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2012.08.11

キューブ・シルバー

テーマ：パイプたばこを吸おう(1870)

カテゴリ：パイプ煙草インプレ

　以前にマックバレンの「キューブ・ゴールド」を試した事がありますが、今一つ素直に美味しいとは言えない味でした。

「キューブ・ゴールド」のレポート記事

　今回は、それと同じ「キューブ」シリーズの一つ、「シルバー」です。果たして、どんな煙草なのでしょうか。

　開封時の香りは、濃い蜂蜜に微妙にバニラと干草臭が混ざるような感じで、「ゴールド」の時に感じた薬品的な雰囲気はありません。カットは、ブロークンフレイクとリボンカットとラフカットの混合で、やや乾いた感触です。

　内径22mmの大き目のパイプに詰めて吸い始めますと、蜂蜜バニラな香りが最初に来て、その中に何かの花のようなクリームっぽい丸い香りが混ざります。このクリームっぽい香りが、ちょっと人工香料的な雰囲気があって、その辺がマックバレン「らしい」と言えば「らしい」です。
　味は蜂蜜的な甘さなのですが、それほどベタつく感じではなく、どちらかと言うと弱いです。

　火着き・火持ちは比較的良い方でしょうか。特に何の問題もなく、普通に吸えます。

　吸い進んできて火種も安定すると、あの人工香料的な部分が鼻につくようになります。私にしてみると、あまり好ましくない香りで、何回か吸わないと慣れないのではないかと思わせます。
　・・・マックバレンの強い着香物を私が吸うと、時々こういう感じになります。「キューブ・ゴールド」や「ベルベット・グリーン」でもありました。多分、特定の香料に私が弱いだけなのだと思うのですが、その香料が何なのか分からないですし、どの銘柄に入っているのかも分からないので、どうにもしようがありません。

　喫煙中盤を過ぎても、同じような着香感・喫味が続きます。ちょっとアメリカ製着香煙草のような着香の強さです。ニコチンの効きは比較的弱い方だと思いますし、いわゆる煙草感というは、この段階でもほとんどありません。悪い言い方をするならば、表層的な着香ばかりが目立って、肝心の煙草部分はスカスカな感じです。コクがないという言い方も出来るかも知れません。
　「スカスカ」と言えば、ラールセンの「ファイン＆エレガント」もそうなのですが、あちらの方が煙草らしい甘さは出ています。「キューブ・シルバー」には、その辺もないように思えるのです。

　不味くて吸えないという訳でもなく、人工香料的な部分に慣れてしまえば、それなりにスルッと吸えてしまう喫味ですが、味の深さという意味では、かなり物足りない内容であるように思います。

　・・・私にしては珍しく、かなりネガティブがレポートになってますね。（笑）　まぁ、チープなパウチ入りのアメリカ製着香物をマックバレンが狙って作ったのだとすれば、その企みは見事に実現されています。目隠しテストをしたら、アメリカのガレリア社製だと私なら答えてしまいそうです。

　そんなこんなを考えつつ、そのまま喫煙終盤を迎え、喫煙終了。後味には甘味ではなく、むしろ渋味が残ります。残り香は、人工香料で合成した何かの花のような香りが、割と強く残ります。

　全体的に、着香ばかりで奥行きを感じさせない喫味に終始する軽い煙草です。蒸し暑い夏場に吸うのはアリだと思いますが、ぬくぬくしたい冬場には吸いたくならないであろう煙草です。

　「キューブ」シリーズは、マックバレンの中でも比較的新しい着香銘柄で、パッケージもオシャレですが、「ゴールド」も「シルバー」も着飾り過ぎで、中身が伴っていない煙草のように思います。

＊追記
　最初のインプレッションを下書きした後に、何回か続けて吸ったのですが、やはり慣れてくるものですね。当初は人工香料的に感じた着香も、それほど気にならなくなり、煙草らしいコクも感知できるようになってきました。
　基本的には、あまり深みのない軽い煙草であるという印象は変わりませんが、それでも、まぁ、安いパウチ物のパイプ煙草としては有り得る範疇だなと今は感じています。使うパイプとの相性というのもあったのかも知れません。

　まぁ、よろしいんじゃないですか。

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