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2012.06.04

カロライナ・ブラック

(2)

カテゴリ：パイプ煙草インプレ

　やっと次の煙草に辿り着きました。ロバート・マッコーネルの「カロライナ・ブラック」です。
　選んだ理由は特にはなく、とにかく手当たり次第にお店の棚からピックアップしたような感じです。パッケージが地味なので、吸った事のある人は少なそうです。

　開封時の香りは、バニラ、蜂蜜、柑橘類といったところで、欧州系の着香では良くあるパターンです。カットは、ラフカットとリボンカットの混合なのですが、刻みが非常に大きいです。リボンカットの葉では、幅が5mmくらいありそうな勢いです。手触りは比較的乾燥している方でしょうか。

　大き目のパイプに詰めて着火しますと、最初に来るのは甘い柑橘系の味です。それに少しナッツ系の風味が加わり、全体として尖った所のない穏やかな味になっています。とは言え、それはぼやけた感じではなく、やや硬質で輪郭のはっきりした味わいに思えます。

　喫煙中盤に差し掛かる辺りから、バーレー的な舌への刺激が強くなりました。過燃焼したバージニアの刺激のようでもあります。ただボウルは全く熱くなっていないので、本当に過燃焼になっている訳ではなさそうです。

　喫煙中盤を過ぎてくると、ナッツ系の味が強まってきます。ちょっとオイリーにも感じます。ナッツ系の味と言うと、ラールセンの「シンプリー・ユニーク」を思い出しますが、ちょうどあの煙草の序盤の味に近いような気がします。

　喫煙終盤で、ナッツ系の味の中にバージニア系の軽快な甘味が出てきます。また、この段階では舌への刺激はやや弱まります。

　という事で喫煙終了。後味には。やはり少しナッツ系の風味が残り、残り香はソフトな柑橘系でした。
　全体的にオーソドックスな欧州系着香煙草という感じです。しつこくない着香と、甘味の良く出た元々の煙草の味が、上手く混ざり合った良質の煙草だと思います。柑橘系の味とナッツ系の味の相性は、なかなか良かったです。

　これぐらい良くできた着香煙草なら、もう少し人気が出ても良さそうな気もしますが、地味なパッケージと1,300円という価格設定が災いしているのかも知れません。1,300円と言えば、私の好きなラールセンのパウチよりも少し高い値段です。で、味わいとしてラールセンのパウチ物を確実に越えてきているかと言うと、まぁ、そこまでではないかなと思います。たった50円の違いなので、お好み次第の線ではありますが、この煙草を積極的に選ぶための要素としては、ややマイナスです。
　とは言え、十分に納得できる内容はあると思いますし、避けなきゃいけない要素もないので、悪くないと思います。美味しい煙草です。

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