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2014.08.24

マックバレン「アロマティック・チョイス」

(4)

カテゴリ：パイプ煙草インプレ

　マックバレンのパイプ煙草「チョイス」シリーズについては、過去に「オリジナル」「バニラ」「メロウ」の三つを吸った事がありますが、それぞれに個性があってなかなか面白いシリーズになっていると思います。今回の「アロマティック」は果たしてどんな煙草なのでしょう。

　開封時の香りは、何かの乳製品のようなクリーム系の香りに、果物と蜂蜜を加えたような雰囲気で、ちょっと独特です。カットは、薄茶色の細いリボンカットに、真っ黒なラフカットが混ざる感じで、刻みの大きさは標準的だと思います。湿気も普通です。

　これを火皿内径22mmのパイプに詰めて着火しますと、砂糖入りのミルクに果物を少し絞って入れたようなクリーミーな味が来ました。そして香りの方には、何かの花のような部分があり、それが全体を少し軽めのイメージに引き締めています。着香としては、かなり強い着香の部類に入ると思いますが、少し吸っていたら慣れてきましたので、これならこれで楽しめる着香だと思います。

　火着き・火持ちは良く、且つ少し燃え進みが速い印象なので、過燃焼にならないように注意が必要です。

　喫煙中盤になると着香分の甘味が少し薄まって来るのですが、それを補うはずのベースの煙草の甘味があまり出てきません。どうもそれほど糖度の高い上質な葉っぱは使われていないようで、この辺は安いパウチ入りパイプ煙草なりの内容のようです。
　或いは、着香の甘味が非常に強かったので、糖度の高い煙草であっても強かった着香分の甘味を補い切れず、強い甘味になれてしまった舌がベースの煙草の甘味を捕らえ切れていないだけかも知れません。

　喫煙終盤になると、期待していた甘味ではなく、ちょっと渋い系統のコクが出てきて煙草感が強まりました。この段階では、着香分のクリーミーな喫味もまだ少し残ってはいるのですが、ほとんどがコクに支配されます。これはこれでなかなか美味しく、退屈だった喫煙中盤のつまらなさを補ってくれます。

　という事で喫煙終了。後味には意外とコクが残り、残り香はクリーム系でした。
　全体的に見て、喫煙中盤の退屈さを除けば、それなりに楽しめる煙草でした。ただ、その中盤の退屈さが目立つので、それがちょっと「どうかな？」という感じです。まぁ、高くないパウチ物ですし、許容範囲ではないかと。

　希望としては、もう少し糖度の高い煙草を使って喫煙中盤の甘味を強めて欲しい所ですが、コストや着香分とのバランスを考えると、この辺が落とし所なのでしょう。大きな期待をしなければ、それなりに楽しめる煙草だと思います。

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