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2008.01.29
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カテゴリ: 教育相談だより
泥棒.GIF
 ドッジボールやリレー、休み時間の遊びなどで、異様に勝ち負けにこだわり、自分が負けると すぐに友だちに文句、暴言を吐いたり、時には暴力までふるう子、いわゆるキレる子がいます。
 こういう子への対処、指導はとても難しいものです。何があったかをつかんで被害を受けた子に謝らせるぐらいまではできますが、今後繰り返さないという意味では、毎度無力感を味わわされるものです。
「そんな態度を取ったらみんなに嫌われるぞ」
などと指導しても多くの場合は効果がありません。その場ではわかってもまた同じことを繰り返します。
「きっとこの子はADHDなのに違いない」とかたづけてしまうのは簡単ですが、ほとんどの場合はそれでは解決になりません。
 ADHDの症状が顕著ならば、医学的な処置が必要かもしれません。しかし、大部分は、「ADHDとは決めつけらるほどではないけど・・」といった子がキレているのではないでしょうか。
 原因論はこの次に回して、まずは教師としてできる有効な対処について考えてみましょう。

○ガツンと叱る 厳しく叱責する
○何がいけなかったのか、どうしていけないのかをていねいに説く
○相手の気持ちを考えさせる
○自分の行動がどういけなかったかをよく考えさせる

 以上教師が一般に子どものトラブルでの子どもに行う指導方法は、こういったキレる子に対しては、どちらかというとあまり効果がないことが多いようです。
 やはり、キレる子は、なにか難しいものを持っている場合が多いのでしょう。

 キレる子・・・自分の中に生じる怒りの衝動が抑制できない子だと考えることができます。
 ストレスを感じると、気持ちをコントロールできずに、それを行動化してしまうというわけです。
 こういう子は、徐々に、自分の衝動をコントロールできるようにするということを目標に、指導、援助をしていく必要があります。

「お前、こんなことですぐ頭に来て切れて、だめだろ!なんでもっとがまんできないんだよ。」
こう叱ってしまっては、『そんなこと言われたっておれだってわかんねーよ、がまんできないんだからしょうがないよ・・・』という方向に向かってしまいます。
「頭に来ちゃったのか、胸のあたりがカーッと熱くなったかな?がまんしようとしたけどそれを押さえきれなかったんだな。」
 こう声かけをした場合はどうでしょう。教師は2つのことを子どもに伝えています。
○君の中に怒りの衝動がある。
○その衝動を抑えようとした君自身がいる、でも、力が足りず押さえきれなかった。
これを図に表したのが、下の、「まんじゅうの図」です。
心をまんじゅうにたとえてみた図です。
 怒りの衝動をあんこに、それを抑えたりコントロールしようとする自分自身を皮にたとえました。(図1)
 切れやすい子とは、この皮の部分が薄くて弱く、そのため、中のあんこがブチュッと外に飛び出してしまう、そんな状態だと考えられるのです。(図2)
 だから、この薄い皮を少しでも厚くして、あんこを受け止められるよう援助していく声かけが子どもの心を育てると考えられます。
「○○君なりにがまんしようとがんばったんだよな。」
心の中には衝動を抑えようとする自分もいるんだということに気づかせましょう。
「口では言ったけど、手は出さなかったね。抑えたんだよね。」
本人なりにがんばっているレベルがあります。がんばれたレベルまでを評価してやりましょう。
「今は反省できるんだね。次、むかついたとき、今日よりもがんばってみようよ。先生も応援してるから。」
 反省は、自分を客観的に振り返れている証拠。本人の意欲を高めることが大切。
あんこ.jpg
この、「まんじゅう」という考え方は、キレる以外でも子どもの問題行動全般にあてはめて考えることができます。
(「まんじゅう」は、ちば教育研究所の水元和憲先生の心理モデルを学校の子どもに応用したものです)





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Last updated  2008.01.29 23:37:05
コメント(4) | コメントを書く


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Re:まんじゅうの皮(01/29)  
しっかかもっかか さん
先日、下の子の保育園でちょっとしたトラブルがあり、ある子が脱走する騒ぎがありました。
先生が『我慢も教えないと…』って。
このおまんじゅうのお話しをプリントアウトして、お手紙を添えてお渡ししました。
誰もに同じ我慢を強いても無理があること、条件付のOKも一つの我慢の方法であることを伝えたかったんです。
3年生のお兄ちゃんは、YESでもNOでもない『第3の答え(条件つきのYES)』が上手になってきたので、パニックも少なくなりました。まんじゅうの皮を厚くするには、周りの適切な支援が不可欠ですね。 (2008.02.06 12:59:51)

そぐわなかった削除願います。  
18代目 天影 さん
久々にコメントさせて頂きます。
大人も子供も「キレる」という行動が目立ちます。
単純に「怒り」という衝動的な行動であれば、
沈静化すれば客観視が出来て「反省」という
教訓を得ます。
しかし、最近のこの「キレる」という行動は
単純な衝動行動として片付けられるんでしょうか?
駅のホームで肩がぶつかっただけで人を殺す。
怒りからは離れますが、好きな相手に振られたので
殺してしまう…など
単に「怒りの衝動」として片付けるのは如何な物かと
思っていました。

今回のtot23さんのブログを読んで1つわかったのは
「皮」これが重要なんだ!という事です。
皮には色んな物が有ります。小麦もあれば蕎麦も
ある。米粉だってあります。つなぎももちろん
入るでしょう。これを人生でいうなれば「経験」と
いう物が皮を構成するんですね。

ちょっと長くなりました。
また、拝見させてもらいにやって参ります。
では… (2008.02.06 13:34:24)

しっかかもっかかさんへ  
tot23  さん
コメントありがとうございます。

がまん、耐性など、すべての子が「みんな同じ」ではないという発想ですよね。

「条件付きのOK」ということを自分でするということは、自分の中の「あんこ」と「皮」のイメージがはっきりできているということだと思います。だから、自分で自分の皮を強化する工夫ができているのですね。
これってすばらしいことだと思います。
こういう子たちが目指すひとつのゴールではないでしょうか。
まわりの支援、助言がすごく適切だったのですね。 (2008.02.06 23:12:17)

天影さんへ  
tot23  さん
おひさしぶりです。
コメントどうもありがとうございます。

大人の「キレる」行動については、NHKでもやっていましたね。これは、また別に考えていかなければならない問題だと思います。
ここでは、「キレる自分」に対応する自分に焦点を当てていこうというものです。

>皮には色んな物が有ります。小麦もあれば蕎麦も
ある。米粉だってあります。つなぎももちろん
入るでしょう。これを人生でいうなれば「経験」と
いう物が皮を構成するんですね。

なかなか深いですね。
ほどよい程度の経験を積ませてあげることができるのが理想なのだと思います。それが与えられた人はだんだんきれなくなっていくのでしょうね。それを与えていくのが教育・・・?と言えるのでしょうか。

次から、キレる「あんこ」に焦点を当てていきますので、よかったらのぞいてください。
(2008.02.07 00:05:50)

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