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2011.09.30

バージニア　No.1

(2)

テーマ：パイプたばこを吸おう(1839)

カテゴリ：パイプ煙草インプレ

　このバージニアNo.1を購入して吸うのは、実は３回目だったりします。

　この煙草は、価格が安いですし、バージニア系煙草の基本みたいな扱いをされることが多いですが、そのためか、煙草屋さんに薦められて私が初めて買った三つのパイプ煙草の一つだったりします。ただ、当時は結局上手に吸う事ができず、この煙草についてはピンとこないままで終わってしまいました。

　二度目にこの煙草を買ったのは、このブログで煙草の記事を書き始める直前ぐらいの時期でした。ある程度は普通に吸えるようになって、過去にピンとこなかった煙草をもう一度評価しなおすために買ったのでした。でも、その時もやっぱりピンとこなかったように記憶しています。

　という事で、最初にこの煙草を吸ってから凡そ１年が経った訳で、もしかしたら今度こそ評価が違ってくるかもしれないという思いがあって、また試してみることにしたのです。特に今回は、これまでと違う詰め方を試してみようと考えました。

　皆さんご存知の通り、この煙草はフレイクをある程度崩したレディーラブドという状態で販売されています。今まで私は、このレディーラブドの状態から更に手で揉んで、良く解してからボウルに詰めていました。でも、良く考えてみると、崩れてはいるけれどもフレイクはフレイクです。基本は圧縮された煙草です。しかも、「レディーラブド」とは「ボウルに詰める準備ができている」という事を意味するので、基本的にはこれから更にどうこうする必要はないのかも知れません。それならば、フレイクを詰める時のように、解さずに適当に丸めて火皿に突っ込むような詰め方をするのが、この煙草の本来の吸い方なのではないかと思い至ったのです。

　フレイクのような圧縮された煙草は、ラフに丸めて火皿に突っ込んで、ドローがスカスカの状態で吸い始めても、喫煙の過程で熱によって煙草の圧縮が解け、結局は適度で均一な密度に煙草が勝手になるので、解す必要がない・・・、というような事をどこかで見聞きした記憶があります。
　今回は、そういう詰め方を試します。

　開封時の香りは、例によって熟成の浅いバージニア系特有の煙草らしい香りで、甘ったるい香りはありません。今回はその香りに加えて、カブトムシの幼虫を飼う時に使うおが屑のような、ちょっと土臭い匂いを感じました。こんな匂い、前からあったっけか？

　で、パウチから出した煙草は解さずに、そのまま適当にまとめて火皿に突っ込みます。それで火皿から飛び出ている分を適当に押し込んでパッキング終了、着火します。

　吸い始めてみますと、う～む、バージニアのフレイク煙草の味です。（笑）　ちょっと前に試したオーリックのフレイク「ゴールデン・スライスド」に良く似ています。紅茶っぽい軽快な甘さは少し薄い感じがしますし、ちょっと土臭い匂いが時折混ざりますが、私が目隠しして吸い比べたらゴールデン・スライスドと区別できないかもしれません。バージニア系の非着香煙草らしい、軽い甘さの美味しい煙草です。
　ふむふむ、これがバージニア系フレイク煙草のベーシックな味ということなのでしょう。

　火付き・火持ちは良いのですが、その分少し過燃焼になりやすいような気がします。過燃焼になると、土臭い匂いが強まるようです。

　喫煙序盤にスカスカだったドローは、喫煙中盤になる前に適度な重さのドローに変わりました。今回特に気を付けていたので感じ取れた変化なのですが、なるほど、これが熱によって圧縮が解けるという現象なのかも知れません。

　喫煙中盤、過燃焼にならないように、いつもよりチビチビ吸います。この辺の感覚は、本当にフレイク煙草とオーバーラップします。で、そうやって吸っていると、砂糖一杯だけ入れた上等の紅茶っぽい例の味で、美味しく吸い進めます。

　そして、そのまま美味しく吸い切って喫煙終了。なかなか美味しい煙草でした。
　以前この煙草を解して詰めて吸った時は、味の輪郭がもっとぼやけていたように記憶しています。それに対して、解さずに適当に詰めた今回は、実にバージニア煙草らしい味をはっきりと感じながら十分に堪能することができました。どうやら私にとっては、フレイクっぽく詰める今回のやり方の方が、この煙草は美味しく吸えるようです。

　１年経って、ようやくこの煙草を美味しく吸える方法を見つける事ができたようです。

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