このところ例年よりも雨が多いような気がします。
それに気温が高くて春のように感じることも。
天候不順でなくてもなんとなくけだるい月曜日。
用事はザット済ませてお茶をいれ、中国の思い出にひたっています。
万里の長城に行った時も強い風が吹いて霧の深いはっきりしない日でした。
万里の長城と紅劇場
世界遺産にも登録され「宇宙から見える建造物」として名高い万里の長城。
2000年以上前、紀元前の秦の始皇帝の時代から明の永楽帝の頃まで
歴代王朝が2500年に渡って増改築をしてきた壮大な建造物は
現存する楼蘭から藩陽まででも6259.6km。
その時代、場所によって作り方が違い、歴史的にも興味深い遺産です。
長さや大きさもさることながら、長い時を経て作られてきた長城の時間の流れを思うと
限りない夢想が広がります。
憧れは長城の果て「楼蘭」「玉門関」そして「楼蘭」「莫高窟」。
玉門関は李白の詩にもうたわれた敦煌の北西90キロにある関所です。
古代より辺境の地に派遣された兵士の孤独や悲しみ、
そして、その家族の想いが砂漠の風の中に漂っているのでしょう。
長安一片月 長安一片の月
萬戸擣衣聲 萬戸衣を擣(う)つの聲
秋風吹不盡 秋風吹いて盡きず
總是玉關情 總て是れ玉關の情
何日平胡虜 何れの日にか胡虜を平らげて
良人罷遠征 良人遠征を罷めん
長安の空に一片の月がかかり、
家々からは冬支度のために衣をうつ音が聞こえてくる、
秋風が吹き止まないのは、
玉關の情が込められているから
いつになったら胡虜を平らげて、
愛する人が遠征から帰ってくるのでしょう
シルクロードで繰り広げられた歴史を感じに是非行ってみたいのですが、ちょっと遠すぎます。
今回は首都防衛のために築かれたという北京から近い「八達嶺長城」に行ってきました。
始皇帝が建造したといわれる中でも最大規模なのだそうですが、
最初は土を固め盛り上げただけのものだったといいます。
明代に修復され、日干しレンガを用いて強度を高め現在に至っています。
八達嶺長城には北四陵から入ると左右に「男坂」「女坂」と俗称される急峻な石段があります。
北四楼から右手に伸びる女坂の北八楼(標高888m)まではおよそ30分。
この日はあいにく霧が出て何もかもかすんで見えました。
霧の中に消えていく長城の先、行きつくところには
悠久の時間を超えて眠る幻の都市、楼蘭があります。
砂漠に飲み込まれた楼蘭は消えたさまよえる湖ロプノールの西岸にあったといいます。
城壁の高さは平均7.4m、幅は5.8mで5頭の馬が並んで進めるように作られたとか。
戦時のための見張り窓と矢狭間(銃眼)も要所要所にありました。
南四陵までは徒歩で小一時間、それよりはるか先にも続いていきます。
北四陵にもどり南延びる「男坂」へと向かいます。
南の男坂には手摺がなくては昇れないほどの勾配がある所もありました。
楼内で見張りをしていた兵士たちはどんな気持ちですごしたのでしょう。
北方からの敵(匈奴)の侵入に備え寒い冬も昼夜目をこらし、敵兵を見たらのろしを上げ
臨戦態勢に入るために平時から家族から遠く離れ配置された兵士たち...
南三楼にあったアーチ型の門は何のためだったのか、崩れたところもあり分かりません。
楼の中やレンガの窓などにはギリシャ建築の影響も見られ、
シルクロードを通して文化の行き来があったことを物語っています。
残念なことに日干しレンガのいたるところには無数の記念の(?)落書きがありました。
こんな落書きも何世紀か後には文化遺産となるのでしょうか、疑問です。
霧で心ゆくまで万里の長城の壮大な眺めを楽しめなかったのが心残りでした。
この映像のように晴れ晴れとした長城を眺めたかったものです。





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