ての香織と、精神的な強さと柔軟さで剣道を楽しむ早苗、両極端にありながら、お互いをライバルと認めて成長していく物語3年分です。シックスティーンでは香織の女の子らしからぬ「武士」っぷりがまずツボですよ。いつの時代に生きてるの?と思わず突っ込みたくなったり・・・。だいたい、竹刀を真剣だと思って勝負に挑んでるんだから、そんじょそこらの女子高生とはゼンッゼン生き方の勢いが違うんですよね。武士道とは何か、剣道とは何か。いろんなことを経験し、相手の剣道を否定しながら認めるようになりライバルであり同志であり、お互いを疎ましく思っていた二人がいつしかかけがえのない友人へと関係が変化していくあたりは見事な描きっぷり。・・・と書くとありがちな青春ベタ物語に聞こえるかもしれませんがいやいや、さすがの誉田哲也、時代錯誤かと思えるほどの香織の純粋っぷりとフツーの女子高生で剣道好きでやってまーす、の早苗のん気な部分が何だか、すっごくおかしいバランスになってます。セブンティーンでは、早苗が転校してからの話に吹き出す要素いっぱいで。香織の先輩としての成長ぶりもなかなか・・・。エイティーンでは、いつか試合を!と思うライバルに成長した二人の真剣勝負に涙が出そうになったり・・・。それから二人のそれぞれの恩師の話がなかなか読み応えがありました。二人の3年間がギュゥッと凝縮されていて、いいねぇ青春って!と思う3冊です。いや~、面白かった!
2013年05月13日
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【送料無料】空飛ぶ広報室 [ 有川浩 ]ずーっと順番待ちしてた予約の本がやってきました。そしたら、なんと手元に来たと同時にドラマが始まった。ドラマを楽しみつつ、原作を読むという何だか面白い展開になってます。で、有川さんの自衛隊モノはほんとに面白いです。この人の本を読んで、自衛隊=国防。国を護るということをちょっと理解してます。今回は航空自衛隊の広報室のお話。自衛隊を商品として、国民の皆さんに理解をしていただくためにあれやこれやと企画を考え、アピールしようと頑張る広報室の皆さん。自衛隊なんて戦争するためにあるんでしょっ?戦闘機なんて人殺しの道具でしょっ?みたいな暴論をいきなり言ってしまう、自衛隊担当になった女性記者が広報室に密着しながら、わかりやすく自衛隊をアピールするあたりはさすがの有川さん。うまいなー、と思いつつ、なるほど・・・と納得。ブルーインパルスに憧れてそのパイロットになる直前に、不幸な事故でパイロット資格を剥奪されてしまった空井君と女性記者稲葉さんの成長ぶりがほんとよかった。奇しくもドラマと並行して読むという面白い体験をしたけどドラマ(まだ1話しか放映されてないけど)もすっごく面白いです。綾野剛、好きなんだよねー。で、生意気な新垣由衣さんも、バッチリはまり役。それ以上に、室長の鷺坂に柴田恭平を器用したのが素晴らしい~っ!と、原作を先に読み終えてすごく思いました。原作では、出版しようとした年に東日本大震災が起こったことでブルーインパルスを擁する松島基地でのことが書き下ろしとして追加されてます。自ら被災し、基地が機能しなくなり、家族の安否も分からないようななかでの自衛隊の皆さんの献身ぶり・・・というよりもその覚悟に目頭が熱くなりました。わかっていたようでわかってなかったんだよね、私も。マスコミの凄さと弱さと使命を有川視点でキッチリ描いてるところもすごかった。有川浩といえば自衛隊モノそしてラブコメ、みたいなイメージだったけど広報室を取り上げた今作はとてもとてもいい小説でした。多くの人にぜひ読んで欲しいです。あ、ラブコメ要素もところどころあるのでそれも楽しめます。しかし、有川さんの小説が次々と映像化されてますねー。図書館戦争はぜひ見たいなーと思ってます。堂上教官・・・岡田君なのね。あ~、ピッタリよね~。
2013年04月20日
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【送料無料】脳男 [ 首藤瓜於 ]映画になって話題となった「脳男」読みました。ひよこさんがいつだったかな、確か映画の感想を書かれてた。面白い作品だけど残酷、と書いていたのが印象に残ってます・・・。爆弾犯「緑川」の共犯と思われる男「鈴木一郎」。その精神鑑定を依頼された医師鷲谷真梨子は彼が感情を持たない障がいを持っていること、一度みた事を忘れない特殊な才能があるこてに気付き、その過去を辿り始める。事件の担当である茶屋刑事と話しを照らし合わせるなかで浮かんでくる「鈴木一郎」の過去。そして、緑川による爆弾事件が真梨子の病院で起こり・・・・という話。最後まで読んでも、結局鈴木一郎の過去の多くがベールに包まれていて「それで?」って感じでした。悪人を殺すことで人としての感情を取り戻すというか、どうもイマイチ分からんことも多々ありますが、続編が出ているようなので読んでみようかな、と思ってます。江戸川乱歩賞受賞作なので、話しとしては面白いのだけどやっぱり、作家さんの最初の頃の作品はいろいろ物足りなく余韻まで残らないのかも・・・、なんて生意気を言ってみたくなりました。いや、私の理解力が足りないのかも。
2013年04月15日
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【送料無料】無菌室ふたりぽっち [ 今田俊 ]週間朝日の記者さんが書いた、自身と、時同じくして同じ病になったAERAの若き専属カメラマン、エンドーくんの闘病記です。病名は急性骨髄性白血病。二人は同じ会社で働きながらも、お互いの存在を知らずにいたけれど記者の今田さんが白血病から生還し、会社に復帰した時に同僚から知らされたのはもう一人の白血病患者、エンドーくんのこと。カンボジアを愛し、カンボジアの子どもたちを写真に撮り続けていた若きカメラマン、エンドーくん。奇しくも同じ職場で働く二人が同じ同じ時期に同じ病気になった。エンドーくんのブログを読み、同じように闘病していることを知り、共感し、支えあった二人。というより、今田さんの方がエンドーくんへの想いが強いかな。ブログでエンドーくんの症状を気にかけ、応援しつつ、自身も再発の不安と闘う日々。そして29歳だったエンドーくんのあまりにも若い旅立ち。今田さんの恐れていた再発。9年ぶりに再会した弟とのこと。そして骨髄移植。白血病の闘病や医師との出会い、治療の葛藤や苦しみ、家族の絆、死への恐怖、いろんな要素があって、多くの人が大変な病気と闘っていることを思い知りました。生還した今田さんと亡くなったエンドーくん。結果は違っても、闘ったこと、闘っていることに変わりはなくて命の重さ、人生の重さについて考える一冊となりました。29歳という若さで旅立ったエンドーくんの作品は亡くなる直前に一冊の写真集になり発売されています。【送料無料】カンボジアの子どもたち改訂版 [ 遠藤俊介 ]そしてエンドーくんのカンボジアへの想いと作品、恋人の友香さんとの日々、そして闘病の記録はこちら。エンドー帝国撮影日記エンドーくんには弟さんがいらっしゃいますが、奇しくも我が家のしゅんぼー&りょうさま兄弟と同じ名前に驚きました。漢字は違うけれど、同じ名前の二人に何ともいえない想いが募りました。まだまだカンボジアを撮りたかっただろうな。彼女との未来をずっと歩んでいきたかっただろうな。今田さんが生還されてほんとによかったな。書くと止まらなくなるような、いろんな想いがあふれます。
2013年04月10日
