全2件 (2件中 1-2件目)
1
作者:乃南アサ乃南アサさんの、女刑事音道貴子さんシリーズの1つ。これも、少し前に読んだ「未練」同様、いくつかの短編から成り立っている。短編集としては3作目にあたるらしい。偶然だけれど、ちゃんと順番に読んでいるらしく、時系列に沿った内容(前に登場した人とか前に遭遇した事件)はちゃんと理解できる。今回は、相方が研修中の使えないキャリアぼんぼんだったり、ノンキャリアだけどやっぱり若造だったり、ノンキャリなんだけど京大卒のけっこうできる、それでいて厭味じゃないいい人とか、いろんな人と組みながら仕事をしている。そしていつの間にか何作か前から登場している彼氏とはそのままいい関係が保たれていて、それどころかその彼までもが事件に巻き込まれてしまったり。警察という堅苦しい上下関係の男社会の組織の中で、彼女は一生けん命やっていると思うし、誠実だし、女としてとても尊敬できると思う。もちろん、こういう働き方は独身だから簡単にできることであって、これをWMでもやり続けようとすると大変なことになりそうだけど。本当は、彼女がWMとして奮闘しながらこの仕事を続けるところも読んでみたかったりして。でもなー、「未練」で、彼女の先輩がWMとしてがんばっていたのに、子どもが実は犯罪者になってしまった、という事件があり、その先輩も母親でいることにとても追い詰められてしまっていた、という描写があったからなぁ。働いていると、子どもには目が行き届かないという描かれ方になってしまっていたような気もする。うーん、そういう方向性になるんだったらこのままでいいのかも。
2008年09月12日
コメント(38)
作者:乃南アサ先日読んだ「未練」に続いて、乃南アサの女刑事音道貴子さんシリーズ。こちらは2冊に渡る長編。短編集の次が2冊の長編とはギャップが大きい?(笑)ネタばれになってしまうということもあり、あまり内容は多く語れないけど。あ、語ってもいいかな?いや、これから読もうとする人もいるかもしれないので、それはやっぱりいけないでしょう。とりあえず上巻の後半で相方との関係が変わってくるところから、彼女の捜査状況ががらっと変わっちゃいます。実は、その時の経験がのちのちの彼女に大きく影響することにもなるんだけど。(その影響が、「未練」のある短編にも、「嗤う闇」のある短編にも反映されます)状況がかわってから、いきなり話が手に汗握るというか、そういうはらはらな展開になってくるので、そこから電車の中で座っても眠らずに読み続けるようになり、夏休みが終わったら一気に読書がすすみました(笑)貴子さん、活躍というか、がんばりました。
2008年09月08日
コメント(0)
全2件 (2件中 1-2件目)
1