フィギュアスケート時々バレエ~浅田真央とパトリック・チャン応援記

フィギュアスケート時々バレエ~浅田真央とパトリック・チャン応援記

2007年11月08日
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4日、6日と観て、昨日の夜帰宅しました。いや~、本当に観に行けて良かったです!
正直ザハロワがどんなマルグリットを見せてくれるのか、全然想像出来なかったのだけど、意外にも良く似合ってた。というか、本当に「マルグリット」だったと思う(私的には)。私は「椿姫」って、生の舞台では一度も観たことないし、有名なノイマイヤー版も映像で2、3回しか観たことない。「マルグリットとアルマン」にいたっては生の舞台は勿論、映像でさえ一度も観たことない。なので、「椿姫かくあるべし!」という強固な思い入れというか思い込みというか、そんなものが一切ない状態だったのね。だからその分、まっさらな気持ちで舞台に臨むことが出来た。それも大いに与って力があったと思います。けど何と言っても今回の舞台では今まで知らなかったザハロワを観られた、という気持ちが大きいです。今まで彼女のことは、クラシック作品でしか観たことがなくって、こういう「人間的」なザハロワを観たというのは本当に初めて。クラシックでの、生ける芸術品のような、一分の隙もなく完璧に整えられたあの天上の美のようなザハロワが私は好きで好きで仕方が無いのだけど、こういう「人間の顔をした」ザハロワも良いですね~。「鎮座まします」って感じの芸術品のようなザハロワに感情移入することなんて絶対に出来ないけど(注・だからこそ、良いのですよ~、私はもともとバレエの主人公に対して感情移入したいタイプの観客ではありませんので)今回のマルグリットにはちょっとほろっとしてしまうところさえあった。特に別荘での幸せの場でのザハロワが良かったな。本当に観ているこちら側の緊張も解けるというか、二人の恋人たちの幸せに、なんだか微笑みかけたくなるような、ちょっと泣きたくなるような、そんな気分にさえなってしまった。
え~、前置きが長くなったけど、ザハロワは私が思っていた以上に「マルグリット」だった。
登場時の白い衣装が本当に素敵で、ザハロワの椿姫のイメージにぴったりだった。清らかなゴージャス感、とでも言うのでしょうか。光り輝いているのだけど、その「輝き」はあくまで清らかなんですよね。無色透明のダイヤモンドの煌きのよう。ザハロワらしい硬質な美しさで輝きまくっているのだけど、それはあくまで「色の付いていない」美しさなんだよね。何色にも染まらないという美しさ。そんなザハロワにあの白の衣装(シルク?)はすごくぴったりだったと思う。高級娼婦とはいえ貴婦人のような気品、気高さを持っていてこの姿にならば、アルマンもそりゃあ一目惚れしてしまうだろう、理性も何もかも捨ててこの人と共に生きて行きたい!と思ってしまうだろう、と観客に思わせるだけの説得力は十二分にあったと思います。
「香りの無い」椿を愛したというマルグリットに、ザハロワのあの姿はぴったり嵌っていて、本当に美しき高級娼婦だったと思う。パーティーを心から楽しんでいるのだけど、どこか儚げでもあり、夢のような幻のような、そんなザハロワのマルグリット。いやいや、こんなマルグリットを見てしまってはアルマンの心はもうすっかり彼女のもの。「恋の奴隷になりました」的に絶望的なまでにマルグリットに心を奪われてしまったアルマンと、彼の情熱に打たれ、パリを離れる決意をするマルグリット。愛おしそうに部屋中の家具に触れて行くマルグリットの姿が印象的でした。けど、話の展開速いな~。いきなり侍女がスーツケース?を持ってくるんだもの。コートを被せたりして。等々、突っ込みどころは結構あるのだけど、まぁそれは置いといて(笑)。と言ったそばから何だけど、どう見てもこれはバレエ「マノン」からの引用だろ、と思ってしまう所が結構あったなぁ。パーティーでの酔客とマルグリットの友人の娼婦?との踊りなどレスコーとその恋人の踊りそのものに思えたし、極めつけは椅子に腰掛けたマルグリットに対しアルマンが思いの丈を訴えるシーン。これってマノンに対するデ・グリューと全く同じじゃん。いや、まぁ別にいいんだけどね。良かったから。
とまぁ結構突っ込みたくなる所もあったけれど、基本的には良かったです。と言うか、正確にはザハロワとマトヴィエンコが良かった、と言うべきなんでしょうが。特にザハロワは、初めてこういう「人間的」な役を演じているのを観て、すごく新鮮だったのと、意外にも良く似合っていて嬉しい驚きだった、というのが大きいです。マトヴィエンコの方は4年前にデ・グリューを観ていたので、ある程度は想像出来ましたが、美しくて高貴な若者が、マルグリットと出会ってしまったがゆえに激情の赴くまま突っ走ることになる、そんな若者像を熱演していたと思います。
この二人のつかの間の幸福が描かれる別荘での場面は本当に良かったです。あのブランコにはビックリしましたが。新国立劇場ならでは、の演出なんでしょうね~。文化会館では無理なんだろうな~(笑)。





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最終更新日  2007年11月08日 15時45分02秒
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