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【送料無料】エンジェルフライト [ 佐々涼子 ]ブログ友達のパールちゃんに薦められて図書館に予約した本の順番が来た。海外で亡くなった人を日本で迎え入れ、ご遺体をご家族のもとに還すために尽力する会社、エアハースインターナショナルの密着ドキュメンタリー本。日本でも人が亡くなると、口の中に綿をつめてふっくらした表情にしてお化粧ほどこして、告別式に来た皆さんと「会って」お別れするわけでそれって今やアタリマエの技術だと思ってたけど、海外から搬送されてくるご遺体は、現地で起こった事故や事件の背景、それから搬送される時の気圧の関係で、私が思っているような状態では全然ないんだ・・・ってことがまず分かった。それを丁寧に丁寧に防腐処理をしたり、欠損した部分をもとに戻したりして小さい子だとそれこそ「ママが遺体にキスができるような」状態にしてご遺族のもとへ還す、という仕事。海外まで本人確認に出向いたご遺族は、その状態から「誰にも会わせられない」と思うことが多いだろうけど、このプロ集団の丁寧な仕事と愛情と深い弔意によってキチンとお別れができる、そして前に進めるんだ・・・・と思った。確かに遺体の確認ができなければ、顔を見ることができなければ近しい人が亡くなったということを実感できないだろうな、と。第二次世界大戦で戦死した通知が来たけど、遺骨と称して入っていたのは石で夫は絶対死んでない!という話しを聞いたことがあるけど日本人って、ご遺体に対してそういう「想い」があるんだろうなと思う。そういう意味で、ご遺体に「会って」お別れすることには大きな意味があるんだと思う。そういう視点で、エアハースの仕事をドラマチックでも大げさにするでもなくその人たちの気持ちに沿って淡々と丁寧に追いかけた取材ぶりはとてもよかった。社長の木村利惠さんの人柄、遺族へ寄り添う心、筋の通った強さ、木村さんの二人の子供が同じ会社で働き、母の後姿を何とか追いかけていて成長していく様に、時折涙が出そうになったりもした。ただドキュメンタリー本としては、作者の意向が入りすぎてて違和感がある。なぜ、身内が死んだことに泣けるかどうかにそんなにこだわるのかな。木村社長の息子さんに「もし母親が死んだら泣けるかどうか」なんて話をさせないといけなかったのかな。というか・・・母親が亡くなったら泣くなんてことは、人それぞれなんじゃないの?うーん。私はちっとも泣かなかったからか、なんかとってもムナクソ悪かった。で、自分の家族の現状とか父親のこととかが書き添えられていてなんというか、せっかくエアハースのドキュメンタリーをきっちり追ってるのにそのノスタルジックなボヤけた感じは必要なのか? と残念に思った。でも、こういう仕事があること。事故や犯罪やテロなんかで突然の悲報に対応しなければならないご遺族の心に事務的にじゃなくキチンと寄り添ってサポートする人が存在すること。そういうものを知るいい機会になって、よい本との出会いになりました。
2013年04月07日
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あちこちネットを見ていたら「読書メーター」というページ発見。自分の読書量や読んだ本などを登録して管理できるページ。今までは、読んだら携帯メモで残し、まとめてブログアップしていたけれど画像を探さなくても、本や作者を入れるだけで読後管理ができる!こりゃ便利。と思って、チマチマ過去に読んだ本なんかも「読んだ本リスト」にポチッと登録、最近読んだ本もポチッと登録してたりします。最近は小路幸也、誉田哲也、有川浩に偏っているのも一目瞭然あ、これ読んだ!と思ったらポチ。今、読み終わった!と思ったらポチ。う~ん、面白い。ちなみに2月にもいろいろ本は読んだけれど、面白かったというか、新しい出会いは小沢征良さんの「しずかの朝」。【送料無料】しずかの朝 [ 小澤征良 ]女性作家はあまり読まないのだけれど、小沢征爾氏の娘と知って興味がわいた。で、読んだらすごく、何というか心に触れる作家さんだった。瑞々しさがあって、女性らしくて、前を向いている姿がよかった。カッコイイ内容じゃないのに、読んだ後に「なんてカッコイイ!」と思えるような未来を応援したくなるような、そういう魅力があった。いい作家さんとの出会いでした。
2013年03月29日
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ジウ 警視庁特殊犯捜査係 1 中公文庫 / 誉田哲也 ホンダテツヤ 【文庫】疾風ガール 光文社文庫 / 誉田哲也 ホンダテツヤ 【文庫】【送料無料】ガール・ミーツ・ガール [ 誉田哲也 ]【送料無料】ドルチェ [ 誉田哲也 ]【送料無料】インビジブルレイン [ 誉田哲也 ]気がつけば、誉田哲也月間でした。おこたちゃんから、ストロベリーナイトがシリーズになっていると教えてもらいシリーズだと思って読んだ「ドルチェ」が、捜一じゃなく強行反犯係の女性の話だったり、映画の原作だと気づかずうっかり原作の「インビジブルレイン」を読んでしまい、犯人を知ってしまったり、などなどしましたがジウもドルチェもインビジブルレインも、警察を舞台にした話はすっごく面白くて一気に読みました。インビジブルレインはそういう話だったのか。あぁ、それで菊田じゃなく大沢たかおがこの役でクローズアップされてたのか、といろいろ分かり、これはこれで堪能いたしました。それから「疾風ガール」「ガール・ミーツ・ガール」は意外の一言。元気があって魅力的なバンドの女の子「夏美」を描いたお話。そういえば、誉田サンとは確か同年代の私・・・ドストライクのバンドブーム。ナルホド~~。この人はあの人がモデルじゃないの!名前までミョーに似せて笑ってしまうじゃないの!的なおもしろさが満載でした。【送料無料】Moment [ 本多孝好 ]あと、今、かなーりハマり気味の本多孝好さんの「MOMENT」。これが今年読んだ最初の本になりました。病院で掃除夫としてアルバイトをする「僕」。死ぬ前に一つ望みが叶うという末期の患者たちの間でまことしやかに流れる噂。その噂を現実にしてしまおうと奔走する僕なのですが・・・。ハートフルな話かと思いきや、人間の業というものは・・・イヤハヤ。葬儀屋を継いだ女の子の話「WILL」を以前に紹介したけど、その主人公、森野と密接に関係するお話で。人の死に関わる話は、いつも現実離れしているかも、と思いました。【送料無料】僕は長い昼と長い夜を過ごす [ 小路幸也 ]誉田さんにハマってしまい、今月の小路幸也は一冊だけ。というか、次々と読みすぎて古い本がだんだんと少なくなってきたのでもったいなくて、たくさん読めなくなっている感じですね。好きなものは長く長く付き合いたい、ってことかな。これは、50時間起きて20時間眠るという不思議な病気と付き合う男の子の話。ある日、ひょんなことから2億円の大金を手にしてしまうメイジ君。それにまつわる事件が起こり、彼を助けるべく登場した妙に怪しいけどサマになってる種苗屋のナタネさん。ジェットコースターのように話があっちへこっちへ進んでいくなかで明かされるナタネさんとメイジの関係に号泣しちゃいましたよ。男の友情、恩義、守るべきもの、未来。そういう部分が描かれています。やっぱり小路幸也が好きだぁぁ! と叫んでしまいたくなる本でした。【送料無料】とんび [ 重松清 ]いや~、コレはいかん。今、テレビでやってますがね。コレはいかんですよ。泣いて泣いて泣いて。妻を亡くした男が、遺された一人息子をどこまでもどこまでも愛している話。不器用で純朴で、だからこそ分かることと分からないことがあって。そんな彼を温かく見守り、導く人が周りにはたくさんいて。ドラマでは柄本明さんが演じている和尚が素晴らしいです。柄本さん、ハマリ役だよなぁ・・・と思ってます。30年にわたってただただ息子を愛し続けた話ですが、そこには深く深く人の基本が流れているのだなぁ、などと思ってます。
2013年02月06日
