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カテゴリ: マダム論
土曜日だったかしら。
放送大学で、「建築意匠論」というのをやっていました。

滅多にこの放送を見ることなんてないのですが、あんまり素敵だったので、書き留めておこうと思います。

私が見たのは、「門」と、「窓」でした。

まず、「門」の話から・・・


人は、昔から様々な「門」を作ってきました。それは、決して意味のないことではなかったのだそうです。入門、破門といった言葉が表わすように、精神的な移動も含んだ上で、門は存在してきました。


人は、「門」を通ることで、こちら側から、あちら側に行くのです。
ロダンの地獄の門は短絡的ですが、もっと、抽象的にも「門」は存在しています。

「門」は、出入りする境目にありますが、門の前まで来て、中に入れない場合もあります。「門」は、拒絶することも内在しているのです。




ティトゥスの記念門 : Arco di Tito, Italy, Rome; A.D.81 ローマにおいて保存されている最も古い記念門。ドミティアヌス帝(A.D.81-96)によって、父ウェスパシアヌス帝と兄ティトゥス帝のために建てられた。


人は、門の前までやってきます。
そこで、呼吸を整え、気持ちを整理し、こちらの空間から、向こうの空間へ自分を移動させます。

門には、準備の意味もあったかもしれないのです。

そうして、ヨーロッパの石の門は、次第に厚みを増していきました。
入る事への意味が増幅していったんだと思います。

写真を探したのですが、適当なものがなかったので、想像してください。

石の門は、アーチ型。
幾重にも積まれて、門の天井部分の石はひだのようになっています。

この石のひだは、空間の圧縮を現すそうです。
門を通るとき、人は、非常に圧縮された空間の層を通り抜けることになります。

すると、アーチの形にこだわったのもうなずけますよね。空間でも、液体でも、圧力がかかってつぼまって行く時、四角くすぼまるのはおかしいです。
必ず、角が引っ張られて丸くなってしまいます。

厚ぼったく、円形であることが、空間の圧縮の象徴だったのではないか。
と思われます。だから、アーチなんだと・・・




さて、ここで、一つの仮定を考えてみました。

一人の天才が日本にいました。
彼は、ヨーロッパの石の門を見たことはなかったけれど、宣教師から、未知の世界の話を聞くことができる立場にいました。

宣教師は、語ります。
ヨーロッパの教会の素晴らしさ。
礼拝の持つ意味。


彼は、茶道の宗匠でありました。
茶道を通して、求道する人でありました。
まず、礼拝における聖体授与、ワインの回し飲みから、濃茶の作法を編み出したのは有名な話です。もちろん、異議を唱える人もいますけど、ここでは、この影響を受けたと仮定してみます。

彼は、また、お茶の空間そのものも、創造しようとします。理想の茶室です。



でね。

ここで、突然、下記のような説明が出てくるんです。
朝鮮半島の民家に利休の創造した茶室とよく似たものがあるのは、事実らしいですが・・・。




茶室待庵(国宝)は千利休の作とも言われるが、侘び茶の境地をよく示している。
にじり 口は、千利休が屋形船に入る様子を見てヒントを得た、とされる。
朝鮮半島の民家から ヒントを得て考案したという説もある。








なんで突然、朝鮮なのかなあ?
って、思いませんか?
たとえ、李朝の茶碗に恋をしていたとしても、
そこに、哲学があったかどうか。


ただ、似ているだけかもしれませんよね。
そうかもしれないけど、そうじゃないかもしれない。


私たちは、別の想像してみましょう。
キリスト教の礼拝によって、お濃茶の回し飲みを考え付いた利休さんは、
茶室にも、西洋の意匠を取り入れようとしたんじゃないかしら。


つまり、にじり口は、外界と茶の世界をつなぐ入り口だったのでしょ。
なぜ、小さくしたのか・・・・


石の文化である西欧建築は、空間を縮小するとき、厚みを増し、アーチを作ることが出来たわけです。

しかし、木と紙の文化である日本建築では、そうはいかない。

もちろん、東大寺の山門みたいな大きな門もあるけれど、
それは、侘しくない。寂しくない。


彼は、厚みを持たずに空間を圧縮するため、”面積を小さくする”という方法を考え付いたのではないか。

はたして、にじり口の前で、人は、茶席に入る準備をし、心を整え、静かに待ちます。



そして、狭き門より入るのです。







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Last updated  August 30, 2006 12:03:40 AM
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