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2008.02.13
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カテゴリ: 教育相談だより
女子生徒2.gif

 前回は、「解離」という心の働きによって、キレる心が作られるということについて説明しました。
 自分のネガティブな感情を感じないようにしながら、親にとってのいい子の自分、親にかわいがってもらえる自分をやってきた子ども。
 その子が小学校に入って、環境がガラリと変わります。やらなければならない勉強、楽しくない集団行動、友だちとのトラブルなど、いやがおうにも不愉快な気持ち、ネガティブな感情にさらされます。家庭ではそんな感情を感じないできました。というよりは、そんなものを感じることはぜったいに「許されない」ことだったのです。なぜなら、そんな感情を感じることは、親からの激しい攻撃を受けるか、あるいは親の愛情、保護を失うことにもなりかねないからです。
 ところが、学校という雑多で多様なコミュニケーションが混在する集団の中では、ネガティブな感情が頭をもたげる余地が生まれるのです。(もちろん、恐怖で子どもを統制するような先生が担任だったら、その子は家庭と同じスタイルを通していい子でいることでしょう)

 こういう子どもが学校でキレる場合について、例をあげて説明しましょう。
 例えば、友だちと、順番の取り合いなど、つまらないことで言い争いになったとします。親との関係の中では感じないようにしてきた「不満」「反感」「敵意」などのネガティブな感情が、心の中に湧き上がってきます。
 こういうネガティブな感情に慣れている子なら、相手の子に「おい、おれの方がが先だろ」とか、「なんだよ。ずるいぞ。」とか、相手に対して「抗議」「不満の表示」場合によっては「交渉」など、何らかの働きかけをします。
 ところが、ネガティブな感情に向き合うことなく、解離させてきてしまった子は、この感情を適切に処理できません。
 こうなるとこの子は、親に対してきたと同じようにこの不愉快な感情を「解離」させるか、そうでなければ、この不愉快さを処理できず、相手に対して暴力的に怒りを爆発させることになってしまいます。
 これが、「キレた」状態です。

 心の中に、今まで解離させてきたはずのネガティブな感情を抱える子ども達は、キレて乱暴をするばかりでなく、その不愉快で不安な状態を、さまざまなゆがんだ形で解消しようとします。
 友だちの物をこわす、落書きをする、いやみを言う、物を隠すなどのいじめ、嫌がらせをするのです。キレて暴れるのにくらべると陰湿で屈折していますが、これも、自分の中の抱えきれないネガティブな感情を解消しようとする行動なのです。
 あるいは、固まってしまう場合もあります。黙ったままで、表情をこわばらせ、何を話しかけてもこたえもうなずきもしない・・・・これも、今までまともに向き合ってこなかった感情を心の中に抱えて、どうしていいかわからなくなってしまったのです。

後はスッキリ

キレて暴れて、大騒ぎをしているA君、やっと抑えて別室に連れて行きます。落ち着かせたあとで、人に迷惑をかけない、暴力をふるわない、同じ過ちを繰り返さないといった話をすると、素直にうなずいて話を聞くのですが、どこか手応えがありません。「どうしてあんなことやったんだ?」と聞いても、「よく覚えてない」などという答えが返ってきます。

 キレてしまう子は、いったんキレてしまった後、みょうにスッキリといい子にもどってしまうことがよく見られます。また、あとで落ち着いてから話を聞いても、キレていた状態のことをあまり覚えていないということもよくあります。さっきまですごい形相で暴れていたのに、人なつっこく先生にまとわりついてきて、先生の方が戸惑うということもあります。
 子ども自身、自分の中で起こったわけのわからない感情に振り回されていた状態ですから、よくわかっていないのです。
 キレた子に話を聞くときは、あまり覚えていないことが普通だということを心に置いて、少しでもあいまいでも話ができればいいというつもりで対応しましょう。





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Last updated  2008.02.13 23:51:22
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