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2015.04.29

マックバレン「バニラ・フレイク」

(6)

テーマ：パイプたばこを吸おう(1869)

カテゴリ：パイプ煙草インプレ

　着香物のフレイク煙草は決して多くはありませんが、今回はその珍しい着香物フレイクの新鋭「バニラ・フレイク」（マックバレン製）をレポートします。昨年発売になったマックバレンのフレイク・シリーズの一つです。

　開封時の香りは、バニラはバニラなのですが、少しロースト臭があって、クッキーかサブレのような香りです。フレイクのサイズは上の写真の通り標準的な大きさで、缶にはこれが17枚入っていました。湿気は、フレイクとしては普通だと思います。

　このフレイク２枚を火皿内径22mmのパイプに折り畳んで詰めて吸ってみます。着火して吸い始めると、開封時の香りと同じバニラクッキーの甘味と香りが来ます。フレイクにしては良く燃える感じで煙量が多く、クッキー味がたっぷりと口内に広がります。ほとんど３時のおやつ感覚です。
　少し吸い込んでいくと、バニラの香りの中に少し花の香りのような華やかな部分がある事に気付きます。それが香りをかなり軽やかにしています。意外に複雑な香りの構成になっているのかも知れません。

　火付き・火持ちはフレイクにしては大変に良好で、フレイク特有の気難しさがありません。ほとんど普通の煙草と同様に吸えます。

　喫煙中盤もクッキー味は継続し、ベースの煙草の味が表に出てくるのは喫煙終盤になってからになります。そのベースの味は、比較的熟成の浅い紅茶系の風味をもったバージニア葉の甘さで、やや硬質な軽さとスモーキーな雰囲気を持っています。バージニア葉の質としては、かなり良い方に思えます。

　という事で喫煙終了。後味はバニラの強いクッキー味で、残り香もそんな感じでした。
　全体的に見て、なかなか良く出来た着香煙草だったと思います。フレイクという分野では、バージニアやバージニア＆ペリクといった直球勝負な煙草が多いので、今回のような着香で楽しむフレイク煙草は貴重だと言えると思います。また、火付き・火持ちが良く、一般的なカットの煙草と同様に気軽に吸えるだけでなく、詰めるのが楽で携帯にも適しているというフレイクの良い点も継承していて、そういう意味で実に扱いが楽な煙草です。こういう煙草が可能であるならば、柑橘系や果物系の着香フレイク煙草とかが、もっと出てきて欲しいものだと思います。

　ハードルの高いテクニカルな気難しさや頑固な非着香原理主義（笑）的な雰囲気のないお気楽なフレイクとして、広く受け入れられて欲しい煙草です。

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