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昨年は小路幸也氏にはまり、年末まで本を手放せない生活でした。12月に読んだの本の記録。【送料無料】カレンダ-ボ-イ [ 小路幸也 ]早坂家の三姉妹 brother sun 徳間文庫 / 小路幸也 シヨウジユキヤ 【文庫】相変わらず、小路さんの小説はほのぼの、ウルウル・・・・です。カレンダーボーイは、同じ大学の教授と事務長でしかも同級生のオジサン二人がタイムトラベルで意識はそのままに、小学生に戻るお話し。過去に戻って眠ると大人の現実に。そして眠ると同じ日の小学生のあの日に。そういう生活を二人そろってしていくうちに、子供のころに亡くなった友達を助けようと・・・。現代で起こっている問題解決にも通じることになって大人の頭でも小学生の立場でどうやって助けるか・・・・というところが問題。しゅんぼーがハマり、すごく面白がっていました。早坂家の三姉妹brother sunも、よいお話でした。母が亡くなり、男手一つで三姉妹を育てあげたお父さんがすごーく若い女性と再婚。お父さんに幸せになってほしい、と切に願う三姉妹のそれぞれの想いがあったかくて。出生の秘密、三人がそれぞれに思い悩む父と母と叔父のこと。そして年の離れた弟が生まれて家族が増えて、やっぱりあったかい早坂家。いい家族のお話を書けるのは、小路さんがいい家族を築いているから、かな。ツイッターで「犬の散歩へGO」とかつぶやくのを見ながら、そんなことを。【送料無料】ソウルケイジ [ 誉田哲也 ]【送料無料】シンメトリー [ 誉田哲也 ]【送料無料】国境事変 [ 誉田哲也 ]気がつけば、誉田哲也さんの小説を次々読んでた。【国境事変】はイマひとつよくわからなかったんですが、【ソウルケイジ】【シンメトリー】はテレビドラマになったストロベリーナイトシリーズ。テレビも大好きで見ていたから、その原作で内容わかっていたにもかかわらず面白かったです。相変わらずグロテスクな場面も多々ありますが姫川刑事=竹内結子のまま、姫川班がそのまま活字で動いているのでドはまりでした。【送料無料】Will [ 本多孝好 ]去年出逢って、こりゃハマル・・・と予感している本多作品。【will】は高校生の時に両親を事故でなくし、そのまま両親のやっていた葬儀屋を継いで仕事をしている女性の話。小さなさびれた商店街の中にある「森野葬儀店」。葬儀関係で持ち込まれるアレやコレやの出来事を涼しい顔で追いかけて人々の想いをきちんと汲みあげる、そんなお話の数々でして。あぁ、やっぱりこの人の書く話、好きだなーと思っています。これを読む前に【moment】というのを先に読んでおくべきだったか・・・と思い当たり新年最初の本は、ソレになりました。感想は後ほど。というわけで2012年はこれで読書納めとなりました。新年になり早20日ほど・・・・やっぱり小路幸也と誉田哲也と本多孝好から始めてしまいました。ちなみに、重松清さんの「とんび」を読み、大号泣してます。
2013年01月18日
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【送料無料】親指の恋人 [ 石田衣良 ]現代版ロミオとジュリエット、とか言われてる本。若者が未来を悲観して絶望して心中なんかしちゃイカンよ。切なくて泣ける話なんだろうけど、いや・・・・これはダメだな。【送料無料】高く遠く空へ歌ううた [ 小路幸也 ]死体発見が10人目というギーガンと呼ばれる少年が暮らす街の話。デビュー作から続く、不思議な力を持つ人たちのお話です。子供たちが中心となっている物語なので、ミステリーではあるけれど纏う空気があたたかくて、小路ワールドはいいなぁ・・・と。哀しみや切なさが入り混じる中で、子供たちの純粋な友情と信頼が胸に響くんだなぁ。【送料無料】キサトア [ 小路幸也 ]小学生でありながら素晴らしい才能で世界的に有名なアーティストとなったアーチ。その妹で双子の姉妹キサとトアの不思議な暮らし。風のエキスパートとして、自然を見つめ自然を相手に仕事をする父。この家族が暮らし始めた、あったかくて子供を大事に想う街のお話。登場人物の目線がみーんな優しくて、ステキ。そして、アーチを取り巻く大切な友達の優しさと強さと信頼に胸を打たれるんだなぁ。【送料無料】DOWN TOWN [ 小路幸也 ]これは今みたいに、カフェが普及する前の喫茶店がメインだった頃の話。私、取材されたっけ? と思うくらい私の高校時代にリンクしてて驚いた。何というか、いや、もうどっぷり80年代って感じ?音楽が流れて、コーヒーの香りが広がって、そこに集まる常連さんたちは個性的で。お店の常連というつながりなのに、相手を思いやる気持ちが感じられてねぇ。いやいや、も~これはその雰囲気だけでも楽しめます。ちょっとばかり大人びていたあの頃を思い出しちゃいましたよ。そして、最後はちゃんと前を向いて終わる。うん、いいお話でした。【送料無料】僕たちの旅の話をしよう [ 小路幸也 ]小路幸也ばっかり読んでるな・・・テヘヘ。これは子供に読んでもらいたいなぁ・・・ということで、しゅんぼーが今、読んでます。ドがつく田舎に暮らす少女が飛ばした風船が、大都会に暮らす3人の子供たちに届いたことで文通が始まる友情の物語。と書くと、なんともアットホームな話なんですが、そこはやはりの小路幸也氏。子供たちはみんなそれぞれに家族の問題を抱え、悩み、強さを持ってます。子供ってこんなに相手のことを真剣に思って考えて、そして強かったっけ?と思わず考えてしまうけど、すっごく面白かった。読みながらガンバレガンバレと応援したくなっちゃいます。【送料無料】プラチナデータ [ 東野圭吾 ]で、最後に東野圭吾ですよ。プラチナデータ。本を開いて読んだ途端、それまで小路ワールドでほんわかしていた空気が一瞬で変わったのには驚きました。思わず寒い・・・と言いたくなるほどの空気が漂ってきてビックリ。ミステリーなのでストーリーは内緒。でもDNA鑑定と科学と警察。壮大な計画にある落とし穴。寒々としたなかで夢中で読みました。といった感じの11月でした。小路幸也、好きすぎだよな・・・と自分でもちょっと、いやかな~り思ってます。
2012年12月03日
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なんだかずっとブログをさぼってしまった・・・。とりあえず読んだ本の記録だけでも書いとこ。【送料無料】わたしとトムおじさん [ 小路幸也 ]【送料無料】 ブロードアレイ・ミュージアム / 小路幸也 シヨウジユキヤ 【単行本】小路幸也さんの本は、いつどの本を読んでも何だかほっこりとします。トラブルを解決する、という点では同じようではありますがその手法も情景も年代もみーんな違う。そして面白い。今回のこの二冊も堪能致しました。【送料無料】幸せになる百通りの方法 [ 荻原浩 ]荻原浩さんの短編集。現代社会の中にある幸せになる方法のいくつか。というより、ガンバレみんな!とかつい思ってしまう・・・。この人は長編もすごくいいけど、こういう短編もいいなぁ、と惚れ惚れ。【中古】afb 月光 徳間文庫/誉田哲也【著】誉田哲也さんの本は、毎回毎回救いようがなくて。読んだ後に落ち込むというか、暗い話をズルズル引きずってしまうのですが何なんだろう。つい読まずにいられないというか。切なくて恐ろしくて最後まで救いがなくて、でも引込まれる魔力があります。この「月光」は辛かった。推理小説なので詳細はナイショ。【送料無料】風景 [ 瀬戸内寂聴 ]初めて読んだ瀬戸内寂聞さんの自伝的小説。美しい日本語をキチンと知っている人は読んでいてもステキ。彼女の生き方とかセンセーショナルな過去のことは置いといて。1冊読んだだけで何を言うって感じでしょうが、かわいらしくて魅力的、そして自分にウソをつかないことは分かりました。面白かったです。【送料無料】正義のミカタ [ 本多孝好 ]初めて知った本多孝好さん。こりゃ参った。いや~、私のドツボの青春小説だ。タイトルにひかれて迷わず手にとってみたら、これは大当たり!ヒドイいじめられっ子が大学生になって、初めて友達が出来て大学生活を送る話。リアリティがあってバカバカしさもあって切なさもあって。また好きな作家が一人増えました。次の本を読むのが楽しみ~!
