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2017.04.26
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カテゴリ: 塾以外のお話


興味がなかれば、飛ばしてください。

本格的に高校生に古文を教え始めて5年が経った。
最初は塾生の要望に応えるため、必死で勉強したが、
最近ではほとんど趣味のレベルで自ら楽しんで勉強し、
受講する生徒に指導をしている。

定番の「源氏物語」はもちろんのこと、
それら平安時代の物語を真似たジャンルの擬古物語(堤中納言物語など)、
伊勢物語や大和物語に代表される歌物語、
徒然草や枕草子に代表される随筆(いまでいうエッセイ集)、
平家物語や平治物語、保元物語などの軍記物、
土佐日記や和泉式部日記などの日記、
今昔物語や宇治拾遺物語などの説話集などなど、
いろんなジャンルの古文を読み、勉強をしていると、
それらが書かれた当時の慣習、風習、死生観など
様々なものが垣間見れて興味深い。

1000年以上昔であっても、その価値観が今と変わらないものも多い。
例えば、入試頻出出典の「徒然草」
言わずと知れた吉田兼好の随筆集である。
そこには、仏教的無常観を根底とした吉田兼好の人生論、処世訓、求道論などが
書かれており、何とも人間味に溢れたものの見方が垣間見れる。
その中に
「あぁ、今も昔も変わらないんだな」
と思わせるところがたくさんある。
こんな一文がある。
「いやしげなるもの。居たるあたりに調度の多き。」
「いやし」は重要単語ね。
1.身分が低い 2.下品である 3.むずぼらしい
ここでは2の意味。
「調度」は「道具」のこと。今でも「調度品」て言うよね。
つまり、訳は
「下品な感じはするもの。座っている周りに道具類が多いこと。」
うーん…
自分も自然といつも座っている、自分の手が届く範囲に物がたくさんあるかも…
兼好さん、直します…

まぁこんなことが書いてあるのを読んでいると、
なんだか楽しくなってくる。
まぁ古文を楽しめるようになったのは、
自分がそれだけ年を取ったということなんだろうけど。
他にもね、少し縁起でもない話をすれば、
歳をとり、嫌でも自分の身の回りの親しかった人たちがこの世から去り、
「死」というものが今まで以上に「身近」感じるようになった今、
「仏教的無常観」というものが、自然と納得できるようになり、
逆に「生きる」意味というものを考え、行動するようになった気がする。

今は、何もかもが便利になったが、
冷静に周りを見渡してみると、
決して幸せそうに見えない人々で溢れている。
逆に、電気も水道もなく、今から考えたら何もない時代に
季節の移り変わりを楽しみ、情熱的な恋をし、生を全うする人々の姿を古文で読むと、
「もしかしたら昔の人たちのほうが人生を謳歌していたのではないか」
と自然に思うことも多くなった。
もしかしたら「古文を勉強する意味」っていうのは、
改めて「幸せに生きるとはなにか」ということを考えさせる、
そんなところにもあるのかもしれない。

ほんと、時間とお金に余裕があれば、
大学の文学部に入ってもっと古文の勉強をしてみたいなぁ。







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最終更新日  2017.04.26 15:34:54
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