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2007.08.07
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カテゴリ: 教育相談だより
シャワー.gif
 自閉症について知りたい方は、以前も書きましたが、「光とともに」を読まれることをおすすめします。漫画で読みやすい上に、所々コラムのような形で自閉症児に対してどのように接すると良いのかというノウハウが書かれています。また、途中からの巻から読み始めてもけっこう内容がわかるように物語が区切られています。
 特殊教育(特別支援教育)の分野では、自閉症児への教育技法の研究はけっこう進んでおり、このようなコミュニケーションの障害を持つ児童を育てる方法はかなり確立されています。(いろいろな議論はありますが)ここで字で読むよりも、漫画の中に出てくるものをストーリーに沿ってご覧になった方がよくわかると思います。関心のある方にはおすすめします。

 ここからは、普通学級にも1人くらいはいるかもしれないアスペルガー症候群に絞って話を進めます。彼らは友だちからちょっとずれていて、集団行動をとると一人だけ関係ないことや勝手なことをしていることがしばしばあります。また、妙にまじめなことを言い張ったり、融通が利かなくて周囲をイライラさせることもあります。

 彼らが友だちとうまくいかない、集団行動がしっかりとできない大きな原因は、我々がふつうに使っているコミュニケーション手段の半分が彼らに「見えない」からなのです。

 私たちは言葉で相手になにかを伝える時、しぐさや表情などで、言葉の意味に微妙なニュアンスを持たせたり、時には言葉と正反対の意味を持たせたりすることがよくあります。アスペルガー症候群の子どもは、こういう「微妙なもの」を読み取ることがなかなかできません。字にした言葉の意味だけしかわからないのです。

 例として子ども同士の会話をあげてみましょう。言葉を「 」に、アクセントや表情などで伝えている『言葉にしていないメッセージ』は(  )の中に示されています。

A「おい、今日返されたテスト何点だった?」
 (オレ、返されたテスト悪くて落ちこんでんだ。お前も悪いのを聞いて安心したいんだよ)
B「オレ50点、お前は?」
 (教えてやるけど、聞くからにはお前も悪いんだろうな。悪いどうしの仲間なんだろう?)
A「勝った!オレ55点だ。」
 (勝ってよかった。でも、お互い悪い同士だから、喜んでも冗談ですませてくれるよな?)
B「クソ、負けた!」
(まあ、おたがい似たようなもんだな、お前が喜んでもハラは立たないよ)
A「Cは100点だろうな。あいつ頭いいから。」
 (Cができるのがうらやましい。ねたましい。くやしい、そうだろ)
B「そうだよな。それにひきかえ、オレら、バカだからしょうがないよな。」
 (できないのが情けない、悲しい。でも、本当は誰かに「そんなことないよ」と言ってほしい)

 といった具合に、言葉にならない部分でお互いの気持ちを察し合うやりとりがたくさん行われていることがわかると思います。アスペルガー症候群の子どもは、(   )で書かれた部分をほとんど読めないのだと考えてください。ですから、
「オレ、バカだからしょうがないよな。」
と話しかけられたら、
「うん、その通りだね。」
と答えてしまうかもしれません。これでは友だちの中で浮いてしまうのは当然でしょう。また、先生が「体操服を着て外に出なさい」と指示を出したとしても、アスペルガー症候群の子どもは、体操服を着るのだから、当然赤白帽子もかぶるということがわからないのです。その辺のところがピンと来ないのです。

 このようにして、友だちとトラブルが多くなり、集団行動からもずれていってしまうことが多いのです。  
こう見てみると、教室にいる高機能自閉症やアスペルガー症候群の子どもへの対処の仕方が少しずつ見えてくるのではないでしょうか。





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Last updated  2007.08.07 11:15:24
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