2012年11月12日
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【送料無料】リライブ [ 小路幸也 ]相変わらず、小路ワールドどっぷりの私。そして今回もすっごく面白かったです。死の間際に「バク」というもののけが現れ、あなたの思い出をいただく代わりにそこからの人生をもう一度別の選択で生きられる・・・・という交渉を始めます。人生、どこの分岐点まで戻り別の選択をしたらどんな人生になったか・・・というお話。どの人の人生もどのお話もグッとくるものがあり、この人はホントに人間が好きなんだろうなぁ、なんて思います。で、私が戻れるしたらどこからの人生だろう。結婚しないでバリバリのキャリアウーマンのまま?? でも旦那ちゃんと遊べない人生はつまんないし、その選択はないか。で、思い当たりました。あ~、ママちゃんの病気がわかる1年前だ。ママちゃんの病気があの時点でわかっていたら、ママちゃんはもう少し長く生きられた。ばーちゃんが先に逝き、パパちゃんと老後を楽しめた。私の前にもしバクが現れたら、きっとそこまで時間を戻してもらうなぁ。なんてことを思ったお話でした。【送料無料】カウハウス [ 小路幸也 ]これも面白かったです。理由あって、バリバリの会社の前線から鎌倉にある会社管理の豪邸の管理人へと追いやられてしまった前途有望なハズの若者のお話。神戸の震災で両親を亡くし、人はいつどうなるかわからないということを知って周りの全ての人に真摯に向き合おうとして、いろんなことに巻き込まれる・・・というか、自分でその渦中にいることを選択するというか。ステキなお話ですよ~~~。未来と夢と希望と幸せがつまってます。行政広報関係や広告関係の仕事していたので、企業メセナの勉強ミッチリした私。も~~、笑えるぐらい時代背景がわかるところもツボでした。【送料無料】 ボクハ・ココニ・イマス 消失刑 / 梶尾真治 【単行本】なんでこの本を手にとる気になったのかは今も不明。だけど、なかなか興味深く面白い本でした。犯罪者の刑罰の中に「消失刑」という刑罰を取り入れるべく実験中でその臨床実験を実際の犯罪者がやることで刑期が少し短くなるんですね。刑期が少々短くなって、さらに自宅で過ごせるなら消失刑で!と犯罪者自らが選択。リングをはめられると、そこから発せられる電磁波のせいで他の人に認識されなくなります。公共物の中には入れない、誰からも見えない、何かを伝えようとすると首のリングが絞まるまさに、孫悟空の首輪バージョン。まぁ、透明人間です。誰にもみえず、娯楽もなく、人との会話もできず、気づかれもせず・・・孤独な刑罰。そしてその刑罰の執行中に知る犯罪。だけど、誰にも見えず、誰かと接触もできない自分にはなす術がない・・・・でもこのままでは確実に殺人事件がおきてしまう。どないせぇっちゅうねん!! ですよ。SF作家さんらしく、そんなばかな!的なことが多々ありますがどうすんの?どうなんの?何か手はないの?まじかっ!! と思ってるうちにどんどん読んでしまう本でした。ってな感じで3冊を読了。そして、ようやく順番が回ってきた東京バンドワゴンの最新刊を読み始めてます。夏は涼しいトコで読書だねぇ。エアコン、パンチで直した価値があったわ~(爆)
2012年08月08日
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【送料無料】ブルータワー [ 石田衣良 ]え~、石田さんこういうお話も書くんだー!と意外に思ったSFじかけの小説。読んでるうちに思い当たった。これは9.11・・・あのテロがキーワードだ・・・・。脳腫瘍に侵され余命わずか・・・痛みとともに意識が飛んで、ついた先は200年後の世界。そこではウィルスに全世界が侵されていて、タワーの外に出られない暮らしを強いられている。人には階級がつけられ、上層階級の人たちはタワーの中で安全に暮らし下層階級の人たちはタワーに入ることを許されず、ウィルスに侵された世界で死と隣あわせのなかで生きている。200年後の世界と現在をいったりきたりしながら、200年後の世界を救うために必死になる男の物語・・・SFですよ。SFといっても、やっぱり人間っぽくて素晴らしい長編に仕上がってます。ところどころ難しくて、えーとこの人は・・・この解放軍は・・・このテロリスト集団は・・・といろいろ辻褄合わせながら読むことになったけど、長くて重くて物語がキチンと前に進んでいって、すごく充実した時間を過ごしました。【送料無料】残される者たちへ [ 小路幸也 ]どういうわけかコチラもSFチックなお話。大規模団地で過ごした子供たちが大人になって、同窓会を開催するところから始まり、団地をキーワードに不可思議な出来事に巻き込まれていく・・・という感じです。人の顔がのっぺらぼうに見えるというお話の、あのデビュー作に通じるものがあります。この世に存在しないコトというかモノというか、かなり不可思議な話だけれどそこは小路ワールド。いろんな想いが交錯してもう切なくなっちゃってホロリ・・・。いや、かなりボロボロ泣いてたかも。どうしてこの人はこういうお話を書けちゃうかなぁ。ほんと、大好きです。小路さん。という感じの2冊でした。やっぱり本は楽しいね~!!
