《 幸せのひろいかた 》  フェルトアート・カントリー木工 by WOODYPAPA

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2020年05月26日
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『新型コロナウイルス騒動』で、日本国民に危機感が一番に迫ってきた事件は、志村けんさんの新型コロナウイルス感染と死亡のニュースだった。

所属事務所の発表によると、志村さんは3月17日に倦怠感をおぼえ、19日に発熱と呼吸困難の症状が出現、20日に都内の病院に搬送され「重度の肺炎」との診断を受け入院、23日に新型コロナウイルス陽性と判明した。

志村さんは2016年にも肺炎で入院、今年1月には胃のポリープが見つかり内視鏡手術を受けていた。
手術をしたということは、大怪我をしたと同義で、体の補修工事中ということである。
年齢が70歳ということを考えれば、重症化のリスクはかなり高かった。

この時点でかなり心配はされていたが、25日に転院して「ECMO(体外式模型人工肺)」が装着されたと聞き、生還率は50%になったと思った。
ECMOを使用して新型コロナから回復した率が、約50%というデータがあったからだ。
(閑話:同僚の女性のご主人が、某医療会社のECMO担当だった。犬の散歩でお会いすることもあるが、身近な人に最前線で活躍している人がいた。)

しかし、全国民の願いと関係者の努力もむなしく、29日に志村けんさんは他界した。
発症からたった10日間の、急激で深刻な悪化ぶりだった。

志村けんさんは世代を問わず日本人なら誰でも知ってる、一人一人のそれぞれの記憶に残されている存在だ。
親の顔より多く見ていたぐらいの、当たり前にそばにいる顔だった。

僕より少しお兄さんになるが、思春期前後からほぼ人生を同一に歩んできた。
ザ・ドリフターズとコント55号に熱狂し、崇拝していた子供時代。
同じ空気を吸った同期の人だ。

もちろん子供のころに見ていたザ・ドリフターズに志村さんは映っていない。
TVのこちら側で同じように笑っていた方だったから。

しかし、志村さんはあの完成されたギャクグループのザ・ドリフターズに加わり、しかもグレードアップさせついには支配するようになるのだ。
これは、ほんとにすごかった。

志村さんの加入は、新井注さんという存在感の強烈なメンバーの脱退を受けてのものだった。
もともと加藤茶さんの付き人だったというから、格が違い過ぎる。
年齢もドリフの中で一番若い加藤さんと7歳も違う。

大御所の壁に臆せず(本当のところびびりながらだっただろうが)、若き志村さんは新しい感覚で次々革新を起こし、『東村山音頭』や『烏の勝手でしょ』『怒っちゃやーよ』などヒットギャグを連発、ついには旧ドリフメンバーを凌駕してしまう。
あの師匠に当たる天才加トちゃんすら踏み台にしてしまった。

志村さんはドリフに加入する前、「マックボンボン」というコンビでデビューしていた。
その芸風は、現在活躍中の栃木の漫才コンビ「カミナリ」のように、相方をばんばん叩く。
やたら叩く。
叩くにとどまらず蹴飛ばしてもいた。
それがあたかもいじめかパワハラで、見ていてあまりいい気持ちはしなかった。
ナベプロの抱き合わせで番組を持っていたのだろうが、経験不足は否めずすぐに消えてしまった。

そして次にTVに映ったのがドリフ加入だったから驚いた。
そんな前段があったので、ドリフファンからはあまり歓迎されていなかったと思う。

向かい入れたドリフのメンバーは、みんな自分がトップになりたいという意識がなく、逆に志村さんを人気者に仕立てようと盛り上げるのだった。
そのかいあって「アイーン」が生まれ「ひげダンス」が誕生した。
ドリフのバックがなくても、「変なおじさん」や「バカ殿様」で半世紀近くトップコメディアンの座に君臨していたのだった。

まだまだ語りたいが、志村伝説はまたの機会に譲って、新コロナに話を戻そう。

志村さんの発熱・呼吸困難発症は19日。
PCR検査を受け、新コロナ陽性が判明したのが24日。
もし、19日のうちに検査を受けて対応していたら事態は変わっていたかもしれない。
なのに4日ないし5日のタイムロスを余儀なくされたのは、厚生省の指導である「発熱4日ルール」のせいである。

新型コロナウイルス判定のPCR検査は、「37.5度以上の発熱が4日以上続いた時」と定められていた。
正確には「そう思われていた」のかもしれないが、実際は医療関係者も含めみんなそう思っていた。

それが5月になってから「誤解されていた」と言を覆し、しれっと発熱4日ルールは厚生省サイトから削除された。

4月23日に亡くなった岡江久美子さんも、この発熱4日ルールのせいで確定が遅れ命を失っている。
混乱のさなかの出来事にとやかく言いたくないが、このルールの弊害は初期から指摘されていたが、この間政府は放置していた。
いまさら”誤解”などと人のせいにしてほしくない。
加藤厚労大臣の誠実な陳謝を求む。

日本はPCR検査を抑えたために医療崩壊を防ぎ、死亡者を少なくできたという論もあるが、本当だろうか。
僕のリテラシーのなさのせいかもしれないが、検査をすると医療崩壊を起こすという理論がわからない。
検査をして、陽性者を隔離するのが感染者を増やさないことにつながるので、結局医療負担を少なくするはずだ。

志村さんの病状の急変は、『サイトカインストーム』が原因と考えられる。

『サイトカイン』とは、免疫系細胞が発するたんぱく質の総称で、連絡物質として体中を駆け巡る。
中には感染症に対する防御反応の作用をするものがあり、それが過剰に生産されると自己を攻撃するようになり、気道閉塞などアレルギー反応や、多臓器不全を引き起こす。
このサイトカインが”暴走”している状態を『サイトカインストーム』という。

新コロナウイルスで亡くなる人は、ほぼサイトカインストームを起こし、肺が動かなくなり急死する。
志村さんの病状の経過を見るとそう考えられる。

治療の手立てとしては、もう少し早い段階で診断確定をして、サイトカインストームを抑える投薬をする。
つまり、PCR検査がすぐに行われ、免疫を抑える薬が処方されていたら、助かった可能性が高い。

たらればで、後から考えたことが、過去に戻ってできるのだったら、死ぬ人などいない。
わかっているけど悔しいじゃないか。

志村さんのPCR検査が受けられなかったのは、感染者と接触した覚えがなかったため、発熱4日ルールに縛られる羽目になった。
つまり、いつどこで誰からうつされたのか分からない。
それだけ不顕性感染者が蔓延していたといえる。

ECMO装着のために転院した時には意識がなかったようなので、本人も最後まで自分が新型コロナに感染していたことを知らなかったかもしれない。

ただし、症状のない人に検査をする必要はない。
症状が出た人に対して、診断を確定するために用いる。
症状のない人は、たとえ感染していたとしても、重症化せず自然に治る。
新型コロナウイルスは、肺炎になったときだけ危険な病になる。
だから、PCR検査が必要なのだ。





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最終更新日  2020年09月28日 19時54分41秒
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