MATRIX7

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2010.08.30
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カテゴリ: モータースポーツ
 日本のサッカー界には、代表監督に大物を呼びたいという夢があった。Jリーグ関係者に頼るしかなかった狭い監督選びをやめて、候補者を世界に広げようという信念があった。ところが、世界的な監督を勧誘した経験がないので、原委員長が世界中を行脚して交渉するかしかなかった。交渉はうまくいかずに、これを察知したマスコミ陣が就任の遅れを叩き始めて監督騒動が勃発した。
 冷静に考えてみれば、監督の就任時期など問題ではない。むしろ、焦って不適当な人物と契約することのほうが危険になる。代表チームの監督は、今後の日本サッカーの方向を大きく左右する。原委員長が「攻撃型サッカー」を標榜する人材にこだわった理由も理解できる。このままの日本風スタイルを続けると、強国に成長することは難しい。
 築き上げてきた日本風のスタイルを捨てるには、勇気がいる。岡田ジャパンが獲得した成果を顧みずに、新たなサッカースタイルを取り入れることを執念深く求め続けたことに驚かされる。日本に足らないのは攻撃力と叫んでみても、点を取れるストライカーもいないし、敵陣に斬り込む精神が希薄では、いつまでも進化しない。長年続いてきたスタイルを変化させるには、それなりの大物を呼び、反対論を抑えつけねばならない。
 イタリア人のアルベルト・ザッケローニは、ACミランでリーグ優勝している。その他に、インテルやユヴェントスを指揮している。これだけの百戦錬磨の監督が、日本代表監督に心を動かした意味は大きい。日本は南アフリカ大会で敗北したけれど、選手たちはサッカーの世界にインパクトを残したらしい。その強い印象がザッケーロの心をうごかしたことは間違いない。
 いずれにしても、日本サッカー界の流れは変化せざるを得ない。それが成功するかどうかは、現時点で予測できない。ザッケローニ監督就任によって、何が始まるかには興味があるけれど、イタリア人の信念は固いことも知られている。日本人に染み付いている日本風のサッカーはどこにいくだろう。





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Last updated  2010.08.30 19:03:55
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