2012年07月26日
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日記はさぼってましたが、本は読んでました【送料無料】Q.O.L.【送料無料】 うたうひと / 小路幸也 シヨウジユキヤ 【単行本】【送料無料】 空へ向かう花 / 小路幸也 シヨウジユキヤ 【単行本】モーニング 実業之日本社文庫 / 小路幸也 シヨウジユキヤ 【文庫】【送料無料】元職員 【中古】単行本(小説・エッセイ) 東京DOLL【10P4Jul12】【画】【中古】afb 【ブックス0621】【送料無料】 いとしのヒナゴン / 重松清 シゲマツキヨシ 【単行本】相変わらず、小路幸也さんが好きでたまりません。今回は短編集「うたうひと」がよかった~!音楽を好きな人が音楽の話を書くと、文字の後ろにアーティストが見えてきて一言も書いてないのに「お、あのバンドをモチーフにした話か?」と思わずほくそえんでしまう・・・ということを発見しました。フィクションのエピソード集だけど、長年プロモーターをやってる人が実際に側で見ていたエピソードなんじゃ??なんて錯覚しちゃったり(笑)それから「空へ向かう花」。これは、とてもいいお話でした。切なくてもどかしくて、図らずも事故の当事者になってしまった子供とその子供をとりまく人々がみんな優しく、あったかくて、キチンと大人で。親ばかりがふがいなくて、いろいろ考えさせられました。子供が子供らしく、いつも元気に暮らせていけたらいいのに。と、切に願ってしまう・・・。「Q.O.L」「モーニング」もヨカッタです。これは内容を書いてしまうと、読む楽しみがなくなりそうなので控えるけど人はいろんな過去や想いを抱えて生きているけど、友達の存在は大きくて乗り越えるべき辛さや哀しみを共に寄り添ってくれるのはやっぱりありがたい、スゴイ・・・と実感します。でも、話の内容がドラマチック。小説ならではの面白さが詰まってました。「東京DOLL」は久しぶりに石田衣良さん。この人はいつも一歩先の時代を切り取って小説にするイメージですが東京DOLLも、まさにそんな感じ。天才ゲーム開発者とそのイメージとなるモデル。その二人を取り巻く人々の話で、引込まれました。登場人物がクリエイターっていうのは、どんな話も惹かれます。「元職員」も久しぶりに読んだ吉田修一さん。吉田さんの本は3作目かな。しかし、どの本も全然違う人が書いたみたい。すごい才能だなぁ、と思いました。横領して会社から逃げ、バンコクに滞在する会社員の話です。行間からムワンとした雑多な熱気が伝わるような本でした。面白かったです。で、久々に重松清さんの長編「いとしのヒナゴン」読みました。やっぱりこの人の長編は面白い!! 短編ばっかじゃなくもっと書いて欲しいです。田舎で目撃された人間とも動物とも思えない、ネッシーならぬヒナゴン。ヒナゴン騒動の一部始終を、騒動の中心にいた女の子が本にまとめた、という設定です。話が荻原浩っぽいな、と思ったりもしたけど(笑)すっごく面白かった!映画化になってるらしいけど・・・イナゴのいっちゃん。誰がやったんだろ?というわけで6月はこんな感じ。相変わらず小路幸也さんに恋する日々です(笑)。そして本嫌いのしゅんぼーが小路さんにハマりつつあり・・・・。ツイッターでそうつぶやいたら、小路さんご本人から「息子さんによろしく」と返信が・・・!!すっかり、小路さんに心を奪われております。
2012年07月07日
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【送料無料】 HEARTBLUE 東京創元社・ミステリ・フロンティア / 小路幸也 シヨウジユキヤ 【単行本】【送料無料】 21(TWENTY ONE) / 小路幸也 シヨウジユキヤ 【単行本】【送料無料】 ホームタウン / 小路幸也 シヨウジユキヤ 【単行本】GWは子供たちが試合だったりして、お掃除とお洗濯の合間に読書・・・あ、読書の合間にお掃除とお洗濯だった(爆)とにかく、小路幸也さんにすっかりハマっている私はGW中も彼の本にドップリ。【HEARTBLUE】は前回紹介したHEARTBEATの続編。続編といっても物語が続いているんじゃなくHEARTBEATで登場した人物たちが新たなミステリーに関わる話。一つひとつ、真実に近づいていくその道筋に引き込まれ、途中でやめられませんでした。【21】は、21をキーワードにした強い絆で結ばれた仲間の話。21世紀に21歳になる21人の同級生。ただ「仲がいい」だけじゃない仲間。そのうちの一人が自殺してしまったことで明るみに出るさまざまな事実。彼の自殺はボクのせいだ。ワタシのせいだ。それぞれそう思い当たる同級生達・・・。大事な仲間を突然失った彼らの動揺とやるせなさ。自殺の話だけど重くヘヴィな話じゃなく、キチンと小路ワールド。クラスのみんなそれぞれの個性がそれぞれの役割をきっちりこなしていてやっぱり、引き込まれて面白かったです。【ホームタウン】は、若い時の作品かな、と思わせます。えー、そんなことある?っていう犯罪があちこちにあるけど基本は親同士がケンカの最中に殺しあってしまった兄妹のその後の話。内容を書いてしまうと面白みが減ってしまうので伏せておきますが兄妹、男女、女友達、仕事仲間・・・・いろんな関わりがそれぞれ素晴らしくて胸の奥がちょっとあったかくなったりします。ありえないシチュエーションや犯罪があったりするので、そのあたりは小路さんの若さ(なーんて評論家っぽいぞ、私)を感じたりもしますがもうね、小路幸也が好きなもんで・・・・コレも面白く読みましたすごく筆の早い作家さんらしく、デビューして数年らしいけど作品が一杯出てます。次は何を読もうかな~~。あ~楽しみ
2012年05月08日
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【送料無料】ぼくたちと駐在さんの700日戦争(1(宣戦布告編))いや~、ほんっと腹を抱えて笑ってしまいました。映画にもなった人気ブログ小説なんですが、1970年代の田舎の高校生の青春小説。田舎に赴任してきた若い駐在さんvs地元高校生のイタズラ&報復合戦。どーしよーもなくバカバカしくて面白かったです。おバカ最高!
2012年05月07日
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小路幸也さんの小説を2冊。【送料無料】空を見上げる古い歌を口ずさむこれはデビュー作。メフィスト賞受賞の作品。最近の作品のような洗練されたみずみずしさと奥深さはないけど、ここから、作家小路幸也がスタートしたと思うと感慨深いものがあります。SFファンタジーとでもいうのかな。残念ながら、ちょっと私としては面白さに欠けるかな、という感じ。これを最初に読んでいたら、東京バンドワゴンに手を出さなかったかも。この作品を読んで、メフィスト賞に選んだ人たちは先見の明があったんだろうなぁ。ミステリ・フロンティア 15【86時間限定!エントリーで最大19倍!!22日10:00~25日23:59まで】HEARTBEAT/小路幸也こっちは、いや~すごい面白かったです。ん?この話はどこにつながっていくのかな?という感じで二つの物語が順番に語られていくのですが、読んでいくうちに「こ、ここでリンクしたか!」と唸らせる展開です。事件解決へ向けて動く、いろんな人が一本の筋道にいつの間にか並んでいる、というか。最後の最後に「え・・・・そういうことなんだ」とビックリもします。初期の作品のようで、ちょっと雑な作りを感じるところも少々ありますが面白かったので目をつぶるとしよう・・・・って、えらそうな私。でも、ホント、小路幸也さん大好きなんですってば。【送料無料】博士の愛した数式そして、ずっと読みたかったけどなかなかチャンスがなかったこの本。映画で話題になってたけど、映画よりもまずは活字、と思っていました。これはね~、切なく深くいいお話でした。久しぶりに、読みながら涙しちゃったりして。よし、映画。楽しみに見ようっと。というわけで、最近は3冊ほどを一気読み。今はやっぱり・・・・・小路幸也読んでます。えへへ。
2012年04月25日
