2003/03/21
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テーマ: 戦争反対(1248)
カテゴリ: カテゴリ未分類
米国の昨日3/20(木) 2週間ぶりにTerryさんと会った。
(彼は私の"man-to-man"の英会話パートナーであり、シリコンバレーで既に2つの会社を起業した国際感覚豊かなインテリジェンス溢れるジェントルマンである。)

2週間ぶりとなったのは、先週 彼がSanDiego(サンディエゴ)で開催された技術カンファレンスに出席して不在だったためである。 だが、さすがそこは彼である。その日程を使って経営関係のセミナも併せて聴講してきたという。
特に今回は、後者セミナの「各社販売チャネル戦略」と「知的所有権の取扱い」に強い興味をもったそうだ。おそらく、最近2つ目の会社のオペレーションに忙しくしているようだから、そのせいもあるのだろう。本当に いつも知的好奇心に溢れ、有益な情報の摂取に余念のない人である。

■ イラク攻撃以外の話題 ~ 知的所有権
―――――――――――――――――――
今回も例のごとく興味深い話題が続いたが、米英によるイラク攻撃を話題から外すはずもなく、その話題になる迄の内容は どうしても前座の観を否めなかった。
ただ、その中で1つだけピックアップすると「知的所有権」の話が印象的だった。この話題は そのTerryさんのセミナの話題にも共通し、私が今現在Stanfordに居ながら 正直 最も当惑している点でもある。
例えば、大学と企業の間の「知的所有権」に関しては、両者の間にかなり厄介な権利分配上の取り決めがあり、易々と特許や論文の執筆にはかかれない足かせとなっている。
その詳細については近々、当社の法務関係者から詳細なレクチャを受ける予定である。。。
一方、こうしたある種のジレンマに僕が苛まれているのを見て、Terryさんが少し悪戯っぽく「Welcome to US!!」と言ったため、思わず苦笑してしまった。。。
つまり、こうしたジレンマに突き当たるということ自体が米国の一定の深さに踏み込みつつある、ということを意味し、そうした権利主張社会が米国だ、というのである。
どうも 「待ってました!」と「よく頑張っているねぇ。」の2つの思いがTerryさんの中にあるようなのである。。。

■ イラク攻撃 ~ 一致しない価値観
―――――――――――――――――
さて、2人の間に一定のけん制的雰囲気とウォーミング・アップがあってから、僕からイラク攻撃の話題を切り出してみた。
しかし 話し始めてすぐに、今回もやはり根本的な価値観がTerryさんと私の間で違うことに気付く。。。
上にも書いたように、彼は 間違いなく 非常にインテリジェンスに富んだ優しいジェントルな人であり国際的な造作も深い。それは、これまでの付き合いの中で疑いようがない。。。

しかし、彼の思考のベースがいわゆる米国の強いキャピタリズムに根ざしているように思う。。。つまり、世界は自由化された「グローバル資本主義」でまわっていくべきであり、それによって世界各国が自由主義経済と民主化で豊かになっていくのがベストという考え方である。それこそが 民衆を豊かにし、貧困による暴力や理性のない行動を抑止する、ということである。
その一方で、そうした動きを阻害する因子(例えば、米国から見たイラクやアフガニスタンのテロ組織など)は解決し 取り除いて行くべきもの、といった考え方が強い。
そうした考えに基づくと、今回のイラクの一件は 米国流キャピタリズムの阻害因子に他ならないため、それを排除しようとしたところ、フランスがポーズ半分で国際舞台に駆け上がってきて 妨害を働く、というような扱いである。。。(T_T) つまり、キャピタリズムを世界的な視点から見れば フランスの行動も(大局的には)愚行に過ぎない、というものである。。。
(フランスとイラクは 米イラクの蜜月の関係以降も、武器の提供元と購入元という強い関係を保ってきたのは事実である。しかし、本当にそれだけがフランスの反戦動機と決め付けられるのだろうか。。。?)
彼と話していると、例えば911テロの件に関しては、どうも あの事故が全ての発端になったかのような論調が多いし、今回の件についてはあたかも初めからイラクが極悪であったかのような発言が目立つ。そして、イラクの独裁政権の転覆を止めようとするフランスについても、非難発言が目立ち、私との感覚・考え方の大きな差に大変驚かされる。。。

私は 国際社会の醜悪な問題には 大元にそれなりのきっかけと そこまで至ってしまった何らかの理由があると考える方である。こと最近のイラクやアフガニスタン、朝鮮問題などは 根本的に米国が強く根深く関わっている のは間違いなく、しかもある時期までは蜜月の関係であったものが米国をとりまく環境の変化と共に悪い関係へと変わっていったものも少なくない。

私が毎回Terryさんと話していて強烈に違和感を感じるのは、私自信が以下のような思いをもっているからだろう。。。

▼ 米国のキャピタリズムが目指す金銭的・物質的富裕は、東洋や戒律の厳しいアラブ諸国にとっては 必ずしも全てではないこと。
背景とする文化や習慣によって、物質的なものよりも、より精神的なものを大事にする人々も多いこと。米国はそうした文化的背景を理解してあげるべきである こと。
決して、米国流キャピタリズムを強制すべきでないこと、またその尺度でのみ善悪を決めるべきでないこと。

▼ 米国流キャピタリズムによって、各国を自由主義経済と民主化で救うと言いながら、その一方で投機的なヘッジファンドの手による ’96以降の台湾や韓国の経済を壊滅(アジア通貨危機)のように、一国ご都合主義的側面が強い輩が存在すること。
それは、武力でないまでも、固定相場制を足がかりに経済立国しようとするアジア数カ国の経済を完全に壊滅させてしまった(食い物にしてしまった)こと。
そして国際社会は そうした事実をつぶさに観察し 記憶している、ということ。

▼ イラクが突然醜悪になったのではなく、米-イラクの蜜月の関係後、明確な関係悪化要因があったはずであること。
本質的にはそこを解決しなければならないこと。
そうした議論は911テロや朝鮮問題にも当てはまること。
イラクの場合、米国の反共政策の下では積極武装支援された「反共の壁」であったし、朝鮮半島が強制分離されたのも米ソの対立構造によることは言うまでもない。

▼ 仮に、残念ながら 武力行使に踏み切るとしても、それには絶対的に国連安保理の合意が必要であること。
軍隊も経済力も国連は 米国には決して及ばないものの、国連設立時の主旨からして、国連による決定が最大限に尊重されるべきであること。
原理原則である国連の取り決めを「なし崩し的」に公然と破棄するのは、今後 危険な国々・地域に対して「先制攻撃」容認の既成事実として伝わってしまい、第2、第3の悪例を引き起こす可能性が非常に高いこと。
国連の意義を無力化してしまうことは、国連とは異なる また新たな国際協調のためのフレームワーク(枠組み)を必要とすること。そして、今回のイラク攻撃の記憶の後では、その新たなフレームワークも機能しない・理解されない可能性が高いこと。

イラク攻撃について考える。。。その1(1/22(水)US)
イラク攻撃について考える。。。その2(1/27(月)US)
イラク攻撃について考える。。。その3(3/18(火)US)
イラク攻撃について考える。。。その4(3/18(火)US)






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Last updated  2003/03/25 12:16:37 PM
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