殿上人日記

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2014年11月21日
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カテゴリ: 美濃の旅

飛騨の里2

2006年5月22日 「岐阜は木の国、山の国。」

  天皇、皇后両陛下をお招きして、岐阜県下呂市で
  全国植樹祭が執り行われた。岐阜県の森林率は
  約8割で、高知県に次いで全国第2位なのだが
  第二次世界大戦中に木材と燃料として、伐採をされ
  山は荒廃を極めていた

  地道な植林によって、現在の森林率に高めた結果
  人工林の割合は45%となったのだが。しかし
  林業、山間地の農業を生業とする人は、高齢化し
  後継者は無く、人工林も、里山も荒れ果てている

新緑3

  おりしも異常気象により、食糧不足で他国の援助を
  求めている国は、世界で39国であるが、この傾向が
  続くと食物の価格は高騰し、食物自給率の低い日本は
  厳しい状況になると、新聞に掲載をされていた

  高度な工業生産技術によって、世界のトップスターの
  公演や、高級ブランド、世界の珍味を東京で楽しむなど
  贅沢をしてきた日本だが、第二次世界大戦に踏み切ったのは
  経済封鎖による、原材料&エネルギー不足が要因ではなかったのか

田舎の夏。8.16

  愛国心という言葉が、新聞に載る事が多いのだが
  何とかファンドは日本を棄て、海外に拠点を移した
  毎年3万人もの日本国民が絶望の果てに、自ら命を
  絶っている。日本の国土も、日本の民も守れないのに
  茶番劇としか思えない

  日本の食を守る農業、国土を守る林業をおろそかにし
  キツイ、汚い、安い労働は、外国人に移行しつつあり
  簡単にお金儲けをしようと、錬金術にうつつを抜かし
  都会の高層ビルから、天下を取ったように下界を
  見下ろしている若者たち

1/24夕焼け3

  彼らは、朴の木の花を見たことがあるだろうか?
  桐の花を見たことがあるだろうか?

  新緑が、風にそよぐ木漏れ日の美しさ
  一面の緑と、広い青空、満天の星にかこまれる日常
  もうすぐ、蛍が舞いかう季節となろう

新緑1

      みどりをそめて 朝の日が
      高い梢に ゆれている
      嶺から嶺へ 小鳥もよんで
      岐阜は木の国 山の国
      伸びる希望を うたおうよ

                岐阜県のうた


2009年9月30日
「美濃国から信濃国へ、すぐに尾張藩で筑摩県、長野県で今は岐阜県」

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  元N県知事も、テレビで意気揚々とコメントされていたのが
  注目のダム中止。信長いわく人間五十年(人の寿命はせいぜい
  50年)をダム建設で賛成だ、反対だと揉めに揉め、やっとと
  いうところで、最後の最後になっての大どんでん返しの中止
  表明は、平成の馬籠の越県合併のてんやわんやを思い出す

  昭和33(1958)年、長野県の「神坂村」は県境を越えて
  岐阜県中津川市への合併で、大部分が中津川市に編入
  されながらも、長野県の横槍が入って島崎藤村の生まれた
  馬籠地区のみが、長野県に残され山口村と合併させられ
  以来40年以上

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  きっついですよ~。うちは賛成、隣は反対。学校も違えば
  本来ならば友達になった同じ年の子ともは、目をそらせ
  口も利かないくらい。農協とかの出入り業者も違うし
  婦人会も違う。嫁に来たときには、スゴイところに来た
  もんだと・・・・それが住民投票による多数決でやっと
  まとまっての岐阜県への合併が決まったと思ったら

  馬籠出身の島崎藤村は長野県人のアイデンティティだとか
  当時のN県知事が言い出して、地元民がどんな嫌な思いで
  日々を暮らしているかもまったく知らないような、軽井沢に
  お住まいの著名な文化人の皆さんが名を連ねての、越県
  合併反対の長野県の新聞広告を、ネットで見た(中日新聞
  岐阜版だから読めない)時の悔しさは、今も忘れられない

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  ブログを見てもわかるように、信州の自然も文化もグルメも
  好きな私だが軽井沢は登場しない。東京の飛び地であるように
  思えるし、セレブな住民に対して、この時のトラウマもあるの
  かもしれない(ちなみに白馬は遠く、上高地は交通費が高い
  ので、なかなか行けなくて紹介が出来ないだけで好きだ)