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小路幸也さんにすっかりハマリにハマってます。東京バンドワゴンシリーズを次々、読破していた3月。東京バンドワゴンシー・ラブズ・ユー/小路幸也【送料無料】 スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン / 小路幸也 シヨウジユキヤ 【単行本】東京バンドワゴンマイ・ブルー・ヘブン/小路幸也【送料無料選択可!】オール・マイ・ラビング 東京バンドワゴン (単行本・ムック) / 小路幸也【送料無料】 オブ・ラ・ディオブ・ラ・ダ 東京バンドワゴン / 小路幸也 シヨウジユキヤ 【単行本】もう一気に次々と読んでしまいました。下町の古本屋「東京バンドワゴン」を舞台にアレヤコレヤと舞い込む萬相談ごとを、親身になって解決していく物語。どの本も、ホロリ。ほんわか。あぁ、ここでこの人とこの人がつながるのか!!なんて思いながら、本当に楽しい時間を過ごしました。LOVEだねぇ、をキーワードに、古きよき日本のお茶の間再現といった感じかな。朝ドラとかでやって欲しい・・・と思ってしまいます。で、この合間に有川浩さんの「県庁おもてなし課」【送料無料】県庁おもてなし課あはは、お役所と仕事するとこうだよねぇ。いやいや、ホント大変だよねぇ。という所からスタートして、高知の観光を盛り上げようと奮闘するお話。バカか!と蔑まれてもくらいつき、民間意識を取り入れながら若き公務員四苦八苦。コレねぇ、もう私、民間側として経験あります。まんま、私の体験談がもろもろ盛り込まれていて。おかしいな。有川さんに取材は受けてないけど(アタリマエだ!!)と思いつつ読み進めていくと、最後の最後に、10年以上前に私が企画書に書いたことと同じ事が、まんま出てきて。「観光客が手にとってくれなければ、パンフレットの意味はありません。 目指すは、書店やコンビニで手にとってもらえる冊子、です! これだけの情報誌の中から勝ち抜いて手に取ってもらうことが大前提です!」とプレゼンしたことを思い出しました・・・・。(さすがにライバルはるるぶ、とは言わなかったけど、似たようなこと言ったぞ)。うわー、何年経っても、まだそこの議論なのか! とある意味ガックシ(笑)。これは高知県のお話ですが、私と高知県は何の関係もないのでどこの自治体も同じような感じなんだろうなぁ・・・なんて思うと小説とはいえ、これはも~自治体関係者にぜひぜひ読んで頂きたい本だと思いました。若き公務員の奮闘ぶり、ダメ出しをしまくる厳しい高知出身の作家、時代を先取りしすぎて県庁を追われた凄腕の観光プランナー。相変わらず、登場人物が面白くてイキイキしていてもちろんいいエピソードがたくさん盛り込まれて・・・ステキな作品でした。
2012年04月07日
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【送料無料】静人日記これは、亡くなった人を悼む旅を続ける主人公、坂築静人の日記。亡くなった場所に赴き、どんな人だったか話を聞き悼む。その人がこの世にいたことを忘れないために悼む。被害者何千人、事故で○人が死亡。そういう数字ではなく「人」として覚えておきたい。事故や自殺、殺人など人が亡くなるにはいろんな形があるけれど亡くなった状況ではなく、亡くなった人を忘れない。という想いで旅を続ける静人の日記。おりしも、この本を読んでいる最中に3.11を迎えました。あの地震を経験し、津波で亡くなった大勢の人々。「津波で亡くなった」ということはもちろん事実としてあるけれど「津波で亡くなった人」ということより、「こんな家族がいて、こんな風に愛されていた人」として覚えておきたい・・・・という想いがこの本を読んで強まりました。テレビで報道を見るたび、辛くて涙が止まらなくて、直接の被災者じゃないのに多くの友人が被災して、今も連絡が取れない友達がいてそれでもちゃんと復興のために前を向いている、と自分では思ってたはずなのに、ちっとも立ち直れていな自分にビックリしてたけど。この本を読んで、津波で亡くなった人=可哀相という概念がほんの少し、取り除かれて。あの地に生きて、多くの人と関わり、誰かに愛されて暮らしていた人が亡くなったんだ・・・という、何というかこれが悼みの感情なのかな、そんな風に思うようになりました。うまく言葉にならない感情があって。東日本大震災のことも、まだまだ納得できない感情もあって。直木賞を受賞した「悼む人」を読んだつもりで読んでいなかったことに気づきながら、続編であるこの「静人日記」を先に読むことになったのはきっと、何か意味があるんだろうな、なんて思ってます。天童荒太さんの本は、読んだ後にずっしりいろんなことを悩んでしまうけどやっぱり読まずにはいられない、大事で大好きな作家さんだったりしますね。
2012年03月14日
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もー、すっかり小路幸也さんにハマってます。「ピースメーカー」コレ、読んでる途中に、ツイッターで小路幸也さんがこの本のモデルになったお姉ちゃんのことをつぶやいてた・・・・。で、つい「今、まさにピースメーカー読んでます」ってつぶやいたら「ありがとうございます」ってお返事が来ました。キャー!! とすっかりミーハー状態。もちろん、小説は裏切りなしの青春小説。敵対する運動部と文化部をつなぐピースメーカー的役割を担う放送部。あちこち取材をしながら、トラブルシューターとしての力を発揮するお話。優秀で伝説となった初代ピースメーカーの姉。姉ちゃんほどの力はないけど、仲間とタッグを組んで学校の平和(笑)のために奔走する弟とその仲間たち。いくつかの短編で構成されていて、その活躍ぶりにホロリ、ニヤリ。面白かったです。そして念願の、やっと手元にやってきた「東京バンドワゴン」【送料無料】東京バンドワゴンシリーズ化されていて人気がある本なのは分かってたけど、これもまた・・・・。いいですねいいですねー。東京バンドワゴン、という古本屋さんを舞台に、そこに暮らす4世帯の大家族のお話です。店主の頑固で一本気のオットコ前な江戸っ子じーちゃん。ロックンローラーの奔放息子とその奥さん。さらにその子供家族たち・・・・全員でえーと何人で暮らしてるんだっけ??お話を進めるのが、店主の奥さん。亡くなっているのにまだみんなの近くにいてナレーターを務めています。古きよき日本の家族がそのまま現代にいる感じ。そして粋。トラブルや家族の問題をキチンと受け止め解決できるまで向き合う。みんなが誰かを思いやって、厳しくも優しい家族のカタチ。シリーズを読んでいくのが楽しみです。さらに・・・・・そこへ届くのは僕たちの声。タイトルのつけ方がいい。この人、広告会社に在籍されていたらしく絶対、デザイナーじゃなくライターだったな・・・!と確信してます。言葉の響きや使い方が私のツボ・・・同じ匂いがします(笑)これは子供たちの特殊なチカラで人々を救う、SFチックな物語。読み終わった後に、胸の奥の方が何だかチラチラと疼くのは私が大人になった証拠だろうなぁ、と。子供の可能性と勇気を大人の立場から見るようになったからだろうなぁ、と。これが、子供だったら共感して共鳴して必死に応援する立場だったかも。どの本を読んでもちっとも飽きない・・・・。ホント、ドストライクではまってます。ハタチそこそこの頃は、難しい話ばかりを選んで読んで気取ってたけど(三島を持ち歩くのがカッコイイ、太宰を読んで暗いオーラをまとうとか)そういうベースの先に、現代小説の面白さを発見できてるんだと思ったりしてます。なーんて、最後はちょっと文学少女気取ってみたりして~。
2012年03月06日
