ボストンこども園を運営してー自閉症セラピスト塩田玲子のページー

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2010.05.17
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学生時代にボランティアサークルに所属していて
そこで自閉症の女の子(4歳くらい)に出会い、
そこから今のお仕事にいたっています。

学生時代、私は全く周囲が読めず、はっきりいって今でも思い出したくない
事が沢山あります...

それはさておき、この頃「偽善」についてよく考えました。やっぱりボラをしていると
やたらに正義感だけが強い人がいたり、明らかにいい事してるぞ感の強い人がいたりして
うさん臭いと思いました。

アメリカのABC系列に Extreme Makeover House Edition という番組があります。

この番組は経済的に困っている人などから家の改築リクエストを募り
選ばれた家族の家を1週間で大改築する、というコンセプトで、大体選ばれるご家族というのは
家族の中に病気の人がいたり、障害を持った子どもや、親自身が障害を持っているなど事情がある
ご家族が多いのです。

私は実はこの番組がすごく好きで、毎週見ています。
この番組のホストは、私が学生時代思い描いた正義感たっぷりを絵にかいたような人です。
しかも声が高くて大きいし。

でも学生時代から今までこのお仕事をしていて私の中で何がかわったかというと、
たとえ偽善でも、偽善だ、偽善だと批判して何もしない人よりも、何かしよう、と思い行動する方が
よっぽどましだ、ということです。

災害のボラや、道端で玩具を落とした子どもに落としたよ、って言ってあげる、
もっと言ってしまうと電車の中で席を譲る。そんな事も、あいつかっこつけてるよ、
って横目で見るよりも、よっぽどいいと思うんです。

もちろん、サービスを受ける立場にある人も、サービスを受け入れるか受け入れないか決定する
権利がありますよね。この人はちょっと、と思えばそれはそれでいいわけです。
そこで私たちがとやかく言う事はないんです。

このExtreme House Makeoverもその中の一つで、必要な人が集まり、サービスを受けたい人だけに
サービスを提供し、最後はありがとう、と言ってもらい、みんなが涙する(そして私もなぜかもらい泣き)。
いかにも、って番組なんですが。

もう一つ言ってしまいますと、初めは多分正義感の方が強かったんだと思います。
この番組に出てくるホストを始め、デザイナーや大工さん達も。ただ、数年かけて、それが
本物になったような気がします。今、番組内で涙するスタッフを見ていると、そう思います。

だから、きっかけは意外に色々あって、でも、数年続くというところに実は鍵があり、
段々と色々自分達も学び、考え方が変わって行く。

かわいそうだけではやっていけないし、そんな事思ってもらっても仕方ないと思っている人は
世の中には沢山居る。だからといってボラだけではやっていけないそんな厳しさもあったりして
段々と、人助けという枠から、飛び出して行くんだと思います。

上手く伝わるかどうかわかりませんが、ふと思ったので書いてみました。














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最終更新日  2010.05.17 11:01:43
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