  だいたいが木曽は、古代に美濃国と信濃国で領有が争われ
  貞観年中(859~876年)に、朝廷が国境を鳥居峠として
  室町中頃までは、美濃国木曾荘という記述もあったぐらいで
  戦国時代に武田信玄が領有した事で、信濃国の筑摩郡に
  編入をされたそうである

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  徳川幕府時代には、木曽は尾張藩の領地だったし、明治に
  なっても、松本を県庁にして、松本、伊那、飯田、高島、高遠
  尾張藩領であった木曽地域、高山などの飛騨国との合併で
  筑摩(ちくま)県が誕生したが、明治9(1876)年に松本の
  筑摩県庁が焼失したのを、きっかけに筑摩県は分割をされ
  飛騨国は岐阜県に、残りは長野県に合併されて消滅をした

  そんな訳で、何が長野県だと思う元筑摩県民もいただろうし
  馬籠は尾張藩の領民であるという誇りを、「水戸黄門」でも
  扱ってたし、うちの舅でも、昔、尾張藩主がうちに休憩で
  たち寄ったそうだと自慢しているくいらいだ

  国立大学だって長野ではなくて、信州大学で本部も松本だしね

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  島崎藤村は明治5(1872)年の馬籠生まれだから、じゃ
  筑摩県出身という事になる。前にブログでも筑摩書房の
  創立者が小野宿出身だと紹介したが、「筑摩」という名は
  特別なものかもしれない

  そう思うと松本が舞台だったドラマ「白線流し」で、飛騨から
  移り住んだ老人から聞いた白線流しや、ドラマ後半で飛騨に
  移り住んだ渉(長瀬)や、NHKの朝ドラでさくらが松本から
  バスで高山に入ったり、あぁ野麦峠・・・・女工哀史にしても
  なんでアルプス越えて飛騨から出稼ぎ?と、思った謎も解ける

  飛騨と松本は、筑摩を通じ思いのほか近い存在であったかも

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  ダムは貴重な国民の税金を使う大事業であるだけに、慎重に
  調査、議論をした上で判断し、住民のケアもお願いしたい

  党のマニフェストにあるから、国民の支持を得たなどと
  いうような乱暴な結論付けはどうかと思う。というか首長や
  大臣などのトップの個人的な主張だけで、事業の根幹を
  変えてしまうような大転換って、どんなもんだろう

  伊勢は津で持つ、津は伊勢で持つ、尾張名古屋は城で持つ
  とも言われていたが、1945年5月14日の名古屋大空襲で
  本丸御殿、大天守、小天守、東北隅櫓、正門、金鯱などが
  焼夷弾の直撃を受けて、大火災を起こし焼失してしまった

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  関ヶ原の合戦で天下を制覇した徳川家康は、1610年に
  清洲から名古屋への遷都に着手して、来年で四百年になる

  開府四百年を記念して、伝統的な建築手法にのっとった
  名古屋城本丸御殿が復元される事になり、元尾張藩の縁から
  市からの発注で、木曽の上松や、裏木曽の上矢作などから
  伊勢神宮の遷宮にも使われるような、最高級の木曽ヒノキが
  たくさん切り出され、工事も本格化していた

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  ところが「住民税の10%減税」を公約にする河村たかし
  名古屋市長が就任をして、大きな公共工事は見直したいと
  名古屋城本丸御殿復元も、事業の凍結を姿勢を示したのだ 

  市長は賛成派、反対派を招いての市民討論会を開いて
  事業継続を求める声が多数を占めた事から、一転して
  「千年先を考え、未来の子どもたちに自慢できるものを
  残す」と、継続が決まったとか

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  それどころか、戦後にコンクリートで復元をされている
  名古屋城天守閣を、木造によって忠実に建て直したいと
  表明しているそうで・・・独りよがりに成らずに、広く様々な
  人の意見に耳を傾けようとする柔軟性こそが、このような
  変化の早い混沌とした時代には必要なのかもしれない

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  テレビ旅番組のラストシーンにも使われる馬籠の新茶屋は
  信州のサンセットポイント百選だったそうだけど、岐阜県に
  なったしどうなったんだろう。時代の為政者の都合でよって
  くっついたり離されたりと、国の境は変わろうと馬籠の人は
  常に、美濃国に沈む夕日を見下ろしていた

  俳人の正岡子規が、木曽路を訪ねた事を「かけはしの記」に
  書いており、ここを訪れての言葉は・・・

        今ここに至りては世界を別にするの感あり。 

    いつもありがとうございます。皆さんのブログには明日の
    土曜日に伺います。今日は娘とお出かけしてきます





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最終更新日  2014年11月21日 08時32分30秒
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