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面白い本をイロイロ読んだ1月だったので、チマチマ書いてましたが、もー、ばーちゃんの騒ぎで続きが滞り・・・。とりあえず、まとめて書いておこうっと。1月は、いい作家さんに出会いました。その名も「小路幸也」さん。いや~、面白い!!ステキ!!どうして、誰も教えてくれなかったの!とか思ってしまった。【送料無料】東京公園【送料無料選択可!】さくらの丘で (単行本・ムック) / 小路幸也何と言ったらいいのか・・・・参りました。面白くて。いや、面白いというと語弊があるけど、瑞々しくて。といった感じかも。東京公園での、家族をテーマに公園で写真を撮る大学生。さくらの丘ででの、祖母から残された遺産(家)をめぐる思い出をたどる旅。とにかく、惚れました。今年は、小路イヤーになるのは間違いないと思ってます。それから、相変わらずの有川浩。【送料無料】 キケン / 有川浩 アリカワヒロ 【単行本】感想・・・・アハハハハハハ!! 青春最高!!!!青くさくて、バカくさくて、友情が熱くて。最高でした。そして、画像が探せなかったけど「切れた鎖」田中慎弥。芥川賞作家さん。「私がもらって当然。5回も候補になってからの受賞なんてマヌケなので断りたいが、選考委員の石原知事がショックで倒れると困るので知事と都民の皆さんのためにもらってやる」みたいなことを言ってた人。いやぁ、あの会見、最高でした。言ってることは高飛車で文字にすると「なんだ、コイツ!芥川賞だぞ」なんだけど基本「マヌケな自分」と思って会見してるので、すっごい面白かった。いやぁ、面白い人だ・・・と思ってプロフィール見たら、えぇぇぇ、三島文学賞獲ってる!! そりゃ今さらの芥川賞かもな。というわけで、とりあえずその作品を読んでみましたが・・・・やっぱり三島文学賞だけあって、難しい~~。そして暗い~~。面白さ、というのはないけどその難しさや狂気が小気味いいというか。でも、短編集だったけどその全てが狂気を感じさせる同じようなベースでテーマが違うのに、え、同じテーマで手法違うの?とか思ったり。次の作品を読むまでは、こちらも気持ちをトンガらせて持続させないと・・・。でも、難しくて終わりのない日本文学はやっぱりズシンと感じるものがあります。とりあえず、1月はこんな感じの読書の日々でした。そういえば、ここ数年は毎年、うわっ!!と思う作家さんと出会ってる。去年は有川浩。その前は重松清。その前は荻原浩。今年は・・・・小路幸也。今年はいっぱい本を読もう。と思った1月でした。
2012年02月10日
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お正月の読書報告、3回目。【送料無料】 その日のまえに / 重松清 シゲマツキヨシ 【単行本】奥さんが亡くなった「その日」。そう遠くない時にその日が来ることを夫婦できちんと知り、病気に向きあい「その日」がくることを一日でも遠く、と思いながらの日々。その日がきたとき、そしてその日の後のこと。なかなか切ないお話ですよ。このご夫婦に直接関係ない人たちの「その日」までのことやその後のこともうまく絡みながら命のことを考える、よいお話でした。一昨年、母がちょうど末期がんと闘っていたとき。余命を言うか言わないか悩んだっけなー。これが「半年」というのはあまりにも短くて結局言わなかったのだけれど。それがよかったのかどうか・・・・というのは、その時は納得していたはずなのにこういう本を読むと考えますね。結局、言わない選択というのは私たち家族が想う母への愛情だということでカンベンしてね、と言い訳したりするのだけれど。まぁ、あの状態で言われても・・・・かえって心残りを増やすだけだったよ。たぶん。うん、きっと。八日目の蝉 (中公文庫) (文庫) / 角田光代映画化になり、話題となっていた「八日目の蝉」も読みました。確か、女性作家のオムニバス本で角田さんの短編を読んだはずなのですが全く印象に残らなかったのですが・・・・これは、なかなかの一冊でした。愛人の子供を誘拐した女。その女と誘拐された子供との生活。その後の展開、そして誘拐された子供のその後・・・。不倫する人の気持ちは全く理解できないので、登場人物への想い入れは全くなくて完全に傍観者としてのスタンスが崩れなかった、という私としては冷静な読書の時間でした。後半、もうちょっと・・・・というところと、こういう結末になっていくのかぁ、はぁ。という残念ぶりは残ったけどこの誘拐犯を永作博美が演じた映画は、ぜひ見てみたいと思ってます。とりあえず、今日の報告はここまで。
2012年01月26日
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お正月はアレコレ本を読んでおりました。で、荻原浩さんは2冊読了です。1冊目はコレ↓。【送料無料】四度目の氷河期他の子とは容姿も体格も違う小学5年生。遺伝子研究者でシングルマザーのお母さんの部屋で知った、僕の出生の秘密。ボクは、クロマニヨン人の子だ・・・・!というお話。17歳で人生を語るなんて、と思うかもしれないけれど17歳でも十分に人生を語れるんだ・・・・という少年の成長記です。これは、すっごい面白かった!孤独な少年の想いに時に笑って時に応援して、そして涙が出ちゃったり。子供はどんな子でも、どんな環境でも、幸せでいないとダメだ。なんてことを思った一冊でした。夢中で読みました。で、もう一冊は映画化の原作。【送料無料】愛しの座敷わらし千と千尋の物語@ジブリ みたいな出だしだったんですがそこはも~、荻原ワールド全開ですよ。東京本社から東北の支社に異動となったサラリーマン一家。最初は支社に近いマンションに・・・・と思っていたのに古い古い一軒家に住むことになっちゃった一家。そこには座敷わらしが住んでいるけれど、座敷わらしを知らない一家とのいろんなやりとりが面白すぎでした。人には見えないものが見える・・・・という驚きがあるなかでその地方に住む人々は、見えなくてもみんな座敷わらしの存在を受け入れているからその家に暮らす一家と、東北独特ののんびりした周りの人々とのやりとりが何だかほのぼの、とてもいいお話でした。映画は最近、しきりに宣伝してますね。水谷豊さんが自転車でス~イ。でも、この自転車の騒動も原作ではクスッと笑ってしまうのです。映画、見たいなぁ。ということで、荻原さんは今年はすでに2冊。他にも、まだまだ読みましたので、またアップします。
2012年01月23日
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【送料無料】 海の底 / 有川浩 アリカワヒロ 【単行本】空の中も面白かったけど、海の底もこれまたホントに・・・・。巨大ザリガニが上陸して人を襲う話です。最初はかなりグロイよ・・・。知能も高く、仲間意識も強いザリガニなんだもの。で、潜水艦に逃げ込んだ子供たちと海上自衛隊員二人が無事に救出されるまでのアレやコレや。「くじらの彼」を先に読んでしまっていたのでそこに登場する海上自衛隊員二人の若い頃のお話、でもあります。参ったな。有川浩がこんなにツボだとは。お正月・・・・この後「三匹のおっさん」「塩の街」「植物図鑑」と続き有川ワールドにどっぷりで。自分でもビックリよ。【送料無料】三匹のおっさん【送料無料】塩の街【送料無料】 植物図鑑 / 有川浩 アリカワヒロ 【単行本】三匹のおっさん、は痛快。塩の街、はとても切なくて。でもラブコメ王道か(笑)デビュー作だけあって、まだまだ荒くてかわいらしーです。植物図鑑、は、ありえないシチュエーションでの恋愛話。これもなかなか考えられた構成で、面白かった。
2012年01月18日
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すっかりはまっております。副業の方の締切があったのですが、コレ終わったら有川浩~♪と、目の前ににんじんをぶら下げて頑張りました。そして、ご褒美、有川さんとの時間(笑)【送料無料】 空の中 / 有川浩 アリカワヒロ 【単行本】ラブコメ体質なのかと思っていたけど、え~、こんな話を書くんですか!というのが率直な感想です。完全、SFの世界。高度2万メートルの場所に存在する生物。知能もあり人間との会話が成り立つなんてSFの世界なんですが、これがものすごーく人間味あふれる物語だったりします。やっぱり、有川さんの話は面白い。そして切ない。ラブコメもモチロン少々。読みながらちょっと泣けてきちゃったり。やっぱり・・・・面白くて本を閉じられませんでした。もう一冊は、有川さんをメジャーにしたこの本。【送料無料】フリーター、家を買う。ドラマになって、原作者の名前を知って、女性なの!!と驚いて。結局、ドラマは時間が合わず一度も見られなかったけれど、面白かったという人が多くてやっと、図書館の本棚に戻ってくるようになり、原作を借りてきました。ご近所からイジメ続けられていた主婦がついに壊れて鬱病に。ニートな息子、自分の非を認めず自分が一番偉い夫、そしてキーマンの娘。家族の再生の物語です。しかし、これが登場するどの人もその辺にいそうな人ばかり。つまり、これがお隣のことと言われても納得できるような設定です。まぁ、ちょっと息子があまりにもいい形で成長するので違和感がなくもないけどガンバレガンバレと応援したくなり、クスクス笑いたくなり、親父を怒鳴りつけたくなりあっという間に読んでしまいました。土方のオッサンたちもいい味出してまして、面白く読みました。というわけで、今回は2冊。年末で忙しいのに、本が閉じられない・・・・あぅ。掃除、どうしよ・・・・。
2011年12月20日
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今日の日記のタイトルを見て、池袋ウエストゲートパーク!と思ってくれた人がいたら嬉しいなぁ。というわけで、池袋ウエストゲートパークのシリーズ10「PRIDE」読みました。【送料無料】 PRIDE 池袋ウエストゲートパーク10 / 石田衣良 イシダイラ 【単行本】ほんとこのシリーズは大好きです。しがない果物屋でありながら、池袋に起こる事件を解決するトラブルシューター。ちっとも気取ってなくて、スカッとする活躍で、ほんと面白いです。でも、いろんな事件が起こるわけだから胸が痛いのもホント。今回の表題作「PRIDE」は女の子が傷つく話だから、切なくて涙がでました。この本読むと、現代社会の問題点が浮き彫りになります。そして・・・・マコトがきちんと恋をする今作。友人でありGボーイズのキング、タカシの思いがけない女の子の好み。思い切り、IWGPの世界にはまりました。やっぱり面白かった!!それから初体験の逢坂剛「相棒に手を出すな」【送料無料】相棒に手を出すな逢坂剛さん、初めて読みました。すっごい面白い・・・ってわけではないけど、ところどころクスリと笑えました。詐欺師まがいの世渡り上手な主人公、騙したつもりが美人な相棒にすっかり騙されてうまいこと煙に巻かれてしまう情けなさ・・・・トホホって感じが面白かったです。短編集なので読みやすく、オチが何というか・・・小説にオチがあるっていうのも何というか変なんだけど、その変なところがおかしくて。機会があったら何かまた読んでみようっと。それと、有川浩さんは2冊。まず「シアター2!」シアター!2 著:有川浩この前読んで面白かった「シアター」の続編。借金を抱えた劇団のあれやこれやなんですが。うまく説明できないけれど、ほんと面白くて楽しくて途中でやめられません。兄弟愛だったり、仲間との絆だったり、切ない恋心だったりいろんな要素が入ってますが、情けなくてダメダメの劇団主宰、巧と完璧エリート兄貴の司のアンバランスさと、その中に同じDNAでつながるいろんな感情が物語に深みを与えているのかも。早くシアター3!が出ないものかと待ち遠しかったりします。もう一冊が「ラブコメ今昔」【送料無料】ラブコメ今昔防衛大臣に読ませたいですなぁ~~。国防を守る人間くさい自衛官の恋のお話。でも、国防という想いへの真摯さに心が震えますよ。戦争なんてまさか~~、と平和ボケの日本人であるワタクシですが自衛官の皆さんは、まさか~と笑ってなんかいないわけで。そのために厳しい訓練、厳しい日常、その揺るぎない自信に脱帽。でも・・・・ラブコメですから(笑)。恋する若者はいいですな、って話にしときます。有川浩さん、面白すぎてどうしよう。読んだらもう本を閉じられません・・・・。参りました。というわけで、最近はこの4冊。あれ、何か他にも面白くて一気に読んだ本、あったんだけど何だっけな。思い出したら、書き留めておきます。
2011年12月06日
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kawasemichanさんが以前にオススメしていた石田衣良氏の「シューカツ」ようやく読みました。【送料無料】シューカツ!就職内定に向けて頑張る大学生のお話。男女7人でシューカツプロジェクトチームを作り、マスコミ関係に全員合格するぞ!!と就職内定を取るために奔走します。シューカツなんてしたことのない私なので世の中の学生ってこんなに頑張ってるんだ・・・なんて思ったり。すっごく面白い!というような感じはあんまりなかったけれど知らない世界を垣間見た気がして読みやすくて楽しい時間でした。で、もう一冊は、しゅんぼー向けに借りた本。コレ、アニメになって話題になってたんですが、原作がありました。しかも「中学生にオススメ」という紹介の方も結構いたので借りてみました。森絵都さんの「カラフル」。 【中古】afb【古本】カラフル/森絵都死んだはずの魂があの世へ向かう途中、天使が現れ「おめでとうございます!当選しました!」と言われ別の人の体を借りて現世を生きる、というお話。前世で過ちを犯し、輪廻のサイクルから外れてしまった魂が当選して、借りることになった体は中学3年生の男の子。児童書とはいうけれど、なかなか面白いストーリーでした。この人の本は、中学生にオススメで何冊かあがってるので他の本も読んでみようかと思ってます。
2011年10月28日
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やっぱりツラツラとヒマさえあれば本ばかり読んでます。面白かったのは・・・【中古】afb【古本】ひなた/吉田修一4人の男女のそれぞれの日々を、季節を追うように書いてます。有名ブランドの広報に就職した女の子、その大学生の彼氏、その兄、そしてその妻。それぞれの都会での暮らし。端からみた生活と彼女たちの想い。4人それぞれの物語がほんとによくできていて、すごく面白かった。横道世之助を読んだ時の面白さと切なさを思い出しました。【送料無料】クジラの彼これは、有村浩さんの本。自衛隊の彼らをめぐる甘い恋の話の短編集です。もうちょっと若かったら、キュンって表現が似合う想いをしますな。この甘ったるい感じ、一生懸命な感じ、恋に不器用な感じ。国防に関わる皆さんの意外な一面を知ったというか・・・、いいですよ~~~。ラブコメ小説書かせたら、ほんとこの人以上に面白いもの書ける人いないだろうなぁ。なんて、思ったりしました。恋する人はみんな可愛いよね~。なんて思ってます。【送料無料】極北クレイマーチーム・バチスタのシリーズで一躍有名作家さんになった海堂尊さんの本。舞台は病院、経営圧迫、市との確執がもろもろあって帯を読んだ感じでは、これは面白い事件がいろいろあるぞ・・・と予感したんですが。見事に大外れ。読んでも読んでも面白い展開、何ひとつなく。最後になったらなったで、え、結局何がどうなるの?と解決もなく。かといって、その先に期待したいほどの面白さもなく。久々に、つ、つまらん・・・と言ってしまいました。海堂さん、すいません。というわけで、手元に本がなくなっちゃった。明日は図書館に行ってこようっと。
2011年09月18日
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何だか読書に勢いづいて、時間みつけてチマチマ読んでます。久しぶりの東野圭吾。図書館ではいつも彼の作品はほぼないのだけれどネットワーク検索したら、すでに予約を待っている人はいない状態。ここにはないけど、別の図書館に1冊あるなぁ。たぶん、返すとすぐ誰かが借りるという感じになってるんだろうなーと思い、私はポチッと予約をしてみました。うちの市の図書館の素晴らしいところは、いつも行く図書館になくても他の図書館(市内7箇所あります)にあったら、巡回車が取りに行ってくれるところ。で、これも巡回車が取りに行ってくれたようで、すぐに届きました。市長、このネットワーク整備ほんとすごいよ。ありがとう。【送料無料】カッコウの卵は誰のものオリンピックに出場した有名スキーヤーの娘がこれまたいいスキーヤーになり活躍しそうな兆しを見せているのだけれど親子二代でのスキーの才能に、DNAが関係しているんじゃないか、という話。そのDNAを調べられると困る父親・・・というところから始まります。タイトルからと、この始まりからして、DNA=親子関係にヒントがあるのは一目瞭然。で、事件が絡み、だんだん謎が解明されていくんですね。ミステリーなので、まぁ内容は伏せておきますが。面白いんだけど、何というか・・・・間のびしてるっていうの?東野さんらしい「まじかっ!!」「こうきたか・・・」という驚きがあまりなくて話としてはいろんなどんでん返しもあるけれど、ありがちな設定に想定していた範囲というか。珍しく、グダグダ感が残りました。で。臨場です。【中古】afb【古本】臨場/横山秀夫鑑識官の話なんですが、これ、ドラマがすっごく面白かったのよ。原作をぜひ読もうと思っていたのですが、原作も面白かった。鑑識に関しては天才的な目と感覚を持つ、組織からはみ出している鑑識官。こりゃ誰が見ても自殺だな・・・という現場に現れ「殺しだな」と断定。その鑑識観がすごくて、なるほど・・・と唸ることばかりで面白かったです。いくつもの事件が描かれているので、短編集のようで読みやすかった。ドラマではこの鑑識官を内野聖陽さんが熱演。渋くてハチャメチャぶりがなかなかよかったのですが原作読んで、やっぱり内野さんがピッタリ、と思ったのでした。
2011年09月09日
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